1. 投資を語らう
  2. 投資って何ですか、コモンズ投..
2023-05-17 44:02

投資って何ですか、コモンズ投信 伊井さん 後編

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投資って何ですか、○○○さん」の第3回です。


今回は、投資会社 コモンズ投信 代表取締役社長、最高投資責任者 の伊井哲朗さんにお話をお聞きしました。


コモンズ投信さんのWebサイト


後編をお届けします。

  • 成功した投資、失敗した投資
  • 投資判断で最も大事にしている基準
  • 投資スタイルに最も大きな影響を受けた存在
  • 投資先の探し方、調査
  • 投資家とはどんな人か
  • 投資家としての目標
  • 最後に「投資とは何ですか?」を、もう一度


前編はこちらです。こんなお話をお聞きしました。


  • 「投資(教育)」と「金融(教育)」の違い
  • これまでで最大の投資
  • 思い出深い投資
  • 投資を通じて得た嬉しいリターン

についてお話をお聞きしました。


前編、後編を通じて「投資とは何か」をご自身でお考えになるヒントになれば嬉しく思います。

投資成功・失敗
ポッドキャストは投資って何ですか?今回はコモズ投資のEさんにお話をお聞きしています。
後半の方を進めたいと思います。Eさんよろしくお願いします。
ここまでEさんのこれまでの投資のお話をお聞きしてきたんですけれども、
まだその続きでいくつかお尋ねしようと思うんですが、
これまでの投資でですね、成功あるいは失敗した投資についてお話をお聞きしたいと思うんですけれども、
成功、失敗、どちらの方が多いですかね?
これは、打率が何割だと一流と言われるのかみたいなところと似ているところが多分あって、
投資も当然のことながら、毎回うまくいくということはないですよね。
というのは前提になっているんですから、あんまり失敗したという感じはないんですね。
成功したのかというと、我々の長期で見たことで言うと、まだ道半ばのところがあるので、
成功した感じというのは、前半の部分でお話ししたように、企業側から困っているんだけど相談に乗ってほしいとか、
新しいものをリリースしたんだけど、ぜひフィードバックしてほしいと言われたときは、
本当に自分たちはその企業にとって必要とされる株主になっているんだなということで言うと、
これはもう成功したという感じなんですね。
もちろんそう言ってくれているんだけども、株価があまり上がっていないという会社もあるので、
それは必ずしもお客様にとっては十分まだ成功に至っていないということだと思うんですけど、
そういう会社はいずれどこかで結果を出してくれるかなと思ったりしているというところですね。
失敗というのは我々投資家、多分多くの投資家、プロの投資家は同じだと思うんですけれども、
環境の変化と投資
仮説を立てるんですよね。そのファウンドに合った、そのファウンドの目的に合っているんだろうなこの会社はということで、
仮説を立てて、それを日々検証していくというのが仕事で、
上がったから成功だったり下がったから失敗したんじゃなくて、仮説が間違ってたというのが失敗ですよね。
これは時々ありますよね。
それは調査というか、その投資の判断に至るまでの調査が甘かったのか、
それともその後、投資した後の環境が思っていたように違っていて、
事業環境が変わって、その仮説が崩れたというか、仮説がちょっと効いてないなというか、正しくないなというようなことになるのか、
そのあたりってどういうような要素が多いですか。
これはですね、平時は実はわからないんですよ。
バフェットさんの言葉を借りて、塩が引いた時に誰が裸で泳いでいたかわかる、みたいな名言がありますけれども、
危機が起こった時に、なんやちゃんとしてへんやないかこの会社のことが初めてわかるんですよね。
実は我々が創業したのがリーマンショックの時でしたので、
実はリーマンショックに至る前の3年間とかっていうのは、世界がブリックスということで、
中国とかインドとかブラジルとかがーっと経済成長してました。
世界の経済成長率がものすごい高い時期だったんですよね。
その頃は日本の製造業、みんな業績めちゃくちゃ良くてですね。
我々日本を代表する製造業も当初結構かったんです。
ところがリーマンショックが弾けてて、弾けた瞬間はわからないんですけど、
2009年のやっぱり半ばぐらいになっていたら、
これ実力じゃなかったんだっていうのが、
デュータ入ってたってことですか?
デュータ入ってたんだっていうのが、やっぱり後でわかるんですよね。
そういう時じゃないと、なかなかわからないんです。
どちらかというと、環境が先に変わったけれども、
実は会社の中側がそうでもなかったっていうようなのが、
そのタイミングで見えてきちゃうっていうことなんですかね。
そうですね。我々としては自分たちが立てた仮説で、
しかもコモンス30パウンドで言うと、党審議会で決めてますので、
全員でディスカッションして、誰か反対してたら、
その反対を覆すだけのリサーチを重ねていかないといけないんですよね。
そこまでやって投資している会社なので、
それなりに、それなりにとか、我々的に言うと自信がある仮説なんですけども、
それがやっぱり平時で立てた仮説が、いわゆるクライシスというか危機が起こった時には、
仮説がやっぱり間違ってたっていうんですね。
ですから環境の変化に強いっていうのが長期で投資をする理由の一つですので、
コロナの影響
大きな柱ですので、先ほどのガバナンスですとか、あるいはそもそもの競争力ですとか含めて、
これは強いよねと思ってたやつが、本当に世界的な危機が起こってみたら、
そんなに強くなかったんだみたいなことがやっぱりわかるとかですね。
その意味では、世界的な危機っていうのは足元というか、
自治家ではコロナが特に大きいというか、未曾有の出来事だったと思うんですけれども、
やっぱりコロナでちょっとそういうふうなところが見え隠れするようなところってありましたか?
ありましたですね。例えば、2020年の4月、初めて緊急事態宣言で、
ほぼ全員出社しどこの企業もできない時がありましたね。
それの前までの段階でいうと、例えば女性活躍について、
御社はどんな取り組みをされていますかという話をすると、
どの経営者も、うちは女性活躍はこんなに一生懸命やっているんだって、
皆さん100社いったり100社いったり答えていたんですけれども、
コロナが起こって緊急事態宣言をやってみたら、何が起こったかというと、
1週間、2週間だったら全員在宅で仕事をするっていうのもできますと。
でも3ヶ月とか半年とかは、うちは今できませんと。
何でですかって言ったら、在宅で仕事ができるっていう人事制度ができてないというんですよね。
あれ、女性が育児休暇とか取りながらとかっていった時に、
そういう制度を検討したりはしてなかったんですかって言うと、
ほとんどの会社はしてないんですよ。
ユニチャームさんですとか、コリマ製作所さんはそんなことはできていたので、
制度もできていたので、うちはもう制度ができているので、
全員3ヶ月とか半年としても、自宅待機で仕事ができますよということを言い切れるんですけれども、
実はそれはやってなかった会社は、
投資する際の調査基準
残業代の管理とか、労務管理から何かの人事制度がまだうちは追いついていないみたいなところが、
いきなりすごく多くの会社が、あれ全然やってなかったんです、今回の。
ところはですね、やっぱりなってみないと、これは分かんないなっていうところがあったりしましたね。
そういう仮説がどうこうとうまくはまっていなかったとかっていうの以外に、
例えばこれはその前回お話を聞いた投資家のロクスケイさんなんかは、
面白そうだというか、調べていた会社があって、
かなり注目していたんだけれども、タイミングを逃してですね、
投資できなかったとかっていうようなケースがあったっていう話があったんですけど、
そういうようなケースってありましたか?
ありましたですね。
ですから、我々当時のメンバーとお話をしても、
キーエンスってなんで投資できなかったのかっていう話でですね、
もちろん理由があって投資できていないんですけど、
振り返ってみると、キーエンス投資できていないってやっぱり、
これは自分たち勉強しないとダメだねみたいなところがありましたし、
個人的にはリクルートさんもコモンサティファンドでは投資ができていないですね。
どちらも2020ビジョンとかでは投資はしているんですけど、
なかなかリクルートさんも、
峰石さんが社長になった頃、上場した段階で言うと、
リクルートさんM&Aやったことありません。
海外売り上げもゼロですみたいなところから、
四五丸、ジンザ企業、世界トップみたいなですね、
インディードを含めてあんなに買収をして、
でもリクルートのカルチャーがずっと残っていて、
ということで言うと、
どう考えても投資していなかったらいけないんじゃないかとかですね、
っていうのはいくつかありますね。
対馬力と企業文化の重要性
そういう投資をしなかったとかっていうので、
一部は株価がすごく高すぎてとかっていうようなケースがあると思うんですけれども、
むしろそういうバリエーションの問題よりは、
会社の精査というか調査のところで、
もうちょっとなんとかできたのかなっていう感じなんですかね。
キーエンスのリクルートさんも今もそうですけど、
バリエーションが高かったんですよね。
実はM3もそうですけど、
いい会社だっていうのはみんな分かってるんですけど、
このバリエーションで長期で買うかみたいなやつもあったのは分かりましたね。
あとは対馬力みたいなところがですね、やっぱり大事なので、
そこでちょっと難しかったりっていうのもありましたね。
ちょっと今そういうお話をお聞きしたんですけれども、
そういう都市の実例を踏まえてですね、
都市を最終的にするんだっていうふうに判断される際の基準っていうのは、
リーさんの場合一番どういうところに重きを置かれてますか。
コモンズでいうと、特に非財務情報、非財務的な価値みたいな、
見えない価値というふうに我々言ってるんですけど、
それが競争力、経営力、対馬力、企業文化ってあるんですね。
この中でやっぱり4番目が対馬力、5番目が企業文化なんですけど、
ここの4番、5番っていうのはすごく大事なところだと思うんで。
今さっきおっしゃってた、都市なかった会社では対馬力っておっしゃってたのが
まさにそういうところなんですかね。
実は企業も人もそうですけど、
10年くらいの間には必ず調子が悪い時が2回以下あるわけですよね。
結構体調崩してます。企業もちょっと2、3年厳しいですみたいな時があるわけですね。
厳しい時にしっかりIR、Kトップがコミュニケーションしてくれるとすごく大事なんですよ。
順調な時はある意味、ほっといてもいいぐらいなんですけど、
調子が悪くなった時に対馬ができないと言われると、
お客様から預かっているお金なので、自分のお金だったらいいんですけど、
お客様からお預かりしているお金で、我々ある意味目利きをして投資をしますって言ってて、
誰から見ても調子が悪いですと。
その時に調査が事実上ほとんどできませんみたいなことだと、
これはやっぱりお客様に対して責任が果たせないので、
そこがやっぱり一番大事なところですね。
あと企業文化っておっしゃったな。
それはその対話力に、今おっしゃった対話力と通じるようなところはあると思いますけどね。
会社のコーポレートカルチャー、企業文化がしっかりしている会社は、
本当に100の実力を120でずっと走れるんですけど、
企業文化が悪いと100の力が80にしかならないみたいなところがあるので、
企業文化がちゃんと会社の文化として定着して、
それが浸透していって、ある意味進化も続けているかみたいなところは、
こだわって見ているところも一つですね。
投資先会社との対話
そういうこだわってご覧になっているようなところっていうのは、どうなんでしょう。
どういう場面というか、どういう対話を通じて確認されているんですか。
もちろんですね、市販機で企業の決算が出ますので、市販機のミーティングはもちろんありますけど、
それ以外で、我々でいうと、今は被罪のところについてのミーティングみたいなことを定期的にしていますので、
そういったときにミーティングをする。
特に調子の悪いときは、その調子の悪いところに対してミーティングをする。
あるいは不祥事を起こした場合は、不祥事が起こった瞬間というのは取材してもあまり意味がないので、
ちょっと落ち着いて、1ヶ月とか3ヶ月経ったところでしっかりミーティングをして、
その失敗が次に生きるかどうかというのがすごい大事なので、そこを確認をする。
なんでこんなことが起こったんですか。
それの原因はどうだったんですか。
それを今後活かすためにどんな取り組みをしていかれますか、みたいなことをここはすごく丁寧にするところです。
そうしたインタビューをされる際に、相手方というか投資先の会社の方で出てこられるのというのは、
IRの方だけじゃなくて、それ以外の方も出ていらっしゃるケースというのはそこそこあるんですか。
ありますね。
投資家と企業の対話の重要性
特に非財務みたいなところに出てきますと、経営企画とか、あるいは人事部ですとか、
みたいなところ出てきますし、もちろん経営トップ、あるいは他のボードメンバーの方が出るとか、
もちろんCFOの方が出るとかということもありますね。
そういうふうなディスカッションというかお話をされてて、
この会社、良い方悪い方両方あると思うんですけれども、
変わったなとかっていうのは何回もそういうミーティングを重ねられると、
分かってくるというか、気づけるものなんですかね。
これは経営トップによりますね。
なるほど。
そのトップの方が大きく変わるかというと、
そういうケースはあんまり見たことがないですね。
少しずつ変わられるというのもあるんですけど、
逆に経営トップが変わるとガラッと変わるみたいなところもありますね。
今お尋ねしたような基準とかって、
僕ら個人投資家からするとそういう基準って結構フラフラするというか、
変わりやすいんですけれども、
今のお話を聞いていると、
長期投資家の持つ重視する要素
対話力であるとか企業分解に対してすごく注意を払われるというのは、
例えばコモンズ30ファンドであれば、
始められた時からほぼ変わってないということですよね。
そうですね。
ありがとうございます。
そういうふうな基準をお持ちで、
お客さんのお金を託されてというか、
預かっててという側面がもちろん強いと思うんですけれども、
そういうふうな基準を持つに至らしめたといいますか、
それが大事だなとかというふうに固まっていくような段階で、
何か影響を受けたような人であるとか、
物であるとか、存在というのは何かありますか。
我々長期投資の会社をやろうと、
ファンドをやろうということで始まっていますので、
もちろんバフェットさんの本を読むとかというのは一通りしましたけれども、
やっぱりコモンズでといった場合で言うと、
キャピタルという本があるんですけれども、
チャーリッド・ウェリスの書いた。
キャピタルがまさに世界大恐慌の直後に会社ができて、
最初は本当にずっとやっぱり、
10年くらい前でダメで、
そこからはもう世界の投資家としてもですね、
とても企業からもリスペクトされる運用会社になっているんですけれども、
創業メンバーにキャピタルの日本を代表として
吉野さんがいたというのもありますけれども、
みんなキャピタル大好きだったので、
キャピタルという本を読んで、
やっぱり我々リーマンショックみたいな時にできた、
ということで言うと、
まあ10年くらいは苦労するかもしれないけど、
我々も頑張ろうよみたいな感じでやってきたというのがあります。
キャピタルがEさんからご覧になって、
一番ここがすごいなと思われたのはどんなところなんですか?
うーんとですね、
実は投資の意思決定みたいなことは違うんですけれども、
それでもやっぱり長期で見るというところは、
ですから例えば市販機の数字でどうのこうのってありませんし、
あるいは不祥事を起こしたらすぐ売るとかっていうのもありませんし、
というところはですね、やっぱりすごく我々も勉強にもなっていますし、
キャピタルもそうですし、それからエジンバラの投資家なんかもそうですけど、
日本に来たときにお会いするケースが結構あるんですけれども、
海外の長期投資家の方々とお会いして何が一番大事ですかっていうと、
ペーシェントです。
なるほど。
で、それはやっぱりそうかと言うのはすごくあってですね、
キャピタルの本を読んでてもそういったところはやっぱりすごくわかるところがあって、
長期でやるための仕組みづくりですね。
企業文化との関連性
キャピタルだとマネージャーを複数のマネージャーにして運用するとかってありますけども、
我々投資委員会ですから一人のマネージャーに依存するっていうようなことはしないというようなことですとか、
みたいなところも含めてやっぱり資産にすごく富んでいるので、
コモンズも始まってその15年目ですけども、厳しい時代は長くて、
その都度はやっぱり読む時の、自分の置かれている環境によって同じところを読んでてもやっぱり新しい発見があったりしてですね、
そういう意味では自分の中ではすごく大事にしているものですよね。
海外の長期投資家っていうので今キャピタルが代表例として挙げられたと思うんですけれども、
さっきおっしゃったそのペーシェント、ペーシェンス、要は忍耐強さっていうのが大事だっていうのも皆さんおっしゃるとかっていうことなんですけど、
コモンズさんでそのペーシェントでいられるっていうか、
忍耐強さを持てる投資先に対して、個々の投資先にそのペーシェンスの源というかその理由というか根拠になるものって、
それぞれ各社によって違うと思うんですけれども、それやっぱりさっきおっしゃってたその企業文化とか対話力とかそこに帰着するというかそこに導かれるような感じになるんですかね。
そうですね。結局何かあったときにそこが我々の期待とずいぶん違っているケースでいくとやっぱり持ちこたえられないですね。
ですから、今本当にしんどいんですっていったときに、でもこういう努力しているので、
次また風向きが変わったら今度は前よりもよく絶対になりますみたいなところの定点観測をずっとこうするみたいなところがありますから、
ですからある意味では企業が苦しんでいるときは我々も一緒に苦しむみたいなですね。
お客様からもすごい言われるんですよ。なんで持っているんですか。
そういうときって本当にセルサイドの証券会社のアナリストもレーティング下げたりとか、
逆風ですよね。
もう本当に逆風で周り締めんそこなんですよね。
唯一のよりどころは企業の人たちが一生懸命やっているというところしかないので、そこだけですね。
ですから我々がお会いしているIRだったりそこに関連するような人たちとお会いしてみて、
投資家に求められる視点
この人たちとだったら今一緒に頑張ろうかなみたいなですね。そこしかないですね。
そういう意味では結構人というかそういうのに依存しているというか、
小本さんもそうですし、投資をされる側の会社もやっぱり人というのが非常に重要な要素になってくるということになるんですね。
そうですね。大会社でもやっぱり経営が変わるとか経営者が変わると結構変わるじゃないですか。
あるいはなかなかバトンタッチができないというような会社もありますけれども、
やっぱりいくら大きな会社でもビジネスモデルが強ければ経営者誰がやっても大丈夫かと言われると、
そういう面もありますけれど、今みたいな時代でいうとなかなかそうでもないところもあるので、
そこは見方が分かれるところじゃないかなと思いますけどね。
ありがとうございます。
コモンズ30ファンドの場合、大体30社ぐらいというような投資先の数がそういうイメージでやられていると思うんですけれども、
そうは言っても投資先というのが新しいところであるとか、そういうようなところを探されているというようなところはあると思うんですけれども、
実際その投資先を探されるというのをどういうふうに探されているのかなというのと、
あともう一つ個人的にすごく関心があるのは、どのくらい、その投資先によってまちまちだとは思うんですけれども、
どれくらい時間をかけて投資判断に至られるのか、
要は僕ら個人投資家だったらちょっとちょこっと買って様子を見てとかというようなこともでき得ると思うんですけれども、
そういうスタイルではないんじゃないかなと思ってますので、
その辺が投資先、新しい投資先を探す、そういう候補があったときに、
どれくらい時間というか手間をかけられるのかというのをお聞きしたいんですけれども。
もともと候補になるようなところというのは日頃調査をしているわけですよね。
調査していて確信度が高まってきたらテーブルに乗っけるみたいなところがあるので、
そういう意味からすると調査期間が長いと本当に5年ぐらいずっと調査していて、
ここまで来たら投資できるんじゃないか、みたいなことで投資をするということはありますね。
ですから時間がかかるというよりはすごくかかりますね。
結構さっき高いなという中で言った、例えばM3ズームとかでレポートが配定していたら
そこそこ時間がかかったというようなことを説明されていたように記憶するんですけれども、
やっぱりそれは非常に長い間時間がかかったというのは、その辺をずっとご覧になっていたということなんですか。
そうですね。ですから、経営者の谷村さんとお会いしたのがそれこそ、
もともと始めるときもそうですけれども、その前にお会いしているので、
ですからM3ができてまだ22年とかなので、創業しても終わらない頃からお会いしているんですけれども、
なかなか30パウンドで投資ができていなかったんですけれども、
ビジネスがずっと拡大していくところと、バリエーションが高いんだけれども、
さらに簡単に言うと事業がだいぶ幹も太くなってきたし、事業もいくつかあるわけですけれども、
これだけ強くなってきていたらバリエーション少々高くても買えるかみたいなところで
買ったというのがありますね。
ですから、そういう意味で言うとM3は最初に組めるかどうかというぐらいの議論からしていますので、
組み入れるのに10年ぐらい。
すごいですね。
でも、その間ずっと調査の対象であり続けたということなんですよね。
ちょっとさっきの、それはある種のペーシェントというかペーシェンスに近いようなことだと思うんですけれども、
やっぱりそういう意味では投資家というのはそういう資質が、
どうしても特に長期で投資しようと思うとそういうのが必要なのかなというふうには思ったりするんですけれども、
Eさんからご覧になって投資家というのはどういう存在だと思われますか。
まず株式市場というのは多様性がすごく大事なので、
みんなが同じ考え方だと値段がつきますよね。
そうですね、つかないですよね。
どっちか買いだけだったら値段つかないし、売りだけだったらつかないですよね。
ですから、いろんな投資家がいていいと思うんですけれども、
個人の投資家の方々にぜひそんなふうな視点を持たれたら面白いんじゃないかなと思うのが、
やっぱり前編のところでもお話ししましたけれども、
この投資がどんなことになるのかみたいなことがやっぱりありますので、
ですから例えば環境問題であったり子どもの問題であったり、
いろんな社会課題が本当に今、ある意味ではネットの時代になってから可視化がすごくされて、
そういった課題に対して取り組んでいる企業に投資をしていくことによって、
そういった社会課題が少しずつ変わっていくみたいなことが、やっぱり実感ができるんですよね。
一口かぶるしても、僕の投資している先がこんなことやって、環境の負荷がすごく変わったとか、
あるいは子どもに貧困家庭に対してすごくいいとか、あるいは障害者の雇用にすごく優れているとか、
というようなことによってやっぱり社会って変わっていくので、
そういう意味では自分の投資が社会にどんなふうにつながっていくのか、
それによってニュースも普通に聞くのと、投資を通じてニュースを聞くのと全然入り方が違うと思いますので、
やっぱり自分の投資が社会にどんなふうに役に立っているのか、
みたいなことをイメージをすると、投資としてはすごくワクワクしてくるところもありますし、
さっきのペーションもそうですよね。
ですから、よくわけわからないものを買って値段下がると不安がしかないみたいな。
投資先の探し方と時間・手間の投入
そうですね。中身わかってないとそうなっちゃいますよね。
ですから、じゃあブラジルのこういう会社の株がいいよって誰かに言われて買ってみたんだけど、
すごい下がりましたって言って、ちょっと調べてもよくわかりませんみたいな話とか。
そうですね。どういう事業なのかがわかってなくても株価が上がりそうだとか、
飛びつくというケースもあるでしょうからね。
そういう意味で自分の投資がどんなふうに社会につながっているのかということを考える人たちが増えると、
やっぱり社会が良くなるし、そこにこだわっていくことによって自分の価値観が磨かれていくというところが、
あるいは自分とこんなところに関心があるんだという新しい自分が発見できるというところがすごくあると思いますね。
だからそういうふうに株式投資というか、投資がそういうふうなことだっていうことが、
ちょっと一番この前編の冒頭とかに戻っちゃうのかもしれないですけれども、
そこの部分を最初の入り口のところですぐにというふうにはなかなか難しい面もあると思うんですね。
正直言って資産形成というか、もっと言葉を簡単にするとお金を増やしたいというようなことから始められるケースがあるので、
そういうふうな時に、その投資がどういうふうになるか、株式投資って何なのかというようなことを考えるということ自体がなくても始められちゃいますし、始められると思うんですけど、
結局そこからお金を増やしたいと思って始めたけれども、
投資ってこういうことなんだよっていうか、こういうことなんだなっていうのを自分で気づけるというか、
そこにそういうことを考えるような機会を持つということが結構重要なのかなと思ってまして、
それが本当の投資教育なんじゃないかなと思ってはいるんですけどね。
そう思いますね。
はい。今、ほぼ約1時間、いろいろお話を聞いてきたんですけれども、
Eさんにとって、これからの投資家といいますか、コモンズさんということでもいいと思うんですけれども、
今後の目標とかっていうようなのって何かお持ちですか?
はい。ありがとうございます。
コモンズのビジョン
コモンズは10年経過したところで、私とか渋沢とか創業メンバーの思いを言語化しないと会社はダメじゃないかということで言語化をしたんですけれども、
ミッション、ビジョン、それからバリューをすごく大事にしているんですけど、
ミッションの中にですね、例えば、次の世代を見据えた末の希望を育む人々から保有してもらいたいと。
ですから、自分の投資が次の世代にいい社会を起こせるっていうようなことの投資をしてみたいっていう人から選ばれる会社になりたいというのと、
前編でもお話しさせていただきましたが、そういった長期の投資家をぜひ自分たちの株主として一定の量をぜひといったときに選ばれる投資家になりたい。
それ発行体というか、その…
そうですね。ですからお客様からもそういった思いのある人たちからはぜひ一番に選んでほしいし、
そういった企業からも最初に長期投資家としてはコモンズにぜひ株主になってもらいたいというふうに言ってもらえるというのが、
裏張れのビジョンでもあって、そこにすごくコミットしているというところがあります。
だから、コモンズさんは間に立たれているというか、投資家と投資先の会社が間に立たれている中で、
その方からそういう存在として選ばれる。より多くの発行体である投資家の人からそういう存在として選ばれるようにありたいということです。
そうですね。はい。
どうでしょう。15年たってその辺って、変わった面はかなりあると思うんですけれども、
まだまだ道半ばという感じだと思います。さらにこれから速度を上げようと思うと、何がそれを上げられる要因になりそうですかね。
時代って常にスイングするという感じがすごくあるんですけれども、
例えば、高度成長から直近までみたいなことでいうと、日本は特にですけど、とにかく安くてお手軽みたいなところにみんな行きました。
それはそれでいいことではあるんですけれども、一方で自分の行動に意味があるというところにすごく自分は共感する。
それで消費をするとか投資をするという人たちが最近増えてきているなというふうに実感もしていますし、
それからレニーさんのブログなんかもそうですけれども、もともとすごくインデックスから入られたブロガーの方たちの中で、
自分の投資に意味があるということがすごく自分が楽しいという人たちが少しずつ増えてこられているので、
そういう意味では少しそういった時代にこれから入っていくんだろうなというふうに思いますし、
企業側も例えばCSRは別の部署でやっているんだよねみたいな話だったやつが、ESGもまだそういったところ残っていますけれども、
それは全然様変わりはしていますよね。
本気で社会にインパクトを与えるというところのKPIの設定をしっかりして、
これは儲かったから何か社会に貢献するという話じゃなくて、
本業で事業を通じて社会課題を解決するということをいかに投資家に伝えていくのかということに、
本気になられている企業というのはやっぱり増えてきているので、
そういった意味ではすごくこれから楽しみだなというのをすごく思っていますね。
なるほど、そういう意味ではこれから楽しみというか、
そういう風な流れというのがまだすごく大きなものになるところまでは行っていないですけれども、
そういう風になりそうな種まきみたいなものは徐々にできつつあって、
これから芽を吹いてくるかという感じですかね。
そうですね、特によくメディアでも書かれていますけど、
Z世代の20代の学生、それから社会人、まだ3年目ぐらいのところまでの人たちと会うと、
純粋にそういった自分たちの消費あるいは投資は基準はそこです、あるいは就職もですよね。
それからエシカル就活をやっている企業家もいるんですけれども、
業種から入るんじゃなくて、どういう社会課題に取り組んでいるかといったところで企業を探します。
そういう人たちが圧倒的に増えてきているというのがすごく感じがありますので、
我々昭和世代、僕の時代でいうと学生の頃に社会課題がねと言っているのはいなかったんですけど、
最近は本当に新規上場する経営者の人たちが労働省に来ても、
我々のこのテクノロジーの力で地方の創生をしますとか、環境に優しい災害をしますとかという、
自分たちの力で社会課題を解決するということで創業しましたという経営者の人たちがやっぱりすごく増えているんですよね。
投資の意義と価値観
ですから、そういう意味でも本当に時代が変わってきているなというのはどうですかね。
2、3年すると皆さんもうだいぶ変わってきたという感じが、
自分の周りから感じることができるようになるんじゃないかなというぐらいの動きを出ているという手応えがありますね。
ありがとうございます。
そういう意味で、そろそろ最後の質問に行きたいと思うんですけれども、
いろいろお話をお聞きして、最初の方でちょっとその答えに近いようなこともおっしゃってたんですけれども、
改めてお尋ねするんですけれども、飯田さんにとってですね、投資って何でしょうか。
えっとですね、投資ってやっぱり自分の価値観を問い続けるみたいなところがありまして、
先ほど意味があるものに投資をしようということからすると、
自分の価値観ってどこに意味とか意義を見いだせるのかということなので、
それが投資してみてどうだったのかと。
同じ投資をもう一回したいと思うんだったら、自分の価値観はそこになりますし、
自分の価値観がちょっと違うよなということになると。
同じ投資をもう一回したいかっていうのは結構重要かもしれないですよね。
ですから結構、我々実際やっててもそうですけど、
こういう取り組みをしている企業だからと思って投資はしているんですけれども、
日々いろんなニュースが出てくるので、それの答えは毎日しているみたいなところがあるんですよね。
それによって自分たちの運用のスタンスが本当にこれで沿った投資になっているのかとか、
みたいなことを問い続けるんですけど、
それによってやっぱり15年もやっていると、やっぱり15年前とはだいぶ違って、
そこの学びはずっと積み重ねてきたなという手応えがあるので、
それは個人の投資家でも一緒だと思うんですよね。
でも30年の目線でやられているということは、
例えば一旦ゼロベースに戻っても、この30社というか今の投資先に投資するよというふうに思えるかとか、
例えば個人とかだったら一旦そのポジションをゼロにしてしまったら、
もっと違うものを作りたいなと思ったりする人もいると思うんですけど、
そうではないということですよね。
そういうふうな、生まれ変わってもこの会社に投資するという、そういうノリなんですかね。
そうですね。それはまさに我々よく投資委員会の話をするんですけど、
今ポジションがゼロで、もう一回投資するのかという観点でもう一回ちょっと考えてみようということはやっぱりするんですよね。
そうじゃないと実は流されているというようなところが。
まさにそこは価値観を問われているということですよね。
それでもやっぱり投資するべきなんだろうというふうに判断されるということは、やっぱりその価値観に沿っている会社だということになるんでしょうね。
社会課題と投資
そうですね。あるいは時代が変わってきたときに自分の価値観が変わっても全然いいと思うんですけど、
例えばAという社会課題よりも自分にとってやっぱりBという社会課題よりももっと大事だというふうにすごく思うということであれば、
今までAという選択をしていたやつを、これからBという選択により重きを置くということでいいと思うんですけど、
ただやっぱりそうやって自分が何を基準にして価値判断しているのかというのが、やっぱり投資を通じて必ず答えは自動的にされる部分があるので、
そうやってやっぱり答えがあるものを求めるんじゃなくて、答えがないものに対して自分の価値観を問うことを続けることができる、非常にいいツールだと思うんですよね。
その辺の考え方というか、そういう投資に対する見方っていうのは、もしかしたらさっき引き案に出されたZ世代というか、
これからの若い人たちはより敏感になっているというか、そちらの方に重きを置くようになりそうだというようなところなんですかね。
と思いますね。
ありがとうございました。
今日は小物投資のEさんにですね、投資って何ですかということでお話をたくさんお伺いしました。
Eさん、長時間にわたりどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
はい、では投資って何ですかは今回ここまでとさせていただきます。
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