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2023-09-24 06:57

#687 【刻】洗面所のある駅?/時刻表は読み物だからな(74)

いつものように時刻表を読んでいて、ふと使われている記号の説明が気になったので見てみると、面白い記号があることに気づきました。

それは「洗面所のある駅」の記号です。

これなんだろう?

にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。


「#175 電車の時刻調べるならネットを見ればいいけど、時刻表は読み物だからな!(4)札幌発札幌行。」

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をご覧ください。

サマリー

彼は、顔を洗う場所のことを洗面所と呼ぶが、駅ではどこが洗面所なのだろうか。昔の列車には洗面所があり、顔を洗うための場所が設けられていたが、後に洗面所は次第にトイレの手洗い場へ統合され、存在しなくなった。

洗面所のある駅
にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回お話しするのは、「洗面所のある駅」、「時刻表は読み物だからな」の74回目です。
日曜日は時刻表を読んで話しています。
朝起きたら顔を洗いますよね。
どこで顔を洗います?
顔を洗う場所のことを何と呼んでいますか?
いきなり何を言い始めるんだ?と思ったでしょうね。
顔を洗うのは、鏡付きの洗面台のある洗面所ですかね。
あなたの家にももちろんありますよね。
では、駅の洗面所と言ったらどこ?
まあ、一般的にはトイレですかね。
今日は、ちょっと古い1968年10月号の時刻表を読んでいました。
時刻表には列車の発着時刻が並んでいるわけですが、
時刻以外にも有用な情報が載っています。
それらの情報をコンパクトに表示するために、色々な記号を使っています。
時刻表の始めの方には、そういう記号の説明をしているページがあるのです。
僕は長いこと時刻表を読んでいるので、どの記号もパッと見てだいたいわかるのですが、
1968年はちょっと古くて、それなりの年になった僕も知らない時代で、
今とはだいぶ様子が違っています。
というのも、当時はまだ座席の等級を1等2等と呼んでいたのです。
今は2車、グリーン車と一般的に呼ばれている座席のクラスのことです。
それで、一応どんな等級があったのだろうと記号の説明を読んでいたのですね。
一通り説明を見ていたら、ちょっと面白いものを見つけました。
洗面所のある駅というものです。
それ、わざわざ表記する必要があるの?
洗面所ってトイレでしょ?
そんなのどこの駅にも普通あるんじゃない?って思いませんか?
僕もそう思ったので、10年後の1978年10月号を開いてみると、
この記号はありませんでした。
ちょっとなんだか面白そうじゃないですか?
お家では洗面所とトイレは別ですよね。
駅では一緒になってますけど。
それがヒントになります。
洗面所の変遷
20年ほど前のことを覚えている方は、
ひょっとすると古い駅のトイレには
便所というむちゃくちゃ直接的な看板が付いていたのを
思い出すことができるかもしれませんね。
駅でも昔は便所と洗面所は別だったわけです。
便所はわりとどこの駅にもありましたが、洗面所はそうではなかったのです。
でも、わざわざ時刻表に表記するほどのことか?と思いませんか?
では1925年4月の時刻表創刊号を見てみましょう。
ありましたありました。
洗面所設置駅の記号が。
わりと由緒正しい記号ということになりそうです。
でも全然ヒントこないですよね。
種明かしをすると、洗面所は文字通り顔を洗うためにあるのです。
ポイントは2つあります。
1つ目は昔の列車の旅は長かったということです。
そう、夜行列車で翌朝目的地に着くということがあるわけです。
水回りを車両に乗せるのは大変ですから、駅で顔を洗うのです。
そのためにホームに洗面所が設置されていることもありました。
学校の水飲み場みたいなのがホームにあるわけです。
夜行列車から降りたら、そこで顔を洗って乱し並みを整えたりするのです。
もう一つのポイントは蒸気機関車です。
蒸気機関車は石炭を燃やして走っていますから、煙をもくもく吐き出します。
乗客が乗っている車両は今のように冷房があるわけではありませんから、
夏場は窓を開けるのが普通です。
蒸気機関車は一番前で列車を引っ張っているわけですよね。
当然客車に煙が入り込むことになります。
トンネルなんかはすごかったでしょうね。
そんな状態で長時間列車に揺られていると、すすで顔が汚れてしまうのです。
それで列車を降りたら顔を洗うのです。その場所が洗面所。
明らかにトイレとは違いますよね。
1970年代には蒸気機関車が牽引する列車はなくなり、改良された車両には洗面台がつくようになりました。
で、駅の洗面所はトイレの推薦型を合わせて徐々にトイレの手洗い場に吸収されたということになります。
それで1978年の時刻表には洗面所の記号はなくなっているわけですね。
今考えると大きな駅のトイレの洗面所は結構広く作られていて、そこで顔を洗っている人がいてもそれほど変な感じはしませんでした。
今ならちょっと引いちゃいますけどね。いかがでしょう。
時刻表からこんな細かいことを読み取ってしまうというのはかなりマニアックでしょうかね。
楽しんでいただけたなら嬉しいです。
今回は洗面所のある駅という話をしました。
今日はここまで。読書と編集ではITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
トワカでITリテラシーの基礎を学べるオンライン講座をやっています。
詳しい内容については概要欄のリンクから見に行くことができます。
コメントはリスンで。文字で読みたい方はノートをどうぞ。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。ではまた。
06:57

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