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2023-04-30 07:07

#540 【刻】鉄道営業御案内って微妙に丁寧じゃない?/時刻表は読み物だからな(53)

時刻表は読み物だからな!(笑)

第53回です。

100年前の時刻表の営業案内が面白いので、読んで話してみました。

興味がない人にはまったく面白くないと思うので、スキップしちゃってくださいね。

にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。


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「令和の時代に必要なの?時刻表の世界/有隣堂しか知らない世界」
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#156 電車の時刻調べるならネットを見ればいいけど、時刻表は読み物だからな!(1)はじまりは有隣堂。
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をご覧ください。

大正時代の鉄道旅行と営業案内
にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、「鉄道営業ご案内って微妙に丁寧じゃない?」
時刻表は読み物だからな?の第53回目です。
日曜日は時刻表を読んでいます。
前回は、時刻表創刊号復刻版を読んで、大正時代の疫弁事情を想像するという話をしました。
旅の楽しみの中で、かなり大きなウエットを占めるのが食べ物ですよね。
楽しむ旅じゃなくても、出かけた先での食事をどうするかというのは結構大きな問題なので、そういう情報が時刻表に載っていると便利なものです。
今のように、あらゆる情報をネットで得られる時代になる前は、出かける先の情報を得る方法は、書籍が主流でした。
旅行雑誌やガイドブックがたくさん出ていて、ルルブを片手に観光地を回る人をよく見かけたものでした。
今はスマホで足りちゃいますけどね。
創刊号の時刻表が出た頃は、たぶんそんな情報紙はほとんどなかったのではないかと思います。
時刻表も、載っているのは鉄道をはじめとした交通機関の運転時刻だけといってもいい感じです。
まだまだ誰もが観光目的で鉄道旅行をするという時代ではなくて、どちらかというと仕事などで必要で出かけるというイメージだったのではないかと思います。
時刻表には今でも営業案内のページがあります。
簡単に言うと、鉄道の利用の仕方が書かれているページです。
料金計算の方法、切符の買い方、列車の乗り方などが書かれているわけです。
鉄道では運賃と料金は別の考え方です。
運賃は乗車距離に応じて支払うもので、これが基本。
料金はその上に特別なサービスを受けるために支払うもので、例えばグリーン料金なんていうのがわかりやすいかもしれませんね。
ちょっと特別なシートに乗るために別料金を支払うわけです。
鉄道省直営ホテルと列車食堂
この料金の中に食堂の代金が存在するところが大正時代の鉄道の面白いところです。
この頃の日本の国営鉄道は鉄道省という役所の所管でした。
鉄道自体は旅行用というよりも軍事をはじめとした社会インフラの時代です。
鉄道に付随するサービスを民間に任せるという考え方はなく、サービスを含めて鉄道省が所管するという考え方だったようです。
鉄道を使うたびは原則として公的なものだったのでしょう。
で、営業案内の隣に宿泊と食事に関するページがあるのです。
鉄道ですから宿泊は寝台料金として掲載されていますが、その他に鉄道省の直営ホテルというのも載っています。
ホテルは奈良ホテルと山陽ホテルの2つで、料金は宿泊料の他に食事代、入浴料などがありますが、自動車賃というのがあるのが面白いです。
運転手付きのレンタカーサービスみたいな感じだったのでしょうね。
当時の長距離旅行は鉄道だけで2泊とか3泊することになりますので、その間の食事は移動しながらできる必要があるわけで、長距離の急行列車には食堂車が付いていました。
その料金はホテルの食事代と同じように基本料金が決まっていて、それが列車食堂内食事料金として時刻表に載っているのです。
もちろんこの料金の他に注文できるオプションのメニューもあったでしょうし、多分車内販売でお弁当的なものも売られていたり、駅には民間のお弁当もいろいろ売られていたに違いありませんが、鉄道公式の食堂や宿泊施設というものが別にあるというのがなかなか面白いですよね。
そんなふうにお役所がやっている鉄道ですが、この相関号の時刻表の営業案内が、鉄道営業ご案内というちょっとだけ丁寧語を使っているところが興味深いのです。
この丁寧な感じの表記はこのページの文章全体に見られるのですが、これがとても味わい深いんですね。
例えば、改強という項目があります。改めるという字とハサミという字で改強です。
今でいうところの改札のことで、昔は不正利用を防止するために切符にハサミを入れていたので、そのように表現していたのでしょう。
この項目に注意事項があって、こう書かれています。
改強のない乗車券でご乗車されると、それは無強としてさらに運賃を申し受けることになっておりますから、必ず改強を受けて旅客としての権利を説明せしめられたいのであります。
権利を説明せしめられたいのであります。いい感じじゃないですか。
こういうのも古い時刻表を読む楽しさなのです。
この鉄道営業語案内、読み物らしい面白さがありますので、次回も面白ポイントを探っていきたいと思っています。
今日はここまで。
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今日もワクワクする日でありますように。
柴直樹でした。
ではまた。
07:07

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