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2022-08-06 03:49

#273 【史】ダイナブック構想の話/IT全史を読む(17)

ITの歴史を知ることができる良書として、ぼくの場合はよく「IT全史」を挙げます。

ITの世界がどうして今のようになっているのか、その成立過程を知ることができます。

しばらくこの本の中身をかいつまんで、連想することも合わせて話していこうと思います。

今、僕たちが使っているパソコンやスマホに近い具体的なシステムが作られたのは、1965年のことだそうです。

それから40年以上かかって、僕たちの手元に理想に近いものがやってきたわけですね。

にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。

「IT全史」
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#188 【本を語る】IT全史(5)電話の前にファクシミリがあった。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1i3oh2

#181 【本を語る】IT全史(4)無線電信とタイタニック号の悲劇。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1hpiak

#170 【本を語る】IT全史(3)高価な通信と秘密通信の話。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1gte29

#134 【本を語る】IT全史(2)明治のはじめに海底ケーブルが長崎に届いた話。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1ff3oc

#129 【本を語る】IT全史(1)ナポレオンが活躍していた頃のデジタル。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1f8qt3

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をご覧ください。

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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、
ダイナブック構想 IT全史を読むシリーズの17回目です。
Memexという、今我々が手に持っているスマホの遠い祖先の構想の話をしました。
Memexは、人の知能を増幅する装置として考えられたものです。
このMemex構想を雑誌で見たダグラス・エンゲルハートという人がいます。
この人は、Memexを自分で開発しようと考え、NLSというシステムを作ります。
このシステムは、ビットマップディスプレイ上にグラフィカルユーザーインターフェースを表示し、
マウスなどでそれを操作するという、今僕たちが使っているパソコンそのもののようなものです。
しかも、これはネットワークに繋がって動作するものです。
NLSは、オンラインシステムを略したものなのです。
そして、Memexで構想されていた連想作品を、ハイパーテキストとして実現しました。
僕たちがブラウザ上で普通に使っているハイパーリンクです。
エンゲルハートがこの仕様を作ったのが1965年だそうです。
NLSの画面にはマルチウィンドウもありました。
1968年にサンフランシスコで開催された会議で、このNLSのデモが行われ、参加者に大きな衝撃を与えました。
当時、コンピューターはその名の通り、計算する機械という認識が一般的でした。
計算ではないよと具現化したわけです。
このエンゲルハートのデモはたくさんの人に影響を与えます。
その影響を受けた人の中に、アラン・ケイという人がいます。
この人が、後に我々が手にすることになるポータブルな知能拡張装置としてのダイナブックを構想することになります。
ダイナブックはNLSをさらに拡張し、人の視覚だけでなく聴覚なども使用した
あらゆる情報を手元で記憶し検索できるデバイスとされています。
ダイナブック構想は、デロックスのパロワロート研究所で1973年にアルトとして結実します。
本体は机の下に収まる程度とポータブルには程遠いですが、
今我々が目にしているマルチウィンドウのパソコンの原型はほぼここで出来上がりました。
ただ、これがアラン系の構想のように、我々の手元に来るには40年ほどの時間がかかりました。
ダイナブック構想は、人の知能を拡張する機械のあくまで理想形を示したものです。
当時はまだ大きな研究所の中にあるものでした。
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これとは別の流れで、ハードウェアとしてのパソコンを作り始めた人たちがいました。
次回はその流れを追ってみようと思います。
読書と編集では、ITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
ITリテラシーの基礎を学べるオンライン講座をやっています。
詳しい内容については、概要欄のリンクから、
または、読書と編集と検索して、ネコがトップページに出てくるホームページをご覧ください。
この配信の書き起こしをノートで連載しています。
概要欄にリンクがありますので、フォローいただけると嬉しいです。
今日もワクワクする日でありますように。千葉直樹でした。ではまた。
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