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2022-07-20 23:24

スポーツ庁 公立中の運動部、地域移行でこう変わる

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スポーツ庁担当者へのインタビュー音声。公立中学の運動部活動が劇的に変わる節目を迎えている。スポーツ庁の有識者会議が令和7年度末までに、休日の運動部活動をスポーツクラブや民間事業者に委ねる「地域移行」を実現すべきとの提言を出したからだ。
スポーツ庁は背景に「少子化と教員の負担減」を挙げた。生徒の活動の選択肢が広がる一方、保護者の費用負担などの課題も指摘される。「部活」は今後、どうなるのか。スポーツ庁の担当課である地域スポーツ課の橋田裕課長に聞いた。

                                                             

■この番組は

産経Podcast「音声で聴く スポーツ、ここが知りたい」は、アスリートご本人やコーチ、団体運営者の肉声インタビューをお届けします。

【制作】産経新聞東京本社・運動部
【更新】毎週水曜日(予定)

                                      

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00:01
産経新聞のポッドキャストでお届けする、スポーツここが知りたい、担当する産経新聞運動部の田中光鶴です。
今回は、公立中学校の運動部活動の地域移行について、スポーツ庁地域スポーツ課の橋田寛次課長にお話を伺いたいと思います。
本日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします
これまで中学校の部活動といえば
学校で先生が顧問として指導するというスタイルが
取られてきたと思います
生徒たちは同じ学校の仲間同士で取り組んで
保護者の方々にも特別な費用負担というのは
あまりない中で活動が行われてきたというふうに
考えているんですが
その部活動が劇的に変わる節目を
迎えているというところで
具体的にはスポーツ庁の有識者会議が
休日の運動部活動について
地域のスポーツクラブや民間事業者に委ねる
地域移行というものを
2025年度末までに実現すべきとの提言を出しました
これから具体的な体制づくりが始まっていき
自治体や教育委員会が実施していくことになる
と思うんですが
スポーツ庁もその支援を行っていくということが
想定されていると思います
まずは課長に地域移行というものが議論された
背景についてお話しいただきますでしょうか
まず一つには少子化の影響によって
学校単位での活動が困難になったりという中で
その持続可能性の面で厳しい状況になってきている
ということがあります
もう一つには例えば
この先生の中で指導経験のない方が
指導に携わったり
休日勤の大半を部活動指導が占めていたり
という中でこの先生方にとっても非常に負担になっている
という状況がございます
そういう中で適切な指導体制の構築ですとか
先生の負担軽減が喫緊の課題になっている
ということがございます
そういう中でこの2018年のガイドラインを踏まえまして
この2020年9月にまとめられました
学校の働き方改革を踏まえた部活動改革において
その時点で既にこの休日の部活動を
段階的に地域に移行するという方針を示していた
というところです
この間宗教審等審ですとか
国会の二位決議の中でも
地域単位の取り組みとする旨を指摘されている
ということがございます
こうした中この運動部活動の地域への移行を
03:02
着実に実施することを目指して
昨年10月に有識者による検討会議を設置いたしまして
去る6月6日に提言を取りまとめていただいた
というところでございます
キーワードとしては少子化というのと
学校の先生方の負担軽減というところが
キーワードになってくるというような感じですが
なかなかやっぱり少子化ですと野球部でも9人
サッカーだと11人
少ないでしょうけどラグビーだと15人
もっとそのベンチ入りメンバーも加えると
非常に多くの人数が必要になってきて
やっぱりなかなか少子化で一つの学校では
作っていくことができないというような状況もある
ということなんでしょうかね
なるほどですね
具体的に地域移行をするといった場合に
これまでは学校に行ってそのまま学校のグラウンドで
子どもたちという言い方が適切か分からないですけど
授業の延長の中に部活動というものがあったと思うんですけども
休日地域移行で地域のスポーツクラブとか
民間事業者に委ねるというのは
具体的にどういう風な受け皿の体制になっていくんでしょうか
この場合多様な受け皿の団体が想定されておりまして
例えばこの総合わた地域スポーツクラブですとか
スポーツ少年団といったところから
クラブチームプロスポーツチーム
民間事業者大学等を含めてですね
想定されているところです
その他地域学校共同本部ですとか
合社会といったような学校関係の組織団体も
想定されているというのが
手元の中での推理というところです
なるほど
じゃあ既存で今あるスポーツ少年団とか
スポーツクラブもそうですし
新たに立ち上げて地域移行の受け皿になっていくような組織というのも
想定されるということなんですかね
なるほど
実際その地域移行することで
子どもたちにとって生徒さんにとっては
どういうメリットが出てくるんでしょうか
冒頭で申し上げた通り
少子化の影響の中で
現在の部活動というのは
なかなか持続可能性という面で
厳しさを増しているという中で
地域の中で持続可能なスポーツ環境を整備していこうと
そのことで子どもたちに
多様な体験機会を確保していこうということを目指しています
室伏長官自身もですね
特に小中学生ぐらいの頃というのは
多様な活動に触れさせるということが
生涯を通じてスポーツに親しむ素養を身につけることですとか
その後の競技力の基盤になると
よく申し上げているというところです
今回のこの提言の中でも
この特定の種目だけではなく
体験型キャンプのような活動ですとか
06:01
レクリエーションですとか
シーズン性のような複数の運動種目を体験できる活動
障害の有無にかかわらず
誰もが一緒に参加できる活動といったことで
生徒のニーズですとか
状況に応じたスポーツの機会を確保していこうと
そのことによって体験の拡散の解消にもつなげていこうと
いうことが想定されているというところです
例えばですけど自分が進んだ中学校に
サッカーやりたいんだけれども
サッカー部の顧問の先生がいなくて
サッカー部がないというときに
平日は陸上部に入るとか
バレーボール部に入る
だけどサッカーどこかで続けたいなというときに
週末の地域以降だけサッカーをやるということが
そうするとこの制度だとでき得るということなんですか
なるほど
必ずしも学校でやっている部活動と
週末にやる部活動が同じじゃなくてもいいというようなところ
なるほど
確かに子どもにとっては
選択肢が広がるというメリットは出てきますよね
いろんな地域で参入してくるところ
それからスポーツクラブなんかがやっていくという中では
従来ガイドラインの中で
子どもたちは平日に1日休日に1日
これは先生方の負担もありますし
子どもたちの休日設定という部分もあったのかと思うんですけど
そういう休みの設定というものが目安としてあったと思うんですが
平日1回休日1回は休みましょうねというのは
これは地域以降後も継続されていく制度になるのでしょうか
今回の提言を踏まえてスポーツ庁において
ガイドラインを改定する必要があります
その中で現行のガイドラインは
今学校の部活動が対象になっているわけですけども
このガイドラインの内容がですね
地域以降の活動にも適応されるように
この点については改定する必要があると考えております
従来の休日の活動の考え方というのは
その中にも反映されるようにということで
今後は作業の方を進めていきたいと思っています
じゃあ月から日まで
びっしり運動部活動というよりはある程度勉強したりとか
そういう時間とかところも考えながら
移行していくということなんですかね
学校の先生の負担の軽減ということも
今回配慮されていると思うんですけども
生き甲斐というかですね
学校の先生の中には本当に子どもたち大好きで
運動部活動自分が現役の時とか
学生時代に取り組んできた
例えば野球とかサッカーとかバスケが本当に好きで
自分の休みを返上してでもやりたいというような
熱意ある先生も中にはいらっしゃると思うんですが
そういった方々からすると
週末はもう地域に移行するということで
09:02
少しちょっと自分の活動の場が取り上げられてしまうような
懸念というのはあるんでしょうか
それとも何か違う方法というのがあるんでしょうか
当然先生の中で今ですね
専門的な知識技能
またこのスポーツ指導を強く望まれる方もおりますので
そういった方向けには
この兼職兼業の仕組みもございますので
そういった仕組みの活用を踏まえてですね
指導に携わっていくということが考えられます
なるほど
そうするともうその週末は
兼職兼業ということで
学校の教員の立場ではなくて
あくまでもその運動部活動の指導者という立場になって
活動を続けていくというような形になるんでしょうか
地域の活動の指導者というところで
なるほどですね
そうすると自分の中での働き方の一環として
週末をどう生かすかという中で
指導に当てたい人は兼業兼職でやれるし
そこはちょっと地域に任して
自分はちょっと休みを取りたいという方は
休みが取れるというような制度になっていくということなんでしょうか
なるほど
これあとですね
例えばなんですけど
ある町地域にA中学校B中学校C中学校とあって
そこから週末以降で
例えばサッカーとか野球とかバスケの
一つのチームを指導していく受け皿のチームがあったとして
そこで強い選手だけとか有望な選手だけを選抜して
運動部活動の楽しさではなくて
選抜チームを作って
強くしていく強化していくような
そういう受け皿っていうのは成り得るのか
それとも今課長おっしゃったように
あくまでもこの週末以降というのは
そういう強化のためというよりは
楽しく幅広くというところに重点を置かれるものなのか
そのあたりはどうなるんでしょうか
地域移行することでですね
複数校の子どもたちが
実質的に合同で活動するケースも出てくると思います
現在のクラブチーム等のユースの活動の中でも
そういう活動というのは現にあるところもありますけれども
今後この子どもたちの多様なニーズに応じた
大会等も整備していく必要があるという中で
競技志向ではなくてですね
例えば楽しむことに主眼を置いた大会等の整備
というのも必要になってくるかなと思っています
当然ある意味強いチームを作っていくという
そういうところも出てくるかもしれませんけれども
それがいわゆる勝利主張主義的な対話だけになってしまって
かえって本来部活動を果たしていた教育的ですとか
子どもたちの多様なニーズとか思考にあった活動が
損なわれることがないよう
そこは地域の活動でも配慮いただきたいと考えています
12:00
なるほどですね
今地域に担い手の方々
指導者であったり事業者クラブがあるという前提で
いろいろお話を聞いていたんですが
やっぱり日本全国つつ裏裏の過疎化のところもあれば
子どもだけじゃなくて人口が減少しているところ
それからあまりメジャーな競技じゃないところの部活動だと
そもそも地域にそういう指導者であったり
参入してくる事業者がないという場合も
想定されると思うんですが
そういった場合の対応策というのは
何か想定されているのでしょうか
例えば現状部活動指導員の配置の
国の本社の方もさせていただいておりますが
今後そういった方々が地域の指導者として
活躍していくようなことですとか
あと日本スポーツ協会さんとも
いろいろお話をさせていただいておりますが
例えば今協会さんの方で作られている
マッチングサイトのようなものの活用ですとか
今後都道府県にも
よくお願いしていかないといけないところですが
この人材バンクの設置といったようなところですとか
企業や大学の連携といったようなところが考えられます
さらにどうしても指導者が見つからない場合にも
例えばこのICTを活用した
遠隔指導体制も踏まえて取り組んでいただくと
いったようなことも考えられますし
受け皿になる団体が見つからない場合には
まず当面の措置という形になりますけれども
拠点広報式によって
学校の合同部活動のような形で
過渡的にはそういう中で
スポーツ機会を確保していくというところは
あるかなと思っています
地域移行自体が学校単位ではないので
こういう言葉が適切か悪かなんですか
ある程度越境的に
少し遠くても行きたい子がいれば
都道府県単位なり近隣の市町村なんかで
うまく連携を取って
例えば柔道とか剣道とかになっていくと
道場がある町まで週末は通うとか
そういうこともでき得るということなんですかね
なるほどですね
先ほど先生の時にも
兼業兼職というお話があったんですが
やっぱり週末
民間の事業者に委ねる場合というのは
新たなお金の負担というのが出てくると思うんですけども
保護者によっては
なかなか子どもの部活動に
お金を追加で支払うというのが
厳しい家庭というのも
やっぱりあると思うんですよね
そういったところで
お金がないから子どもに部活がさせられない
というような家庭が出てこないような
何らかの支援策というのは
これはスポーツの方で考えていらっしゃるんでしょうか
今回の提言の中で
15:00
大きく3点の内容が盛り込まれているんですけども
今後回避の負担がどうしても出てくるという中で
一つには受け皿になる団体への支援というところで
必要な予算の確保ですとか
都道府省を含む多様な財源確保を検討するという内容が
盛り込まれています
また2点目としては
指導者の確保のための支援方策の検討
また3点目としては
経済的に困窮している家庭のお子さんの
費用負担に関わる支援策の検討ということで
こういった支援措置
今後その概算表記に向けて
我々はしっかり頑張っていくというのと
その踏まえて予算編成に向けて
さらに必要な額が確保できるよう
対応していきたいというところです
どうしても子どもの習い事というと
民間事業者も当然ビジネスでやるわけですから
ある一定の金額になってくると思うんですが
そこをうまく何らかの財源処置をしながら
民間事業者も赤字にならないように
生徒さんたちも負担にならないように
指導者になる方々もある程度の報酬がもらえるという
そこをうまくバランスをこれから
そういった予算の中で検討されていくという
そういう理解でよろしいでしょうか
マイナスのことばかり聞いて申し訳ないですが
学校の外で地域移行した時に
トラブルというものが
これやっぱり避けられない部分も
あるのかなと思うんですけれども
地域移行した先の指導者による
生徒への逮罰が発覚したりとか
あるいは何らかのトラブルが起きた場合
そういった場合というのは
従来であると学校の中ですと
やっぱり教育委員会であったり
文科省 スポーツ省というものが
直轄というような形で
きちんと対応できたと思うんですが
やっぱり外部に委ねるという部分で言うと
多少そこの関係があまり強く言えないところも
出てくるのかなと思うんですが
そのあたりの対応というのは
どういうふうに考えているのでしょうか
今回の提言の中でも
今後の地域のスポーツ環境の整備に向けて
各市町村の地域スポーツの担当部署ですとか
組織団体学校が十分に連携していけるように
関係する委員会など
いわゆる連絡調整を行うように
体制を整備する必要があるという内容が盛り込まれています
その中でこうした委員会で
この地域のスポーツ団体等での活動中の
そういう人さん同士のトラブルですとか
自己対応を含む管理責任の主体
これを明確にしていく必要があるということも
盛り込まれています
18:02
いわゆる指導者の関係で申しますと
どうしても暴力行為といった問題があった時に
どうするのかというところがありますが
現状スポーツ団体等の
自ら設けるような相談窓口のほかにも
日本スポーツ協会の
いわゆる暴力行為等の相談窓口ですとか
そういった仕組みも活用いただいて
法制に対処できるような対応が
必要になってくるかなと思っています
今22年でこれ25年度末まで
来年度から移行を始めて
3カ年で完了を目指していかれると思うんですが
担当課長としては結構時間的にはタイトな印象ですか
そのあたりどうですかね
そうですね
令和5年度の方針というのは
20代から指名させていただいておりましたけど
いよいよこれが目の前に座ってしまってきているところでございますので
今後この提言を受けまして
このガイドライン改定ですとか
いわゆる確実打ちの発出
また外産要求というところを含めてですね
諸々やるべき対応がありますので
そこを着実にしっかり進めていきたいと考えています
将来的には平日も地域移行をしていくということが
視野に提言書の中で入っていると思うんですが
そうすると学校で部活動をするというところから
部活動というのは地域が受け皿になってやっていくという意味で
だいぶ日本の部活動というのが変わってくると思うんですが
何か将来日本の部活動ではどういうふうなイメージになっていくものだというふうに
考えていらっしゃいますでしょうか
まず平日の部活動の地域移行についてですけれども
これについては定例の中ではできるところから取り組むことが考えられるというところで
この地域の取り組み状況ですね
休日の取り組み状況を検証しながら
さらなる改革を推進していく必要があるということで
整理がされております
その上で今後のこの部活動というところでございますけれども
今後この地域のスポーツ活動になっていくと
学校教育の一環からは一旦外れる形になるんですけれども
一つにはこの少子化の中でも将来にわたって
子どもたちがスポーツに継続して親しむことができるような環境を
これはきちんと地域で整えていくと
地域は全くその学校と無関係になるわけではなくて
地域は主体になりながらも学校や家庭と連携しながら
協働しながら子どもたちにとって
21:01
ふさわしい環境を整えていくというところが必要になってくると思います
部活動がなくなるのかというところになりますけれども
活動面でもそういう形で地域で整えていく
また部活動がこれまで果たしてきた意義というのは
継承しながらそれをさらに発展させて
例えば地域の多様な方々との交流ですとか
子どもたちのニーズにあった多様な活動という中で
新しい価値を創出していく必要があるのではないかと考えています
なるほど
ドイツなんかも完全に地域が受け皿になるような
総合型のスポーツクラブというのができて
かなり長い歴史の中で作られてきたんでしょうけども
あれぐらいのイメージになっていくんですか
あればアメリカはまたちょっと違うようなスタイルをやっていますが
日本型というような部活のイメージが作られていくような感じなんでしょうかね
歴史的にはこの部活動
学校の中で子どもたちのスポーツ環境の対応というのになってきたところがありますので
これから地域に移行する中では
かなりドイツですとかそういったところの地域の取り組みのイメージに近い様子も出てきますが
ただやはりこれが元々学校がやっていたことを地域がこれから作るという中で
そこは日本のオリジナルの対応というのは検討していかないといけないと思いますし
ぜひ現場レベルでも子どもを確認して
地域のスポーツ団体また学校関係者業務性関係者を含めて
連携いただきながら取り組んでいただきたいというふうに考えています
なるほどわかりましたありがとうございます
今回はスポーツ庁地域スポーツ課の橋田博史課長にお話を伺いました
どうもありがとうございました
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