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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、JRの料金表多すぎ!時刻表は読物だからな!の第16回です。
タイトルで料金と言っていますが、より厳密には鉄道の料金は乗車する距離に応じた運賃と、
特急とか指定席とかの付加サービスを利用する場合の料金に対別されます。
今回はそのうちの運賃の方に着目してみます。
基本の運賃表は、キロ数と運賃の対応表と考えて良いです。
キロ数というのは、実際の距離ではなく、駅間で定められた営業キロというものを使います。
実際の距離は線路の改良などで変化することがあるので、料金計算には別に定めた営業キロを使うわけですね。
営業キロは時刻表の各線の一番最初のページに載っています。
時刻表で乗る区間の営業キロを足したり引いたりして算定して、その距離から運賃表を調べて運賃がいくらになるか知るわけです。
僕が持っている復刻版時刻表のうち、国鉄時代の最新のものは1978年10月のものです。
その営業案内のページを見ると、運賃表はページの半分以下に収まっています。
他にもいろいろな表がありますが、そのほとんどは主な都市と都市の間の料金を調べる早見表です。
では、2022年6月号を見てみましょう。
運賃表だけで4ページありました。
使われている活字がちょっと大きくなっているということもあるのですが、ページが増えた原因は運賃がJRの会社ごとに定められているからです。
国鉄時代は全国共通だったわけですね。
しかも利用客が多い幹線と、少ない地方交通線では違う運賃表を使います。
そうなると各社をまたがったときの運賃も必要になります。
さらにさらに、東京・大阪の電車特定区間の運賃とか、特にお金をかけて建設した区間の加算運賃というものもあります。
もう一つ、スイカなどのICカードを使う場合は、消費税分を丸めていない厳密な運賃として計算されるので、その表もあります。
これだけ複雑になると、手計算するのは大変で、正確に求めるにはコンピューターの手を借りたくなりますよね。
まあ、国鉄時代でもルールをすべて網羅して運賃計算するのはなかなかの技能が必要でしたが、時刻表の営業案内のページを見ながら計算することはできました。
今はとても無理なのでアプリを使います。
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こういう基本の運賃計算があまり意味をなさなくなっている理由がもう一つあります。
お得な切符の存在です。
今はそのような企画切符がたくさんあります。
さらに予約時期によって値段が変わったり、いずれは時間によって料金が変化するなんてことも出てくるでしょう。
営業案内のページ数を比較してみました。
1978年10月号は55ページ。
2022年6月号は92ページあります。
単純比較はできませんが随分ページが増えているのですね。
そうそう、古い方の時刻表の営業案内最後のページには国鉄指定券電話予約申込書というのがあります。
プッシュフォンを使って指定券の予約をする際に事前に書いておくフォームです。
プッシュフォンの数字のボタンだけで指定券を予約するのです。
予約列車名コードとか予約駅名コードとかを知らないと予約できないというなかなかマニアックなものですが、
国鉄の予約システムに電話で直接アクセスできるというのは今見るとちょっと斬新な感じがしてしまいますね。
今回は時刻表に載っている料金表の一部について語ってみました。
次回は特急列車だけをまとめたページについて話してみようと思います。
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今日もワクワクする日でありますように。千葉直樹でした。ではまた。