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2022-06-16 18:10

外国語の勉強には自動読み上げやオーディブルじゃなく、ポッドキャストがいい

中級後半ぐらいになってくると、母語話者用の音声コンテンツを補助ツールなしで楽しめるようになってきます。

しかし、自動読み上げはまだ人間に比べると不自然だし日本語の場合は漢字の読み間違いもあります。また、オーディブルのような人間が文字を読み上げる形式のものは「あのー」などのフィラー(場つなぎぎ表現)がないので、第二言語の教材としてはまだ不十分です。その点、ポッドキャストは自然で、特に対談やインタビューなどのコンテンツは非常に学習のためのコンテンツとしてもおすすめできるのではないかと思います。

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はい、それでは本日の本題に入りたいと思います。
本日はですね、CBLL音声メディアの比較ということですね。
最初にCBLLって何かというと、
英語のContent Based Language Learningですね。
内容重視の言語学習という意味ですね。
例えば、映画とかですね、
そういうコンテンツがある、
まずそれがあって、
それをベースに語学を勉強する、学習するというものですね。
つまり教科書、
学習用の教科書があるわけではなくて、
まず最初にコンテンツがある、映画とかですね、小説とか。
そういう、いわゆる今までの教科書中心の勉強の方法とは、
違う一つの方法ですが、でも、
最近ですね、アニメで日本語を勉強する人とか、
そういう例がたくさん増えているので、
皆さんの身近にもそういう方がいらっしゃるんじゃないかと思います。
これはですね、初級段階でも、
補助ツールがあれば、いろいろなコンテンツを楽しむことができます。
例えば読解のコンテンツだったら、理解訓というのがありますよね。
あと、それからGoogleレンズでも、
もう自動的に翻訳を表示してくれたりしますね。
音声コンテンツも同じようにですね、
初級段階でも、例えばそれに字幕をつけたりとか、
そういう補助ツールがあれば、
初級段階でも勉強することができます、このCBLRでね。
僕自身もヒンディ語の映画で、
まだレベルで言うと中級には全然いかない初級ぐらいですけど、
それでも、こういうLanguage Reactorという字幕を2つ出す、
そういう補助ツールがあるんですけど、
ヒンディ語の字幕と日本語の字幕、
両方一緒に見ながら勉強するとかね。
そういうことをすれば、音声コンテンツも楽しむことができます。
しかしですね、中級の後半ぐらいになると、
母語話者用のコンテンツもですね、
かなりの部分で補助ツールなしで楽しめるようになってくると思います。
特に自分の関心があってですね、
背景知識とかもあるような場合は、
もう中級後半ぐらいで母語話者ですね、
母語話者用のコンテンツもだいぶ楽しめるようになってくると思いますね。
だけど、その段階でですね、
ちょっと注意した方がいいなというふうに、
僕がいくつか最近気がついたことがありますので、
それを一つですね、今日は皆さんに共有してみたいと思っています。
はい、じゃあですね、まず皆さんにリアクションをお願いしたいんですけど、
学会とかの発表、別に学会じゃなくても、
スピーチとかでもいいんですけど、
なんかプレゼンテーションするときに、
03:01
あらかじめね、原稿を書いておいて、
それをそのまま読み上げるだけの、
そういうプレゼンテーションを見たり聞いたりしたことはありますか?
はい、そういうことがあるという人はハートマーク、
いや、そういうの見たことないなという人は涙のマークで、
リアクションをお願いしたいと思います。
ああ、ハートのマークいただいてますね。ありがとうございます。
でね、僕も最初にそういう発表を見たときね、
特に僕と同じイベントでね、
僕の前の人がそういう発表をしていたりするとですね、
ああ、この人発表の原稿をすごいもう一軸準備しててすごいなというふうに思っていたんですけど、
でも実はね、そうでもなかったんじゃないかなというふうに最近は思っています。
で、僕はですね、例えば英語とかでも、
英語でプレゼンしなきゃいけないこととかもあるわけですけど、
そういうときもですね、
原稿は作らないようにしています。
で、その方がね、かえって伝わると思っているんですよね。
特に僕の英語のレベルってそんなに高くないので、
原稿を読むとですね、棒読みみたいになっちゃうんですよね。
なので、そういう理由もあるんですけど、
でもね、日本語で発表するときも、
原稿をね、書いてそれを読み上げるだけっていうのはしていません。
もちろん今もですね、話の順番とかはね、
箇条書きみたいな形で書いていますけど、
それを見ながら今も話をしているんですけどね。
でも、話すことをそのまま一言一句文字化しておいて、
それを読み上げるだけっていうのはしていません。
はい。
でね、最近僕が英語のいろんなコンテンツをですね、
前から聞いてますけど、
いろいろ聞くときに、
ちょっと気がついたことで、
しかもそのうちの一つの理由がちょっとはっきりわかった気がするので、
今日はそれについてお話ししてみたいと思います。
まずね、
一番最初に英語の自動読み上げっていうのはまだちょっと聞きにくいですね。
英語じゃなくても第二言語の自動読み上げはまだあんまり聞きにくいので、
それほどお勧めしないということですね。
それから英語に限らず第二言語のオーディブルもですね、
コンピューターによる自動読み上げに比べれば聞きやすいんだけど、
それでもまだ聞きにくいんですね。
だけどそのポッドキャストとか、
そういうものは聞きやすい、非常に聞きやすいっていうのが僕の感覚です。
で、それについてですね、
ちょっと一つ一つもう少し詳しくお話ししてみたいと思うんですけど、
まずそのアンドロイドではトークバックっていうのがね、
アンドロイド形態のその自動読み上げの機能でトークバックっていうのがあります。
で、それが聞きにくい理由っていうのはですね、
1週間くらい前でしたかね、
一度ここでも話したことがあります、このムラスペでね。
06:02
で、例えば次のページに進むときに、
その文の途中でも一瞬沈黙が入ってしまうんですよね。
そうするとそこで文が終わっているように聞こえてしまったりします、英語の場合はね。
で、それから見出しとか箇条書きとかが、
それと認識されないんですよ。
で、字の文としてそのまま読まれちゃうので、
ちょっと何が何だかわからなくなっちゃうんですね。
で、それから日本語を、
第2言語として日本語を使っている人が日本語を自動読み上げで聞くときはですね、
日本語も独自の問題として漢字ですね、
漢字の読み間違いっていうのがあります。
で、基本的には読み間違いってないんですけど、
でも同じ言葉が文脈によってね、
違う読み方をすることがありますよね。
例えば、背筋を伸ばすとかね、
背筋が凍るっていうのを、
その背筋っていうのを背筋って呼んでしまうことがあるんですよ。
アンドロイドだと、今のトークバックね、
アンドロイドのトークバックだと、
背筋を伸ばすっていう時に必ず背筋を伸ばすっていう風に言ってしまうんですね。
で、これがストレッチのね、
ストレッチしている時だったらいいんですよ、
背中の筋肉を伸ばすわけですから、
背筋を伸ばすでもいいんですけど、
でもそうじゃなくて、
ちゃんとした心構えでやらなきゃとかね、
そういう時に背筋を伸ばすっていう、
言っている時に背筋を伸ばすっていうのは、
もう明らかに読み方として間違っているわけで、
こういうのはまだ改善の余地がありますね。
で、何よりもそのプロミネンスがないってことですよね。
その文脈の中で一番大事なところを強く言う、
それがプロミネンスですけど、
それがトークバックとかの自動読み上げではないです。
なのでそれが非常に不自然なので、
第二言語の教材としては、
教材というか学習材料としてはあまりお勧めできないわけですね。
でも何にも効かないよりは全然いいんです。
だけどこれから言うように、
もっと他にもいい選択肢がある場合は、
あんまりこのトークバックとかそういう自動読み上げは、
お勧めしない方がいいと思いますね。
ただこういうことは、
自分の母語を聞くときには全く問題にならないんですよ。
僕も日本語の本とか、毎日ジョギングとか通勤のときに、
このトークバック、自動読み上げで聞いてますけど、
もう全然問題ないです。
だけど第二言語で、僕の場合は英語とかで、
そういう第二言語で聞くときには、
やっぱりかなり負担になってしまうわけですね。
あれ変だなと思っているときに、
どんどん内容が先に行ってしまうので、
結局何を話から置いてきぼりになってしまうとか、
そういうこともあると思います。
次はオーディブルです。
オーディブルも、僕も最近1500円になりましたよね。
09:03
月決めっていうんですか、サブスク。
1500円になったので、ちょっと入ってみたんですけど、
やっぱり日本語はもう全然問題ないです。
しかも自動読み上げよりずっと聞きやすいですね。
なんですけど、英語のオーディブルが、
これが意外と聞きにくいんですよ。
何でなのかなと思って、
もう本当に頭に入らないんですよね。
ちょっと自分でショッキングなほど頭に入らなくて、
スピードも下げてみました。
最初は2倍とかで聞いていたんですけど、
ちょっと本当に頭に入らないんで1倍にしたんですけど、
それでもやっぱり頭に入らないんですね。
ちょっと理由が分からなくて、でも聞きにくいなと思っていて、
あんまり英語のオーディブルは聞かないようにしていたんですね。
やっぱり変ですよね。
だってオーディブルって人間が読んでいるわけですから、
見出しとか過剰書きっていうのはちゃんとそれと分かるように読んでくれますし、
それから文脈によってプロミネンス、強調して言うところですよね。
それもちゃんとあるわけですよ。
セリフとかもですね、
複数の人が会話しているようなセリフの時もちゃんと演じ分けて、
読んでくれたりするんですよね。
プロの声優さんが読んでくれるので。
だけどちょっとふと思ったのが、
このオーディブルの場合は、
今僕がたくさんあのーとかえーととか言ってますよね。
そういうフィラーっていうのはバツナギ表現とも言いますけど、
要するにあのーとかえーととかそういうものですよ。
それがないっていうのがもしかしたら問題なんじゃないかなって思い始めて、
それでちょっと思い出したのが、
今年の1月に日本語教師ブッククラブで、
日本語の大疑問っていう本をみんなで読みましたよね。
そこに書いてあったことをちょっとふと思い出したんですよ。
これは国立国語研究所の小磯花江さんという人が書いている部分です。
この日本語の大疑問っていうのは、
本当に数ページに渡る短いトピックがたくさん入っている本なんで、
すごく読みやすいです。
どこから読んでもいいっていう感じなので読みやすいのでおすすめなんですけど。
ちょっとじゃあ僕がハイライトしていた部分を引用しますね。
以下引用です。
そこで同じ公演データを使って分析してみたところ、
次の傾向が見えてきました。
驚いたことに、
バツナギ表現の多い公演の方が聞き手に良い印象を与えやすいという結果だったのです。
バツナギ表現の少ない公演の方がタドタドしい、単調、自信なさそうという、
どちらかといえばマイナスの印象を与える傾向にある。
12:05
バツナギ表現の多い公演の方が表情豊か、流暢、自信ありそうといったプラスの印象を与える傾向にある。
以上です。以上で引用終わりですね。
ここでとても面白いのですが、
例えば他の例として、
窓を開けてほしいとお願いする前に、
そこで申し訳ないんですけど、
本当に申し訳ないんですけど、
そういうニュアンスを出すことができるわけですよね。
しかもあの音の前に、
日本だと息を吸い込む音を出したりしますよね。
みたいな感じで言ったりしますよね。
そういうのが、
自分が言うのがすごく気になってきました。
そういうフィラーがオーディブルには全然ないわけなんですよ。
それから僕が、
この後でポッドキャストは聞きやすいという話をするんです。
そのポッドキャストを聞くときに、
そういうことについて考えながら聞いてみると、
特にインタビューとか対談とか、
そういうときに片方の人が質問されて、
その答える側の人が、
例えば考え込んで話したりすると、
そうですね、みたいに言ったりすると、
その質問はこの人にとって答えにくいんだなというのが分かりますよね。
ということはその後に来る答えというのは、
もしかしたら分からないというのがはっきり来るかもしれないし、
あるいはイエスかノーかで断言できない問題だから、
条件付きでこういう場合はこうだけど、
また別のこういう場合はこういうふうに違う結果になりますよとか、
そういう回答が来るとか、
そういうことが予想されるわけなんですよ。
だけどそれがオーディブルだと、
そういう情報が全く欠落してしまうわけなんですね。
そういう意味でお勧めしたいのが、
ポッドキャストなんですよ。
これはインターネットラジオというふうに言ったりしますけどね。
ただこういうポッドキャストの中にも、
時々原稿を読み上げるだけのそういうものもあります。
ニュース関連とかね。
だけどやっぱり、
今僕が本当に話しているみたいに、
だいたい話すことは決めてあるけど原稿は書いてない。
その箇条書きに書いてあることに従って話をしてます、
というような感じのポッドキャストが多いわけですよ。
そういうのはとてもいいですね。
わかりやすいです。
特に第二言語として聞くときにお勧めしたいのは、
対談とかインタビューとかね。
そういう複数の人が対話しているようなものですね。
15:00
やっぱり声が変わるし、
特にインタビューの場合は質問と答えという形式になるので、
ポイントがすごくわかりやすいというのがあります。
こういうポッドキャストの中でも、
僕がよく聞くのはテッドスピーチ、テッドトークがありますね。
あれは多分原稿とかは用意してあると思うんですよね。
それほどフィラーとかもあんまりないように思うんですけど、
テッドはなんか知らないけどすごく聞きやすいですね。
なんか聴衆が前にいて、
その語りかける感じがもしかしたら違うのかもしれません。
だけどニュース番組とかそういう原稿を読み上げるだけのポッドキャストは
あんまりオーディブルと同じような感じで聞きにくいというのがありますね。
それから映画もありますね。
映画も実はあんまりフィラーとかないんですよね。
だから映画の音声だけを聞くというのは
僕はそれほどお勧めはしないんですけど、
もう既に見た映画でそれで音声だけを繰り返して聞くというのはお勧めだと思います。
僕もよくやります。
やっぱり声のね、役者さんが喋っているので声に表情が豊かですし、
それから場面とかももう既に見た映画だったら場面とかも分かっているので
フィラーがないという弱点を十分に補っていると思います。
でもこれについてはまた詳しく別の機会に話をしたいと思いますね。
今日は中級後半以降、母語話者用のコンテンツを
かなりの部分で補助ツールなしで楽しめるようになりますので、
その時に注意した方がいいなと僕が最近気がついたことを皆さんにご共有させていただきました。
それではまた最後に皆さんにリアクションをちょっと聞いてみたいと思うんですけど、
まずポッドキャストを聞いているという人、
あるいはポッドキャストをあまり聞いていなかったんだけど
これからは聞いてみたいなという風に思う人がいらっしゃいましたら
ハートのマークをハートのリアクションでお願いしたいと思います。
ポッドキャストはやっぱり第二言語の教材としても非常に良いので
皆さんが勉強している時の
皆さんが勉強している言語のポッドキャストは
特に皆さんが中級以降だったらとても良いんじゃないかと思います。
皆さんリアクションありがとうございました。ハートのリアクションいただきました。
ありがとうございます。
それでは本日もムラスペにご参加くださいまして、ありがとうございました。
今日のCBLLの音声メディアの比較というコンテンツにつきまして
ご質問とかコメントがありましたら
またぜひTwitterでムラスペのハッシュタグ付きで
ご共有いただければと思います。
18:01
それでは本日も良い一日をお過ごしください。
そして冒険は続きます。
18:10

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