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2023-08-18 32:09

投資って何ですか、カディラキャピタルマネジメント 清水さん 前編

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投資って何ですか、○○○さん」の第4回です。


今回は、投資会社 カディラキャピタルマネジメント 最高投資責任者 の清水裕さんにお話をお聞きしました。


カディラキャピタルマネジメント株式会社


前編では


  • これまでで最大の投資
  • 思い出深い投資
  • 投資を通じて得た嬉しいリターン
  • アナリストの仕事から気づけたこと

についてお話をお聞きしました。


来週お届け予定の後編では

「投資判断で譲れない基準」

「投資スタイルに最も大きな影響を受けた存在」

「投資家としての目標」


最後に”投資と金融との違い”から「投資とは何か」へのお答えをいただきました。


前編、後編を通じて「投資とは何か」をご自身でお考えになるヒントになれば嬉しく思います。


サマリー

このポッドキャストでは、投資について考えてみたいと思っています。投資家の方とお話を通じて、投資の意味や行動について深掘りしていきたいですね。ファンドマネージャーの経験から、投資先の変化を促す対話や、投資の成功による達成感についてお話ししています。経営者の発言が投資判断に非常に重要であり、株主総会の接し方も注目されます。実際に出席できる株主総会は少なく、出席の制度は企業によって異なります。

カディラキャピタルマネジメント 清水さん
はい、ポッドキャストのですね、投資って何ですかをお届けしたいと思います。このポッドキャストではですね、私レニーがですね、投資家の方とお話を通じてですね、投資ってどういうことなんだろう、どういう行動なんだろうということを考えてみたいと思っています。
今回お話の相手にお越しいただいたのはですね、カディラキャピタルマネジメントの清水さんにお越しいただきました。清水さん、よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いいたします。
それではですね、ちょっと清水さんからですね、簡単に清水さんの自己紹介をお願いしたいと思います。
はい、よろしくお願いいたします。清水優と申します。現在ですね、カディラキャピタルマネジメントでチーフインベスメントオフィサー兼ポートフォリオマネジャーというふうな役割ですね、おるんですけども、これ入ったのがですね、まだ7月、今年の7月なので本当にまだ1ヶ月ちょっとしか経っていないと。
その前はですね、スパークスアセットマネジメントという会社でファンドマネジャー、その前に遡るとアナリストをしておりました。
元々のキャリアは1998年に証券会社に入ったというところからスタートしております。よろしくお願いいたします。
お願いします。今ご紹介いただいた通りなんですけれども、スパークスさんで働かれてた時に清水さんとはお目にかかるというか、昔イベントをやらせていただいて、その時にもお話をお聞きしてからの縁なんですけれども、
清水さん、スパークスさんには何年くらいいらしたんですか?
全部で18年ですね。2005年からになります。1年間ちょっと途中、休職をしていましたので、そういう意味では17年間、近年は18年間在籍しております。
18年、19年、スパークスさんにいらっしゃって、今回7月からこちらのカディラ・キャピタルマネジメントさんに上院されたというか、参加されたその辺の経緯とかってお聞かせいただけたりしますか?
そうですね。まず自分の投資のスタイルというのが、いわゆるサステナビリティに配慮した投資をすると。もともとそういう、今ですとESG投資とかが一般的になりましたけれども、もともとは別にそこまでくっきりとした定義、イメージがあったわけではないんですけれども、世の中のためになるようなことを投資を通じてやりたいなというふうに思っていて、それがだんだん固まってきたと。
それを追求するにあたっては、それを追求する会社としてやるのがいいだろうということで、それを専門とする会社に移ったという形です。
サステナブル投資というのに、当初はそうでもなかったと今お話しされていたんですけれども、何かそちらの方にご自身が傾くというか、そちらの方に注力したいと思われるきっかけって何かあったんでしょうか?
そうですね。いろいろありましたけど、一番大きかったのは大震災ですね。東日本大震災があって、私の実家福島県のいわき市という海側、海沿いのところで福島第一原発にも近いというところで、震災の後、当然地震の被害もありましたけれども、原発の環境汚染というのもそうですし、
それによる地域コミュニティの影響というのは非常に多大だなというふうに思ったわけですね。そして一企業の経営の問題というのがかなり幅広い影響をいろんなところに与えるということを目の当たりにして、その直後にポートフォリオマネージャー、マンドマネージャーになりましたので、その問題に取り組みたいというか、
なかなか簡単ではないんですけれども、何らかの形で関与したいというふうなところが当初のきっかけだったということですね。
なるほど。そういう意味で、株式投資を通じてそういうふうな課題に取り組むというか、株式投資でその課題を解決できるということが、投資のやり方次第ではそういうことができるというふうにお考えになったということなんですかね。
そうですね。初めはただそこまでのクッキリとしたイメージはなくて、当時はちょうどですね、2000年代の前半にエコファウンドとか、SRI、社会的責任投資ですよね。ああいったものが出てきて、でも軒並みはやっぱりパフォーマンスがあまり良くないということもあってですね、
だからそういうのは投資を通じてやることじゃないんじゃないかという雰囲気がすごく輝いていた時期だったんですよね。なので、初めはちょっとこそこそしながらやっていたという感じなんですよ。
こそこそ何をやったかというと、そうは言ってもですね、会社に行って、いわゆる当時はCSRの方針みたいなことを聞くということで、それはいわゆる会社の全体像を知る上の一環としての活動としては許されるだろうと。
でもそっちに傾斜しすぎると、当時の雰囲気だと、受託者義務を逸脱しているんじゃないかという批判を浴びるリスクがあったので、そこでこそこそやっていた。
そういう当時のCSRとかっていうようなことを追いかけても、投資のパフォーマンスにはなかなかつながっていかないだろうというふうに思われていたということですね。
そういう風に思われていたということですよね。
でもそこから随分と一気に、一気にというか様変わりしている面も、それこそESGとか、例えば海外、特に欧州なのかもしれないんですけれども、その辺が大きく変わったというのは、
清水さんがこういう投資をって思われたのは大震災ということだったんですけれども、欧州の方でこういうふうにぐっと変わってきたっていうのは何が要因だったんですか。
清水さんの投資スタイル
そうですね。ヨーロッパなんかですとかなり古くからそういう考え方はあって、もともとは例えば教会のお金を合わせた時にそういった話があって、
徐々に徐々にそれがグローバルな連携が進んできて、よりそれが加速していったというようなことだと思うんですね。
ただちょっと別の視点で言ったときにですね、世の中の流れとしてテクノロジーの影響って結構大きいんじゃないかなと私は思っているんですね。
例えばちょうど2010年ぐらいで言うと、SNSは普及でですね、
企業がそれまでは、何て言うかこう、いわゆる企業秘密を持ってそれを不可価値の厳選としていたところが、
オープンにしないとなかなかお客さんがついてこない時代になったので、急に切り替えてどんどん開示していこうと。
もしくは開示しないとSNSで炎上しちゃうというような形になったというところが一つやっぱりマインドとしては大きかったのかなと思って。
もう1個は、やっぱりビッグデータというか、いわゆるサーバーとかですね、ストレージの性能が上がって、
データが、いわゆるESGデータを扱うことができるようになってきたと。
こういったものも当初に革新を思い起こした要因の一つじゃないかなというふうには思っています。
そういう意味では、ここ10年ぐらいでその辺の環境がガラッと変わったということで、
昔のSRIとかのパフォーマンスがいまいちだなというところからだいぶ変わってきたということなんですかね。
そうですね。ガラッとさま変わりをしたという感じだと思いますね。
日本の場合は特に2015年にいわゆるGPIF金金がですね、PRIという責任投資原則、グローバルなそういったエビットメントを表明したということが、
やっぱり大きなきっかけで流れが変わったということだと思いますね。
なるほど。
今日はですね、そこら辺の清水さんがサステナブル投資というかそちらの方を今実践されているというところも交えながらですね、
もう少しその投資を広く捉えて、お金だけじゃなくていろんなものを資本で考えられるんじゃないかなと思っていまして、
そういうような資本というかその投じるもの自体というかお金だけじゃないというふうなことを前提してちょっと今から清水さんのお話をお聞きしていきたいと思うんですけれども、
今までのキャリア、あとどういったでしょう、清水さんが生きてこられた中でですね、一番大きな投資というのはどういうようなものだったでしょうか。
そうですね、今まさに新しく会社を始めるというところで、私も資金を投じているというのもありますし、
例えばその収入ベースでも大きく変化があって減るという意味でですね、そういったところでいったら大きな投資なのかなと思う。
ちょうど前回、井井さんのあれで小物を作られたのが48歳ということで、私もちょうど47歳になってしまいましたね。
ああ、そうなんですね。
練習が1分の1みたいなところもなんかすごくあると思って。
なるほどね、そうですね、そういう位置があったんですよね。
それはあるんですけれども、ただですね、もうちょっと遡ると、私はちょうど震災の直前にですね、会社を1年間募集していただいて、
1年間中国に行っていたんですね。それも完全にお休みいただいて留学をすると。
当時30代半ばだったので、30代半ばでキャリアを1年間当てるというのは結構そんなに自分の中では勇気があったんですけれども、
それによって得られたものはすごく大きかったなと思いますので、ある意味ではそれが大きな投資だったと思いますね。
それを得られたものって具体的にどんなことなんですか?
いっぱいあるんですけど、例えば一番悪いのは中国に行って、当時中国がまたに成長しているとき、日本のGDPが抜かれるか抜かれないかという話をしているときだったんですよね。
なのでまだそんなに日本の人の注目度が高くなかったところで、先にそういった事情を知ることができた。
ESG投資とテクノロジーの影響
中国の現地の方のマインドを知ることができた。これはもうすごく大きかったんです。
その後の投資判断とか、いろんなことにプラスに働いたというのはあるんですけども、
もうちょっとあれをすると、やっぱり一回離れて日本を客観的に見れたというのは大きかったなと思いますね。
だから日本はすごくポテンシャルがあると思っている中で、日本の震災があって、その後ジャパンパシシングなんて言われて、なかなか日本は変わらないと。
明らかに日本の持っているものは低く評価されているなと外から見て分かったというところがすごく大きな収穫でしたね。
ちなみに中国はどちらの都市にいらしたんですか?
中国は上海ですね。
じゃあ当時の上海というとどうなんでしょう。
でもやはり中国の中では抜けて経済規模が大きい街ですよね。
ちょうど上海万博があったと。
なるほどね。
30代の時に1年間そういうふうな時間を過ごされたって本当に大きな投資だったと思うんですけれども、
思い出深い投資とかっていうふうなことを聞きしたら同じような投資になっちゃうのかなと思うんですけど、
ご自身の投資ということでいくと非常に思い出深いというか、
大きいというのと違ってインパクトがあったのっていうのもやっぱり中国とかそういう、
今回新しくこちらの会社に移られたということが多いので、
まだここは思い出そんなにないと思うんですけれども、いかがですかね。
そうですね。私は株式の運用をしていますので、株の投資事例みたいなことを聞くと、
例えば中国との関連で言うと、当時はまさにユニクロが中国に出始めていた時期だったんですよね。
そういったユニクロが結構現地で評価されていると、しかも上海の本当に一番いい場所に出していて、
本当にお客さんがちゃんと入っているというのを見て、これは本当にすごいなと思ったんですよ。
戻ってきて、たまたま屋内社長とミーティングでお話しする機会があって、
その時にまさに当時からユニクロはこれからはCSRというものをビジネスと同じか、
もしくはそれ以上にやっていく必要があるんだということをおっしゃっていたので、
それの真意はどこにあるんですかというふうにお聞きしたんです。
そしたら結局海外に行ってビジネスをしようとしたら、
その現地の方にまずはじめに聞かれると、
あなたの会社は世の中にどういう良いことをしているんですか、
もしくは我々のこの国に対してどういう良いことをしてくれるんですかということを聞かれると、
だからそういうことをちゃんと伝えられなかったら、
そもそもビジネスは進んでいかないというふうにおっしゃられたんですね。
それを聞いて、ユニクロのビジョンもいいなと思いましたし、
またやっぱり海外展開は本気だなということも感じて、
経営者の重要性
そこから本当に当時は日本中心だったのが、
中国、今はもう一回ヨーロッパという形で広がってきたという、
それは非常に思い出深い話ですね。
そういう意味でどういった点でしょう。
中国でユニクロが受け入れられているとかというようなのが、
日本と見ていて中国の人たちが違うところを評価しているとか、
そういうようなことって見つけられたりとかってありました。
そうですね。当時はどういうふうな形で物事を考えたかというと、
日本にしてみると、やっぱり当時はユニクロってどっちかというと
安い部類だったと思うんですね。
今はそんな中華の二人ぐらいまでありましたけど、
だから日本人にとって安いもの、それが社会の人からすると
ちょっと手を伸ばせば届くというふうな形のもの、
贅沢品の部類だったんですよね。
それが現地の所得がどんどん上がっていくと、
日本は伸びないという形でいうと、
どんどんこの重なりの部分というのが広がっていくと。
つまり彼らが買えるって同じ値段で売ってましたよね、
日本と中国とどんどんですね。
そうすると結局中国で時間が経てば経つほど
買える人が増えていくというふうなことが頭によくあったので、
これはうまくいくんじゃないかなというふうに思いました。
まさに経済成長というか、中国がウナに登りたいというか
そういう時だった。
物価の感覚というのはやっぱり現地にいたのでわかる。
当時はなんとなくですね、私が思っていたのは
日本と同じものを買うとした場合、
同じ商材であれば5分の1くらいで買えると。
もうちょっと安いかなと。
ただ、例えば日本と本当に同じものを買うとしたら
半分もしくはほぼ同じくらいの値段を払わなければならないとか
そういった物価の感覚だったと。
今はそこから現地の物価が上がって買わせも変わったので、
今は全然違う感覚だったんですよね。
そうかもしれないですね。
そういった意味でもいい投資だったんですね。
やっぱり日本の強かった縁を活用できたという意味ですね。
今、ユニクロというか実際の投資の実例を話していただいたんですけれども
ファンドマネージャーの方にお聞きするという質問として
適当なのかどうかわからないですけれども
リターンをファンドを運用されていて
リターンというのが出るんですけれども
そのリターンが出てうれしいというか
そういう気分になるというようなことってあるものなんですかね。
そうですね。やっぱりリターンが出てるか出てないかで
気持ちは大きく変わりますよね。
まずプラスのリターンが出ていると
さらにそれがいわゆる市場平均よりも上回っているという
この状態でないとやっぱり気持ちはすごいざわつく。
そういう意味でどういったんですかね。
そういうところでうれしいというかですね
達成感があるような投資の事例とかってありますか。
達成感のある投資事例
達成感のある投資の事例。
そうですね。
結局ある意味長距離、ゴールがないマラソンを走っているみたいなところがあるので
達成という感じのところはないですよね。
常に走っている。
走っているという形なので
しかもポートフォリオマネージャーというか
ファンドを運用していると常にほぼフルインベストメントの状態なので
何かを買ったら何かを売る。何かを売ったら何かを買うという風なところになりますから
必ず続いていくということなんですよ。
ただ後から振り返ってこれは気持ちよかったなと思うのは
やっぱりそこで拾って天井で売るみたいなことができると
そのタイミングの上で気持ちよかったなと思います。
例えば2013年、14年後のソフトバンク
当時の株価でいうと2000円くらいだったのを
2500円くらいで買ったんですよね。ボトムが2000円
そこからずっと上がっていって1万円くらいまで行って
そこで売ったという形でそこから下がったという
たまたまの部分もあるんですけど
当然ファンダメンタルを見てこの辺でいいんじゃないかとか
株価がかなり上がったのでという判断
それがピタッと、そこまでピタッとはまることはあまりないので
それは気持ちよかったってなりますね。
今株価のパフォーマンスというところなんですけれども
企業というか会社というか投資先をご覧になっていて
要は例えばまだ誰も、さっきのイニクロのケースなんか
そういうのに近いのかもしれないですけれども
まだ他の投資家は気づいていないけれども
先んじて投資先の強さを発見したとか
そういうふうな事例というのはありますか?
そうですね。いろいろ例えば今のソフトバンクなんかも
苦しんでいたところからの回復というものはそうですし
ユニクロなんかもそうでしょうし
あとは例えばソニーが2016年くらいから
株価が大きく上がったというところなんかもですね
経営の変化、今の吉田CEOが当時CFOになって
しばらくして会社が変わってきた
そういったところをうまく捉えることができたとかですね
そういったいずれは上げるといろいろ上がってくるというところですね
あと清水さんがスパークス時代に
投資先との対話でコーチングの手法を取り入れて
投資先との対話をされていたというようなことを
当時のレポートとかでよく配読していたんですけれども
そういうふうな対話の中で
何か相手の変化を促すとか
そういうようなところでこれはうまくいったなとか
そういうようなことってありましたか?
そうですね、対話の中でいうとですね
いろんなケースがこれもあるんですけれども
例えば化石燃料に関係するビジネスをやっていらっしゃる会社さんに対して
そういったものはこれからリスクがあるんじゃないかと
それは地球環境に対して悪いということもありますし
ビジネスの継続性というところで問題があるかもしれませんよねと
当時例えば2018年とかですね
まだここまで日本で化石燃料に対してネガティブな見方がない中で
ヨーロッパでただそういった声が多かったので
それをお伝えして
それをずっと継続していく中で
結局そういったビジネスをやめるというような決断をされたというところなんかは
すごい充実だった
対話と会社の変革
最後の達成感であるというところから始まりましたね
そういう意味で
会話をされててそういう風に
清水さんがそういうインプットをされることで
行動が変わっていくとかっていうようなこともあれば
なかなかそのことが変わらないようなところもあるかと思うんですけど
そこら辺の変われる会社と変われない会社とかって
何か違いってあるんですかね
やっぱり最終的には経営者だと思うんですよね
さっきの例なんかもそうですけども
結局私が言ったから会社が決断したという風には思わないんですよ
もしかしたらそういった要素もあるのかもしれませんけど
やっぱり最終的には会社さんのことで決断で
そこを周りの人がいいねって言えばですね
それが勇気づけられるという
図式としてはそういった形だと思うんですよね
やっぱりその会社の経営者がしっかりしているかと
周りがそれをサポートする体制があるかどうかというところが
一番重要なんじゃないかなと思いますね
今どちらかというとサステナブルとかESGとか
そういうような文脈でお話ししましたけれども
例えばもう少し資本市場からの見方で
それこそ今だったらPBRが云々とかROEとかですね
そういうような側面から対話をしていて
なかなかマスコミとかの報道を見ていると
こういうふうに言われていても
まだまだ経営している人が
ROEとかそういうことに対しての感度が鈍い会社もある
さすがにここ最近はそんな人がほとんどいなくなったみたいな感じだと思うんですけど
そこら辺って今に比べると
例えば1年前2年前とか見てると
まだまだこういうふうにPBR一倍割れで
どうしようがあんなことを言ってもいなかったと思うんで
その辺財務的なところでコーチングというか対話されていて
全然話が噛み合わないなとかっていうようなことってありました?
ありましたね
噛み合わないことって
どうなんですかね
ただやっぱりちょっとずつちょっとずつ
この当初の話が出てくる前から
PBR一倍割れの話が出てくる前から
変わる会社っていうのは徐々に徐々に変わってきてたんですよね
だからそういう
我々もアクティブ運用として
ある程度選んで投資をさせたので
そういう意味でいうと優先順位としては
変わる可能性が高いという形でいくということなんですよね
ただ最近ですとその範囲が広がってきて
よくよく見たほうがいいなと思っているのは
やらされてやっているかどうかというところがすごく重要だと思うんですよね
あとプライムが残れないとか
上昇に入りたいからっていうのでやるのは
やっぱりやらされ感があって
コーチングって本人のやる気をベースに
それをサポートするようなアプローチなので
そういう意味でいうとこのやらされ感のあるところというのは
ちょっとあんまり馴染みが良くない
そういう意味ではやらされ感というか
会社側のほうが腹に落ちていないけれども
外部環境でそういうふうにやらざるを得ないなとか
というふうになっているというのは
その対話をされている中で結構もう分かっちゃうものなんですかね
そうですね
そこは分かりやすいですね
そういう意味で今うまくいったケースのお話をお聞きしたんですけれども
失敗というかですねうまくいかなかったなとか
というようなことでお話があればお聞きしたいんですけれども
そうですね
こっちも数あるより山ほどありますけれども
そうですね
一個自分の中ですごい印象的だったのが
まだファンドマネージャーになる前
アリエストの時に
それこそまたソフトバンクの話なんですけれども
2005年ぐらいですかね
当時私スパークスに入社した時
初めにロングショートのファンドマネージャーにも
リコメンドするような役割で入ったんですよ
通信株を担当するところで
ソフトバンクがずっと赤字のところから
一回黒字に転換をするときにですね
ソンさんが説明会で
これから利益を出せますというのを言っていたんですよ
だけどそこは言ってもねというので
株価は高いからショートなんじゃないですかね
という話をファンドマネージャーにした
次の日ファンドマネージャーは
ガッツリ買いに行って
こっちとしては嘘だろ
ひどいなと思ったんですけど
結果ものすごいところで上がったんですよ
それで半年後ぐらいですかね
そこからフィードバックをファンドマネージャーからもらって
判断は間違っていた
明らかに私の判断ですね
だけどあそこでそういう風な
権威者の声を届けてくれたから
そのファンドマネージャーは買いの決断ができたんだと
いう風な話をされて
なるほどと権威者の考え方の裏を
しっかりと読み解くというのが
すごく大切なんだなというのを
経営者の発言の重要性と株主総会への参加
そこですごい学んだんですよね
さっきのこの2010年、12年、13年
端から端までソフトバックを取れたというのは
まさにソンさんが何を言っているかずっと聞いていて
投資できたという
そういうことがありますね
そういうことなんですね
そのソンさんとかというと
それこそ彼の発言とかというのは
多くの人がに触れるように発信されていますし
他にもそういう経営者の方
いらっしゃらないか思い浮かぶ人がいるんですけれども
それはその発言の内容を聞いても
無理解、逆に分かれるというようなことが
ファンドマネージャーによって起きえる
起こり得るということなんですよね
そういうことなんですね
そうですね
そういうのがなかなか
この会社に投資するかしないかというようなところでは
やっぱり経営者の方の発言とか
そういうのというのは
投資判断にかなり
組み入れられていたところがあるんですか
そうですね
それは非常に重要なポイントになりますよね
ただやっぱり経営者の方が
例えば説明会でご説明されていても
最近は減りましたけど
原稿棒読みみたいな形だったりすると
そこはなかなか判断しにくい部分がありますよね
でも最近それこそ
ファンドマネージャーというか
期間投資家の方の計算発表とか
定石とか説明会以外に
あともう一つ
今年特に注目されたのは
株主総会とか
そういうようなのもあると思うんですけど
株主総会とかっていうのは
清水さんがスパークさんとかにいらっしゃった時に
その辺との接し方ってどんな感じだったんですか
株主総会への参加の制度と活動の活発化
そうですね
私自身は株主総会にはほとんど参加してない
実際に出られる会社が少ないとか
以前スパークさんのレポートで読んだんですけど
そうですね
そもそもとして我々は運用委託されている会社ですけども
本来の名義人である株主って
だいたいその新宅とか
そういったところになるので
我々は出る資格がそもそもない
ただ相談するのですね
オブザーとして見学するってことは
させてくれる会社さんもいるというところがある
それはあくまで会社さんの行為というか
そういうところによるっていうことになるんですかね
ちょっと制度的なのがあるんですけど
必ずしも参加できるとは限らないというのは
私が今も認識している
特に今年で結構
我々にすごい身近な会社で
それこそセブン&アイが非常に
世の中的にはそれほど注目されていなかったかもしれないですね
こういう業界に関心を持っていると
どういう結末になるのかなと思ってたんですけど
ああいうふうな例というか
今アクティビストの方の活動が
別にあの例に限らず
今年すごく多かったように思うんですけど
この流れって今後も続きそうなんですかね
しばらく続くでしょうね
しばらくというかもしかしたらずっと続くのか
株主側としての事情
ファンドの運用側の事情としても
そういった形でエンゲージメント
企業に何らかの働きかけをするというところで
リターンを出す
これによってお金を集めるという運用が増えているんですよね
だからそこに任せたいという人たちも増えているので
そのお金が大きくなるようになることを
当然活動が活発化するということがあるということですよね
でも結構少し日本の株の
日本の会社の評価が多少なりと戻ってきて
逆に言うと今まで安かったと言ったらおかしいですけども
安かった上にそういうエンゲージメントというか
そういうようなことで要求を突きつけることで
株価というような
パフォーマンスというかさやが取れたところもあるし
日本の会社の評価が上がってくると
少し取れる
さやが小さくなるんじゃないかなと思うんですけど
そこらへんってどういうふうにご覧になってますか
そこは確かにPBR一倍割の議論の中で
まさに面白いポイントだと思うんですよね
つまりPBR一倍割純資産よりも安いと
そこに目をつける人たちというのは
やっぱりこのさや抜きというところが
一つの軸になると思うんですね
むしろPBRが1.5倍2倍3倍という形になってくると
やっぱり成長性というものがないと
株価は正当化されないという形になりますので
そこで興味を持って入ってくる投資家は
どちらかというと将来きちんと成長してくださいね
という風な予選で見るという形ですので
そういう意味で今回のバリューアクトとセブンの話なんか
というのはどちらかというと
より成長するためには
いらんものを売っちゃえというような
ストーリーであったかと思うんですけど
そういう風になって
事業のポートフォリオを変えて
より成長を促すとか
成長できるんじゃないかというような
エンゲージメントが増えてくるかもしれない
増えてくるでしょうね
バリューアクトはどちらかというと
オリンパスにしても
アメリカでもマイクロフトとかアドビとか
それなりに評価されているところを
さらに上を狙いにいくというアプローチなので
そういった投資家も増えてくる可能性というのは
大いにあると思いますね
なるほど
とりあえず今年度は人を弾略したんでしょうけれども
来年どうなるのかなとかって思いますけれども
とりあえず前編は以上になります
清水さんありがとうございました
ありがとうございました
32:09

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