2024-05-28 31:50

26. 日本の部活動の地域移行(後編):各自治体の取り組み紹介

■話の流れ

自治体①:富山県黒部市 / KUROBE型地域部活動 / 運営はスポーツ協会や地域関係者が主体となって行っている / 休日1回 / 9割の生徒が満足している / 7割の親御さんが生徒の成長を実感 /


自治体②:東京都渋谷区 / 一般社団法人渋谷ユナイテッドが運営 / 各部活動に支援責任者がいる / MIXIやCyberAgent Legitが携わっている / ユナイテッドコーチが学校に派遣されることも / 渋谷ユナイテッドは部活の支援だけでなく,地域の関係者にも貢献していく


自治体③:沖縄県うるま市 / 未来の教室事業に採択 / 2017年度から部活動改革を行っている / ポイントにしているのは「持続可能性」 / ①人材コーディネート / ②財源確保を含めた事業設計 / ③DXによる部活動運営体制の効率化 /


■参考リンク

富山県2023年度KUROBE型地域部活動アンケート調査結果

https://www.city.kurobe.toyama.jp/attach/EDIT/041/041282.pdf


一般社団法人渋谷ユナイテッド

https://shibuyaunited.tokyo/


未来の教室

https://www.learning-innovation.go.jp/


沖縄県うるま市 成果報告

https://www.learning-innovation.go.jp/cms/wp-content/uploads/2023/04/85e0a2fe5caf88da53f321b2502cd6bd.pdf?240527



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Audio Japan 〜あなたと一緒に日本を学ぶ〜。この番組は、日本の文化やトレンド、マニアックな情報などを掘り下げて楽しく学んでいく、そんな番組です。
英語で聞きたい方は、Audio Japan Learning Japan with you よりお聞きください。
パーソナリティーの、Arai Taiki です。よろしくお願いします。
ここ最近ですね。動物による被害が多いなと思うんですよね。
東北ではクマ、名古屋ではサル、そして東京ではなんと鹿が目撃されています。
温暖化の影響と言っても過言ではないのかなと思いますね。 ちなみに先日、
私の家の前にヘビがニョロッと出てきたんですよね。 ニョロッと出てきたのを見て、
平和だなと思う今日この頃です。
では、本題に移ります。 前回に引き続き、部活動の地域移行について話をしていきます。
今回は主に自治体の取り組みの紹介と、そこから思ったことや考察について話をしていきます。
前半部分では、ベーシックとなる自治体の事例1つ紹介していきます。
後半部分ではユニークな自治体を2つ取り上げていきます。 エンディングでは今週の1冊ご紹介したいなと思います。
最後まで楽しんでくださいね。 1つ目は富山県黒部市の紹介になります。
富山県黒部市は新潟県寄りにある地域でして、人口は約4万人います。
黒部ダムや黒部峡谷、あるいはうなずき温泉で有名な町となっています。
そんな黒部市は黒部型地域部活動として進んでいます。 どうして今回富山県黒部市の事例を取り上げるのかと言いますと、
スポーツ庁のウェブ広報マガジンデポルターレにも掲載していたり、 黒部市にある中学校は2つのみとなっていて、
生徒数が私の想定ですと500名から1000名と規模がそこまで大きくないかつ、 他の自治体でも参考にできそうなことがありそうだと感じたからです。
概要からお伝えしていくと、2021年度から富山県黒部市は、 地域運動部活動推進事業、黒部型地域部活動として、
拠点校となる名宝中学校と連携校の清明中学校の2校で運動部活動の地域移行を開始しました。
2校の運動部活動は約30個ありまして、 そのうちの約10個の部活動が休日の地域クラブとして活動していますと。
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種目についてはバレーボール、バスケットボール、アーチェリー、陸上競技、柔道、剣道、バドミントン、ソフトテニス、卓球となります。
これを知ったときに、黒部市は中学生からアーチェリーができるんだなと思いましたね。
中学校でアーチェリーをした上で、高校で球道部に移ったり、そのまま続けたりすることができますし、大人でもなかなかアーチェリーを体験したことのある人はいないと思うので、普通に羨ましいなと思いましたね。
地域移行の実践方法としては、平日は中学校の教員が部活を管理する一方で、
休日の週1回もしくは月1回、各スポーツの協会の人たちや地域の指導者たちが各学校または合同で実施する流れとなっています。
実施した初年度2021年度は無料で実施しまして、2022年度からは保護者への活動費も徴収しています。
参加費は中学1年生が年間5,500円、中学校2年生が年間6,000円、
中学校3年生が年間2,000円プラス保険料800円となっています。 3年生は夏の大会で引退することが多いので、他の学年よりも安い金額になっていると予想できますね。
富山県黒部市のサイトに2023年度黒部型地域部活動アンケート結果というのが掲載されていましたので、要点をかいつまんで見ていきたいなと思います。
まず生徒目線のアンケートを見てみますと、 地域の人たちによる指導内容に関して約90%の生徒がとても満足満足というふうに回答していました。
平日の部活動が減ってしまったからこそ地域型部活動の活動時間に満足していたり、アップの時から専門的な内容で満足しているなどコメントがありました。
確かに学校によっては春から秋は平日1時間から2時間、 冬は1時間のみと活動時間に制限があったり、
職員会議や学年会議などで部活ができない指導を見てもらえない状況も全然あります。
どうせ教わるのであれば専門的な指導を受けたり、単純にどこのプレイをどう直した方がいいのか教えてもらいたいですよね。
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続いて技術向上、意欲向上につながっているかという質問に対しては約80%の生徒たちがつながっていると回答していました。
顧問の先生以外に地域の人から教えてもらうことで基礎体力の向上であったり、一人一人にあった練習を考えてくれるなどのコメントがありましたね。
そして日数に関しては、この地域型部活動の活動を増やしてほしいが約3割、ちょうど良いが6割というふうに回答していました。
アンケートを見る限り、これは私の推測、考えにもなるのですが、休日1回加えてもしできるのであれば、平日1回も加わるとちょうどいいのかなと思いましたね。
今回、このアンケートで日数を増やしてほしいと答えた3割の人たちは土日ともに専門的な指導を受けたいのに対して、ちょうど良いと答えた人は休日の両方には練習を当てたくないような気がしましたね。
実際、ちょうど良いと答えた人たちの中で、1人の時間が欲しいというふうに答えていた人が一番多かったので、やっぱり土日どっちかの2時間、何でしょう3時間くらいがちょうどいいのかなと思いましたね。
次に保護者目線の回答を見ていきますと、黒部型地域部活動が子どもの技術意欲向上やスポーツ活動を通じた成長につながっているかという質問に対しては、7割の親御さんが感じる、2割が感じない、1割がわからないという結果でした。
頑張る力や友達との関わり、地域の大人との関わりなどたくさんの面で成長を感じたり、土曜日の地域型部活動を通じて他校生徒との交流があるところが良いというふうに答えている人がいましたね。
これも私自身のコメントになるのですが、中学校のうちから同じ中学校の生徒だけではなくて、他校との関わりがあることで、例えば高校に進学したときに部活動で一緒にやっていた人と同じ高校になることもありますので、そういったところから人間関係を広げていくことができるのかなと思いました。
もう一つ質問項目として、「負担に感じることは何ですか?」という項目、複数回答課に関しては、移動手段が4割、地域との方との連絡調整が2.5割に対して、特にないと答える親御さんも3割いました。
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やっぱり土日の移動ってなってきますと、自転車で移動する生徒もいれば、どうしても遠いところで練習するとなると親御さんの車での移動が増えてくると思うので、そういったところが少し負担に感じるのかなと推測しました。
先生目線で見てみたときに、こちらはコメントのみとなるのですが、例えば、休日に練習を見なくなったことで負担が軽くなったり、今後も回数が増えてほしいといったポジティブなコメントもあれば、学校の部活動に参加する生徒、地域の部活動に参加する生徒、どちらにも参加しない生徒を把握することが負担になったといった声もありました。
今、主に3つの視点で話をしてきたのですが、その中で批判的な意見を抽出してみると、生徒目線では、指導者の言葉がどうしても強いという声が一部ありまして、これは主観的なものになりますが、やっぱり普段関わらない大人の人からちょっときつい言葉をかけられてしまうと、
学校の先生よりも受け止め方が異なるかもしれません。これに関しては、地域の方や大人側がどうやって信頼関係を築いていくかによるなと見ていて思いましたね。
親御さんからのコメントの中で批判的なものですと、指導内容が校地によって異なるので統一してほしい。指導者の都合が悪いと休みになってしまうので、体制を充実してほしい。
これらに関しては、現状は地域の部活動、少なくとも2名体制で行っているようなのですが、富山県黒部市の事例を調べている限り、指導者は各スポーツ協会の人や地域関係者と考えたときに、彼らも日中は別の仕事をしていたり、休日も子どもの面倒を見ている可能性があったりするんですよね。
いくら教えるのが好きだとしても、家庭の事情で予定を空けられないこともあると思いますので、4名から6名体制で回せるようになると、ある種当番制で回せそうなのかなと思いましたね。
他には、移動手段が大変なので、学校の体育館や施設も使えるようになってほしい。
平日の部活動が30分程度しかできなくなり、部活動を頑張りたい生徒にとっては厳しい時間設定になったので、平日にも地域部活動として体育館を夜間開放したり、競技ごとで体育館割を相談したりして、中学校の体育館を有効に活用する方法を模索してほしいといったコメントもありました。
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そうなってくると、より一層学校側との連携が鍵になっていきそうだなと思いました。
やっぱり、学校の体育館や施設などを、休日はもちろん、平日でも使うことができれば、交通手段・移動手段の負担が軽減したり、夜遅くまで練習したとしても、そこまで親御さんは心配にならないのかなと思いましたね。
ここまでが富山県黒部市の地域部活動の事例の共有でした。
続いて、ユニークな自治体の紹介をしていきたいなと思います。
一つ目は渋谷区です。
そうです、あの若者の街であり、最新のトレンドが詰まっているクリエイティブな街、渋谷ですね。
人口23万人の地区で、今年の4月にはスクランブル交差点前の蔦屋がリニューアルしましたね。
1階、2階のスターバックスは、スターバックスグリーンリボンというデザインコンセプトのもと、グリーンを基調としたアート空間にいるような内装になっています。
気になった方は渋谷スクランブルスターバックスで画像検索してみてください。
自分も行きたいなと思いましたね。
渋谷区には中学校が8つありまして、生徒数も一通り計算した限りでは、約1500名から2000名の生徒がいます。
さらに渋谷区の地域部活動は、中学生だけではなく、一部小学校・高学年や高校生も参加できるクラブがあります。
また、先ほどの黒部市とは違いまして、渋谷区は団体を設立しています。
その概要からお伝えしますと、2021年10月に部活動改革プロジェクトを推進する一般社団法人渋谷ユナイテッドを設立しまして、
2021年10月から2022年3月まで、試行実施として9つの部活動を設置し運営していきました。
2022年4月からは、9つの部活動プラス1つのイベントを本格的に実装していくという流れになっていきました。
2024年度現在に関しては、部活動は同じように9つありまして、サッカー、ボーリング、ダンス、フェンシング、デジタルクリエイティブ&eスポーツ、将棋、ぼっちゃ、料理スイーツマスター、公式テニスとなっています。
eスポーツは毎週水曜日、その他の種目は毎週土曜日に実施しています。
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部活動一覧を見たときに驚いたことが2つありまして、1つ目は種目が豊富であることです。
ここで言う豊富とは、サッカーと公式テニス以外は基本的に中学校の部活ではやらないような種目ですし、中でもぼっちゃがあるんだと思いましたね。
これを聞いているあなたはぼっちゃって知ってますかね?
ぼっちゃとは、年齢・性別・障害のあるなしに関わらず、すべての人が一緒に競い合えるスポーツとなっています。
パラリンピックの種目にも含まれていまして、ルールとしては、ジャックボールと呼ばれる白いボールに赤色、青色のそれぞれ6球ずつのボールを投げたり転がしたり、他のボールに当てたりして、いかにジャックボールに近づけるかを競っていきます。
もう1つは、各部活動に企業やクラブチームなど支援事業者がいることです。
中でも私が驚いたのは、専門指導員としてダンスはサイバーエージェントレジットやLDHジャパン、デジタルクリエイティブ&eスポーツはミクシーが関わっていることです。
いやー、一流オブ一流の人から教えてもらえるなと思いましたね。
これこそ地の利だろうなと思いました。
中学生のうちからPython触ったり、デジタルアートで何か作ったりして、それをきっかけに大学卒業後に渋谷のミクシーかもしれないし、どこか別のIT企業で働くということも全然あるなと感じましたね。
また、平日は一般社団法人Unitedに所属しているUnitedコーチが外部指導員としていくつかの学校に派遣され、教員の代わりに専門的な指導を行っているようです。
どうして渋谷区はここまで力を入れているのか調べてみたときに、渋谷Unitedの意向としては、活動できれば指導してもらえれば何でもいいというわけではなく、渋谷区と関わりのある方々に教えてもらうことを大事にしているそうです。
そういうわけで、活動場所は渋谷区の施設を利用し、講師陣は渋谷区にゆかりのある支援団体や企業の方々とコラボしているとのことです。
これを知ったときに、これもある種広く見たら地域貢献に含まれるなと感じましたね。
しかも渋谷Unitedの狙いや意図としては、渋谷区のスポーツや文化活動の振興を普及に努めたり、スポーツや文化活動を通じて関わる全ての人たちに豊かな人間性を寛容し、人間的成長を促進していくと。
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そういったわけで、今は中学校の部活動支援はもちろん、かけっこ教室やスイミング教室などのスクール事業、学校や渋谷区体育協会などの団体、渋谷区にゆかりのある企業などと連携し、地域全体で運営する総合型地域クラブを狙っているとのことです。
ここまでがユニークな自治体一つ目、渋谷区の内容でした。
もう一つは、沖縄県鶴間市になります。
こちら、沖縄県鶴間市は、未来の教室事業に採択されたものになります。
未来の教室事業って聞いたことありますかね。
未来の教室事業とは、経済産業省が新しい学習指導要領のもとで、一人一台の端末と様々なエドテックを活用した新しい学び方を実証する未来の教室実証事業のことを指しています。
2018年度から、全国の学校などと進めています。
今回紹介している部活動の改革だけではなく、スティーム教育や学校の働き方改革なども事例としてありまして、部活動の事例はなんと20個もあります。
なんとなく知ってはいたのですが、この未来の教室事業、ちゃんと認識したのは今回が初めてでして、
もう6年経っているのかと驚きましたね。
話を戻すと、ウルマ市は人口12万人の町で、沖縄本島中部の東海岸に位置し、ウルマ市のウルマという名前はサンゴの島という意味だそうです。
那覇空港から車で50分でアクセスすることができます。
そんなウルマ市は、なんと未来の教室事業が始まる1年前、2017年度から部活動改革を開始しています。
部活動の地域移行を支援しているのは、スポーツデータバンク沖縄株式会社となっています。
スポーツデータバンク株式会社のグループ会社で、黒部市や渋谷区とはまた違った形態となります。
この部活動支援における取り組みの中で大事にしていることは、持続可能性です。
実際、私がリサーチしている限り、黒部市や渋谷区といった生徒目線よりも、組織目線、運営目線の方が色濃いなと感じましたね。
具体的な施策としては3つありまして、1つ目、人材のコーディネート。
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2つ目、財源確保を含めた事業設計。
3つ目、DXによる部活動運営体制の効率化などがありました。
人材コーディネートに関しては、沖縄県にはJ3に所属している琉球FCや日本ハンドボールリーグ、琉球コラソンなどのクラブチームがありまして、
それらの選手やコーチ、トレーナーなどが一通り登録されている人材バンクを作成し、プロスポーツチームによるスポーツイベントを定期的に開催していますと。
こういったプロの方が学校へ派遣する形のみとなってしまいますと、どうしても行ける学校と行けない学校が出てきて、機械の不平等が出てしまうと。
そこでイベントを定期的に開催することで、プロスポーツチームのノウハウを他の人にも伝えることができます。
生徒に教えるだけではなく、指導者であったり地域の人にも教えることで、普段の練習にも取り入れてもらえる、そういったところが個人的にいいなと感じましたね。
2つ目の財源確保を含めた事業設計に関しては、補助金だけを頼りにしてしまうと、その補助金、例えばスポーツ署、各自治体からの補助金がなくなってしまいますと、運営するのが難しい。
つまり、持続可能性ではないと感じ、企業型ふるさと納税の導入であったり、2025年度以降はクラウドファンディングや地域企業からの協賛も導入を検討していくとのことでした。
実際、企業版のふるさと納税に関しては、2022年には1500万円を調達したそうです。
一部、節税対策で振り込んでいる企業もあるとは思うものの、部活動の地域支援だけでそこまでお金を調達できることに、私自身びっくりしましたね。
そのため、部活動指導者の1時間あたりの料金は、平均してだいたい時給1000円から1500円程度が相場であるのに対して、うるま市では、なんと時給3000円程度を実現しているとのことです。
そこまで支払えるのであれば、教える側もより熱意を持って教えるようになると思いましたね。
3つ目、DXによる部活動運営体制の効率化に関しては、例えば体育館にスマートロックを導入し、指導者が鍵の開け閉めを管理できるようにしています。
スマートロックにすることで、いちいち学校関係者、例えば教員であったり校長、教頭先生が体育館を開け閉めするためだけに学校にずっといなくてもいいので、
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スマートロックを通じて指導者に任せることができますね。
また、体育館内にクラウドカメラを設置して、館内の利用状況や安全管理もできる体制を整えたり、予約システムを導入して体育館施設の利用予約や利用者の参加予約の受付などもできるようにしています。
いつ、どの時間帯にどの施設が空いているかわかることで、あらかじめ予約して来月の予定を立てた上で、生徒や親御さんに共有できるなと思いましたね。
ここまで3つの事例をご紹介してきたのですが、やっぱり多くの自治体が採用するのは、野山県黒部市のようなスポーツ協会や地域指導者が携わって、休日にまずは教えていくスタイルなのかなと思います。
一方で、地域の部活動に特色を入れたい自治体は、東京都渋谷区の渋谷ユナイテッドのように一般社団法人として立ち上げて、中学生だけではなく、他の関係者にもスポーツが好きになるように打ち出したり、スポーツデータバンクのように部活動の支援を行っている会社が全面的にサポートしていくのかなと感じましたね。
オーディオジャパン、あなたと一緒に日本を学ぶ、エンディングの時間となりました。
今週紹介する本は、藤原和弘さんのどう生きる?人生戦略としての場所取りの教科書という本になります。
私自身、藤原さんの本は、累計10冊くらいは読んでいるのですが、著書はこれまでの本とは違った切り口だなと思いまして、ゴールデンウィーク前にAmazonで予約して購入しました。
ですので、ゴールデンウィーク中にはもう一通り読んではいたものの、紹介するタイミングがなくて、今回になりました。
著書は、タイトルにもあるように、どの場所を選択して生きていくかについて書かれている本となっています。
社会でうまくいっている人は、場所取り、経営用語ですとポジショニングとタイミングがうまくいっていて、タイミングは自分でコントロールすることができない一方で、ポジショニングは自分で選ぶことができます。
私自身、24歳から働き始めたのですが、目の前の仕事であったり関わる人に対して貢献していくマインドは強かった一方で、その環境にずっといることで、1年後、3年後、5年後、どうなっていくのか、正直あまり意識していなかったんですよね。
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30代以降、どの環境にいるか、どんな環境を自分で作るか考えたときに、著書が参考になるなと思って読んでみました。
実際、藤原さんもリクルートで約20年近く働いた後に、いろいろと試行錯誤した上で、47歳で民間初の校長先生に就任し、世の中科の授業を始めとする改革が成功して、キャリアにおけるクレジットを高めていきました。
その後は橋本徹元大阪府知事の特別顧問であったり、佐賀県武雄市の顧問、奈良県にある市城高校の校長先生などを務めていきました。
著書で印象に残ったことは、やっぱり藤原さんもリクルートで働いた後、教育業界に進むまでにいろいろと試行錯誤していたんだなと思いましたね。
それは、教育業界以外には介護業界や住宅業界などを試してみたり、2年間家族でパリに移住したからこそ、教育に関する問いが生まれたのかなと読んでいて感じました。
また、世の中科の授業が展開できたのは、場所取りを意図して選択した上で、良いタイミングを引き寄せたからなのかなと思いました。
2000年に有林道書店の店長に依頼されまして、藤原さんがそれまでに温めていた世の中科の授業を横浜の山手学院というところで実施しました。
世の中科の内容としては、世の中で起こっている出来事を主体的に考え、情報編集力を身につけることを目的としていて、
授業の流れとしては、まず初めに課題を提示し、その次にそれについて簡単な知識を与えた後、生徒たちによるディスカッションを行ってもらった上で、
生徒が意見をまとめて修了する、そんな授業となっています。
その時の担当になった社会の先生が、たまたま藤原さんと同じ都立青山高校出身で、部活も同じバスケ部だったそうです。
その後、担当者が東京都足立区にある中学校に転校し、世の中科が年間を通じた授業となったり、杉並区高葉中学校や品川女子学院中学校などに広がっていったとのことでした。
これは、私が県外にいた時もすごく思ったことにはなるのですが、働き始めてから同居の人と会う機会なんてほとんどなかったので、そういった偶然が起きる時ほど、後から振り返ってみれば、あれはターニングポイントだったなと思うことが多いですね。
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著書を通じて思うこととしては、自分は今福井に戻ってきて1ヶ月半くらい経ちましたが、正直試行錯誤中であるんですよね。
ただ、なんとなくイメージしているのは、語学の先生やコーチをやりつつ教材を制作する道、企業の発信をサポートしていく道、書籍や音声コンテンツなどを関係者と一緒に作る道、何かのイベントでファシリテーションをしている道あたりかなと考えています。
この番組は今のところ、企画、原稿、収録、音声の編集などを全部一人でやっているので、違う番組を回すときは誰かと一緒にやりたいなと思いますね。
最後ちょっと雑談になったのですが、気になった方はぜひ、著書を読んでみてくださいね。
オーディオジャパン、あなたと一緒に日本を学ぶ。番組への感想は、ハッシュタグオーディオジャパン、すべてカタカナでXに投稿いただけると嬉しいです。
また番組へのお問い合わせは、概要欄にあるGoogleフォームにてご連絡ください。
私、新井大輝の質問や感想なども大歓迎です。
今回の放送で気に入った方は、ぜひチャンネルの登録やフォローボタンを押してください。
最後まで聞いていただきありがとうございました。
お相手はパーソナリティの新井大輝でした。
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