1. Off Topic // オフトピック
  2. #119 イノベーションは加速し..
2022-06-23 42:51

#119 イノベーションは加速しているか減速しているか?前半

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◎今週のトピック

「過去3ヶ月で自分の考えが変わったものは何か?」 / 世界は成長している? / 電話・トイレ・インターネットほどのイノベーションが21世紀で起きたっけ? / 生産性は上がってるけど加速はしているのか? / イノベーションを生み出す人の変化 / 電子レンジって便利だな~ / 企業の研究開発 / テクノロジーとデフレ / イノベーションの見方の課題 / エジソンの発明から生産性に繋がったのはいつ? / エジソンとJ・P・モルガンの関係 / パソコン?そんなん重たい機械誰が使うんだよ!


◎参照リンク

Why Isn’t New Technology Making Us More Productive?

https://www.nytimes.com/2022/05/24/business/technology-productivity-economy.html

The Burden of Knowledge and the “Death of the Renaissance Man”: Is Innovation Getting Harder? Get access Arrow

https://academic.oup.com/restud/article-abstract/76/1/283/1577537?login=false

Is innovation slowing down? If so, what can be done about it?

https://www.nesta.org.uk/blog/innovation-slowing-down/

Why the U.S. Innovation Ecosystem Is Slowing Down

https://hbr.org/2019/11/why-the-u-s-innovation-ecosystem-is-slowing-down

Is Technological Progress Slowing?

https://mattsclancy.substack.com/p/is-technological-progress-slowing?s=r

Bill Gates: ‘The Idea That Innovation Is Slowing Down Is ... Stupid’

https://www.theatlantic.com/international/archive/2014/03/bill-gates-the-idea-that-innovation-is-slowing-down-is-stupid/284392/

Innovation Isn’t Slowing Down. In fact, a New Era Is About To BeginAmerica is not out of ideas.

https://www.inc.com/greg-satell/innovation-isnt-slowing-down-in-fact-a-new-era-is-about-to-begin.html

Want to Come Up With a Groundbreaking Invention? Follow the 30-Year Rule

https://www.inc.com/greg-satell/the-30-year-rule-why-innovation-takes-a-lot-longer-than-you-think.html

How big technology systems are slowing innovation

https://www.technologyreview.com/2022/02/17/1044711/technology-slowing-innovation-disruption/


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◎Twitter

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00:06
みなさん、こんにちは。草のみきです。 宮武哲郎です。
Off Topicは、アメリカを中心に最新テクニスやスタートアップ、ビジネス情報をゆるく深掘りしながらご紹介する番組です。
今回のトピックは、イノベーションは減速しているのか、加速しているのかについて話していきたいと思います。
今回は結構、今回も難しそうなテーマですね。
今回もそうですね。
そうですね。前回、話したトピックが、シンキングラダーだったと思うんですけど、そこで、よりハイラング、なんて言うんですかね、ハイラングって。
ハイラング。ハイラングでいいと思います。
ハイラングで大丈夫ですか。
はしごの上の方というか。
はしごの上の方の、いわゆる考え方を持つ人たちと、よりいろんな議論を深めないといけない。
そこの重要性がありますよねっていう話をしたと思うんですけど。
そういう話をしている中で、僕もいろんな記事とかいろんなところを見ている中で、一つすごい関連する質問があって。
その質問が、例えばなんですけど、過去3ヶ月間で、自分が考えてたことが変わったものが何かと。
自分が意見Aを持ってたんですけど、ここ3ヶ月間で、それが意見Bになりましたとか、意見Cになりましたっていうものは何ですかみたいな。
そういう考え方って意外と重要かなと思ってまして。いわゆるいろんなエビデンスが出る中で、違う意見にちゃんと乗り換えられるっていうところだと思うんですけど。
その質問を自分の中で問いかけた時に、出てきたのが今回のテーマのイノベーションは加速しているのか減速しているのかっていうところで。
最初は宮武さんどっちだったんですか。
僕は完全に加速。やっぱりVC業界にいますし、テク業界にいる人とすると、イノベーション、いわゆるテクノロジーっていうところをもちろん信じてるわけなので。
世の中をもっといいところにしてると思っているので、加速してるんじゃないかというところを考えていたんですけど、ここに対してもいろんな課題っていうのはありますよねっていうのは、ここ1、2ヶ月ですごい気づかされて。
楠山さんはこの質問、今されたらどう答えます。多分複雑だっていう話でもあると思うんですけど。
03:00
そうですね。
どっちかって言われたら。
加速してるかなって思うかもしれないですね。
加速をどういうふうに見て加速してるか。
そうですね。イノベーションは見方外にはなってるだろうなっていう気がするんですけど、加速その倍の倍また成長してるんです。加速してるかっていうと難しいですね。
難しい話ですよね。全体的によくはなってそうですけどっていうところですね。
加速してるほどまでいってるのかっていうのは、やっぱりそこに対しても今日いろいろ話すと思うんですけど。
今回はいつものトピックみたいに2パートに分けて話そうかなと思っているんですけど。
パート1がテクノロジーから生まれるイノベーションから生まれるベネフィットっていうところだったり、
あとはそこに対して減速してると言ってる方々がどういうふうにそれを判断しているのか。
どういう指標を使ってるのかとか。そこの指標に対しての課題っていうところをちょっと洗い出したいなと思ってまして。
パート2ではイノベーションがいわゆる減速している他の要素。逆にそこの他の要素が実はかなり重要だと思ってまして。
そこについてそこの減速している理由とそれがなんで社会にとって重要なのかっていうところを話していきたいなと思っています。
ちなみに草野さんも言ったようにテクノロジーってどんどん見え方上がりになってまして、
今ソフトウェアがいろんな業界を変えてるわけじゃないですか。
すごいシンプルな事例とかで言うとツイッターとか見ても、ツイッターってすごいシンプルに言えばリアルタイム性でグローバルにコミュニケーションできるツールじゃないですか。
なんでそれを過去の時代にリアルタイム性があってグローバルで一気にコミュニケーションできるっていう。
例えば電話が主要だった時代だとかラジオが主要だった時代とかテレビが主要だった時代にそんなこと言ったらそんなテクノロジーありえないみたいな話になってたわけじゃないですか。
確かに全然普通に全然知らないテキサスの誰かにリプライすることもできますもんね。
全然できますからね。しかもそれが日本からできます。
それはやっぱり今までありえなかった世界ですし、それ以外でもいろんな、SaaSとかそういうものとか、SNSとかスラックとかそういうコミュニケーションツールでもすごい発展してますし、
でもそれ以外にリアルにもすごいインパクトしてると思ってまして、例えばその交通手段とかを見ますと車の台数もウーバーとかリフトによって変わったりとか、
06:06
あとは渋滞を削減するとか、渋滞の道路の混雑の改善をするためにWazeみたいなアプリが出たりとか、P2Pでデータを共有することによって渋滞を避ける形を作るものがあったりとか、
場合によってはもう交通手段をなくす、Zoomみたいなものが出てきて、移動しなくていいようにしたりとか、いろんな形でそこのソフトウェアって多分世の中を変えてきていると思ってますし、
同時に例えば科学者の人数だったり、クリエイティブの人の人数でしたり、研究者の人数っていうのはもちろんですけど過去3、40年間ずっと上がってるんですね。
例えばアメリカ内で見ますと、科学関連の投資っていうのは1970年から2010年、そこの40年間で5倍に上がったりとか、同じ期間中にPhDを持ってる人数が2倍になったりとか、
あとは論文、科学者が出す論文の数も7倍上がったりとか、基本的に生産性も上がってますし、GDPも全体的に上がってるので、それをすごい簡単にもう一つの事例で見ますと、農業。
農業っていわゆる百何十年も変わってないので、逆に同じ指標をずっと使ってるんですよね。なのでトラッキングしやすくて。
トウモロコシの生産量を見ますと、1880年代から2017年あたりまで、アメリカですと8倍ぐらい伸びてるんですよね。
結構そんなに伸びてるんですね。
しかもそれが1950年からかなり急激に上がり始めていて、そこの急激に上がっているのは、農業っていろんな要素があると思うんですけど、
例えば土地とか、人の数とか。見ると、より多くの土地を使っていればそれは伸びるので。
でも1950年あたりから、使ってる土地の数っていうか広さはずっとフラットなんですよ。だいたい。
逆に労働者減ってるんですよ。
そうすると、おそらく何かしらのテクノロジーによってそこの生産量が上がってるんじゃないかとは言えると思います。
これも後々ちょっと話しますけど、過去30年ぐらいですかね。
09:06
VC業界もここに貢献してるんじゃないかと、全体の生産量とかGDP上がってるところでいきますと。
全体の結論から言うと、過去例えば1990年とか1980年、別に2000年でもいいですけど、
今現在2022年と比較すると、圧倒的に今の世界の方が全体的にいいですと。
ヘルスケア領域もどんどん発展してますし、高地集団も発展してますし、いろんなところで発展していますと。
もちろん今の世界は別に完璧ではないですけど、どんどん成長はしているんじゃないかと。
そんな中で、なんでいろんなエキスパートの方がイノベーションが減速してるかと言いますと、
実はここの周りにいろんな記事とか出てるんですよね。
一つ言っているのが、例えば車だったり電話だったりラジオだったりワクチンとかトイレとかインターネットほどの
新しい発明って21世紀でありましたかっていう議論も一個ありますと。
今さっき言ったものは全部19世紀、20世紀、今は1800年代、1900年代でできてるものなので。
そこと比べると、劇的に人生を変えるようなものって本当にできたんですかっていう人もいますと。
確かに。そういう意味で生活を変えたものってそんなに変わってないですね。
そうですね。スマホとかっていうのもあるんですけど、スマホも携帯、電話とインターネットを組み合わせたものだったりするので。
それはカウントされない。
するのかしないのかは人によって変わると思うんで、劇的に変えたとは僕は思ってますけど。
でも、それもベースとなるパソコンっていう技術を使っているわけなので。
本当確かに、よくあるじゃないですか、未来のSFのアニメとかドラえもんとかもそうだと思うんですけど、
未来絶対こうなってるだろうな、今ここなんだから絶対うち行けるっしょみたいな。
そんなになってないみたいな、あんまり変わらなかったねみたいな。
そうなんですよ。
SFとか見ると、確かに靴ひもを自動的に結ぶやつ出たけど、一般的には普及しなかったねみたいな、ありますよね。
12:03
でもそれめちゃくちゃ正しい指摘で、ここもちょっと後々ここの比較とかするんですけど、
このやっぱりSF映画との差っていうのはすごいあるとは思ってますね。
全体的に世の中がデジタル化しているとは思うんですけど、
それがどこまで社会全般をインパクトしているかというと、
原則していると主張している人たちは、生産性をどうしても見えるんですよね。
国とか全世界の生産性を見るっていうところで、
この生産性っていうのは、これはこのエピソードの後半にちょっと話すんですけど、
テクノロジーと相性が悪い部分があって、一部。
そこですごい指標として置きづらい部分もあるので、そこについて話すんですけど、
まずこの生産性の彼らが使うエビデンスとかを見ますと、
例えばアメリカの生産性の成長率。
この場合だとあるニューヨークタイムズの記事がメンションしてるんですけど、
生産性は1労働時間あたりに作れるグッズ、サービスの価値。
そこに関しては、去年はだいたい1%ぐらいの成長しています。
2010年あたりからだいたいずっと1%なんですよ、成長率が。
逆に1996年から2004年ってだいたい3%ぐらいだったんですよ。
じゃあ、ちょっとずつ遅くなってるんですね。
逆に1948年から1972年、アメリカが一番成長したタイミングですと3.8%ぐらいだったんですよね。
すごい。
そこから見ると、落ちています、成長率は。
落ちてるのにテクノロジーはどんどん発展してるわけなので、
そこは減速してるっていう理由になるんじゃないかっていう話もあったりとか。
これ全部アメリカのデータになるので、日本は見てないんですけど、
平均収入っていうのは1933年から1973年、その40年間ですと350%ぐらいあったんですよね、アメリカでは。
これはインフレとか全部カウントしてです。
計算してなんですけど、
1973年から2013年、その次の40年間ですと22%しか上がってないです。
さらに1850年から1970年の労働時間は下がってたんですよね。
でもそこから同じレベルで下がってないんですよね。
生産性が上がっている中で、労働時間が落ちてたタイミングがあって。
15:05
それはいい。
それはすごいいいことなんですけど、今はそこまで落ちてないんですよ、労働時間が。
それ以外でも、例えばコンピューター以外の領域とかでも、やっぱり1970年、80年あたりが一つのキーポイントっていうか、タイミングとしては重要で。
例えばエネルギー領域とかでいきますと、ガソリンとかそういうものですね、石油とか。
値段はそこから上がっていますし。
例えば20年前のバイオテクノロジー企業からのFDAが承認する特許の数は、20年前と比べると3分の1ぐらいになってますし。
いろんな、今電車とか車とかいろんなものがある中で、今だと平均的に遅くなってるんですよね、交通手段が。
えー。
まあ、分野によってちょっと多少違うと思うんですけど。
遅くなって、全体的にってことですね、交通手段。
全体的に、全体的に。
もしくは、同じスピードで上がってなかったりとか。
昔はどんどん速くなって、速くするのがOKだったっていうところもあるんですけど、今はそこまで速くいってなかったりとか。
あとはその1970年代に、がんの治療が見つかるだろうって言われてたり。
あー。
でも結局その40年後まで、50年後まで見つかってなかったりとか。
うーん。
あとはあの、草野さんもちょっと冒頭に言ったと思うんですけど、最後に月に行ったのっていつだと思います?人間が。
えー。
なんか僕もこれ調べて、あ、そっかってなったんじゃない?
え、最近でも言ってないんですね。
言ってないんですよ。
言ってないんですよ。
火星とかには言ってるけど。
火星にも、でも人間が行ったっていうところですよ。
あー、そっか。
ロボットとか送ってますけど。
確かに、確かに。
はい。
最後に人間が月に行ったのって1972年なんですよ。
うわー、結構前。
50年前なんですよ、ほんとに。
うわー。
で、あれがアポロ17号なんですけど。
あー、アポロ。
アポロ計画のタイミングです、まだ。
へー。
なんで、まあ50年前ってなかなかすごいじゃないですか。
確かに。50年前、そんなに前なんですね。
うん。
で、それ以降月に行ってないっていうのは衝撃ですし、人間が。
しかも宇宙の例えばスペースシャトルとかそういうものの技術も50年ぐらい前の技術をベースにしてるんですよね、いまだに。
18:01
へー、そうなんですね。
はい。で、今の車見てもほとんどの車が、いわゆるその来年期間をベースにしたエンジン。
あー。
エンジンは昔の、いわゆる19世紀に作られたエンジンをベースにしてるじゃないですか、いまだに。
うーん。
そこって劇的に変わってないですよね、とか。
テスラ。
テスラがそういうところをようやく変えてるっていうところだと思うんですけど。
でもそれこそそのIT業界でも、1990年代ってそのIT企業に就職する人がすごい上がったんですよね。
うーん。
100%ぐらい上がったら2倍ぐらいになってたんですよね、その90年代は。
おー。
で、2003年以降は38%しか上がってないんですよね。
それはその数字で言うと、前回から前年比で比べて30。
前年比とか、そうですね。比べてっていうところなので、結局そこも減速してるんじゃないかとか。
で、全体的に見ると、これは去年ですかね、去年の調査なんですけど、
アメリカの68%の人たちが、自分たちの子供は自分より貧しい人生を送るんじゃないかと思ったりしてるので、
割とちょっとネガティブ思考な人が多いっていうところはありますと。
なので、この生産性っていうところを見ますと、確かに科学者とかの数は上がってますと。
で、大学を卒業した科学者とかエンジニアの数って2000年で210万人ぐらいいたんですけど、
それが2008年に370万人まで上がっているんですよね。
なので、1.8倍とか2倍近く上がっていて、研究者の数も400万人弱から570万人上がったりとか、その12、3年ぐらいの期間で。
なので、上がってるのは上がってるんですけど、同じ生産性の成長率を作るのに20倍ぐらいの研究者が必要になっているっていう調査もあって。
で、本当は多分そこの20倍っていうのをテクノロジーがそれを10倍にしたりとか、数を削減するはずだと思うんですけど、そこが至ってないから、結局同じ20倍の人口を増やせないので。
なので結局減速してるんじゃないかという話がありますと。
なるほど。成長していくつかの分岐点みたいな、上がって平坦になって、上がって平坦になってみたいな、そういうイメージなのかなって聞いてて思いました。
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でも全然そういう感じだと思いますね。
なのでそこの、たまたま僕が指摘したデータとかがフラットなタイミングだったりとか、そういう可能性ももちろんあると思うんですけど。
でも全体的にそこを見ると、同じ成長率を作るためにはより効率性が高くないといけないんですけど、そこが今現在だとできてなさそうっていうところで。
じゃあなんでこういうところができてるかと言いますと、一つはイノベーションを作るための、イノベーションを作るのに、いろいろ誰が作るのかっていうのがシフトしましたと。
昔って言っても、たとえば1940年代、誰が特にアメリカとかですと、イノベーションを出したかっていうと、アメリカ軍なんですよね。
なのでアメリカ軍が発明したイノベーションって、たとえば虫除けのスプレー缶とか、ガムテープとか。
そうなんですね。
そうなんですよ。電子レンジとか。
確かに。
GPSとかインターネットとか、そういうのがちょうど第二次世界大戦だったっていうのもあったので、イノベーションが必要だったっていうのもあって、それをアメリカ軍とかが一部貢献してましたと。別にアメリカ軍だけではないですけど。
電子レンジって本当ハイテクですね。
ハイテクですよね。
いや、いいもの作りましたね。
いいもの作りましたね、本当に。便利ですよね、確かに。
いろんな便利を作ってくれたと思うんですけど。
それが1940年代とか、ちょうど第二次世界大戦だったからこそ、そこからイノベーションが出てきていたものの、戦争が終わってから、それが徐々に会社にシフトしたんですよね。
会社って言っても大企業ですね。
だいたい1940年代から1970年代、80年代あたりまで、アメリカの大企業とかがかなり研究開発とかに投資をしてましたと。
デュポンっていう会社がアメリカにあるんですけど、化学品とかを作る会社で。
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彼らが1960年代、そこの10年間くらいのスパンで出した論文の数っていうのは、MITとカルテック、カリフォルニア工科大学のその2校の合計論文数を超えたんですよ。
しかもデュポンの研究開発の部門だけで、それくらいデュポンみたいな大きい会社がそういうところに投資したりとか。
あとAT&Tは有名なところで言うと、ベルラボっていう研究施設があって、そこが半導体の一部、トランジスターの部分を作ったりとか発明したところでもあったり。
ベルラボの卒業生を元社員とか見ますと、14人くらい確かノーベル賞受賞者がいたりとか。
そんな中で、1970年代、80年代何が起きたかというと、いろいろ上場企業とかが株主からすごいプレッシャーを受けていて。
同時に競争が激しくなって、あとは一部の投資が失敗したというのもある中で、そこに対する投資をどんどん削減していったんですよね。
なのでAT&Tはベルラボを別会社の配下に置いたりとか。
あとすごい有名な施設でいうと、ゼロックスパークっていうのがありまして。
パークは大文字のPARCなんですけど、そこでレーザープリンターが生まれたりとか、イーサネットが生まれたりとか。
そこでスティーブ・ジョブズがコンピューターマウスを見つけたりとか、いわゆるWindowsのアイコンとかそういうのを見つけた施設なんですけど。
そこはゼロックスからスピンオフされて、別会社になって2002年あたりに。
そうなんですか。
そうなんですよ。なのでそういうことも起きたり、IBMとかも研究開発をより商標利用できるように1990年代にシフトしたりとか。
先ほど話したデュポンも研究開発の舞台は2016年に閉じたりとか。
この研究開発っていう言葉って英語で言うとResearch and Development。R&Dってよく言うじゃないですか。
はい。
このRとDがあるじゃないですか。
はい。
そのRっていうのはいわゆる新しいものを研究するっていうところで、デベロップメントはそれをいわゆる新しい事業への商標利用とかでどう作るのかっていうのを開発するところなんですけど。
そこの予算のシェアを見ますと、やっぱりリサーチの部分、いわゆる根本の研究の部分の予算は徐々に減ってるんですよね。割合的に見ますと。
27:08
逆に開発の部分が上がったり、特許申請が上がったりとかしているわけなんですけど。
それが結局イノベーションっていろいろアワードみたいなのあるじゃないですか。
例えばアメリカですと1971年にイノベーションアワードみたいな受賞が41%がFortune 500、アメリカの大手500社が勝ち取ったんですよ。
4割ぐらい大企業が勝ち取ったんですけど、2006年には6%だったんですよ。
少ないですね。
めちゃくちゃ少なくて、それ以外に大学の研究施設だったりスタートアップでしたり。
イノベーションが大企業から徐々にスタートアップにシフトし始めて。
いわゆる大企業が今までやってた、しかもすごい予算でやってきたことを今VC業界で一部補っているっていうことが今行われているっていうのが、もしかしたらこの減速している一部の理由かもしれない。
じゃあそんな中で、この減速しているっていうのはやっぱりこの生産性をどうしても見るじゃないですか。
その生産性を見るのが本当に正しいかっていう考え方もあって。
最終的に生産性を見るべきかもしれないんですけど、テクノロジーってイノベーションって2つすごい面白い要素があって。
1つがデフレ効果があるっていうところと、もう1つが時間がかかるっていうところで、ちょっとその2つを説明したいんですけど。
まずデフレ効果があるっていうところは、今インフレ環境にあるじゃないですか、いろんなものの値段が上がってますっていう。
でもテクノロジーってデフレ効果があるじゃないですか。
例えば、昔のパソコンとかテレビを今のパソコンとテレビと比べると圧倒的にコストって下がってるじゃないですか。
なのでやっぱりそのテクノロジーが発展することによって、どんどんより値段が低い価格でものを売れますと。
それってもちろん一般消費者にとって良かったりするんですけど、場合によってはその値段がめちゃくちゃ下がると業界の売り上げも上がらなくなるので。
そうすると全体的に良い方向性に行くものの生産性にはつながらない。GDPが逆に落ちるケースもありますと。
たぶん一番わかりやすい事例で言うと、メディアとか新聞業界。新聞業界がもうインターネットでめちゃくちゃにされたじゃないですか。
30:07
確かに。
なのでそういう話もある中で、難しいのはこの生産性がどこまでそこに紐づいたり。
テクノロジー自体がデフレ効果を持つのであれば、それの上回るマスに向けてやってるのか。
それとも違うところでインパクトしてるのかとか、違う新しい業界で作ってるのかとか。
良いところもあるんですけど、同時にテクノロジーって場合によっては低い生産性の仕事をリプレイスしたりとか。
いわゆる自動化とかですよね。
人によってはそれをすごい嫌がる人もいるじゃないですか。
自動化によって人の仕事が失われたりとか。
奪われちゃうというか。
そうですね。
はい。
これはちょっと次回話すカルチャー的な要素も入ってるんですけど、
基本的にそこの恐怖はもちろんわかるものの、
過去事例を見ると完全にリプレイされてるわけじゃなくて、
人の役割が変わるっていうだけで。
例えばですけど、昔ATMってなかったじゃないですか。
はい。
ATMが最初に導入されたときって、同じリアクション皆さんあったんですよ。
銀行の窓口がなくなるんじゃないかと。
その仕事をどうするんだみたいな話があったんですけど、
結果何が行われたかというと、銀行の窓口の役割が変わって、
より銀行の生産性を高めるための仕事になったっていう。
よりそういうローンの組み方とか、そういうところにフォーカスしたりとか。
お金をただ渡すっていうところは自動化されて。
なので、より良い仕事っていうのはあれですけど、
より生産性につながる仕事っていうのがどんどん出てきている中で、
今アメリカの一つの課題としては、日本も多少そうかもしれないですけど、
生産性が低い仕事が多すぎるんじゃないかっていうところで。
そこをどんどん変えにいかないと、今後変わらないんじゃないかっていう話は一個あります。
なので、これが全体的なデフレ効果のあるテクノロジーっていう話なんですけど、
もう一つがもっと重要だと思ってまして、テクノロジーって時間がかかりますと。
33:00
一つイノベーションの見方の課題であるのが、一つのイベントとしてしか見ないじゃないですか。
いわゆるエジソンが電球を作りましたっていう。
アレクサンダー・フレミングがペニシリンを見つけましたとか。
スティーブ・ジョブズがマックをローンチしましたとか。
その一つのイノベーション、イベントによって人生が変わって良くなりましたっていう話をやりがちだと思うんですけど、
実際イノベーションってそういうふうに起きてなくて。
エジソンは最初に発電所を作ったのは1882年なんですけど、
その3年前に電気を開発をしてるんですけど、
その電気自体が生産性に影響したのって1920年代なんですよ。
発電を作った40年後とかなんですよ。
結局、じゃあなぜかというと1882年に発電所を作りましたと。
1884年、2年後に500件ぐらいの家で実際に発電所が電気を流してたんですけど、
家を変えるだけで生産性がめちゃくちゃ上がるかって変わんないんですよね。
電気が本当に生産性に影響したのって、いわゆる完全に工場が変わったりとか、
工場が変わることによって、例えば冷蔵庫を作れるようになったとか、
それが電気が必要になったとか、
あとは洗濯機を作れるようになったとか、
いわゆる今まで考えてなかったことがそこで作られたからこそ、
生産性にすごいつながったっていう話で。
ちょっと時間がかかるんですね。
めちゃくちゃ時間がかかるっていうところで、
これ全然話が変わるんですけど、
エイジソンの場合ですと、もちろん発明者であったので、
お金が別にめちゃくちゃ最初持ってたわけじゃないので、
もちろん投資家を集めてたんですけど、
かなり最初のエンジェル投資してくれたのがJPモルガンで。
JPモルガンってもちろんバンカーとしてすごい有名な人ですけど、
実は暇なときにちょっとVC的なことやってて。
暇なときに?
今お金は持ってたんで、
多分当時はVCっていう言葉じゃなかったりしたと思うんですけど。
テクノロジーなんかやってる研究者に?
ちょっととりあえずお金出してみようみたいな、
いわゆるアドベンチャーキャピタル的な感じですね。
VCって本当に株?
株をもらって。
じゃあ本当VCですね。
36:01
そうです。
へー。
なんで、エジソンの最初の電球システムを家に導入する顧客がJPモルガンだったんですよ。
へー。
エジソンがJPモルガンの家の図書室があって、そこに導入したんですけど、
導入したときに、
なんかの設計ミスかわかんないですけど、
火事になってしまって、図書室が燃えたんですよ。
でもさすがJPモルガンだなと思ったのは、図書室を作り直してもう一回エジソン雇って、
もう一回やってくれていて、
すごいなと思いながら。
投資家。
投資家。
いい投資家ですね。
リスクを恐れない投資家ですよね。
結果どうなったのかちょっとわかんないですけど。
結果多分大丈夫だったと思うんですけど。
そういう話もあったりとか、エジソン以外の話でいうと、
例えばフレミングってペニシリンを1928年に見つけるんですけど、
それが実際薬となって、いわゆる発売、販売されるのって1945年あたりなんですよ。
なんで20年後ぐらい。
結構先で。
それ以外にいきますと、例えばパソコン。
1974年とか75年。
74年にアルテアっていうものが出てきて、
Macが75年とかに出てくるんですけど、
パソコンって実際生産性影響したのって1990年代って言われてて。
なぜかというと、当時のニューヨークタイムズが1981年にコンパックのパソコンのレビューを出してるんですけど、
当時のパソコンって20キロしてて、
もうスーツケースで、
しかも画面が4インチとか、
もうスマホじゃんっていうレベルのもので。
なのでレビューは、
パソコンなんてこんな馬鹿らしいアイディアないです、みたいなこと書いてあって。
結局新しいテクノロジーってポジティブなユースケースを作るのってすごい時間かかりますし、
それが生産性に影響するのってすごいかかったりするので、
例えば電動モーターとかも同じようにだいぶ時間かかったりするので、
なんとなく2,30年かかるっていうの言われてるんですよね。
発明されてから。
それが生産性に影響するまで。
スマホとかもスマホによってアプリっていう概念がその後出てきたりとか、
それも最初は多分そこまで生産性につながるものじゃなかったものの、
今だとそれによって新しい業界が生まれたりとかもしてると思うので、
39:02
それは2,30年かかってないですけど、
多分そういう形でテクノロジーってやっぱ時間かかるっていうのはあるので、
なのでその生産性が思ったほど上がってないっていうのも、
いわゆる場合によってはこれから上がる可能性があるっていうところで、
ただそこの難しいところって、じゃあいつなのっていう話になるじゃないですか。
20年以内。
20年以内なんですかみたいな、
でもそれってじゃあどうやってわかるんですかっていう話があって、
それを毎年のように待ってくれ待ってくれっていうのもどうなのかっていうのも、
その議論わかるので。
AR、VRもちょっとそれに近いかもしれないですね。
全然それはありますよね。
もしかしたら、でも多分それが最初ヘッドセットとか出てきても、
多分それが一般普及してもそこまで影響ってなかったりするじゃないですか。
ちょっとパソコンみたいになってほしいですね。
こんな重たいの頭につけてらんないよって今思ってたのがめちゃくちゃ軽くなって、
ああやっぱVRの世界きたわっていう。
そうですよね。
逆にそのVRの中での例えば会社とか、
そこの中でのサービスがどんどん当たり前になってくると、
そこに対して新しい経済圏が生まれるので、
そうすると生産性につながったりとかするので、
でもそれってまずヘッドセット普及しないといけないですし、
まずそこの体験を作らないといけないですし、
そこのネイティブのユーザーとかも必要になってくるので、
やっぱりどうしても時間がかかるっていうところだと思うので、
そこをじゃあどう読み取るのかっていうのはすごい課題だと思っていて、
今回はここで終わらせるんですけど、
次回はどこまで読めるんだっていう話も含めて、
結果、今の現状を見ると伸びてないので、
全体の加速してないっていうところで、生産性が。
それってもっと生産性以外のところを見ると、
どういう理由があるんだっていうのを見てみたいなというふうには思ってますね。
なんか考えさせられるテーマなんですね。
イノベーションって加速というか、ずっと進んでると思ってたけど、
そのスピードについて考えると確かにっていうのは、
電子レンジみたいな衝撃はないかもしれないですよね。
ないかもしれないですよね。
でも、今回もそうですし、次回のエピソードもそうですけど、
これを個人としては全然ネガティブに捉えてなくて、
テクノロジーが加速してたとしても減速してたとしても、
すごいポジティブに逆に見ていて、
ここから変えられると思ってるので、減速してたとしても。
42:01
ただ、そこの減速してる理由をまず分かんないと、
そもそもそこって変えられないので。
確かに。
なので、そこを今回洗い出すことによって、
どんどんそこに対しての起用化とか、
人たちが生まれてくるのを望んでいるっていうのが、
個人的なこれから起きてほしいことですね。
じゃあ、今回はそんなところで、
今回も聞いていただきありがとうございました。
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なので、また次回お会いしましょう。
さよなら。
さよなら。
42:51

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