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2024-08-22 54:44

S2E12 あなたの行動はあなたが選んだものではない

7月28日に旧Twitter、Xにて公開収録したものです。

自由意思を存在しないというロバート・サポルスキーの主張について、なぁちゃんと話しました。


番組Xアカウント:https://x.com/podscientist

00:19
ポッドサイエンティストへようこそ。
今日は、先日旧TwitterXのスペースという機能を使って公開収録をしたものの配信となります。
いつものお便り会とはちょっと違って、かなりシリアスな内容について、なあちゃんと二人で話をしています。
では、この後その本編が始まります。ぜひお聞きください。
大丈夫ですよ。
世の中をにぎわして、二分してるジジネタがいっぱいあるじゃないですか。
意見が分かれて、お互い2つの陣営に分かれて罵り合ってるみたいなものがいっぱいあって。
ただ、一方的に罵るものっていうのも結構たくさんあって、
アフーニュースとか見てると気持ちがすさんでくるんですよね。
ちょっとヘマをした人とかが、すごい叩かれてたりするわけですよ。
悪いことをするとめちゃくちゃ人が叩かれていて、悪い人間っていうのは当然非難されるっていうのがあるんですね。
その反面、立派な人っていうのはものすごい褒められるっていう印象を受けるんですよ。
特にそういう、Xもそうなんですけど、賞賛っぷりが極端だったりするわけですね。
分かります。
すごい非難していい人と、そういう悪人と賞賛に値する善人がいるっていうことなんですけど。
ちょっと奈良ちゃんに聞きたいんですけど、
前どっかの番組で奈良ちゃんが話してたの覚えてるんですけど、奈良ちゃんは全ての人間を尊敬してるみたいなことを言ってたと思うんですよ。
どんな人間でも尊敬してるんだみたいに言ってたんですけど、それってどういう意味だったんですか。
そうですね。そのとき、たぶんその話を何かでしたと思うんですけど、
03:04
その内容は別に今のように、例えば犯罪を犯した人とかね、そういう話では私は考えてなかったんです。
周りの人。周りにそういう人が今のところいないもんで。
なので、周りの人の中でちょっとこの人、なーって言われてる人、例えばあの人ちょっと良くないよねとか言われてる人でも、
話してみれば、ああ、ここすごいなとか、そう言ってもいいとこ。
いいとこって言ったら変ですけど、私にとってもいいとこなんでね。
だからすごいなと思うとこあるよねっていう意味ですね。
なるほど。じゃあ本当にそれこそ犯罪者、例えば子供を虐待する親とか、そういう人は尊敬する人の範疇に入るんですか。
いやーそのね、範疇となるとそこの部分だけでいくと、もちろん尊敬はできないんですけど、
でもまあ人間っていろんな面があると思ってるのでね。
人それぞれ事情もあるし、だから許されることではないですよ、もちろん。
例えば今の虐待の話だったら、例えば自分は虐待されてたとか、自分は辛い思いをしてたからと言って別にしていいっていうことではないので、
そこに関しては罰なんですけど、ただまあそれでその人の人生すべてがというかね、人間性をすべて否定していいのかとは一応思ってないですね。
なるほど、だからなんかこう一人の人間の中にいろんな性質があって、少なくとも部分的には尊敬できるところがあるだろうみたいな感じっていうことですね。
そうですね、なんかその例えばなんかこの人のことを好きって思ったとしても、嫌いというかここちょっとなみたいなとかもやっぱあると思うんですよ、人間好きをしていく中でね。
で、それでもまあ例えば一個でも好きが増さればまあ一緒にいられるんだろうし、それがもう耐えられないぐらいちょっとここが嫌だなというところが多ければ離れていくんだろうしみたいなイメージですね。
じゃあ僕の立場なんですけど、僕はね誰も尊敬してないんですよ。正確に言うとね誰も尊敬しないようにした方がいいと思ってるんですよ。で、同じように誰のこともバカにしないと誰も軽蔑しないのが正しいと思って。
実際うまくできてるかというと別なんですけど、考えとしては誰も尊敬するに値しないし誰も軽蔑するに値しないとバカにするに値しないと思っていて。
すっごいフラットですね。
で、それは何でかっていうのが今日のテーマなんですね。
06:00
善人と悪人がいたとして、それこそ子供の虐待とかね、本当に聞いただけでムカムカするようなニュースってあるじゃないですか。
そういう人間がいるわけですよ。で、そういう人間には普通は批判が集まるわけですよね。
で、その反面尊敬される人もいるわけですよね。
例えばこう、社会にとっていいことする人は賞賛されますよね。
ボランティアしてみたりとか多額の寄付をしてみたりとかそういう人は尊敬されますし、あとは頑張る人って尊敬されると思うんですよ。
本当は遊びたいんだけどそれを我慢してコツコツ頑張って成功するような人って尊敬を集めると思うんですよね。
で、何で軽蔑したり尊敬したりするかっていうとこなんですけど、それは結構大事なポイントとしてあるのが、そういうふうな行動を取るっていうのを選んでるからっていうとこがあると思うんですよ。
意思を持ってそういうことしてるから、それに対して評価されるとジャッジされるって。
ちょっと分かりにくいと思うんで、何を言おうと思ってるかっていうと、例えば待ち合わせをしてて、1時間遅れて相手が来たとしますね。
で、そういう時に、例えば本当は1時間前に着くぐらい。1時間前は早すぎるけど、普通にちゃんと間に合うように出てきてるんだけど、電車が止まって遅れたっていう人と、寝坊して遅れたっていう人と、さらにもう一人。
なんかちょっともう行く気しないから、なんかとりあえず起きたはいいんだけど、なんかもうちょっとめんどくさくて、まあなあちゃんぐらいだったら待たせてもいいやと思って来なかった人。
それ3人だったらどれが一番嫌ですか?ひどいと。
3番ですね。
ですよね。だから行かなくていいやって、まあ選んで来ないから、そういう意思を持ってやってるから、その行為に対して嫌な気持ちがあると。軽蔑すると。
そうです。大事にされてないから嫌です。
そう。でも電車で遅れた場合っていうのは、それを本人がそうしようと思ってそうしてるわけじゃないから、それに悪意は感じないわけですよね。
いた仕方ない。
私もこの前新幹線止まったからね。東海道新幹線止まったから帰れないから、上司に言いました。すいません帰れませんので、もう一日半休くださいって言いましたけど、それは上司も仕方ないって言ったけど、ってことでしょ。
09:04
私は帰りたくない、もういいかってなったら、お前それちょっとおかしいだろうみたいな、っていうことでしょうね。
何か行動するときに、そういう意図を持ってやったかどうかで、その評価が変わると思うんですよ。
はい、そこはわかります。
だからこう、意思でやってるかどうかっていうところがポイントになってくるだろうっていうところです。
あ、でも、そこはわかります。
今日話したいのは、意思を持って何かものをやる、だから何かを選択してやるっていうことが人間はするって普通は考えるんだけど、そもそも人間にはそういう意思なんかはないんだと、何か選んだりはしてないんだっていう主張があるんですね。
それで何人かの人がそういうことを主張して本を書いたりしてるんですけど、一番有名なのがロバート・サポルスキーっていう人で、この人はスタンフォードだったかな、どっかの神経科学者ですね。
で、この人はいろんなところに出て行ってこういう話をしてるんだけど、彼自身はこれはあまり受け入れられてない理論だと言っていて、ちょっと自分でも頭がおかしいかもしれないみたいなことを言ってる、そういう理論なんですね。
だって、変じゃないですか。
意思がないって言ってるってことですよね。
そうそうです。
どういうこと?
何でもいいんですけど、何か選択肢があるときにそれを選んではいないんですってことなんです。
選んでないってどういうことですか。選んでますよ。
って思うじゃないですか。当たり前ですけど、主観がありますから、意識がありますから、自分でものを考えて選んでるわけですよね。
でもそれは幻想なんだってサポルスキーは言ってるんです。
どういうこと?
選んだような気になってるだけで本当は選んでないっていう。
選んでなかったらどうしてる?どういうこと?選ばされてるってことですか?
選ばされてる。最初から決まってるっていうか。
決まってる?
ちょっとこれを説明するのにはいろんなアプローチがあって、物理学的な観点からものを言うのもあるんですけど、
ちょっとこの意識とかまで含めると、やっぱり神経科学的な観点から言った方が良くて。
神経科学?
神経科学で言って、脳がどう働いてるかみたいな話ですね。
信じられない。
だからまず考えるべきなのが、人間は意識と無意識があるわけですよ。
12:03
自分で考えてる、自分で何かものを考えてるって自分で意識してる部分っていうのは意識なんですよね。
自分で考えてる内容が分かる部分っていうのが意識であって、それ以外に無意識がいっぱいあるわけですよ。
はいはい。
無意識がほぼ全て決めていて、意識っていうのは後付けで無意識が決めたものに対して理由をつけてるだけだっていう主張なんですよ。
なるほど。
実際そういうのを示す研究とかがあるんですね。
例えばですね、何か決断をするようなタスクを受験に参加してる人に与えるんですよ。
何かと何かを選んでくださいみたいな。
それで選ぶんですよね。ボタンを押して選ぶわけなんだけど、その時に脳の活動をずっとスキャンしておいて、そういうことができるんですよ。脳の中で何が起きてるかを見るみたいなことができていて。
細かいところは僕もちゃんと把握してないし、話すとすごい長くなると思うんですけど、何かを決める時に起きるような脳の活動のパターンが、実際決めてボタンを押すよりもだいぶ前に起きてるっていう、そういうデータがあるんですね。
あとは電極を突っ込んで測ったような話もありますし。
なので、最初に無意識が決めてるんだっていう、そういう主張なんです。
多分感覚として分かるのは、プライミングっていうのがあるんですね。
文字列でカタカナのミで四角、カタカナのンって書いてあって、その真ん中を埋めろっていう課題が出されたとしますね。
で、それよりも前に、果物の名前、例えばイチゴとかブドウとか、そういうのを気づかない程度に巧妙に聞かせておくと、このミなんとかンをみかんにする割合が断然上がるんですね。
で、多分他の調味料とかやっておけば、みりんって入るのがグッと上がると。
でも本人はそれ、よく分かってないというか、実際ちょっとそれやってみると分かるんですけど、最初に果物を見せられると、もうみかんしか思い浮かばないんですよ。
最初にこれがパッと頭に出るって。でもそういうのって、無意識の範疇になるわけなんですね。
15:07
はい、そうですね。
で、実際に生活の中で何かを選択するときに、これがそんな聞いてるとはあんまり感じないとは思うんですけど、聞いてたりするんですよ。
要は無意識によって最終的な判断が変わるみたいな話がいっぱいありまして。
あと、ちょっと今回調べてきた話だと、裁判官の話なんですね。
これアメリカだったかどっか外国なんですけど、裁判官が犯罪者に裁判の前に補釈をするかしないかって決断をする場面があるわけなんですよ。
で、それがご飯を最後に食べてから何時間経ったかで全然結果が違うというような。
だからご飯食べた直後だと補釈を簡単に認めるけど、でも長い時間食べてないと補釈を認めにくくなると。
そういうのをいろいろ、罪の重さとか逃走リスクがどの程度かとかそういうのをコントロールして対応させて比較をすると、そういうのが明らかに出ると。そういうような話があるんですね。
というわけで。
じゃあそれあれなんですかね。私だけじゃなくて、気分でみたいなときあるじゃないですか。同じシチュエーションでも気分で違う結果とか違う選択をするときがあるじゃないですか。
だからそれが、そう言われると確かに無意識ですもんね。理由って別にないんで。
あとちょっとさっきのやつ、ピザピザピザ10回言ってみたいな。
そうですね、そういうプライミングですね。
そうですよね。だから確かにそう言われたら、そうかもしれない。
しかも本人が気づいてないことが起きて、さっきの裁判官の話でも、後で聞いても裁判官自身はそんな判断変えてるとか理解してなくて、なんでそういう決断にしたんですかって聞いたら、その犯罪の重さとか逃走リスクはどうのっていう答えをするわけなんですよ。
というわけで、無意識っていうのは働いてるっていうのはちょっと納得してもらえたかと思います。
思います。
だからなんか判断をする。何の例にしましょうかね。あんまりなんか虐待とかで話していくとちょっと気が重くなるから。
だから例えば、スーパーに入って万引きをするかどうかっていうタイミングがあったとしますね。
18:05
だからとある少年がいてですね。少年にしておこうか。若彼氏頃の私がいて、お金がなくて、まだ善悪の判断があんまりついてないような少年がいてですね。
これ欲しいと思った時に、盗んで帰るっていうことをするかどうかっていう判断をする時にも、何かしらの無意識がそこで働いてると思うっていうのがこの主張なんですよ。
だから本人としては意識的に盗んで帰るかどうかを決めてるって感じるけど、でもそれを決めてるのは無意識の部分だっていうのがこの主張になります。
ちなみに無意識って生理的欲求みたいなのも入るってことですか?
例えばさっきのお腹空いてるとか、例えば暑いとか寒いとか。
そうでしょうね。
その辺もだから無意識っていう。
それこそだって喉が暑いから例えばアイスが食べたいとか。
確かにそう言われたら、そもそも暑いっていう互換で感じてることですか。
それは別に言えば意識としてはないですよね。
意識の話じゃないですよね。
寒いなーって思ってる時は意識してるわけですよね。
感じる部分っていうのはちょっと上手く言えないんですけど。
そう言われると無意識の部分。
私聞いたことあるんですよ。
例えば環境が大事だみたいな。
こうやって話されたらごめんなさいね。
環境が大事だみたいな。
なんで環境が大事かというと、
例えばすごくみんなが自分の敵みたいにすごい罵り合ってるみたいな環境だと、
やっぱりそういう風な、無意識にそうやって人を見てしまうようになるみたいな。
でもやっぱり優しい世界で例えばね、
極論優しい世界で生きてきてると、
そういう風な目で見なくなるみたいな。
綺麗なものを見なさいよとか、綺麗な音楽を聴きなさいよっていうのも、
そういうので蓄積されてて、
無意識のところで自分の行動になってくるみたいな。
昔聞いたことがあるんですよ。
そうです。まさにそういう話をね、この後していくんです。
やばい、それ。
その通りです。
やだー。
そうか、無意識で動いてるかもしれないと思ってきました。
とりあえずその、意識的であっても無意識であっても、
何か決断をして何か行動するわけですよ。
それは当たり前なんですけど、
だから万引きをするかしないかっていう、
21:02
そういう決断をするわけですよね。
でもその前に、そもそも万引きをしたいかどうかっていう風に、
思うかどうかっていうのが人によって違うわけじゃないですか。
はいはいはい。
だから、それに加えてそこで万引きをするかしないかっていう、
そこにも個人差があるわけですよね。
はい、それで実際にするかしないかってことですね。
そもそも万引きをしたいと思うかどうかっていうのは、
何で決まってるかっていうと、
その人がどういう人間であるかっていうとこですよね。
当たり前ですけど。
そうですね。
それで万引きするかどうかっていうのも、
その人がどんな人間であるかっていうので決まるわけですよ。
今ものすごい当たり前のこと言ってるんですけど。
すごい、真次郎候補みたいな感じですね。
そうそうそう、そうなんです。
わかりますわかります、でもそうです。
だからその人がどんな人間であるかっていうのが大事なん、
っていうか全てを決めてるわけなんですけど、
その人がどんな人間であるかっていうのはどうやって決まるかっていうのを、
ちょっと次考えていこうと思うんです。
で、今私がこんな人間であるっていうのはよくわかるんですけど、
今の私がこんな人間であるのには2つ要因があって、
一つは生まれ持った遺伝子だと思うんですね。
でもう一つは環境、今なあちゃんが言ってたけど環境なわけですよ。
生まれた瞬間からどういう体験をして、
その結果どういうふうに成長して、成長すると行動が変わるわけですけど、
その結果何かをまた環境が変わって、
それをずっと毎日繰り返して、
今の自分っていうのができてくると考えるしかないと思うんですよね。
はい。
よろしいですかね、ここね。
はい、そう思います。
だから今日の自分があるのは昨日の自分で決まってるということなんですよ。
昨日の自分プラス昨日から今日までの体験で決まってて、
でそれをずっと悲しいことに40年以上ですけど、
それをずっと帰っていくと最初の赤ちゃんの、赤ちゃんというか胎児の状態が、
受精卵の状態があって、
でその時持ってた遺伝子とその全てが環境で決まるということです。
でこれを考えると、
何で今の自分が決まってるかはその環境と遺伝子で、
でどちらも自分ではコントロールできないでしょっていうのが、
このサポルスキーの主張なんです。
はぁー。
自分の遺伝子っていうのは生まれた時から持ってるから、
24:02
そんなもん自分では選べないわけですよ。
で環境も最初こう自分で与えられて、
で環境って外からやってくるもんだから、
まあ変えられないって思うと思うんですよね。
まあそう、それだからその子供の頃は変えれないんですけど、
ある程度その変えれるタイミングもあると思うんですけど。
素晴らしい、素晴らしい。それいいコメント。
ちゃんと答えがあるコメントだからいいコメントです。
本当ですか。欲しかった。
今自分で言っちゃおうかな、それともなーちゃん言うかなって思ってて、
なーちゃんが言ってくれたから自分で言わないでよかったって今すごい思ってるとこです。
よかったです早めに言って。
でも大人になって、例えばどの高校に行くかとかって、
ある程度自分で決められるじゃないですか。
でその環境によって違ったりするわけですね。
でどういう友達と付き合うかによっても自分の環境がだいぶ変わるわけですよ。
そうです。
でもそのどういう友達を選ぶかを決めてる自分っていうのは、
そこまでの積み重ねで決まった自分だから、
その決断っていうのもその前まででもう決まってるから自分ではコントロールできないっていう、
そういう考えなんです。
なるほど。
元も子もないから認めたくないですけどね。
素晴らしい。それも言って欲しかった。
これ大丈夫かな。でもなんかちょっと納得はしてないけど。
そうなんです。理屈はわかるけどちょっと納得いかないですよね。
そんなだってね。
運になっちゃうじゃないって思っちゃいます。
そうなんです。
それがこの主張の根本なんですね。
全ては運で決まってるって考えることもできるし、
事前に決まってるって考えることもできて、
ちょっと人によってその辺の考えは少しずつ違うんですけど、
でも運であっても事前に決まっていても、
自分ではコントロールできないっていうのは変わらないっていうことなんですよ。
そうなんだ。そういうでもあれがあるんですね。
そんなことないと思うけど。
はいはいはい。
そんなこと、皆さんどう思います?
それどうだろう。
27:03
でもそういう理屈なんですね。
理屈は、だからさっきの遅刻してくる友達の例でいくと、
その友達が起きてんだけど、
なあちゃん待たせてもいいかと思って、
あえて時間通りに家に出ないという選択をしたのは、
その人の選択じゃない、その人は選べなかったっていう、
そういうこと言ってるんです。
むちゃくちゃですよね。
むちゃくちゃですよ。
それこそ犯罪もっていう話になってくるってことでしょ。
そうなんです。
その人のせいじゃなくて、もともと環境とかそういうのがのせいであって、
その人のせいじゃないみたいな。
そうなんです。
だから今ちょっと抽象的な話をしてきましたけど、
だからその具体的にどういうことなのかっていうとこなんですけど、
例えばですね、
脅迫犯罪を犯して習慣されている人の脳のスキャンをしてみたっていう研究があるんですね。
それでMRIのスキャンなんですけど、
それって構造の変化とか見れるんですけど、そんな細かいところは見えないわけなんですよ。
それでも脳の特定の場所に脅迫犯罪を犯した人では、
高い頻度で異常が見られたんです。
で、この異常が見られた場所っていうのが、
日本語、前頭皮質と呼ばれる場所で、脳の額の裏みたいな前の方の部分なんですね。
これ、非常に重要な場所というか、高いレベルの機能を持っている場所で、
ネズミとかってこの部位がすごい小さいんですね。
人はこの部位がどの他の動物よりも発達していて、
人間らしさを決めている場所っていうような言い方をする人もいます。
具体的にこの領域が何をしているかというと、
この領域よりももっと脳の中側に本能を司る場所があるんですよ。
感情も含めてですけど、こういうことしたいっていう、
情動とか欲求とかもそうですよね。
そういうのを司っている部分があって、
それに対して少し待てと、もっと考えて行動しようっていう風に指令を与えるのが、
この前頭皮質なんですね。
だから、人間らしいという言い方もできるし、
30:04
ちゃんと社会的なっていうんですかね、
よく考えて。
理性みたいなもんですか?
そういう言い方ができると思います。
よく考えて行動するのにこれが必要なんですよ。
今それをやっちゃいけないっていうことを抑えるのに重要な領域なんだけど、
そこに異常が見られる人が、
普通の人と比べて、
刑務所にいない人と比べて断然多いっていうようなことを言っていて、
だから、犯罪を犯そうっていう衝動があった時に、
それを抑え込む場所が壊れてるから、
そういう凶悪犯罪を犯してしまったって、
そういう風に考えることができるっていう話なんですね。
一種の病気みたいなことってことですか?
そう、病気かもしれないし、怪我かもしれないし、
脳震盪とか。
すごく有名な例だと、
1800何十年ぐらいのすごい昔なんですけど、
工事をしていて、爆発があって、
槍みたいなものが脳のその部分を貫通して、
そこがもうぐちゃぐちゃに壊れてなくなったのかな?
壊れてしまって、
でも脳って別に、なくても大丈夫なんですよ、
そういうところって。
なくても生きてはいられるんですよ。
でもそれでも人格が完全に変わったっていう話で、
その人は工事現場のマネージャー、監督みたいなことをしてた人なんだけど、
もう一切自分がコントロールできなく、
一切か分かんないけど、全然コントロールできなくなって、
不適切なことばっかり言って、
衝動的に行動する人間になったと、
そういう有名な例があるそうなんです。
なんていうか、今抽象的に話してきましたけど、
具体的にはそんな感じで、
何か悪いことをする人っていうのは脳に異常があったりするみたいな、
そういうふうに話すわけですね。
そういうのになってくると、
自分ではコントロールできない、
自分が選んでどうこうしてるわけじゃないっていうような感じがなんとなくしてきます。
ただこうやって聞いてると、
もちろんね、
実際ね、例えばこういった犯罪の被害者、
当事者になるとね、
全くそんなふうな気持ちにはならなくて、当然だと思うんですよね。
いやー、そうですよ。だからって、
されたままたまらったもんじゃないですかね。
なので、
ただそういう側面があるっていうのがなんとなく伝わったかなと。
33:05
そういうのがあるんだったら、
どうにかしてほしいですけどね。
そうですね。
ごめん、さっきなあちゃんが言ってたと思うんだけど、
子供の頃の環境とかっていう話で、
目に見えるような脳の異常じゃないんですけど、
子供の頃にストレスを感じた子供っていうのは、
その影響がずっと残るっていうこともよく知られてるんですね。
子供の頃に、今生きていられるかどうかみたいなストレスを受けると、
その後もずっと、とにかく今生き残るっていう風に行動が傾くんですよ。
でもそれって、何年か後のために勉強するとか、
そういう考えができなくなるっていう意味なんですよね。
とにかく今食べるもの、今生き延べることっていうように、
すごい気持ちが向くというか、行動が向くわけなんです。
はい。
その話に関しては何か納得はしたんですけど、
納得はしたけどやるせないですね。
そうそう、わかります。
これは悪い人の話を今してたわけですけど、立派な人もそうなんですよ。
よく努力してる人を尊敬するわけだと思うんですけど、
それはどうですか?尊敬しますか?
一般的にはもちろんすごいなと思うんですけど、
私は人のために、基本的には自分のためにやってるから、
すごいなと思うんですけど、
あの人は偉いとか、あの人はすごいねとか、
そういう感覚ではないですね。
自分のためにできるっていう賢い人だなっていうか、
そういう感覚なんですよね。
じゃあ、特に尊敬する人っていうか、特に立派だなって思う、
称賛したいような人ってのはどういう人ですか?あんまりいないですか?
尊敬、そうですね。
自分にないものを持ってる人とかはすごいなと思ったりはするんですけど、
頭いいとかね、単純にね。
頭がいいとか。
ね、難しいです。
それこそだから、例えば大谷翔平さんとかを尊敬するかって、
別に尊敬とかじゃないんですけど、すごいなとは思うんですけど、
36:03
その才能もあるけど、その分努力もしてるだろうし、
その努力についても自分がやりたいからやってるんだろうし、
自分のやりたいことをちゃんと頭、賢く計画立ててやってってるっていう、
そのプロセスもすごいなとは思うんですけど、
それがなんか、称賛するとかいう。
まあ、なあちゃんがどうかはともかくとして、
一般的にはすごいなと言われると思うんですよね。
あとはミュージシャンの人とかでもすごいな、
オリンピックで金メダル取った人で、
どれくらい努力をしたとかと一緒に紹介されると、
この人すごいなと。
まあ、称賛されてると思うんですよね。
で、それの話を聞きたいからこそテレビに出たりもするわけなんですし、
あとは全てがじゃないですけど、場合によってはそれでお金が儲かるっていうか。
で、そういう人たちもいろんなパターンがありますけど、
大谷とかだともうなんか体格自体がものすごいじゃないですか。
そういうのだと。
恵まれてね。
そういうのだともうなんか最初から生まれつき違うなっていうのが直感的にすぐわかるんですが、
でもあの人がもうたいす野球のことを考えていっぱい練習してるっていうのもよく知られていて、
そこに対してその尊敬する人っていうのもいたりして。
そうですね。
いずれにしても成功する人は称賛されるところがあると思うんですね。
で、これもさっきと同じでたまたまなわけです。
自分ではコントロールできないわけですよ。
友達が遊んでる時に野球の練習をしてたのも、それは別にその人が選択してたわけじゃなくて、
そうなった、コントロールできない何かでそうなったっていう理屈なわけですよ。
なので、そういった人を特にもてはやすっていう、それもおかしいんじゃないかっていうのが札幌スキーの言ってることで、
なあちゃんとしては理屈としてはわかるけど、納得がいかないというか、こうであってほしくないぐらいの感じっていうところですかね。
そうですね。なんかもうそれで運命決まってるような感じになっちゃうじゃないですか。
それがなんか、自分でなんとかできるのが自分の人生だと思ってるんだけどなって思います。
そうですね。で、それを踏まえて、これを踏まえるとなんだっていうことですよ。
これを踏まえて何もないっていうのもあり得るわけですけど、これを踏まえて何を考えなきゃいけないかっていうんですけど、
39:04
ちょっとこういった類の主張をまとめるとですね、一つは司法のシステム、司法というか処罰のシステムですね。
だから本人はもうどうしようもないんだというわけですよ。
で、そういう人に対して罰を与えるのは正しいのかっていうことを考えなきゃいけないっていうことなんですね。
ただもちろん、ただ罰を与えない、罰っていうか何もしないわけにはいかなくて、
そんないつ突発的な行動をするかわからないような人を世間に出しといたら危険なわけですよ。
だからまあ何らかの形で隔離はしなきゃいけないだろうけど、処罰でいいのかっていう、そういう考えは一つあります。
なんか怖い話になってきますね。
ただそういった刑務所とか、処罰っていうのは抑止力として存在してるっていう面もあって、
何か万引きするかどうかっていうときに、やっぱり罰があるから万引きしないっていう選択肢に傾くっていう考えも。
だからそのためにやっぱり罰は必要なんだっていう考えもあったりして。
ただ難しいのは、小さい子供を虐待する親の処遇とかだと思うんですよね。
子供を虐待するけど、子供しかたぶん虐待しないと思うんですよ。
だから子供から話せば、隔離する必要もないのかもしれないっていう。
その罰っていうものが必要ないと思うんであればですね。
対処、対処じゃないですけど。
まあ確かにそれもあるけど。
で、あと反対の方向で大成功してる人、小さな成功も含めて成功してる人を賞賛するのもおかしいでしょう。
別にその人が運なんですよ。
運というか、そう決まってただけでそれを引いた運だっていう考えになるわけですから、
そうなってくると、その人が大金持ちになっていい暮らしをするのが正しいの?っていう議論になってくるわけですね。
だから、もっと富の再分配をしたほうがいいんじゃないかっていう考えを。
なるほど。自分の力だけじゃないんだから、社会に還元したほうがいいんじゃないという。
ただ、それをやろうとしてたのが昔の共産主義、社会主義なわけで、あんまうまくいってなかったっぽいから、
42:06
それも、だからこう、そうなってしまうと頑張る理由がなくなっちゃうわけなんですよね。
そうですね。
というか、今回の話で全て運だっていう話になると、
いざっていう時に、そういう考えに納得している人が頑張れるかっていう問題があるわけなんですよ。
そうですね。本当に。
もう決まってるんだと思えば、安気に流れるんではないかっていう考えがあって、
この点に関しては、サポルスキーもいい答えがないとか言っていて、
やっぱり今まで通りの、成功する人がお金持ちというか、賞賛されるっていうのは、
以外のシステムはあんまり思いつけてないみたいなことを言ってましたね。
賞賛される方は、別にいいというかね。
私はそんな難しいことあるなんでわからないんであれなんですけど、
犯罪の話は本当に難しいですね。その理論をつけてしまうと。
賞賛する方はあれとして、犯罪はやっぱり被害者がいるじゃないですか。
だからその理論を認めてしまうと、そっちの方を何とかするのがむずいなって思いますね。
被害者の救済はまた全然、それはそれでもちろん大事なことですね。
SFとかでも映画とかでもありそうじゃないですか。そもそも例えば、
最初から脳の検査をして、ここがちょっとあれだからちょっと分けるみたいになると、
なんかすごいな。どうしましょうって思いました今。余談ですけどね。
極のそうなるもんな。
今の科学のレベルではわかんないですけど、
理論的には最初の自分の持っている遺伝子が一番大きな影響があるはずなので、
その遺伝子を全部読んでしまう。今もうすでに全部読めるんです。
ただそれの意味するところがまだちゃんとはわかんなくて、
この遺伝子を持ってたらどういう人間になるっていうところまで分かれば、
最初から対処ができる。そういう映画がありましたよね。ガタカですけど。
なんかね、なんか知ったことある気がする。
そうそうそう。だからそういう理屈になりますし、
45:03
こういった行動を変えるような技術、薬とかですよね。
そういうのがあればっていう議論。
ただそういった薬はすでにあるわけなんですよ。
あるんですか?
精神病の治療薬っていうのは、言ってみればそういうものなわけですよね。
人によりますけど、鬱で何もできない人が、鬱薬である程度社会的に活動できるようになるとかが起きるわけ。
あとは、鬱の反対の相っていう状態があって、
そういう人ってなんかすごい幸せなんだけど、
不必要にお金使ったり、衝動的な行動しすぎるっていうのがあって。
抑えられないんだ。
でもそれを抑える薬って、どうやって効くかがいまいちよく分かってないんですけど、
それを抑える薬っていうのもずっと前からあって、ある程度は効くみたいですね。
なので、もうすでにそういった取り組みがないわけじゃないわけですよ。
難しいですね。
自分らしくみたいなね、自分らしく好き、
人に目をかけずにね、自分がやりたいなと思うことをやっていこうと、
私なんかはするわけなんですけど、
でもなんかそれをその、なんて言うんでしょう、
みんなの物差しに入れて、それこそ薬とかで抑えてっていうのって、
なんか人にコントロールされてるみたいですね、それこそ。
そうそうそう、そういう感じですよ。
なんか人間の根本的な部分がね、社会に合うようにコントロールされるっていう。
そうそう、それがなんかちょっとこう、違和感というかざわつきますね。
そうですね。
僕も今こうやってこの、決定論的な話をしてきたわけなんですけど、
マナーちゃんが言ってたように、理屈はわかるんだけど、
感情的にはちょっとなかなか受け入れにくいところがあるっていうのは、
僕も同じで、理屈としては正しいと思うんですよ。
でもね、ちょっと電車でマナーが悪いやつがいただけでカチンと来るわけですよ。
本当であれば、そういう時に、
この人はそういう環境で育ってきてから、
こう、じっと座っていることができないんだねって思わなきゃいけないんだけど、
実際できるかっていうと、
電車を降りた後ぐらいに、ちょっと考えてみるぐらいにしかできないわけなんですよ。
何が正しいのか。
でもどこかに正しい正しくないじゃなくて、こういうもんだよ、ぐらいの方がいいとは気づいてきました。
48:03
そうですね。
今日はね、基本的にはこのサポルスキーっていう人が主張していることを、
ただ僕が話してきたわけで、僕の個人的な考えというわけでもないんですよ。
僕の個人的な考えっていうのは、
この理屈には同意してて、
でもそれをどう実践するかに関してなんですけど、
どっちにしても失敗する人にある程度寛大である理由づけにはなるんじゃないかなと思うわけですよ。
ちょっとヘマをする人を、すごい叩くようなことはしないようにしようって思うんですよね、この考えでいくと。
あと逆に、すごい成功してる人を賞賛して羨ましいなって思うのも、
してもしょうがないなっていうふうに考えてるっていうのがあるのと、
あともう一つは、幸いにして生活に困らない程度の生活をしてるわけなんですよ。
その点に関してはラッキーだったなって思いますね。
若い頃はね、結構努力もしてましたから、
それなりに努力してましたから、
あんま自信持って言えないですけど。
癒されてたと思いますよ。
俺はすごいんだぜぐらいに思って、自分のおかげだぐらいに思ってたんですけど、
でも本当なんかラッキーなだけだったなとよく思うわけで、
ある程度の年齢を超えたあたりからずっと思ってて、
それに一致したアイデアだったんではないかなと思いますね。
でも確かにそうですね。
僕が嫌いなタイプの人っていうのがいて、
それはなんかこう自分はすげー頑張ってるから自分が優遇されるのは当たり前でっていう考えで、
他人のために何かするのとかは嫌で、
で、その他人をバカにしてるね。
そういう人はすごい嫌いなんですよ。
でも本当はそういう人もそういうふうに思うのは、
こういうことが理解できない人だからしょうがないんだって思わなきゃいけないんだけど。
そうそうそうせいじゃない。環境がね。これまでの生まれと環境の遺伝子のせいだから。
そうなんです。そうなんですけど、嫌いなんですよね。
いやーそうだよなー。難しい。
私はそんなにね、人のこと嫌いとかは基本ないんですよ。
51:05
何かをされたら、私はでも単純ですが、何かを攻撃されたりとかするとね、
実害こむったりとかすると、すいませんか、さっきの理論は置いといて、
もう関わらないようにしようとか、嫌いのほうになるんですけど。
でもまあ多少のことであればあまり思わないんで、
今日の話については納得はしてないですけど、
それこそ無意識に、その今日の話に沿った考え方をしてたかもしれないなと思いました。
なんとなく。しょうがない人にはいろいろあるからしょうがないねやし、
自分だってこれまで生きてきたら運がいいな、ラッキーだなと思って生きてきたんで、
だからそういう意味では納得はしてないけど、そういう考えは持ってたかもしれない。
レールに乗せられたかもしれないなと思いましたけどね。
そういうちょっとポジティブに使えるところだけ使っていくっていうのが、
今の段階ではあり得ることかなと思いましたね。
自分に何かされたら、自分とか大事な人に何かされたら言ってらんないけどな。
もちろんそうですよ。直感的にはね。
いやいや、もうちょっと1時間超えたところなので。
本当ですね。
この辺に。
じゃあ奈々ちゃん、いかにもスペースが終わるみたいな感じの締めの言葉を話してくれますか。
皆さんいかがでしたでしょうか。
今日はそんなネタはあれですけど、
でも今日私は本当に何も何とかの人の議論みたいなのは聞いてなくてですね。
こういう話したいんですぐらいの感じでやってみたんですけど、
いろいろ考えるきっかけになったんじゃないでしょうかと思いますので、
もしよかったら今日のスペースの感想とかね、
別にGoogleフォームでもいいですし、
ツイッターのコメント欄でもいいですし、
いただけたらちょっとまた嬉しいなと思うので、またお待ちしております。
それからちょこちょここういうことね、できればやっていきたいなと思ってますので、
今後ともどうぞよろしくお願いします。
そういうところでいかがでしょう。
どうもありがとうございます。
今日はですね、本当にたくさんの方聞いていただいてどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
失礼したいと思います。
はい、ありがとうございました。
失礼します。
たまたね。
54:20
僕もなんか一言、二言言おうと思ってたことあったんですけど、
なあちゃんが全部言ってしまいましたね。
いや言えって言ったでしょうがよ。
言えって言うから。
言った私自分で本当にもうひどい人ですよ。
54:44

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