2022-03-11 13:18

【3.11と犬のしつけに1番大切なこと】被災ペットボランティアから学んだ事🐶

昨年のこの日の配信はこちら⬇️

🍀【犬の幼稚園&ホテル】で何が起きたのか。国の動物支援とは

https://stand.fm/episodes/6049e11d83dc2c2ccaae5de7

🍀【ペットの災害対策を考える】生命を守る
【ハウストレーニング】実践編

https://stand.fm/episodes/6049da7d83dc2c3f6fae5da1

🍀【ペットの防災対策】国が勧める【しつけ】と【同行避難】とは?

https://stand.fm/episodes/6045c48b52e33e37880da7d8

11年前の震災の後、8月に
被災ペットボランティアに行った時のお話です🐶

そこで改めて気が付かされた
【犬のしつけに1番大切なもの】とは……

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#いつもありがとうございます
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犬のトレーニングの実践🐕話、犬業界の裏話、アニマルコミュニケーション等は、《メンバーシップ限定》でお話しています❣️

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こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
こちらの番組では、草のワンちゃんや飼い主さんと関わってきた私が、日本の犬と飼い主さんのQOLをあげる、とテーマに犬のあれこれについて、私個人の見解からお話ししています。
時には、子育てネタや、留学時代や、旅行の思い出などのお話もお届けいたします。
さて、今日は東日本大震災から11年目となりました。皆さんはあの時、どんな状況で何をされて、その後どう過ごされていたでしょうか。
今日は少し、その時の状況、そしてその後、宮城県仙台市でボランティアに行った時のことをお話ししようと思います。
昨年のこの日にも3回に分けて、ペットの防災対策についてお話をしています。
内容は、ペットの防災対策、国が進めるしつけと動向避難とは、
ペットの災害対策を考える、命を守るハウストレーニング実践編、
3.11犬の保育園&ホテルで、その時何が起きたのか、国の動物支援とは、という内容でお届けしております。
その時に何が起こったのか、詳しくお話もしています。
ご興味のある方は、概要欄にリンクを貼っておきますので、よかったらそちらの配信も聞いてくださいね。
当時はですね、私はまだ初めて3ヶ月ちょっとぐらいだったので、
再生回数も全然なく、コメント数もなかったので、
この内容でよかったかなと思って、昨日もう一度聞き直したんですけれども、
まあまあ、今聞いてもいい内容を言っていたので、よかったらそちらも聞いていただけると嬉しいです。
そちらの3回の配信で繰り返しお話をしているように、災害時、人命が言うまでもなく優先です。
そして、ペットの避難は同行避難が基本なのですが、これは同伴避難とは別になるんですね。
支援についてはあくまでも自助、つまり自分のペットは自分でしか、飼い主さんしか守れないということなんです。
ペットを連れての避難が基本となりますが、ペットと一緒に避難生活が遅れるかどうかは、その避難先の状況によります。
そして多くのところが避難所ですね。
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人とペットは別々の場所で過ごすということが多く、もちろんその場合には囲われた空間で一日を過ごすということが多いです。
そのためにハウストレーニングの大切さをお話ししておりましたが、
今回は私が被災地ボランティアで体験したこと、そこから学んだ犬のしつけに一番大事なことは何かをお伝えしようと思います。
私は同年8月、宮城県仙台市にある被災地の収容ボランティア施設に行きました。
当時は独身でまだ子どももいなかったので、1週間ほど滞在しました。
もちろんその当時から会社はやっていたのですが、当時運営していた犬の幼稚園とホテルの会社では飼い主さんからまたは有志の方から支援物資や寄附金を募り、
それらを積んで横浜から同志の3名のトレーナーと一緒に車で行きました。
その施設は海から離れた山の中にあり、もともとはブリーダー、訓練所、ホテルの施設ということでした。
オーナーさんの善意で被災ペットの収容施設に変わっていたのです。
同じくいろいろなところから集まったボランティアさんたちが入れ替わり立ち替わり来ていたのですが、
これまた善意で大きな一軒家を開放されている地元の方のおかげで、そこを宿泊場所として私たちは過ごしていました。
施設には犬と猫が収容されていましたが、多くは犬でした。
ケージがずらっと並んだ施設内に犬たちは1頭ずつ入っていて、その数はざっと30頭から40頭ぐらいいたでしょうか。
ご飯をあげてグラウンドという運動場に1頭ずつリードをつけて、お散歩し、グルーミングをし、またケージに戻す。
お昼休憩を挟んで掃除をして、お散歩をして、またケージに戻して、夕飯をあげるというものです。
これでは圧倒的に犬たちの運動量が足りない。
正直私は胸がザワザワしましたが、この数を一般の飼い主さんまたは動物が好きワンちゃんのために何かしたいというボランティアさんが1頭ずつお散歩をするというだけでも大変なんです。
その他、ケージの洗浄・掃除・洗濯・支援物資の仕分け・医療ボランティアによる投薬・治療・耳洗浄・爪切りなどの処置・トリマーさんによるシャンプー・ドライヤーカット・ボランティアさんへの説明や指導・采配・人間用の洗濯・昼ご飯の準備・用意・片付けなどもあります。
あっという間に1日は過ぎていきました。
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もちろん雨の日も欠かさずにお散歩等に行きますが、雨の日はボランティアさんの出足が悪くなります。
それも仕方ありません。
私たちはカッパを着て運動場の中を何重往復していました。
そしてこの3,40頭のワンちゃんの中には扱いが優しい子だけではなく気難しかったり、心に傷を負ったりしていて扱いに注意なワンちゃんたちもいました。
難しい子というのは人や犬が苦手、怖がり、トラウマを負っている、過剰に興奮する、噛み癖がある子などです。
そういう子たちは一般のボランティアさんたちは手出しができません。
必然的に住み込みでボランティアを長期されている方や、業中スタッフの方、または私のようなボランティアの中でもトレーナーや動物関連事業者がお世話をすることになりました。
例えば運動場でお散歩が通常の子は15分できたとしても問題のある犬はまずケージから出てこないとか、リード首輪つけさせてくれないとか、
歩かない、引っ張る、飛びつく、他の犬に吠えかかるなどのために通常の子たちよりも長く時間がかかったり、逆にお散歩の時間が短くなったりします。
扱える人間が限られているため、その人たちの手が空いていなければお散歩の時間が削られることもあります。
その時に同じボランティアに来ていた動物医療の専門家の方がおっしゃった言葉を今でも覚えています。
こういう時に一番必要なのは、傷ついた心のケアと対応ができるトレーナーさんだ。
我々は傷の手当てはできる。傷や病気、怪我は治療すれば治る。
けれど心の傷は慎重に長い時間をかけて対応できる人がいなければ治らない。
日本にはそういうトレーナーが少ない。どうか頑張ってください。
この時から私は動物の心の傷にも寄り添えるトレーナーになろうと思い、11年間その気持ちは変わりません。
途中いろいろあってブレてしまうこともありましたが、やはりいつでもこの気持ちに立ち戻ります。
ここの施設自体はこの状況に適した精一杯の対応をされていたと思います。
収容されていたワンちゃんたちは基本的には飼い主さんのいるワンちゃんたちです。
いつ帰れるかわからない子、飼い主さんと連絡がつかなくなってしまった子もいました。
中には迎えに来るから1週間預かってとフードと現金を少し渡されたまま連絡がつかなくなってしまったという子もいました。
時々飼い主さんが面会に来て付近を一緒にお散歩したり一日一緒に過ごされてまた夕方に預けられるという子もいました。
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飼い主さんがわからなくなってしまったワンちゃん、申し訳ないけれどもう飼えないからそちらで引き取ってほしいというワンちゃんもいて、
そのような子たちは警察で届出処理をしてから里親を探すこともされていました。
あの時点の状況下ではそういう選択をされた方がいてもやむを得ないこともあったと思います。
被災ペット収容所で可愛がってもらいお世話をしてもらうためにも新しい里親さんにたどり着くためにも大切なことがあります。
それはいかに社会化ができているか、要するにどれだけ人を信頼し委ねることができるか、
安心することができるか、人や環境に適応する能力がどれだけ高いかということです。
これはペットと同行避難をした先で避難生活を送る時にも共通しています。
非日常、緊迫した極限の状況で衛生を保ち適応することは人間でも相当難しいでしょう。
ですがそれこそが実は日頃から一番心がけたいしつけだと私はこの時に思いました。
社会化のトレーニングは子犬だけのものではありません。
生犬、死にやけんでも時には新しい刺激を入れてあげること、その刺激に適応する、なれるというトレーニングは実は防災のトレーニングもつながることではないかと私は思っています。
そしてすべての犬のしつけに先立つもの、一番大事なこと、それは信頼関係。
人間とは、人間の手とは自分を慈しんでくれるものだ。悪いこと、痛いことは起こらないんだ。
人間の手は、人間というものは信じて安心して自分を委ねることができるものだ。
それを教えてあげること、それを犬が学ぶことだと思っています。
このことは、体罰を与えるトレーニングやしつけの方法からは生まれません。
私が体罰を使うトレーニングの使用を極力避けるというのは、この信頼関係を損なう恐れがあるからです。
犬と人間は違う動物です。
その相手を信頼し、安心し、頼る習慣がなければ、その先には何も生まれません。
人間を信じ、その手を受け入れることが、災害時では犬たちの幸福と命を延ばすということにもつながるのです。
あれから11年、日本はコロナ禍にありながら、偶然のペットグループ再来とも言われています。
かなりひっそりと営業している私のところにも、看板とかを出していないので、犬を飼ったばかりの飼い主さんからSOSコールが入ります。
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噛む、トイレができない、吠える。
しつけとしてワンちゃんとの信頼関係を作りましょうと答えると、飼い主さんはキョトンとされて、
いやそこじゃなくて、対象法、これをやめさせる方法を教えてくださいと言われることが多いのですが、実は信頼関係こそがしつけの根源にあるものです。
ペットを迎えようという皆様、迎えたばかりの皆様、そして今一緒にペットと暮らしている皆様、災害時にペットの命を守るものは何より、人間への信頼です。
これは一日で培われるものではありません。ペットの防災を考える時にどうかこのことを意識していただきたいと思います。
あの日失われた多くの命に改めて御冥福をお祈り申し上げます。
そして世界に平和が一日も早く、もっともっと多くの場所に多くの人に訪れますように。
今回も最後まで聞いていただきありがとうございました。
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