久々、何年振りかの読書感想回を配信。
「対馬の海に沈む」を一気に読み終えた。自分の過去の経験と照らし合わせながら、怒りや呆れ、そして、すごく残念な想いが込み上げてきた、骨太なノンフィクション。
事件が2022年に起きたというのも衝撃で、不正の手口を見る限り、言葉は悪いけど「いつの時代の手口や」と、古臭いスタンダードな手法ながら、主人公=当事者の人心掌握術や周辺の人たち、環境要因もろもろが、事件を「見抜けても防げない、止めることができない」ところまで追いやってしまい、うつろなまなざしで対馬の海に沈む。
思うところは、まだまだたくさんあるけど、LISTENでは有料配信ができるみたいなので、色々本音で喋るのは次回撮れたら有料で流そうと思います。
でないと俺が玄界灘に沈むけん。
紹介書籍:集英社:対馬の海に沈む (著:窪田新之助)
【つづきは有料配信で】※トピックは予定
☆なぜJAは信用共済事業を重視するのか
☆共済のノルマはなぜ減らないのか
☆なぜ監査は不正を見抜けなかったのか
☆あの頃、JAがめざした本来の姿とは何か
サマリー
今回のポッドキャストでは、窪田新之助の著書「津島の海に沈む」に関する感想が語られています。このノンフィクション作品は、組織内の不正や人間関係の複雑さを描写しており、特に監査の重要性とその難しさが強調されています。また、著書の内容に対する感想や考察が述べられ、組織における権力構造と個人の命に対する影響についても深く掘り下げられています。
読書のきっかけ
マレブルです。
超久々の読書感想回ですね。
読書自体はやってるんですけど、
前回から言ったと思うんですけど、図書館に通ってるもんで、
2週間で4冊、1ヶ月で8冊ぐらい本を読むようになったということなんですけど、
今回は、津島の海に沈むというノンフィクションですね。
窪田新之助さんが著者で、主演者から出ているもので、
これは購入しましたね。
この前の本が、農協の暗闇っていう本が図書館に出てて、
まずそれを読んだんですけど、
今回はこの津島の海に沈むというノンフィクションを読んでの感想ということにしたいんですが、
もともと自分が取材対象者、当事者ですねって言い方をしますけど、
当事者がいた組織と同じ組織にいたもので、
いろいろ話すと、これを録音したりコピーしたりして、
前の職場の役員とかに報告して、
こんなこと言ってますよ、みたいにするやつが出てくる、そういう組織なんですよ。
なので、ここではあまりしゃべれないっていうふうに思っていてほしいなと。
ちょっと検討中なんですけど、リスンで配信をしてるんですけど、
組織についての考察
次の回でいろいろしゃべって、有料版で配信をしようかなというふうに思ってます。
そこの金額とかも考えないと、笑い話ですけど、
さっきの農協の暗闇とか、滅亡農協ランキングという雑誌が出ると、
一番誰が買うかって農協職員が買うんですよ。
農協職員がベストセラーに押し立てるという現象が起こって、
僕がいた当時も内部では買うな買うなと。
よくないですけど、回し読みしろと。組織で一冊買うから。
でもそれでも、支店ごとに買ったら恐ろしい数の雑誌が売れるんじゃないかなと。
支店というか事業所ごとに買ったらね。
そういうこともあるので、
ここの「津島の海に沈む」も書いてますけど、
どこに目があるかわかんない、どこに耳があるかわかんないというような、
特に自分たちに対する批判というふうに受け取った場合に、
かなり謎のチームワーク、村社会のチームワークを発揮して、
攻撃してくる可能性があるということなので、
今回はもう一本読んでて、
漢筆誌ですね。論語へのアンチテーゼとして、
アンチテーゼのつもりはないのかもしれないですけど、
論語がどっちかというと生前説というか、人を信じましょうというところ。
日本的な村社会のような組織。
の部分を強調しているというか、
儀礼的で、今の日本の役所、公務員的なイメージ。
どっちかというと人格者が評価されるべき。
なので論語でいう人を持った人間。
論語の中では人というものが定義されてないんですけど、
論語自体が講師の弟子が書いたということなので、
その論語の中で人とはこういうものだよねというのは出てこない。
ただそれは人がないねとか、それは人があるねという言い方を講師はしてるんですけど、
その人を持った人間が上に上がっていくと、
世を治めるにはそういう社会が理想だよねというのが、
論語の主張、ザクッと言ってますけど。
完璧主は、より成果主義というか、
組織としてどう成果を出すかみたいなことを、
よく性悪説とも言われますけど、
人間というのは堕落をするんだよと。
環境によって堕落するんだよと。
論語は、例えば人間志が重要だと。
三軍も水を奪うべきなり、
ヒップも志を奪うべからずなり、
べからざるなりということがあって、
どんな大軍でもその大将を捕虜にすることができる。
しかし、いかにつまらない人間でも、
その志を奪うことはできない。
君主が家臣を使うには礼を基本とし、
家臣が君主に使えるには良心的であることを旨としなさい。
これに対して完璧主は、
君主と臣下、ボスと部下は1日に100回も戦っているんだと。
臣下は下心を隠して君主の出方を伺うものなんだと。
君主は法を盾にとって、
臣下の結びつきを断ち切ろうとする。
臣下、部下からのおもねりを、
へり下ったとかすり寄ってくるところを、
法によって、ルールによって、
しっかり切り捨てていきなさいということを書いている。
完璧主を読んでいて、
その後に津島の海に沈むというノンフィクションを読んだときに、
組織的に完璧主の言っていることを徹底できていれば、
防げたんじゃないかなと。
本当に取材対象者の当事者の方が、
この物語の冒頭で海に車ごと飛び込んで沈むんですよね。
事故か自殺かというふうに、
で亡くなるということから物語はスタートするんですけど、
組織を背負って死ぬことはないんじゃないかなと。
命まで投げ出さなくてよかったんじゃないかなというふうに思いますね。
津島の海に沈むを読んで、
僕が在籍した時期とほぼ当事者が不正をしていた時期は、
被っていて、僕が辞めてから車で海に飛び込んで亡くなってるんですけど、
当時の監査技術、防げたかというところ、
この事件というか不正応了の事件が防げたのかというところで言うと、
おそらく当時の監査技術で検出することができたというふうに思ってます。
僕も教材担当で監査、いろんな視点に行きましたけど、
一つは津島という狭い隔離された島の中で人口も4万人ぐらいの中で、
日本一の業績を上げているLAがいるということは、
おそらく監査部の中では、マークの対象になる。
何かやってるんじゃないのっていうのは、さっきのカンピシーじゃないですけど、
何かやってるだろうっていうのから、
余談を持って監査に入っちゃいけないというのは十々承知ですけど、
でも、数字のデカいところ、経営にダメージがありそうなところから見るというのは、
不正の事例
鉄則じゃないかなというふうに思います。
長崎県がどうかは分からないですけど、
うちの方では、農協の取引データをパソコンサーバーから引き出して見ることができる、監査に行く前にですね。
そこで変な動きがあると、自動でチェックがついて、フラグがついて出力されてくるんで、
まずそのフラグはしっかり押さえようと。
何でこんなことが起きたのかっていうのはありましたね。
ちょっとこれ以上言うと角が立つんですけど、
当時の監査技術でもおそらく検出はできただろうということですね。
ただ、防げたかというと、この津島の海に沈むを読んでいただきたいんですけど、
いろんな協力者、共犯者の存在がどんどん物語が進むにつれて出てくるんですよ。
やっぱりこれを中央海の監査機構が指摘したところで、
神様のように崇め立て祀られている職員を引きずり下ろせるかって言われると、
それはちょっと難しいかもしれない。ここまでやられるとっていうのが感想ですね。
でも、同じ視点に同じ職種で十何年も働くみたいなことは基本的にやってはいけない。
本の中にも出てきますけど、農協っていろんな職種、事業をやってるんですよ。
信用共済、購買販売、介護総裁、ガソリンスタンド、ソーラーパネルとかまで手を出してるので、
風俗と反射以外全部やってるみたいなことを農協は言われてるような組織なので、
いくらでも移動させる道はあっただろうというところなんですけど、
それ自体も人事権を握ってたかもしれないという話もあって、できてないというところで、
指摘してもっていうところはあるのかもしれないですね。
簡否氏には君主の立場からして行うべきことをしっかり書いてますね。
簡否氏は結構昔の人なんですけど、
内容としては君主が人を従わせるにはどのようなことをしなければならないかとか、
組織として結果を出していくにはどうするかっていうことを書いてます。
君主は自分の好悪、好き嫌いを表に出してはいけないというふうに書いてます。
さっきも言いましたけど、君主と信家とは1日に100回も戦ってる。
信家、部下は下心を隠して君主の出方を書いて、
君主は法を盾にとって信家の結びつきを断ち切ろうとする。
君主は自分の好悪、好き嫌いを表に出してはならない。
好き嫌いを表に出せば信家、部下はみんなそれに習おうとする。
君主はうっかり自分の意思を見せてはならない。
そんなことをすれば信家は上辺だけそれに合わせてくる。
今、人の上に立つ者が下心から聞いた言葉を漏らしている。
下心から聞いた言葉を他の人に漏らしているのは底のない玉牌のようなものだ。
どんな賢明な人間でもそんな君主のために最確を尽くそうとは思わない。
君主が秘密を漏らしてしまうからだ。
上に立つ人間は鍵を閉めた室内からこっそり庭を覗くように部下を観察しなさい。
そうすれば細かい振る舞いまで全て見てとれる情報が手元に集まってくる。
津島の海に沈むでも軍団というものを形成して亡くなった当事者の方が
組織内で軍団を形成してその軍団で福岡市とかにみんなで当事者が全部金を出して
1人10万とか渡して10人20人で福岡市まで遊びに行ってたと。
その中でジャージで高級ブランド店に入っていて
みんなをガラス張りの店の外に渡せて入っていて
最初は店員さんもやからが入ってきたなぐらいにしか思ってないんですけど
いきなり財布の中身を見せてそこで店員さんが
この人お金持ちだっていうことでペコペコするように
それを見せて笑ってるみたいな
ウケるなあいつみたいな感じでやってる。
みんなに見せてやってたみたいなことも出てくるんですけど
やっぱりそういう姿をしっかり見れるような状況に作っとかないと
そういうのって絶対トップまではそういう情報って伝わらないものですよね
特にそのトップがその当事者と仲良くしてたり
しっかりタッグを組んで結びついてるような
人事件を一緒に人事の時期になると
一緒に部屋にこもって話し合ってたみたいな証言もあって
そうなるとトップに何も言えないよね
言ったら自分が被害食らうよねっていうことは
普通に想像できるかなと思いますね
3000年までいかないけど2500年前ぐらいの人が言ってるってのが
それの2500年経っても同じことをやってるってのが
人間だなあっていうふうに思いますね
最も理想的な指導者は部下から存在すら意識されない
部下から経営される指導者はそれより一段劣る
これよりさらに劣るのは部下から恐れられる指導者である
最低なのは部下から馬鹿にされる指導者である
横島な家臣の部下の食録、食録、給料を大きくしてしまう
重くしてしまうとその取り巻きはますます数が増えていく
さっきの軍団の話ですね
横島な部下に給料をたくさんあげると取り巻きが増えていくよ
横島な家臣は国の中で派閥を作り
外では有力者と親しくなり
好奇と魅了を動いて一挙に国を乗っ取ってしまう
当事者、津島の海に沈むの取材対象者の方は
教祭の部合をもらってて
プロ野球並みの給料をもらっているという風に
いろんなところで行きまいていたということですね
年収は職員の平均を圧倒的に超えていたということに対して
いろんなコレクション引きとか車を何台も持っていた
みたいな話も出てきます
相手を揺さぶる君主の術ですね
トップ2は7つの術が必要だ
部下の言い分をお互いに称呼して事実を確かめる
2、法を犯した者は必ず罰して異心を確立する
3、功績を立てた者には必ず賞を与えてやる気を起こさせる
4、部下の言葉に注意し発言に責任を持たせる
5、わざと疑しい命令を出し思いもよらぬことを尋ねてみる
6、知っているのに知らないふりをして尋ねてみる
7、白を黒と言いないことをあったことにして相手を試してみる
この7の術を用いなさいということですね
いくつか例が出てまして
双ですね
中国の昔の国双の日双貿易とかありました
最初は秘書官を市場市場に見回りに行かせ
帰ってきてから尋ねた
市場で何を見てきたか
何もそんなことはあるまい
何か見てきたであろう
そういえば南門の外は牛舎が義舎がいっぱいでやっと通れるほどでした
今の話多言は無用であるぞ
最昌は壮念をしてから市場係の役人を呼びつけて叱りつけた
市場の門の外は牛糞でいっぱいではないか
役人はいつのまに最昌がそんなことまで知っているのかと
大層驚きそれ以後諸君を怠らなくなった
関ですね別の国ですね
関の将校が爪を切っていた時のこと
爪の一つを手の中に隠しておいて爪がなくなった探してくれと
おそばの連中をせきたてた
すると一人が自分の爪を切り見つかりましたと言って差し出した
こうして将校はおそばの連中が必ずしも忠実でないことを知ったのである
法廷で二人の男が争っていたとする
そんな時係の最初の志山はこんな方法を採用した
まず二人の男を引き離して直接言葉が交わせないようにする
ついで一方の言い分と逆のことをもう一方に告げる
こうして志山は本当のことを知ったのである
いずれもですね相手の振りをつく変化球を
さっきの7つの術を使ってですね
自分が嘘を言ってみてそれに同調するのも
忠誠心のない振る舞いということですね
落ちてませんよっていうのが言う部下が一番いいかな
ということなんだと思いますね
あとは見てきたことをそのまま伝えてみる
もしくは反対にして伝えてみるとかいうことで
術を使ってしっかりですね
部下に取り入る隙を与えないようにしなさい
というのがカンピ氏の現実主義的なですね
現代の組織に通じるありがたい言葉をですね
いろいろ乗っけてるというところですね
これがですね日本の社会ってより論語的に
人って人があれば必ず上の目上の立場を尊敬して
言うことを聞いて国のためにしっかり力を尽くそうと
してくれるものだよねっていうのが根底にあって
なぜならその孔子がですね生きていた時代に
伝説の王とされてる人とか自分の元君主がですね
そういう政治をできてたということで
昔できてたんだから人と徳によって
その国を治めるということは今でもやればですね
トップの人がやればできるはずでしょう
というのが論語の立て付けになっていますが
カンピ氏はですねもう今この時代は
もうそういう時代じゃないと
結局論語を勉強してる人間も少なくなっていて
論語から派生した儒教というものが
すごく儀礼を大事にする形式を大事にする
だから尊敬している振りだったり
言うことを聞いている振り
心の中で何と思ってようが
目の前の上司の前では
ちゃんとしている振りをするような時代
この時代に君主がですね
特定の部下に目をかけて
特定の部下とつるんで
特定の部下の言うことだけ聞いてってやっていくと
部下がですね
自分のライバルを蹴落とすために
あることないことを吹き込んだり
下手すれば文章を偽造して
さも君主がですね
その文章を発出したかのように振る舞うことが起きるでしょう
そういうことがないように
ある程度君主になった
トップに上った人間は
せんびきをしなさいということですね
せんびきをしてしっかりですね
取り入れすきを与えない
こいつは本当のことを言っているのか
本当にこの国のためとか
自分のためを思っての発言なのかっていうのを
しっかり見かめられるような
体制をつくらないと
組織として結果を出すことは難しいよ
というのが
カンピ氏のたてつきになっています
徳の高い人物は早々いない
たとえ今の王が徳を持っていたとしても
後々その後継者は続かないんだよ
人間ってそういうもんでしょう
というのがカンピ氏の主張で
そこに立って
その視点に立って
しっかり組織をつくっていきましょう
というところですね
組織と権力の影響
津島の海に沈む
本当に最後らへん
ちょっと涙ぐむというか
何でそこまで一人の人間を追い詰めて
当事者に罪を全部かぶせて
人を一人の命を奪うほどのことまで
発展させたんだろうっていうところ
誰かがスイッチを押す人もいるんですよ
中には
でもなかなかそのスイッチが
彼当事者の動きを止めるまでに
至らないっていうところがずっと描かれてて
最後らへんに
私が殺したみたいじゃないですか
というセリフが出てくるんですよ
当事者は車に乗って自家用車に乗って
津島の海に一人で沈んでいくんですけど
まるで私が殺したみたいな取材じゃないですか
っていうような言い方をしてて
著者自身もそこでハッとして
すごく謝るっていう場面が出てくるんですけど
でも本当にそういう組織構造というか
体制が人一人の命を奪ったというような物語が
描かれてます
著者の内面的な反省
津島の海に沈むですね
久保田信之助さんの著書です
もしかしたら次の回では
もうちょっと踏み込んだ話をですね
有料版で出したいと思います
これ以上喋ると本当にめんどくさい組織なんで
いろいろ言われる可能性があるので
聞いてないとは思いますけどね
聞いてない人に
こんなこと言ってますよっていうような
我が身を振り返らず
まるで自分が批判されたかのように
だってノンフィクションで本が出てるのに
こいつこんなことを言ってますよって
僕に矢印を向けてくる可能性があるので
そこは重々気をつけてですね
ここでも編集しながら
余計なこと言ってないかなと思いながら
ピーッといっぱい入れてるかもしれませんけど
今回はこんなところで
漢筆誌もぜひ皆さん何かに触れて
全部原文に当たらなくてもいいと思うんですけど
漢筆誌について書かれている書物
見てみたら面白いのかなというふうに思います
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