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2024-05-20 10:26

FarmesVoices🍊vol.30「マル農のひと」

FarmesVoices🍊vol.30
今回のテーマは「マル農のひと」
「マル農のひと」という本のレビューです。
柑橘界では超有名人の道法正徳を追っかけた本です。
#農業 #ブックレビュー
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この放送は、農業の常識を超越する、
Metagriをキーワードに活動する、
Metagri研究所がお届けする、
Metagri Voicesです。
みなさん、こんにちは。
月曜担当の富山みかんです。
FarmersVoices🍊vol.30の放送になります。
よろしくお願いします。
今回はですね、図書館で
「マル農のひと」という本を借りてきたので、
こちらの本を紹介したいなと思います。
この本はですね、
著者のカナイマキさんという方が、
同胞マサノリさんという方を取材した本になりまして、
二部仕立てになっていまして、
一部の方は同胞マサノリさんの
農会といいますか、経歴といいますかね、
同胞マサノリさんが今普及している農法ができるまでの話と、
第二部の方はその同胞マサノリさんの
農法スタイルというんですけれど、
その農法のことを、
その農法スタイルの実践者の人たちを取材した内容になっています。
僕はですね、この同胞マサノリさんという人を結構前から知ってまして、
この方の本も、
高糖度連酸のみかんづくりという本を出していまして、
この本を持っているんですよね。
切り上げ剪定という技術があって、
それを編み出した人といいますか、
それを普及している人です。
まずこの同胞マサノリさんについて、
簡単に紹介したいと思います。
同胞マサノリさんは、
広島県のみかん農家に生まれました。
大学卒業後はJA広島の技術指導員になりまして、
そこで30年ほどみかん農家の指導を受け持っていまして、
さらに実家のみかん農園の方も作業をしていたそうです。
その途中でとんでもない農法を編み出してしまいました。
先ほども言いました、切り上げ剪定というのですが、
それは肥料も農薬もほとんど使わず、手間をかけず、
それでいてみかんが甘くなり収穫量が増えるという農法です。
この同胞さんですが、
もともとは肥料も農薬も普通に使用している
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普通の技術を指導していたのですが、
ある時、農家さんの中で苗木を支柱にぎゅうぎゅうに締め付ける人がいて、
その人にそんなことをしちゃいけないよと言ったのですが、
それを聞かずに苗木を支柱にずっと締め付けていたら、
ある時、すごい大きく立派な苗になっていることに
同胞さんが気がついたのです。
それはなぜかというと、植物は太陽に向かって伸びる習性があって、
そうすることで植物ホルモンのオオキシンが活性化して、
根が伸びて木が大きくなる、植物が大きくなる。
オオキシンが活性化すると果実も甘くなるということに気がついた。
そこで柑橘は立ち枝を切るというのが今までの常識だったのですが、
そこから同胞さんは立ち枝を残す切り上げ剪定というものを編み出したわけです。
この画期的な技術を知った私を含む柑橘農家は、
切り上げ剪定をして失敗をしたわけです。
なんていうと怒られますけど、この切り上げ剪定は実は結構癖もので、
切り上げ剪定をすると木が強くなりすぎて、あまり良い果実がならないことがあります。
品種によります。
なので、切り上げ剪定をすると木は元気になるんだけれど、
それが全ての品種に合っているわけではないです。
この本の面白いところは、第2部の同胞スタイルの実践者たちということで、
この同胞さんの農法を使って農業をしている方たちを紹介しているんですけれど、
これが非常に面白いと言いますか、無農薬、無肥料で農業をしようとしている方は、
結構変わり者、結構破天荒な経歴の持ち主の方が多いなというような印象で、
非常に読み物としても面白いですし、
読むと、何て言うのかな、寄せ人じゃないですけれど、
本当に破天荒な人たちで、自分は結構ちっぽけだなという方がこれを読むと思いますね。
あまりネタバレしすぎるのも良くないので、そんなに触れませんけれど、
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何て言うかな、ちょっとやっぱりツッコミどころが多いというか、
肥料なしで農薬なしだとちょっと収量が落ちるけど、
そうすることで負荷価値がつけられて、普通の農作物というか、
3倍くらいの値段で売れるみたいなことを書いてあったりするんですけれど、
少しは売れるかもしれないですけれど、
それが自分が生産したもの全てが3倍で売れるほど需要があるのかなと思ったりもしたりします。
それだけちょっと以前も何かで触れたかもしれないですけど、
そういう有機農法だったり自然農法をするのは別に悪いことではないんですけど、
それをして全ての農作物が高い値段で売れるかというと、そうではないと思うので、
やっぱりまだそこに有機農業に価値を日本人がみんな見出していないうちは、
そこまで無理してやる必要はないんじゃないかなと思ったりもします。
この本の中で完全に同意するような文章があったので、
そこのところを読んでみたいと思います。
現在、農業の本には作物が成長するには、
酸素、炭素、水素、窒素、銀、カリウム、硫黄、カルシウム、マグネシウム、鉄、
ホウ素、マンガン、モリブデン、銅、アエン、塩素、ニッケルの17種類の養分が不可欠と書いてある。
取り分け重要なのが窒素とリン酸とカリウム。
植物の仕組みが色々分かってきたのはこの100年ちょっとのことなのだ。
でも同時に肥料をやりすぎると連作障害が起きたり、土壌や川の汚染の原因になることも分かってきた。
それに肥料をやると気が弱ったり害虫がつくことは多くの農家が実感している。
長い歴史を得てたぶん今ここ。
肥料が良いやつなのか悪いやつなのか、
化学肥料だけが悪者で有機肥料は善人なのか、
肥料に頼らず土造りに励むのがベストの道なのか、
いつだって畑は最先端の実験場ならば結論はまだ出ない。
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今なお様々な実験が同時並列で行われているのだ。
そして我らが同胞さんはきっぱりと言い切る。
肥料は必要ない。
植物が本来持っている力を引き出すことで肥料なんてやらんでも育つんじゃ。
山桜を見てみ、誰も肥料なんかやっとあんのに毎年ちゃんと花を咲かせるじゃろ。
山桜と農協は、ちょっと例えにすると極端かもしれませんけれど、
なかなか考えさせられるようなことも書いてあります。
農業を離れて読み物としても結構面白いのでおすすめです。
丸農の人です。
今回の放送は以上になります。
今日もメタグリボイシリーズをご覧いただきありがとうございます。
ご視聴ありがとうございました。
次回もお楽しみに。みんなみかん食べてね。牛乳飲んでね。バイバーイ。
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