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2025-01-16 57:39

#250 大企業がベル研究所を再現できるのか

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<目次>
先週のおさらい
研究開発の進化
研究の生産率低下、研究への投資
論文提出数多いのか大学か企業か
AT&Tとベル研究所
最近のMeta、Apple、スタートアップの研究開発
大企業がベル研究所を再現できるのか
ディープテックは本当にお金がかかるのか
Google研究組織”ムーンショット”という名前

<参照リンク>
https://offtopicjp.notion.site/250-151c8b57e11480ceb335f03f02b0671a?pvs=4

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サマリー

今回、ベル研究所の再生やイノベーションのサプライチェーンについて探ります。特に、大学の研究所との関係や、大企業がイノベーションを取り入れる方法を分析し、現在の競争環境における重要性を考察します。このエピソードでは、ベル研究所の成功要因や大企業がそのモデルを再現できるかについて議論します。特に、Googleやメタが研究開発を進める方法や、AT&Tの資金提供が与える影響に焦点を当てています。このエピソードは、企業がベル研究所のようなイノベーションの拠点を再現する可能性について考察し、AIの時代におけるリソースの配分や、大手企業がスタートアップエコシステムを活用した新しい革新の形について論じます。このエピソードでは、大企業がベル研究所のような研究開発機関を再現できるかどうかについて議論されます。特に、オープンAIやGoogleの持つ調達能力やムーンショットプロジェクトの影響が焦点となります。このエピソードでは、ベル研究所の機能と組織構造を模倣できるかどうかを検討し、資金調達やマネタイズの可能性について議論します。

ベル研究所の重要性と背景
スピーカー 2
皆さんこんにちは、草並木です。 宮武哲郎です。
スピーカー 1
Off Topicは、アメリカを中心に最新テクニスやスタートアップ、ビジネス情報をゆるく深掘りしながらご紹介する番組です。
今回のトピックは、現状のイノベーションのサプライチェーンの課題について話していきたいと思います。
スピーカー 2
今日に関しては、先週のベル研究所の話から引き続き、この会話を続けたいと思うんですけど、
元々、先週はベル研究所がなぜ特別だったのかとか、なぜいろんなイノベーションを作れたのかとか、
あと、なぜ失敗したのか、みたいな話をしてきたと思うんですけど、
ベル研究所は過去の話ではあるので、それが今どういうふうにイノベーションが受け継がれているのかっていうところと、
あと、こういうベル研究所みたいな企業とかコープレート側のラボ研究所みたいなのが今存在しているのか、
存在しているのであれば、ベル研究所レベルになっているのかみたいな話をしていきたいなというところで、
来週に関しては、もし我々が次世代ベル研究所を作るのであれば、どういうことをやりたいのかみたいな話をできればなと思っています。
で、よくこのベル研究所再生、もう一度作るのであればみたいな会話ってよくあるので、
特にアメリカの中だと新しい会話ではないと思うんですけど、
元々ベル研究所以外にも結構有名なラボみたいなものっていうのは存在していて、
有名なところですと、ゼロックスパークとか、あとはデュポントラボとかもあったりするんですけど、
だいたい全部が似たようなタイミングで落ち始めたんですよね。
だいたい1970年代、80年代あたりで落ちてきて、
それと同じタイミングで大学の研究所がより力を増したっていう感じですね。
結局何が起きたかというと、企業としては引き続き研究開発に対してお金を使ってはいたんですけど、
研究と開発って2つ違う意味合いがあるので、
今までですと半々だったり、場合によっては研究の方にお金かけていたのが、
より開発側にお金が行ったと。
何か発明をするっていうよりも、
発明をイノベーションして市場に出せるようにする、商業利用にできるようにするっていうのが、
多分メインのフォーカスになってきたっていうところですね。
これも大きく多分2つ理由があって、
まず大学がよりこの研究をし始めたっていうところなんですけど、
大学が研究し始めた理由としては、
まず政府から資金提供があったのと、
あと政府側の規制緩和があったと。
簡単に言えば大学が研究した内容について、
特許とかを他社にライセンスしてお金儲けできるようになったっていうルールが作られたんですよね。
それによって大学側もお金を儲けするインセンティブをもらったっていうところが1つ目と。
2つ目に関してはやっぱりスタートアップとかVCエコシステムがより普及したことによって、
競争環境が激しくなり、
同時に特にアメリカ政府に関しては、
M&A大手が中小企業スタートアップを買収するのがより緩くなったので、
それによって実際発明とかイノベーションを大企業はやらなくていいようになったと。
いわゆる買収しちゃえばいいっていう。
自社開発しなくていいっていう方向性に若干向かったっていうところですかね。
スピーカー 1
生態系は変わりそうですね。
スピーカー 2
そうですね。
それによって生まれたのが、ある意味イノベーションのサプライチェーンだと思っていて、
大学がベーシックリサーチと呼ばれる根本的な科学のリサーチをして、
スタートアップとか場合によっては大学のスピンアウトみたいな小さい企業がそのインサイトを発明に変えて、
ちょっとイノベーションをして、最終的に大企業がイノベーションを買収して、
それを商品化する、商業利用するっていうところで、若干イノベーションが分業化されたみたいな感じで、
これ自体は理論上すごい正しいと思うんですよ。
過去にもオフトピックでも話したように、イノベーションの歴史を見ても、
アイデアを発明した人ってなかなかバリューがもらえないっていうところで、
それこそベル研究所もそうじゃないですか。
トランジスターとかレーザーとかを作ったのに、それをうまく商業利用できなかったっていうところで、
なんでやっぱり企業側としては、ベーシックリサーチをするインセンティブってあんまりないんですよね。
スピーカー 1
結果的にすごい技術を生み出してるから、それを商業化できなかったっていう話でもないんですかね。
スピーカー 2
それはめちゃくちゃ正しいと思います。ただ、毎回それを商業化できるわけではないので、
インセンティブは若干薄れますよね。
やるべきだと個人的に思うんですけど、結果的にいいものを作ったとしても、それを必ず会社が使うわけではないと。
場合によっては全く新しい技術を作った場合に、自社のビジネスに関連するものであればいいんですけど、
多くの場合関連しないものがあったりするので、そこに対してお金儲けしに行くかっていうと、
わざわざそれを事業化するかっていうと、多分なかなかできない。
スピーカー 1
おかしいですよね。自分のビジネスに関係ないものを作って発明させて、結局しないみたいな。
それだったら、最初からっていうか、別に何でもいいですよっていうのであれば、それも商業化してもいいんじゃない。
それを発明してから考えてもできそうな気もしなくもないですけどね。
スピーカー 2
でもそうだと思います。もしこれから作る場合とかに関しては、よりそういう方向性に進むのかなっていうところ。
ただやっぱり、ベーシックリサーチをやるっていうところに関しては、結構時間もかかるので、なかなかインセンティブが揃わないことが多いです。
なので、支援はしたりとかするんですけど、基本的に、より時間とお金がある政府とか大学にそれを寄せちゃえばいいんじゃないかと。
そこから出てくるものに関して、我々大企業とか企業側がそれを使って、新しい事業を立ち上げるっていう方がいいんじゃないかっていう、多分なんとなく流れになったんですよね。
で、それでこのイノベーションのサプライチェーンができましたと。
ただ、大学の研究所自体はすごい意味があって、いろんな幅広い研究ができるっていう自由度が多少なりあるので、それ自体はすごいと思うんですけど、
大企業の現状と競争環境
スピーカー 2
それだけで足りるのかっていう部分が、若干個人的には課題だと思っていて、結構大学の研究とかですと、もっとジェネラルな科学的な興味度合いの研究とかもあったりするので、
必ずしも商業化できないもの、場合によっては結構遠いものもやるんですよね。
それそれですごい意味があるので全然いいんですけど、例えば宇宙がどう作られたのかみたいな話って、それを分かっても、それをなかなかお金儲けするってなかなかできないじゃないですか。
でもすごい意味合いはあるじゃないですか。
なのでそれは例えば大学にすごいぴったりな研究だったりしていて、ただやっぱりコーポレート側の研究所っていうのは、より実用的な市場で使えるものとか、もうちょっと汎用性がある技術を開発しようとするので、そういう意味でもコーポレート側がやるっていう意味合いもあると思うんですよね。
なので、それを全部大学に寄せるっていうのはある意味間違ってると思っていて。
あと大学の多分一つの大きな課題、これを解決しようとしている大学もいっぱいあると思うんですけど、研究って結構サイロ化されてしまう。
なんか結構部門ごとに分かれちゃうじゃないですか。
スピーカー 1
深く研究しようと思うとそうなりますよね。
スピーカー 2
そうですよね。
それはそれですごい、これも別に意味合いがあるものだと思うんですけど、ただ複数の部門が集まって何かをするっていうのがやりにくくなる。
もちろんできてるところもあるんですけど、基本的にはやりにくくなると思うので、なんかコーポレート側の研究所だとより多分そこの横の移動みたいなのがやりやすい部分があったりするので、
そうすると違う意味でイノベーションっていうのが作れるんじゃないかと。
なので、一つやっぱり課題として出てきているのが、スタンフォードの研究の結果でもあるんですけど、研究者の数は増えてるんですよ。
例えば1930年から今まで、今現在見ると研究者の数は増えてるんですけど、研究の生産率はそこまで上がってないんですよね。
スピーカー 1
どういう定義で生産率?
スピーカー 2
たしか彼らに関しては、1研究者あたりのアイディアのアウトプットみたいな感じで計算してたと思うんですけど、それ自体はそこまで伸びてないらしくて。
スピーカー 1
論文化されたりみたいなことなんですか?
スピーカー 2
例えば論文化されたりとか。そこに関しては一つやっぱり課題だなっていうふうに思っていて。
これはいろんな意味合いでの課題だと思うんですけど、うちの一つが、それが結構大学だけに偏ってしまったっていうところと思っていて。
なので、やっぱりもう一回コーポレート側の研究所とかラボみたいなものが増えてもいいんじゃないかっていうふうに思っていますと。
ただこのAI時代の中に我々が今いると思うんですけど、そこで結構コーポレート側の研究施設とか、研究部門みたいなものって増えてるんですよね。
スピーカー 1
なんとかラボとか、いろいろありますよね。
スピーカー 2
めちゃくちゃ増えてますよね。
スピーカー 1
新規事業みたいな、いろんなのと一緒になってみたいなのもありますし、スタジオみたいな。
スピーカー 2
しかもすごい額も増えてるじゃないですか。
特に大手テック企業を見ると。
この一部の額が増えてる理由って、完全に競争環境が激しくなってるからっていうところで、
トップテック企業の話を聞いていると、全員やっぱり危機的な立ち位置に陥ってるっていうふうに感じてる。
このAIを、AIに投資しなければいけないっていうふうに。
マイクロソフトのサティアさんもそうですし、メーターのマークさんもそうですし、グーグルの寸田さんもそうなんですけど、
全員が揃って、市販機決算発表で言っていたのが、
多額の投資をするリスクよりも、投資しないリスクよりも、投資するリスクの方が大きい。
逆?
スピーカー 1
投資しない方がリスクが大きいってことですよね。
スピーカー 2
投資しない方がリスクが大きいってことですね。
なので、投資をするべきだと。
彼らが言っているのが、基本的に今投資しなければ、出遅れた場合、結構インフラとかキャパシティを作らないといけないっていう問題なので、
出遅れた瞬間めちゃくちゃ遅れますと。
なので、今投資しすぎたとしてもやらないといけないっていうのが彼らの言い分でもあって。
特にGoogleとかMicrosoftとかAmazonとかに関しては、GCP、Azure、AWSでクラウドサービスを提供しているので、
第三者がどういう風にAIサービスを使っているかっていうのは、なんとなく見えるっていうのは多分一つのアドバンテージですし、
あとMicrosoftとかGoogleに関しては、自社のAIツールとか提供しているので、
それによってどういう風に使っているかっていうのが分かって、
それによって効率的によりコンピューティングリソースが使えるみたいな話をしていると思うんですけど、
大企業の研究活動
スピーカー 2
やっぱりより多くの企業がこの領域に投資し始めていますと、論文の数で見ると、
トップ25の機関、大学だったり企業、論文数だけで見ると、2019年と2022年。
ちょっと直近の数字僕も持ってないんですけど、2019年と2022年に関してはトップ25機関中ほとんどが大学なんですよ。
やっぱりまだ大学に偏っている。
そのうち3つが企業なんですよね。
ただ1位は企業なんですよ。
Googleですね。
1位と2位は多少なり差はあるんですけど、1位と3位はめちゃくちゃ差があるんですよ。
スピーカー 1
Googleってそんなすごいんですね。
スピーカー 2
すごいですよね。めちゃくちゃ論文数出してるっていう。
ちなみに1位のGoogleは、3位のカーニゲーメロンと4位のMITの約2倍ぐらい論文を出してます。
もちろんこれ論文の数だけなので、別にクオリティーを判断してるわけではないですけど、一応論文の数だけを見るとかなりアクティブに動いていたり、
あとIBMとかも、量子コンピューティング周りとかだとかなりリサーチが活発に動いてますし。
スピーカー 1
すごい初歩的な質問かもしれないんですけど、
会社で例えばGoogleで研究したときに発明したら、研究者の人と企業のインセンティブってどういう仕組み、企業のものになるんですか?
スピーカー 2
基本的に企業のものになるんですけど、名前はもちろん出るので、個人名は。
スピーカー 1
研究者からしたら、働きながら良いお給料、大学で研究するよりはGoogleで研究した方が設備も良いし、給料も良いしってことなんですか?
スピーカー 2
必ずしも設備が良いっていうわけでもないですけど、もちろん企業によって、Googleはまあまあ出してくれると思うんですけど。
あと、それぞれベネフィットは違うと思うので、大学とかですと、場合によっては教授の仕事もしないといけなかったりするので、それがめんどくさいっていう人もいれば。
スピーカー 1
ただ、大学の場合ですと、日本だとあるかわかんないですけど、アメリカだとテニアっていう発想があるので、そこまで行くと一生雇われ続けられるっていう。
テニアって、どういうシステム?
スピーカー 2
いわゆる、大学からクビにされなくなるっていう。クビにできないっていう、そういう制度があるんですよね。
なんで、それってすごいいい、安全じゃないですか。
スピーカー 1
ていうか、それに到達したら、もう大学一生その人の給料払い続けるし。
スピーカー 2
一生、まあそうですね。その人が辞めるまでは。
スピーカー 1
いや、転連するまで。えー、そんな。
スピーカー 2
それはそれですごいインセンティブなので。
スピーカー 1
確かに。
スピーカー 2
それはメタとか出さないじゃないですか。
スピーカー 1
突然クビはないですもんね。
スピーカー 2
なんで、そういうのもあったりするので、やっぱり各システムのインセンティブ設計とは違うので。
でも、例えばメタの場合ですと、Facebookっていうサービスを持っているので、そこのデータを取得できたりとか、場合によってはできなかったりすると思うんですけど。
そこら辺の何を目的にするかっていうところによって、だいぶそこのどっちに行くかっていうのが変わるかなと思いますね。
でも、なんか企業側が結構最近頑張ってるっていうのは確かにあると思っていて。
バニュートはトップ25には入らないんですけど、で、たぶん論文数で言うとそこまで出してないんですけど。
ある意味、社内で研究してるっていうところだとSpaceXとかめちゃくちゃやってるので。
たぶん新しい発明っていうところは、新しい素材とかそういうのは別に作ってないんですけど、どう組み合わせるかっていうのをすごい考えていたりしますし。
AT&Tとベル研究所みたいな感じで、SpaceXに関してはStarlinkとSpaceXっていう打ち上げサービスっていうキャッシュエンジンを持ってるので。
そこで儲かる間に火星に行くための研究をめちゃくちゃやってるっていう。
そういうもうちょっとベル研究所に若干近しいような形をとってるSpaceXみたいなところもあれば。
あとはストライプとかも実は若干こういうことをやっていて。
ストライプに関してはただ別の組織にしてるんですよね。
ストライプの創業者の2人、パトリックさんとジョンさんは別途NPO研究団体を立ち上げたアーキンスティテュートっていう。
それはもちろんストライプのもらったお金を活用してそこに投資したりしていると思うんですけど、
現在のテクノロジー企業の取り組み
スピーカー 2
そういうのをやっていたりするので、そういうやり方も一つはありますね。
でもなんか全体的にやっぱりこのベル研究所を成功させた大きな要因って、
AT&Tがまずめちゃくちゃ儲かってたっていうところですよね。
スピーカー 1
やっぱりお金。
スピーカー 2
お金は最終的必要ですよね。
しかも独占してたのでよりお金儲けできてたっていうところもあると思うんですよね。
しかも独占してたからこそ、お金儲けしてたからこそ資金提供だけではなくて、
もう失敗してもいいとかめちゃくちゃ長期目線で見てくれるようになったのは、
やっぱりそういう事業形態があったからこそできることで。
スピーカー 1
だからこそなかなかできない話ですよね。
スピーカー 2
そうなんですよ。まさにそうなんですよね。
なんで結構ベル研究所が作った新しい技術とかって、
場合によって何十年もかかってるんですよね。
スピーカー 1
なかなかそれを投資し続けるのは厳しいですよね。
スピーカー 2
いやできないですよね。普通の会社からすると。
なんか20年後のプロジェクトですって言われた瞬間とかに醸造してる会社であれば、
株主から絶対どういうことなんですかって絶対突っ込まれるので。
スピーカー 1
でもベル研究所のあの時代に戻って、
20年間研究して一番最初の技術が手に入れられるってなったら、
研究絶対した方がいいですよね。
今思うとその時代のITの最先端にいるって考えたら。
スピーカー 2
なんか多分もちろんベル研究所の人たちも長期にかかるっていうのをある程度理解してたものの、
これが20年間かかるとか10年以上かかるって多分想定してないですし。
想定していったら多分ファンディングしてないんですよね。
なんでそこら辺もすごい難しい部分なんですけど、
ただやっぱり長期とうまく短期のプロジェクトを混ざってやるっていうのが一つ大事なポイントだと思うんですよ。
AT&Tの場合ですと独占してディストリビューションめちゃくちゃ持ってるわけじゃないですか。
電話線の。
なので1回線あたりとか1回の電話のコストを1円だけ下げてもめちゃくちゃインパクトがあるんですよね。
なんで小規模のテクノロジーの改善だけでもめちゃくちゃ儲かるので、
多分そこをうまく短期と長期でどっちもやってたんですよね。
それも多分一つのポイントだったと思いますし、
あとはやっぱりAT&Tってバーチカルでインテグレーションしてたので、
ただ電話通信だけではなくて、そこの全部のサプライチェーンというかバリューチェーンを持っていたので、
かなり幅広く研究ができた。
いろんなところに貼れたので、だからこそいろんなところでイノベーションが作れた。
そういう意味だと、おそらく今現在ベル研究所に一番近しい存在はやっぱりGoogleかなと。
スピーカー 1
幅広いですもんね、本当に。
会社の価値観が研究者っぽいじゃないですか。
そこがすごくGoogleとしてのミッションっていうよりも、価値観がすごく研究者にフィットしてますよね。
スピーカー 2
もともと創業者の2人もある意味研究者ですからね。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
あれも論文から始まってるので、そういう意味だとすごいベル研究所に若干フィットしてる部分がありますし、
そもそもGoogleブレインとかディープマインドみたいなものがニューラルネットとかトランスフォーマー技術を論文で出して、
新しい業界も始まったりしてるわけなので。
で、同時にGoogleもベル研究所みたいな感じでムーンショットXっていうチームを作ったりもしてますし、
そこから実際にGoogleのアルファフォルド3を使っているアイソモフィックラボとか、
あと自動運転技術を作ってるWaymoとか、
いろいろ出てきているので、なのでGoogleは今現在だと一番近しいところで、
それ以外にベル研究所に若干近しい会社でいうと、あとメタかなと。
単純にめちゃくちゃ投資してる会社なので、次世代の技術に。
スピーカー 1
一番はARVR系ですか?
スピーカー 2
ARVR系とあとAIですよね。インフラ投資をしてるっていう。そこはもうどの大手鉄金を大体今やってるので、
でも、くさなさんが言うようにARVR、彼らでいうとリアリティラボっていうところで直近市販機、
確か4.4ビリオンの赤字ですからね。
なんで、年間20ビリオンぐらいの赤字を踏んでるんですよね。
日本円で言うと3兆円とかですから。
スピーカー 1
それでも今投資すべきという話ですよね。
スピーカー 2
投資を増やすべきってマークさんも言ってるわけなので。
スピーカー 1
アクセル踏みますね。
スピーカー 2
でも、彼がこれできるので、やっぱりメタのコア事業がめちゃくちゃ儲かってるからっていうところですよね。
スピーカー 1
Appleとかどうですか?
スピーカー 2
Appleはすごい特殊だと思っていて、めちゃくちゃ強い研究開発心持ってるんですよ。
スピーカー 1
何だかんだApple、毎回いつもiPhone変わらなくね?みたいな話しちゃってますけど、
何だかんだすごいM1、M2みたいな、それの進化もすごいし、iPhoneもどんどん軽く薄く、カメラもめっちゃ良くなってるし。
すごいですよね。車、今やってるのかわかんないですけど。
スピーカー 2
車はシャットダウンしちゃってますね。
スピーカー 1
長期的なビジョンプロとかもそうですけど、いろんなプロジェクトもやりつつ既存の製品はシーズナルでアップデートし続けるみたいな、ハードもソフトもみたいなのってすごいですよね。
スピーカー 2
めちゃくちゃすごいですよね。
しかも、今ほとんどの大手テック企業がめちゃくちゃAI投資してるじゃないですか。
確かメタなんか30ビリオンぐらいAIインフラで使うみたいなこと言ってたりするんですけど、年間。
Appleって実はAIに結構投資をしてるんですけど、他社ほど投資はしてないんですよ。
研究開発費が売上げのパーセンテージで見るとほとんど変わってないんですよ、ここ数年。
なんですけど、実はAppleってめちゃくちゃ進んでいて、このAI周りに関しては。
なぜかというと、彼らは10年以上前にチップの研究開発をめちゃくちゃしているので、デバイス内で全部やろうと。
そうすると、クラウドにお金払わなくてよくなるので。
なんで結局今大手テック企業が何十ビリオンかかけてるコストを、全部それをデバイスに負担させてるっていう。
スピーカー 1
いやーすごいですね。
スピーカー 2
でもそれってもう10年以上前からの判断っていうか、何を研究するかっていうのをちゃんとAppleがやってたからこそできたものですし、
AI時代のリソース配分
スピーカー 2
あとはやっぱり多少なりでもAIに寄せないといけないっていうのを彼らも認識してるので、だからこそ車プロジェクトをシャットダウンさせたと思うんですよ。
一部の理由は多分、我々が過去Podcastでも話したように、Appleが成し遂げようとしていたハンドルなし、ペダルなしの車が作れないって判断したと思うんですけど、
もう一つの判断は、このAIの時代の中でそこに対してのリソースが足りないと。
でも別にそこに対してめちゃくちゃ採用するっていうところとか投資するっていうのは無茶なので、
であれば、我々の特に自動運転技術を開発してる人たちってAIにめちゃくちゃ長けてる人たちでもあるので、
その人たちを車ではなくてAIに寄せたらいいんじゃないかっていうところで、車プロジェクトをシャットダウンさせた時に、
2000人ぐらいいたんですけど、結構な数がAIチームの配下に入ったっていう話が出ていて、
しかも車プロジェクトのトップであったケビン・リンチさんもAIチームの配下に入ったので、
そこのリソースのアロケーションがすごい上手い会社ではありますよね。
なのでAppleも多分候補としてあげてもいいのかなっていうふうに思います。
ただAppleに関しては出る研究所みたいに外にいっぱい再生に出すっていうよりも、
全部iPhoneとか自社の商品のところにちゃんと向けてるっていうのはすごいと思います。
スピーカー 1
確かに。自社がもはや人々のインフラですからね。
スタートアップエコシステムの可能性
スピーカー 1
そうですよね。
Appleになるとちょっと、Googleとかもそうかもしれないですけど。
スピーカー 2
でもAppleにはなかなかですね、よくオフトピックの最終的な敵はAppleだみたいな感じで、
結果としてAppleに勝てないんじゃないかっていう話によくなる気がするんですけど、
それをこの研究の周りでもAppleはやっぱすごいなって思いますよね。
スピーカー 1
人の生活の一部にもなってますもんね、ほぼ。
スピーカー 2
あと大手テクニック企業以外で言うと、スペースXとかテスラみたいな会社に関しては、
次世代ベル研究所になり得る可能性はあったり、
あとはアンドリルとか防衛テクニックの。
スピーカー 1
パルマ・ラッキーさん。
スピーカー 2
あそこに関しては、ベル研究所って結構アメリカ政府とかアメリカ軍からお金をもらってた時期があったので、
それと同じようにアンドリルっていっぱいお金、そこからもらってたりするので、
そういう意味だと結構安定的な収入じゃないですけど、
多額で安定的な収入がある程度そこから入ってくるとなると、
アンドリルもそういう研究所みたいなものを作っても将来的にはおかしくないのかなと思います。
今は多分そこまで独占してないですし、めちゃくちゃ儲かってるわけじゃないので、
そういうのができないと思うんですけど、
そういうインフラを作ってもおかしくないのかなと思いますね。
あと、大企業が果たしてベル研究所をそもそもリプレイスするべきなのかっていうところで、
リプレイスっていうか、それを再現するべきなのかっていう。
ベル研究所をリプレイスできるんじゃないかっていう考えもあるんですよね。
スピーカー 1
どういうことですか。他の会社が。
スピーカー 2
他の会社がっていうか、スタートアップエコシステムが。
スピーカー 1
イノベーションのサプライズチェーンを別の企業ではなくて、違う形でっていう。
スピーカー 2
エコシステムでやりましょうと。
今のスタートアップエコシステムみたいなもので、一社がやるのではなくて、
何十社、何百社、何千社、何万社というところがリプレイスできるんじゃないかと。
スピーカー 1
新しいシステムを作ると。
スピーカー 2
そうですね。より分散型のシステムになるんですけど、
一社がめちゃくちゃ儲からなくてもいいっていうところで、
いわゆるAT&Tが儲かるっていうところをVCがファンディングしてくれる。
そこに対していろいろ研究と、実際商業化までするっていうのがスタートアップの一部の仕事でもあるので、
たぶんこれの一番分かりやすい事例がモデルナとか。
そういうRNAワクチンを作るという新しい技術を作って、
それを実際商業化して販売したっていうところですね。
だからこそ結構、日本でもそうだと思うんですけど、
ディープテック系の投資というかスタートアップも増えてきていますし、
そこに対しての投資する興味とか、投資額も増えていると思うので、
ここに関してはいいことだと思ってますし、
ただやっぱりまだ課題はいろいろあって、
VC側でディープテックの理解度って結構低いので、そもそも。
ディープテックと商業化
スピーカー 1
ベール研究所とかってどうしてたんですかね。
その採用というか、あの規模で人を雇ったりプロジェクトを回していくのって、
全部が全部みんな理解できないじゃないですか。
その雇う側の人がどういうふうに採用してたんだろう。
スピーカー 2
でもメインのトップの人たちは科学者でもあるので、
ある程度の技術的なリテラシーがあったっていうところと、
あとやっぱりベール研究所に関しては、ある程度はやってたんですけど、
そこまで商業化してなかったので。
コアな事業に関連するものだけ商業化していた。
スピーカー 1
革新的な面白い技術になっているのは理解しても、
それを商業化してビジネスに落とし込んだらどうなるかみたいなのまでは別に考えてる人が少なかったってことですかね。
スピーカー 2
そうですね。特に全く新しいものとかに関しては。
そこの若干違いがあったのかなと思いますね。
あとやっぱり、よく言われるのが、ディープ系のスタートアップの方が時間がかかるので、
これはオクモクさんもたぶんいろいろ、VC時代とかも見てきた話だと思うんですけど、
研究期間だけでめちゃくちゃ時間かかると。
特にそれを商業化するっていうところで、さらに時間かかる。
スピーカー 1
そしたらイグジットはその後だろうなってなっちゃいますよね。
ならない場合もありますけど、研究チームの人の買収もあるかもしれないんですけど、
長くなりそうだなっていうイメージはなっちゃいますよね。
スピーカー 2
特にファンドが10年とかマックス12年って考えた場合に。
スピーカー 1
その間に買収が。
その間に買収できないんじゃないかみたいな。
スピーカー 2
難しい。
ってなっちゃうんじゃないですか。
特に我々もいろいろそういう小域のスタートアップ見てきたと思うんですけど、
最初の研究に関しては、商業利用のスケールするものではないので、
プロトタイプとしてはめちゃくちゃ画期的な技術ですと。
ただそこから商業化するときに、それをどうスケールさせるか、
これを大量に作れるかっていう問題が出てくるので、
そのときにめちゃくちゃコスト削減しないといけない。
特に例えば素材周りとか、次世代の素材とか見ると、コンセプトとしてはめちゃくちゃ良くて、
スケールできれば本当に大体できたりするんですけど、今の既存の素材を。
ただそれをやるにあたってめちゃくちゃコストと時間がかかる。
そこの研究がめちゃくちゃかかる。
スピーカー 1
そう考えたら本当にSaaSって投資しやすいですよね。
スピーカー 2
めちゃくちゃ投資しやすいですよね。
わかりやすい。
スピーカー 1
わかりやすい。伸びがわかりやすいです。
どれくらい顧客を獲得して、みたいな。
どっちも面白いんですけどね。
投資の難しいところ。
スピーカー 2
そう考えると、スタートアップ側の仕事としては、
その研究期間とか商業化する期間中に、
もうマネタイズができるかとか、
そこまで考えるっていうのも、もしかしたら今後の仕事になるかもしれない。
じゃなければVCとしては、なかなかそこに投資しづらいので、
違うところから出資を受けないといけない。
たぶん、宇宙工場を作ろうとしているVALDAとかは、
めちゃくちゃこれが上手いんですよね。
やっぱりそういう人の人がVCであるっていうところが、
結構大事だったポイントだと思うんですけど。
結構、初期からお金儲けできる方法を理解していたからこそ、
まだまだ彼ら開発とか研究とかしているものの、
最初から数十ミリオンぐらいの契約をアメリカ政府から取れたので、
そうすると、やっぱVCとしてもある程度投資しやすい部分があるっていうところですね。
ただ、よくディープテックに投資するときに、
やっぱりめちゃくちゃお金かかるんじゃないかみたいな発想ってよく出てくるじゃないですか。
日本はわかんないんですけど、アメリカの場合、実はそこまで、
例えばSaaS系の会社と比べても、そこまで変わらないんですよ、実は。
上場するまでのコストで見ると。
なぜかというと、研究で多少のお金がかかりますと。
なので、アップフロントにちょっとお金がかかるんですけど、
一本の契約って結構でかかったりするので、彼ら。
スピーカー 1
国とだとかだと。
スピーカー 2
そうですね、国とだと。
希望が。
ただ、やっぱ時間かかると。
最初の、わかんないですけど、5年間全くない結果がないとか、そういうのって全然あったりするので。
例えばSaaS企業の場合ですと、それがないので最初から売り上げ作れるんですけど、
ただ、めちゃくちゃマーケティングと営業のコストがかかりますと。
なので、そっちにコストがかかっていて、それのために結構多額の調達が必要になってくるんですよね。
スピーカー 1
Deep Techの方が競合、コンペティティブじゃないし。
スピーカー 2
まさに。
スピーカー 1
だけど、ちょっと時間かかるっていうところなんですかね。
スピーカー 2
でも、まさにそうだと思います。
なので、あとは失敗率も実はそこまで変わらなくて。
数で言うとDeep Techの会社の方が少ないのは少ないんですけど、ただやっぱり競争が少ないので。
スピーカー 1
確かに。でも本当にそれできる人って少ないから。
スピーカー 2
そうなんですよ。
スピーカー 1
で、起業しようって思って人集めてとか言ったら、本当に少ないですもんねって考えたら確かに。
そのビジョンが技術的にできるっていうのがもう分かってたら失敗しないか。
スピーカー 2
割と明確な優位性を作りやすいので、そこがやっぱりすごい大きく違うっていうところですね。
さっきの調達額の実際の数字、誰かがアメリカの倍率を計算してたんですけど、
2010年以降に250ミリオン以上の時価総額でエキジットしてる会社を見た場合に、
Deep Tech系の会社は大体エキジットした額の11%から15%ぐらいの調達が必要だったと。
なので、例えば250ミリオンの時価総額でエキジットしていた場合、少なくとも30ミリオンぐらい調達していたと。
普通のテック企業ってそれが13%ぐらいなんですよ。
ほぼ変わんないんですよね。本当に同じぐらいっていうところなので。
そこら辺も結構変わらずっていうところで。
ディープテックの調達
スピーカー 1
Deep Tech系の会社で言うと、結構補助金を対象になったりとか。
なので、ダイリューション、エクイティ調達をしなくてもいい調達ができるっていうのが一つのアドバンテージですよね。
スピーカー 2
なので、どちらかというと時間とかタイミングの問題の方が大きいと思っていて。
たとえば、それに対してオープンエアはチャットGPTが違うじゃんみたいなことを言う人っているんですよね。
チャットGPTって2年間ですごい売り上げ。
これ収録してるタイミングだとちょうど2年目の誕生日を迎えましたけど、すごい売り上げ出してるじゃないですか。
なので、オープンエアは確か2024年には3.7ビリオンぐらいの売り上げを予定していて、そのうち2.7ビリオンがチャットGPTから来ていますと。
それって2023年の700ミリオンから約4倍ぐらい成長しているので、めちゃくちゃなスピード伸びてますと。
それをどれだけチャットGPTのスピードが売り上げ成長率が速いかっていうのを見せるために、あるVCPファンドが、アルティメーターキャピテルっていうところが、
オープンAIとGoogleとFacebookの売り上げ成長率を比較したんですよ。
チャットGPTの売り上げって、2年目の売り上げは、Googleの創業期からの売り上げと比べると、2年ぐらい早いんですよ。
Facebookに関しては4年ぐらい早いんですよ。
Facebookが6年目で達成した数字を、チャットGPTが2年目で達成してるんですよ。
その図を見ると、やっぱりチャットGPTって、オープンAIってすごいスピード伸びてるなっていうのがわかるので、
と考えると、ディープテッキーの会社もスピード速く売り上げ成長できるんだなっていうふうに見ることもできるんですけど、
個人的にここって結構ミスリードしていると思っていて、
チャットGPTは2年目なんですけど、オープンAIは2年目じゃないじゃないですか。
オープンAIって2015年に設立してるので、
スピーカー 1
サマートも結構潜ってらっしゃいましたもんね。
スピーカー 2
めちゃくちゃ潜ってましたよね。
逆に売り上げ全然なかった時期が多分長かったので。
なんで実はこれ2年目の数字ではなくて、9年目の数字なんですよ。
それって全然違うじゃないですか。
スピーカー 1
違いますね。
スピーカー 2
逆にヒットプロダクト、そのチャットGPTを出すまでに7年かかったんですよ。
スピーカー 1
違うし、超シリアルアントレプレイなんで頭いいし。
スピーカー 2
めちゃくちゃお金調達してましたね彼らは。
7年ヒットプロダクトを出すまでスタートアップがかかっていたら、
多分その前にシャットダウンしてますよね普通。
Figmaが5年かかって今成功してみんながあれはすごい長かったねみたいなこと言ってるわけじゃないですか。
ワンプレイはもっとかかってるので。
やっぱりこのディーペッケーですと研究期間がめちゃくちゃ長くて、
そこからもしかしたら大ヒットするようなプロダクトっていうのを作れるっていうところだと思うので。
でもそうするとスタートアップに頼りにくいんですよ。
時間がかかるので。
スピーカー 1
テクノロジー、エコシステムの話で言うと。
スピーカー 2
いわゆる次世代ベル研究所スタートアップが総合的にリプレイスできるかというと。
オープンエイみたいなサムラルタマみたいな人が多額の調達としてEDONとかリードオーファンからピタティルからいろいろ集められたらそれが全員ができればいいんですけど。
できないじゃないですか。
スピーカー 1
できないですね。
スピーカー 2
調達のプロでもありますし。
それができないって考えると、なかなかスタートアップがこれやるのって、もちろん一部はできると思いますし、VCからちゃんとずっと収集受けたらできると思うんですけど、なかなか総合的にリプレイスしにくいかなっていう。
ムーンショットチームの影響
スピーカー 2
ところでやっぱりそういう意味だと、やっぱりコーポレート側の動きが必要になってくるかなっていうふうに思うんですよね。
Google以外で。
スピーカー 1
Google以外で、やっぱり多分。
スピーカー 2
Googleもだと思うんですけど、でもやっぱりGoogleはX、ムーンショットラボっていうチームがいるじゃないですか。
はい。
個人的にあれって結構名前に問題があると思っていて。
名前の付け方に。
スピーカー 1
ムーンショットっていう考えって一見すごい良いんですよ。
スピーカー 2
ムーンショットっていわゆる、月にめがけたみたいな膨大なプロジェクトみたいな。
ああ、そういうニュアンス。なるほど。
なんでWaymoとかまさにそうじゃないですか。自動運転っていう。
当時は誰もが見えなかった世界をGoogleが作るっていうすごい取り込みをやるっていうのはすごい正しいと思うんですよね。
なんかすごく偉大な効果はありそうだけど難しそうなっていう言葉のイメージがありますね。
でもまさにそうで。
スピーカー 1
必ずしも次のイノベーションとか新しい技術ってそういう考えで生まれてきてないと思うんですよ。
スピーカー 2
そうですね。
でも、それ自体はすごい良いと思うんですけど、
同時に結構考えが制限されてしまうと思うんですよ。
必ずしも次のイノベーションとか新しい技術ってそういう考えで生まれてきてないと思うんですよ。
そうですね。
例えばですけど、Googleがこのムーンショットチームっていうのを持ってて、
1990年代にあるチームメンバーが分かりましたと、
このムーンショットのアイディアとして全インターネットページを関連度でランキングする技術を作りましたっていうのを1990年代にアイディアとして提案したら、
果たしてGoogleのムーンショットチームはそこにバッキングしてたかどうかっていう。
スピーカー 1
今のGoogleみたいなサービスが。
スピーカー 2
Googleなんですよ。
元のGoogleの元のアイディアってそこなので。
でも、多分そこは膨大じゃないって多分判断してたと思うんですよ。
月に行けるようなほどのインパクトがないっていう判断されていて、多分やってないんですよ。
じゃあその数年後の2003年に誰かが大学のイヤーブックをデジタル化しましょうっていうアイディアを出したときに、絶対多分ファンディングしないじゃないですか。
スピーカー 1
情報が誰が個人でそんなLikeみたいなボタンを押すんだよみたいな。
スピーカー 2
いいアイディアかもしれないですけど、別にムーンショットじゃないかなっていう。
そのムーンショットっていう言葉にとらわれすぎるとすごい良くないと思うんですよ。
必ずしも膨大なすごいプロジェクトをやりたいっていうことが大事なわけではないと思ってるので、そこが一つ大きな研究所を作るときの難しいポイントでもある。
スピーカー 1
なんか新規事業部とかだったら、すごく新規事業部とか新しいことをしましょうねっていう目的の元の組織だったらなんかその提案受け入れられそうな気がしたんですけど、
そのムーンショット、Googleのムーンショットっていうのはなんかもうちょっと研究者寄りの人を集めてっていうイメージだったんですけど。
スピーカー 2
それはあってます。ただ、そういう意味だとデジタルウィーアーブックは若干違うかもしれないですけど、Googleの元って論文なので。
なんでそれってある意味研究なので。
そのプロジェクトを昔ムーンショットチームがファンディングしてたかっていうと、わからないですけどもしかしたらしてなかったってムーンショットチーム自身も言ってるので。
なんでそれはそれで課題だと思いますし、さらに言うと直近のトランスフォーマー技術でさえ乗り遅れたので。
なんであれも多分本来はムーンショットだったのかっていうと、多分彼らにとってはムーンショットじゃなかったと思うんですよ。
だから商業化しなかったと思うんですよね。論文として出しましたけど。
スピーカー 1
なんでそう判断しちゃったんですかね。
スピーカー 2
でもムーンショットって見えるものと見えないものってあると思うので。
今だとこれがどれだけ大事なものかっていうのはわかると思うんですけど、当時は別にそれは理解してなかったりすると思うので。
これは必ずしもGoogleの責任ではないと思うんですけど。
若干名前がムーンショットってなると結構考えが狭まってしまう。
スピーカー 1
大きなインパクトがじゃあなさそうでも正規的に見たら大きなインパクトになってるだろうみたいなことがあるからムーンショットって名前はちょっと違うんじゃないかってことですか。
スピーカー 2
うん、そう思いますね。
どうしても2、30年後を見ないといけないって必ずしも正しくないと思うので。
スピーカー 1
ムーンショットだとそういうちょっと研究して、少しの間研究して大きな成果を出すみたいなイメージになって聞こえちゃうってことですか。
なるほど。
スピーカー 2
例えば全員にインターネットを普及するとか、その発想自体は間違ってないと思いますし、それはすごい良いプロジェクトだと思うんですけど、
そういうのだけにフォーカスしてしまうと結構ミスしてしまうプロジェクトも多いのかなっていう。
研究開発の組織形態
スピーカー 1
例えばGoogleの検索チームの新しい機能を考えるチームみたいなのがいて、そこでやってるみたいなパターンはないんですかね。
スピーカー 2
そこでやってると思うんですけど、その中でも例えばトランスフォーマーのアイデアとかもそうですけど、
それをムーンショットチームが論文が出た時に何も動かなかったっていうのは、多分彼らにとってはそれがムーンショットじゃなかったっていう判断だと思うんですよ。
なるほど。
ムーンショットすること自体は悪くないですし、コアな事業に関連するものに関しては多分各事業部がやってるので、
そこの間をどこまでやるのかっていう話はあるんですけど、やっぱり若干目的が膨大すぎると、その間のものに投資ができなくなってしまう。
こともあるので、そこのバランスっていうか、そこら辺がすごい難しいのかなっていうふうに思いましたね。
スピーカー 1
どういう組織形態なんですかね、ムーンショットのチームって。
スピーカー 2
でも一つはやっぱり長期目線で考えられることと、失敗を受け入れられるチームになるっていうことですよね。
あとはやっぱり理想で言うと、ベルキン機場みたいにいろんな種類の人たちが集まる場所っていうところですかね。
あとは個人的には多少何も商業化っていうのを頭の中に添えた上で動くチームっていうのが必要だと思いますね。
スピーカー 1
それはどういう形でリーダーが、各チームの一人が商業化の目線を持ったPMみたいなのがいて、みたいな感じなんですかね。
スピーカー 2
だと思いますし、最初にこの研究をするのを決めるときに、それがある程度目線にないといけないかなと思います。
それが別に3年後とか5年後のマネータイムじゃなくていいと思うので。
そこをイメージしながらたぶんやらないといけない。
でも多くの研究所はそこを見てなかったり、見てたとすると3年後から5年後のマネータイムを見てると思うので、
Googleみたいに10年後でも結果が出てもいいっていうものを見ているのであれば、まさにWaymoとかそうだと思うんですけど、
彼らにとっては絶対お金儲け、最終的にこれが成功すればできるって絶対感じてたはずなので。
でもそれは別に3年後とか10年後でもないっていうのをたぶん理解していた。
難しいのは自動運転ってすごい明確なお金儲けの方法なので、必ずしもトランスフォーマー技術でお金儲けどうするのかっていうのを考えるのはすごく難しいと思うんですけど。
でもそういうのをたぶんもっと考える。
考えないと、たぶん研究だけとか商業目的だけっていうよりも、どう間のバランスを取るかっていうのが重要なのかなっていう。
なんで、一旦今週はここまで。
ベル研究所の模倣
スピーカー 2
来週に関しては、実際に我々の方でベル研究所みたいなのを作った場合に、どういう機能があるのかっていうのを考えていきたいなと思っています。
大前途としてはオフトピックがめちゃくちゃお金儲かってたっていう、お金儲けできた場合にっていう、たぶん限りは、
お金儲けできた場合に、お金儲けできた場合に、オフトピックができるかどうかっていうのを考えていきたいなと思っています。
もちろん、大前途としてはオフトピックがめちゃくちゃお金儲かってたっていう、お金儲けできた場合にっていう、たぶん限りは、条件付きではあると思うんですけど、
そうなってた場合に、我々としてどういう目的を、どういう目的で、どういう組織形態で、どういうファンディング形態で、どういうマネタイズをしたいのかみたいなところを、
なんとなくシミュレーションとして話せたらなっていうふうに思います。
スピーカー 1
ちょっと私も知らないので、皆さんと一緒に教えていただけたらなっていうところですね。
はい、じゃあ今回も聞いていただきありがとうございました。気になった方はオフトピックJPのフォローお願いします。
そしてメンバーシッププログラムをオフトピッククラブのノートでやっているので、気になる方はお願いしますっていうのと、
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それではまた次回お会いしましょう。さよなら。
さよなら。
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