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  2. #686 【史】地図は北が上?
2023-09-23 05:01

#686 【史】地図は北が上?

地図は上が北というのがある程度一般化された常識ですが、そうではない地図も見かけることがあります。

そもそもなぜ北を上にするようになったんだろう?とちょっと調べてみました。

にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。



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をご覧ください。

サマリー

地図を作る際の視点や風景の構図などが、先入観である北が上という固定観念に影響を受けていることが、分かりました。

地図を作る際の視点
にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回お話しするのは、
地図は北が上、というものです。
土曜日は地図を読む話をしています。
札幌では、JR札幌駅とその周辺が大きな再開発に取り掛かっています。
北海道新幹線が2030年度に開業予定なので、そのために駅の大改造を中心に、周りのビルの建て替えも行われているのです。
先の長い工事で、しばらく不便な状態が続くことになりますが、まあ仕方がないなって感じです。
札幌駅が現在の形になったのは2003年、ちょうど20年前ですね。
高架化の完了がその15年前。
僕は一応その過程をだいたい見ていて、もうそんなに経ったのかなぁと遠い目になってしまいます。
新幹線の工事が始まる前は、駅の北側と南側の1階に、西と東をつなぐ通路がありました。
細かい話ですが、その北側の通路の壁に駅の周りの地図がありました。
その地図を最初に見たとき、とても変な感じがしたものでした。
それはなぜかというと、上が南になる地図だったからです。
見慣れた、北が上の地図が逆になると不思議な感じがするのですね。
なぜそうなっていたかというと、自分から見て南の方向にある壁に掲示されていたからです。
ちょうど壁の向こう側が南になるので、その方向を望む感じの地図だったわけです。
地図は、北が上という強い先入観のある僕にとっては変な感じだったのですね。
では、地図は北が上というのはなぜなのでしょう。
うちにある札幌歴史地図に載っている明治時代の初期の札幌市街図を見ると、上が西のものが結構あるのです。
もちろん時代が下るにすれて上が北にはなるのですが、
いろいろ調べてみると地図の上が北になるのは、大航海時代のヨーロッパの世界地図からのようです。
ヨーロッパの人々が航海をするときに重要な目印となったのが、動かない北極星で、
風景の構図と地図の変化
地図を見るときにもその方向を上にすると便利だったということがあるのでしょう。
では、明治時代の札幌市街図がなぜ西が上なのかというと、
これは風景を描くときの構図の取り方が関係しているのではないかと思います。
札幌中心部は西側に山があり、北から東の方向は平安になっています。
絵を描くとしたら、広々として何もない北の方は描きにくいでしょう。
はっきりと形が分かる山を背景にした方が、描きやすいはずです。
多分そんな意識があって、西側の山を背景とするような構図が自然で、
地図は西が上ということになっているのではないかと思うのです。
札幌の開拓が進むうちに、西洋の文化や技術がどんどん入ってきて、
それを学んだ人々が、上が北になる地図を作るようになったんですね。
地図を読む面白さの一つは、自分の身の回りを表現することから、
徐々に世界全体を表現することに変わっていくことです。
人々の視点が技術の進展によって広がっていくのを感じることができるのです。
だからいろいろな地図を集めて比較してみるのです。
面白さの一端を感じていただけると嬉しいです。
今回は、地図は北が上という話をしました。
今日はここまで。
読書と編集では、ITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。ではまた。
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