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2022-07-02 05:37

#238 【史】蒸気機関で動くコンピュータ/IT全史を読む(12)

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ITの歴史を知ることができる良書として、ぼくの場合はよく「IT全史」を挙げます。

ITの世界がどうして今のようになっているのか、その成立過程を知ることができます。

しばらくこの本の中身をかいつまんで、連想することも合わせて話していこうと思います。

通信の歴史をひとまず終えて、コンピュータが登場してきた時代の話をします。

にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。

「IT全史」
https://amzn.to/3hWMyeV

#188 【本を語る】IT全史(5)電話の前にファクシミリがあった。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1i3oh2

#181 【本を語る】IT全史(4)無線電信とタイタニック号の悲劇。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1hpiak

#170 【本を語る】IT全史(3)高価な通信と秘密通信の話。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1gte29

#134 【本を語る】IT全史(2)明治のはじめに海底ケーブルが長崎に届いた話。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1ff3oc

#129 【本を語る】IT全史(1)ナポレオンが活躍していた頃のデジタル。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1f8qt3

意外と知らない電波の話/ホリエモンチャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=6eXodsV47-4&list=PLPG9JWQYcjUubMpsNk0n5i45jUPAD1sqD&index=11

配信書き起こし
https://note.com/nchiba

twitter
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「読書と編集」の活動は、
https://www.nyaos.net/

ストアカの「読書と編集のITリテラシー教室」は、
https://www.street-academy.com/steachers/468576?conversion_name=direct_message&tracking_code=62e788e6ff484f6d2952151bb9c955b4

をご覧ください。

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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、
長期期間で動くコンピュータ、IT全史を読むの12回目です。
前回までは、ITの重要な要素としての通信の進化の話をしてきました。
1対1のかなり汎用的な通信が行える腕着通信から、
ケーブルを使った電信、電波を使った電信、ケーブルに音声を載せた電話、
そして電波に音声を載せて多数の人に情報を伝える放送が、
ラジオ・テレビと発展していきました。
ここまでで、1対1、1対多数の情報伝達ができるようになりましたが、
その次には、多数対多数の情報伝達への展開が予想できると思います。
このような情報伝達は、これまでの伝送炉だけの通信技術だけでは実現できません。
情報を表現する手段を体系化し、それらを記憶したり加工したりする技術が必要です。
そういう文脈で見たとき、現在のコンピュータのような装置が必要になります。
では、コンピュータはどのように発展してきたのでしょうか。
コンピュータの語源であるコンピュートはラテン語で、計算するという意味だそうです。
そこから、英語のコンピュータは計算する人を表すようになったようです。
ドリームという映画があります。
NASAの有人宇宙飛行計画であるマーキュリー計画の時代のお話です。
この中に計算手という触手が出てきます。
当時はロケットに必要なあらゆる数値計算を人の手で行っていました。
大量の計算を人の手で行うのは、その速度に限界があります。
ロケットを精密に制御するためには、高速に正確に数値計算できる機械が必要でした。
そのために発展してきたのがコンピュータだったわけですね。
今でも電子計算機なんて言葉が残っているくらいです。
このような数値計算を行う自動機械で、現在のコンピュータの原型となる概念を含んだシステムは、
19世紀の半ばにイギリス人の数学者チャールズ・バベジが設計した解析機関というものが最初ではないかと言われています。
設計をされたものの、実際に完成することはなかったこの機械は、
当時の先端技術である蒸気機関によって動作するはずでした。
複雑な歯車の動作によって計算を行うのです。
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簡単にイメージしやすいもので表現すると、オルゴールの超複雑版という感じでしょうか。
もちろんオルゴールには計算はできませんが、アイデアとして面白いものがあります。
ピンが配置されたドラムを取り替えると別の曲が演奏できますよね。
オルゴール全体の仕組みは変えずに別の曲が演奏できるわけですね。
このドラムのピンをもっと複雑にしたものがプログラムやデータを表すもので、
音の代わりに計算された数値をプリントするとしたら、計算機ってことになりますよね。
オルゴールが計算機?
ちょっと何を言ってるかわからないという人もいると思いますが、
このようなアイデアは後のコンピューターに結構大きな影響を与えています。
解析機関の入力となるのはプログラムとデータに相当する2種類の穴あきカードでした。
穴の位置で情報を表すカードです。
このアイデアはすでに存在していた織物の自動機械で使われていたものです。
初期の電子計算機も入力にはパンチカードとかテープが使われました。
そして計算の過程で必要となる値を一時的に記憶する部分も持っていました。
プログラムとデータを入力として、データを出力する部分にはプリンターを使うというアイデアは現在のコンピューターでも使われています。
解析機関は現在のコンピューターの祖先かどうかは議論が分かれていますが、
蒸気機関で動くメカニカルな計算機械に今でもロマンを感じる人がいるようで、実際に作ってみるプロジェクトもあるようです。
動くところを見てみたいと思いませんか?
バペチの解析機関に関連して、世界初のコンピュータープログラマーと呼ばれている人がいます。
数学者の伯爵夫人です。
次回はその話をしてみたいと思います。
読書と編集では、ITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
詳しい内容については、概要欄のリンクから、または、読書と編集と検索して、猫がトップページに出てくるホームページをご覧ください。
この配信の書き起こしをnoteで連載しています。
概要欄にリンクがありますので、フォローいただけると嬉しいです。
今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。
ではまた!
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