本日ご紹介した論文はこちら
https://www.jspm.ne.jp/publication/guidelines/individual.html?entry_id=1391がん患者の治療抵抗性の苦痛と鎮静に関する基本的な考え方の手引き(2023年版)
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《AI要約》
この健康ラジオでは、毎朝がん患者の治療抵抗性の苦痛と鎮静についての話題が取り上げられた。まず治療抵抗性の苦痛とは、利用できる緩和ケアを十分に行っても苦痛が緩和できない状態を指す。そのような場合に鎮静が選択肢になる。鎮静には間欠的、調節型、持続的深いタイプがあり、特に持続的深い鎮静は痛み、呼吸困難などの対象となる。
鎮静を行う際は、1)鎮静が総合的に最善と判断される、2)患者の意思がある、3)医療チームの合意がある、4)苦痛が切迫している、という4つの要件を満たす必要がある。特に医療チームの合意は不可欠で、一人の判断では決められない。
鎮静の実施に当たっては、まず緩和ケアを最大限行うこと、治療抵抗性か否かを評価すること、患者の意思を確認すること、医療チームで検討することなどが重要である。その過程は細かいフローチャートで示されており、慎重な手順を踏む必要がある。
鎮静は妥当な医療行為だが、早すぎる実施は生命予後を短くする恐れがある。そのため、実施のタイミングは患者の余命を考慮し、よく検討されなければならない。全体として、鎮静はがん患者の苦痛緩和のための選択肢の一つだが、倫理的にも法的にも様々な要件を満たす必要があり、慎重な対応が求められる。
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内科医たけおの心身健康ラジオ、みなさんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわるちょっと役に立つ小話を、
毎朝5時50分、20分程度で配信しています。
毎朝5時半からライブやっていて、公開生収録や、
皆さんからのご質問やリクエストに直接お答えしたりしています。
アフタートークも人気です。ぜひご参加ください。
ということで、安楽死シリーズも終盤戦に近づいてまいりましたけれども、
今日火曜日はですね、通常は興味心身論文で、
論文のご紹介をしている日なんですけれども、日曜日なんですけれども、
今日はですね、論文じゃなくて、学会から出ている手引きですね、
これをね、一緒に読み解いていこうかなというふうに思います。
今日読み解くのはですね、昨年、そうですね、昨年改定された、
このがん患者の治療抵抗性の苦痛と人生に関する、
基本的な考え方の手引き、2023年版っていうやつがですね、
日本緩和医療学会っていう、私も所属している学会なんですけれども、
そこから発行されてるんですね。
これ元々は普通に販売物だったんですけれども、
ネット上でですね、学会のホームページで全部公開されましたんで、
この中ですね、今日はこの第2章のところですね、
これちょっと専門家向きなんで、非常にね、内容としては若干難しいかもしれないんですけれども、
でも一般の方にも知っておいていただいた方がいい内容結構含まれるなと思って、
それで今日取り上げさせていただこうと思います。
なので、この特に第2章の部分ですね、
を今日は中心にお話したいと思います。
もちろん医療者の方は他のところも全部読めますんで、
読んでいただけたらと思うんですけど、
まずは、2章の1のところですね、手引きの要点っていうPDFファイルですね、
これちょっと開くのに時間がかかるかもしれないですけれども、
それを開いて一緒に見ていけたらなというふうに思いますが、
開けましたでしょうか。
手引きの要点ですね、1から全部で11まであってですね、
要点が35個ですね、順番に書いてあるっていう、そんな感じになっています。
すべて読むことできないですし、
あとはすべて読むと引用の範疇を超えてしまうと思うんで、
重要なところだけピックアップしてですね、
お話していけたらなというふうに思います。
まずはですね、この用語の定義のところですね、
大きな1のところですけれども、
用語の定義はね、すごい大事なんですね。
この手引きのですね、この治療抵抗性の苦痛とかですね、
あと鎮静とかですね、ここら辺の用語をまず定義するっていうことになっています。
まずはその治療抵抗性の苦痛ですね、
に対して我々緩和ケアに携わる医療者は、
鎮静っていう方法をですね、考えることもあるんですけれども、
じゃあ何が治療抵抗性かっていうことで、
要点1のところに書いてありますね。
ちょっと読ませていただきますと、
患者が利用できる緩和ケアを十分に行っても、
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患者が満足する程度に緩和することができないと考えられる苦痛。
で、その治療抵抗性であるというふうに判断される条件が2つあってですね、
1つ目が全ての治療が無効である、
あるいは2つ目ですね、
患者が利用できる緩和ケアから考えて、
予測される生命予防の期間内に有効で、
かつ合併症の危険と進出を許容できる治療手段がないと考えることが必要であるっていうことで、
これちょっとね、文章難しいかもしれないですけれども、
1つ目はシンプルですよね、全ての治療が無効である。
緩和ケアってかなりいろんな方法があるんですけれども、
それでも苦痛を取ることが難しいっていうことですね。
あと2番目も、予防との兼ね合いですね。
生命予防って、いわゆる一般的に言うと予明なんですけれども、
予明がある程度保たれている間に当然有効にならないという意味がないので、
例えば予明があと数分みたいなところで人生を返しても、
苦痛緩和に至れないじゃないですか。
なので予測される予明の中で有効なんですけれども、
ただこの後に述べますけれども、
その人生のメリットやデメリット、当然ありますよね。
別に人生に限らず、医療行為って全てメリット、デメリットともらうんですけれども、
それがバランスを考えて、
それがメリットが上回るであろうというふうなときに、
その人生を考慮するっていう感じになってきますよね。
ということで、
その耐えがたい苦痛もですね、
これちょっと言葉の定義がされているんですけれども、
患者さんが耐えられないと明確に表現する、
または患者が苦痛を適切に表現できない場合には、
患者の価値観や考えを踏まえて、
耐えられないと想定される苦痛という、
そういうような定義になってますよね。
あとは、鎮静ですね。
先ほどから鎮静、鎮静って言ってしまってますけれども、
鎮静にはいろんなタイプがあるんですよね。
これ、4.456のところに書いてありますけれども、
鎮静って大きく分けると、
簡潔的鎮静というのと、
調節型の鎮静というのと、
持続的深い鎮静という、こういうふうに分かれるんですよね。
なので、一口に鎮静と言っても、
全然意識がない、
要は言葉も出せないみたいな、
そういう持続的深い鎮静というふうに言うんですけれども、
ただ、例えばこの4の簡潔的鎮静の場合には、
意識の低下をしない時間を確保しようとする鎮静って書いてありますけれども、
そのお薬を調節することによって、
一時的に眠ってもらったり、また起きたりみたいな、
そういうことがあったりするので、
この一口に鎮静と言っても、ずっと応答がない状態とか、
周りからの呼びかけに応じられないとかっていうわけではないっていうこと、
これも知っておいていただけたらなというふうに思いますね。
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で、2のところですね。
ちょっとこのペースで言うと全然終わらないですね、またね。
2のところ、治療抵抗性の苦痛への基本的対応の考え方ということで、
これね、もうやっぱり緩和に携わる医者としては、
このアンラクシの議論とか、あと鎮静の議論が出てきたときに、
まずはやっぱり緩和治療をきちんと行われているのかどうかっていうことが、
やっぱり一番気になるところですね。
これが4.7のところに書いてありますけれども、
治療抵抗性の苦痛が疑われた場合、
実施可能な緩和治療を最大限再検討することが重要であるっていうことで、
やっぱりその緩和治療ですね、あるいは緩和ケアの内容ってもう多岐に渡るんですよね。
だから、実は他のやり方があるんじゃないかとかですね、
他の方法でその苦痛の緩和をすることができるんじゃないかっていうことはね、
もうよくよく考える必要がありますし、
ちょっとこの後も出てきますけれどね。
一人の医者がね、これはもうちょっと苦痛緩和の方法が他にないというふうに考えたとしても、
実は別の先生はいわゆるまだここにあるよみたいなことも全然あり得るんで、
なのでこの辺はね、他人数、他職種で検討することが必要っていう、
そんな感じになってますね。
一方でですね、この4.8のところに書いてありますけれども、
患者が利用できる緩和ケアを十分に行っても緩和することができない場合ですね、
治療抵抗性の苦痛に対して患者の希望をもとに苦痛緩和のために
長期抑制に見合った鎮静薬を投与することは妥当な医療であるということで、
これも医療の範疇だっていうことが明記されてますね。
あとはですね、特に持続的な鎮静ですね、
先ほど言った持続的深い鎮静の対象となるものとして、
主なもの、洗毛、呼吸困難、痛みであるっていうふうに書いてあって、
これは臨床現場としてもそんな感じかなというふうに思いますね。
で、続いて3番のところですね、
持続的な鎮静薬の投与を行う要件と適応ということで書いてありますけれども、
これ要点10のところにですね、その4つの要件が書いてあります。
1つ目がですね、鎮静が相対的に最善と判断される、括弧創生。
2、意図が苦痛緩和である。
3、患者の意思、もしくは推定意思がある。
4、医療チーム内の合意がある、の4要件を満たす必要があるっていう、
そんな感じになっていて、だからこれ先日のALSのやつとかではね、
全然満たされていないっていうのが分かるかなというふうに思います。
あれちょっと鎮静薬という、鎮静薬ではないですね、そこそこ投与されるのが。
はい、という感じです。
で、要点11のところもですね、
法的根拠とか倫理的な部分も書いてあります。
これちょっと後からも書いてありますけれども、
ただ、この場合ですね、この式が切迫している場合にのみ使うっていうところがポイントで、
この中のところにも書いてありますけれども、
式が切迫しているとは、日の単位7日以内を指すっていうふうに書いてあって、
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なので、むしろですね、予後がある程度見込める患者さんに対して
鎮静をどのタイミングで行うかどうか。
もちろんですね、早すぎる鎮静はですね、
逆にね、余命を短くする可能性も十分にありますので、
この辺はね、鎮静のタイミングっていうのを、
我々予後との兼ね合いで見計らっているっていう、
そんな感じになりますね。
あとは、ちょっとこのペースでいくと全然終わらないんで、
ちょっとピックアップしていきたいと思いますけど、
7のところですね、先ほどから言ったように、
医療チーム内の合意ってこれ必須なんですよね。
本当にね、1人の医者がこの人は鎮静が必要だろうっていう風に言ってもですね、
それが鎮静にいくことはまずなくてですね、
必ず医療チームでよくよくよくよく検討して、
鎮静を行うっていう、そんな感じになってきます。
で、あとはね、90とかはちょっともう鎮静の薬の内容とかですね、
投与方法とか、あと評価とかになるので、
ちょっとこの辺飛ばさせていただいて、
ちょっと1個戻っていただいてですね、
この第2章の2の方ですね、
治療抵抗性の耐硬痛が疑われた場合の対応については、
基本的な考え方のフローチャートだけ最後に、
ちょっと一緒に見て終わりにしたいなという風に思うんですけれども、
こういった形でですね、この図1をご覧いただけたらと思うんですけれども、
非常にですね、このフローチャートすごい細かいじゃないですか、
こんな感じのことをやるのだっていうのはですね、
ぜひ一般の方にも知っておいていただけたらなという風に思って、
今日放送してるんですよね。
その鎮静を行うにあたってはですね、
本当にいろんな手続きが必要ですし、
まずどういう一番上に治癒の見込みのない
成人患患者が対象っていうところから書いてありましょう。
この手引き書の内容ですけどね。
で、耐がたい苦痛かどうかの評価とかですね、
あと治療抵抗性であるかの評価とかですね、
あとそれが創生の評価とかですね、
本当にいろんなことを確認しながら鎮静を行いますし、
あと鎮静を行いつつも、
もう一回アセスメントをし直すとかですね、
そういうのが重要になってきますので、
このフローチャートでご覧いただいたら分かると思いますけど、
非常に慎重に医療現場で鎮静がされてるんだなっていうのを
ちょっと感じていただけたらいいかなという風に思いました。
はい、ということで、
ちょっとだいぶ長くなりましたけれども、
鎮静についてお話しさせていただきました。
ご質問とかあればですね、
ぜひお気軽にコメントチャットでいただけたらなという風に思います。
はい、では最後でしんしんじゃんけんいきますので、
いきますよ。
しんしんじゃんけんじゃんけん
ぐ
ということで、
今日も幸せな一日でありますように、
お相手はないかいのたけでした。
興味津々。
11:58
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