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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、さまざまな話をしています。
今回お話しするのは、歴史と人間、放送大学の教科書、というものです。
月曜日は、自宅の本棚にある本の話をしています。
先週は、本棚にあった放送大学の教科書である、科学的探究の方法の話をしました。
歴史と人間の講義
今回は、その隣にあった、歴史と人間の話をします。
学んだのは10年ほど前ですが、この教科書が本棚にあるということは、一応この科目の単位は取ったということなんですね。
確か、取れなくて諦めた科目はなかったはずなので。
この講義、面白かったのです。
10代の普通に学生だった頃は、あまり歴史に興味はありませんでした。
暗記科目の印象を強く持っていたからなのですね。
僕は暗記するのがとても苦手なのです。
でも、歴史はそういう科目ではありませんよね。
時間や空間の連続性を感じるように学ぶことができれば、分かりやすいし、そういう流れの中で人物にスポットを当てれば、もっと面白くなります。
この教科書では、そういう観点で13人の人物にスポットを当てて講義を進めていきます。
その中で、僕が特に印象深く感じたのは、ルイス・フロイスでした。
ルイス・フロイスは、16世紀に日本に来たイエズス会の司祭です。
宣教師はキリスト教を広めるためにやってきたというイメージが強いし、もちろんそれが主たる目的なのですが、
謎の世界を探る冒険者であり外交官でもあったわけですね。
彼らの外交官的側面を強く感じるのは、日本で得た情報を詳細に記述した書簡を本国に送っていることです。
ルイス・フロイスと日本の関係
で、なぜルイス・フロイスが興味深いのかというと、来日したのが織田信長の時代だからです。
外交官的な立場で信長や秀吉と接触し、それを外国人の目線で記録した文章が残っているからなのですね。
詳細は省きますが、僕がこの人物が面白いと感じたポイントは、日本史と世界史の接点だということでした。
学校では日本史と世界史は別科目になっていることが多いですよね。
この分類で学んでいくと、安土桃山時代にヨーロッパで何が起きていたのかという見方が難しくなります。
そうすると、ヨーロッパ人がなぜ日本にやってきたのかとか、その頃の日本人が外国についてどんなイメージを持っていたのかみたいなことを深く考えることができません。
文明や文化の進み方についても並べてみるということができないので、ともすれば西洋的な歴史観で、この時代のアジアや日本は遅れていたみたいな感覚に陥りがちな気がするのです。
そういう潜在的なコンプレックスから、逆に日本はずっと優れていたみたいな極端な思考を持ってしまうこともあるでしょう。
そうならないためには、もっと広く世界の歴史を見る必要があります。
ルイス・フロイスは僕がそういう視点を深めるためのキーになったのですね。
10年前にこの講座の勉強をしてから、歴史に対する興味が強まって、やっと今の世界がなぜこうなっているのかみたいなことを考えられるところまで来ました。
歴史が自分の生活にちゃんとつながってきたわけです。
10代の頃、いわゆるお勉強だと思っていたことが、今は日常的に物事を考えるための大事な基盤に成長してきたということになります。
放送大学で取得した学位は教養学士です。
リベラルアーストはどういうものなのか、学ぶ入り口に立つことができたということになります。
僕がさらに学びを続けていくテーマの中で、歴史はより重要度が高いと感じていて、その大事なステップとなったのが、この歴史と人間という講座だったんですね。
こんな風に学びを続けていく材料が放送大学にはたくさんありますので、興味がある方は楽しんでみてください。
講義はテレビで、タダで見られますし、教科書も普通に書店で購入できますよ。
今回は歴史と人間、放送大学の教科書という話をしました。
今日はここまで。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。ではまた。