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2023-04-12 20:44

#009 - メタ認知力 - metacognition skill -

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大人の学びを届ける二人が「メタ認知力」というスキルについて、どういうときに自分たちは(学習者と関わる時に)意識しているか、これまでの学習経験や実践体験などを通じて思うことを話しました。

  • それぞれ仕事でどう意識してる
  • 自己認識、リフレクション、経験学習とのつながり
  • そもそもメタ認知とは
  • 学習の前、最中、後に起きうるメタ認知
  • 子供の学びと大人の学びでの比較
  • グループで学ぶ・成果を出す、の文脈でのメタ認知
  • 結果や結論を急ぎがち、「推論のはしご」を登りがちなときこそ大事な習慣
  • 概念を最初に学んだのはそもそもいつだった?
  • 90年代後半から研究が進んでいった第二言語学習とメタ認知
  • 「リーダーがダンスフロアとバルコニーを行き来する」「幽体離脱する」というメタファー
  • 自分一人でもできるし、他者と壁打ちしながらも促進されるメタ認知

関連エピソード

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このpodcast「#まなびのはなし」では、大人の学びをサポートしている二人が、それぞれ見つけた・考えた、ことを、話したいから話しています。話している二人はemi (ウェブサイト)とtomoko (ウェブサイト)。自己紹介エピソードはこちらです:#001 - 自己紹介

00:09
このポッドキャスト、まなびのはなしでは、大人の学びをサポートしている2人が、それぞれにつけた、考えたことを話したいから話しています。
はい、今週もよろしくお願いします。
今日は、先週、ともこさんが自己効力感の話の中で、
今、私、自己効力感低いなって、メタで認知してます、みたいなワードが出てきましたので、
改めて、メタ認知って何なの?どういうことなの?っていう話ができたらいいかなと思います。
メタ認知って、たまにね、その単語を使うこともありますけど、
結構ね、どういう意味か、まなびのはなくなって、使ってることも多いですけど。
すごく自然に、ともこさんがそれを言ってらしたので、
やっぱり日常的に使ったり、体験したりしていらっしゃるっていうことでしょうかね。
そうですね、メタだねって言ったりしません?
メタ認知って、そのキーワード、私はあんま使わなくはなってるような気がするんですけど、
メタで考えるとか、メタの視点で使うかなと思ったりはしてますけれども、
メタ認知っていうのがスキルとしても、大人の学習の時には意識することはあるかなとは思いながら、
改めて今回テーマをメタ認知にしようって決めてから、いろいろ改めて考えたりはしてたんですけど、
エミリーさんはメタ認知っていう単語を聞いた時に、どういうことが頭をよぎったりしました?
私は、私が提供しているプログラムで、英語学習者の方にプログラムを修了して、
一人でやっていける、自立してプログラムを卒業していただくっていうのが一番大きなテーマなので、
メタ認知っていうのを結構意識して、守ってもらって、旅立ってもらおうっていうのがあるので、
メタ認知っていうワードを使うかどうかは別ですけど、
都度都度メタで見えるようになってきてるなとか、
そこをもうちょっとメタに考えてほしいなとかって思うことは結構あります。
うん、ありますよね。
改めてメタ認知の話をしようって言った時に、
自己認識の話とリフレクションの話、結構私ごっちゃになってるのかもなって思ってることもあって、
大人の、私がですね、私が使ってる時に、
多分メタが一番広いんだと思うんですけど、
例えば経験学習みたいな話で、一回経験をしたという行動を一旦ちょっとメタ認知して、
自分の中で振り返りをするみたいのが、
03:01
ちょっとリフレクションとメタ認知が重なるように使われる時もあったり、
またはその自分の思考の癖、
こういうシチュエーションになったらこういうふうに物事を捉える癖があるなみたいなことを自覚する、
ということをお手伝いする時っていうのは、
相手のメタ認知を促進する、サポートをするみたいな、
自分のことをメタで認知するっていうふうに、
自己認識とちょっとまた重なるように使う時もあるなとか、
ここらへん結構ごちゃごちゃして、
私はざっくり使っているかもなっていうふうに改めて思ったりしてます。
メタ認知とはって調べるといろいろ出てきますけどね、
例えば、自分の認知活動を客観的に捉える、
自分の認知っていうのは考える、感じる、記憶する、判断する、
今それを自分はやってるなって感じることみたいな、
そういう定義があるかなと思うんですけど、
今のを聞きながら思ったのは、
リフレクションっていうのは、
このメタ認知を体験する手段の一つなのかなっていう気もしますね。
リフレクションは口頭だったり書いたり、
いろんなアウトプットの仕方もあるし、
アウトプットしなくても構わないですけど、
でもそれをすることによって、
自分が何を考えていたか感じていたかっていうのと、
少し距離を置く、その手段ではあるのかなっていう気がしますね。
そんな気がします。
たぶん実行認識で、セルフアウェイネスのところも、
リフレクションのところも、
たぶん大きくはメタ認知の傘の下にあるイメージなんですけど、
けど面白いのが、
メタ認知のスキルがないとリフレクションがうまくできないみたいな、
ちょっと卵と鶏みたいな関係もありそうで、
そうなんですよね。
なので手段とアウトカムっていう関係だけでもなさそうだなっていうところが、
まあそんなに厳密に使い分けしないでガッタリ使っている背景になるかもしれない。
そうですね。
例えば単純に言うと、
どんなことを知っていますか?みたいな質問をしたときに考えてもらう内容だったり、
今どんなふうに理解しましたか?
どういう順序で考えましたか?っていう質問をしたときに、
あ、そういえば自分ってこうしてこうなっていったなみたいな、
そのこと自体がもうねメタ認知なふうに、
私は捉えていますね。
うん。
今回メタ認知の話をしようということで、
いくつかそのエデュケーター向け、教育者向けにメタ認知について話している、
ポトキャストのエピソードいくつか聞いたりしたんですけど、
結構やっぱりその授業中とかその課題とかを与えている最中に問いかけをする、
今エミさんがまさにおっしゃったような、
06:00
学習者が学習している自分の行為を振り返り、
その時に起きていることを引き出すみたいな関わり方の話をしていて、
あとはなんかその学習する前の問いかけも、
本人がどういうふうな思考を持って学ぼうとしているかを、
メタ認知させるきっかけをあげるとか、
前、真ん中、終わって、
全部のところで学習者に対して関わることができるんですよ、
みたいな話があって、
なるほどなーってちょっと思ったりしたんですよね。
最近私、小中学生の学習支援を始めて、
今どういうふうに考えたとか、
正解出すと彼らはもう喜んで終わりにしちゃうから、
ちょっと待って、どうやってその答えにたどり着いた?
みたいなことを聞いたりする機会があるんですけど、
大人の人の方が、
例えばメタ認知っていう言葉を知っていても知らなくても、
あ、そうか、このことが学びには必要なんだなとか、
あ、それ聞いてもらって初めて考えましたみたいな、
その反応がわりと早いのに対して、
子供はなんでそんなこと聞くの?
なんかそれ意味あんの?みたいな、
そういう反応をされることがあって、
そういうところでもやっぱりと、
メタ認知っていうものは、
大人の学びによくある現象なのかなっていう気がちょっとしています。
確かにね、大人の学習理論の前提の一つに、
大人はそれまでに持ってきている知識とか経験とかに乗っけて、
学ぶみたいな話があるんですけど、
たぶん大人はやっぱりみんないろいろ持ってたりするから、
それを中から出してもらうことは、
学びのプロセスの一部に必要っていうのも関係しているかもしれないですね。
とても私としては便利な道具だと思うので、
メタ認知っていうのは、
大人の方がそれを持っていることが多いとすると、
大人の学びよりも有利な点だなっていうふうに感じていますね。
そうですね。
人によって、確か学習スタイルのいろいろあるよっていうエピソードで話したと思うんですけど、
そういうメタで認知したり抽象化して物事を考えることが、
好きなタイプと好きじゃないタイプってグラデーションがあると思うんですけど、
私がグループラーニング、大人がグループでプロジェクトをやって、
そのプロセスでグループとして強くなるみたいな、
グループラーニングの授業を学ぶときに思ったんですけど、
グループで一緒に自分たちの置かれている状況をメタ認知するっていうのが、
実はグループのパフォーマンスを高めるためにすごく重要なんだけれども、
結構立ち止まって振り返るみたいなプロセスを忘れがちのグループが、
会社の中とかもそうなんですけど、
多いっていう話を学んだんですね。
別の全然違うクラスでもグループワークをするときに、
09:00
私たちもそういう傾向があることを自分たちでも気づくぐらい、
先生にここでこういうふうに立ち止まって話さなきゃいけないって教えたじゃんっていうのを、
自分たちでもああっていうぐらいグループはやっぱり前に向きたいっていう、
自然な行動の癖を改めて立ち止まる。
きっかけとしてなぜメタ認知が大切かみたいなインプットを、
いろんなところですれば効くなって思ったりもするんですよね。
メタ認知っていう単語を使うかは別として、
とりあえず状況を客観的に考えるために立ち止まることで、
次のステップがもう少し意図的にとか賢くできるみたいなのは、
よく大人の学びの文脈で効くなと思ったりしますね。
子供がそれをやるかどうかまた違うような気もしていて、
発達の段階からしても。
前に推論のハシゴのところで出てきたのと少し似てるなと思いましたけどね。
やっぱり結果とか結論を急いでしまうと、やっぱりそういうふうに、
今どういう考えだったのかなとかって立ち止まるチャンスを失いやすいですよね。
確かにそのハシゴのところですよね。
前提とか疑わないと気づいたら、
同じ結論に何度も繰り返してて自分の思考の癖のトラップにはまるみたいな。
大人よくあるあるだったりしますよね。
なので、自分の知っていると思っていることとか、
自分が分かっていると思っていることを改めて、
どうなのかなっていうふうに思いを馳せるみたいなね。
そういう習慣があるかどうかみたいなところも関わっていそうですね。
そうですね。
いろんなところで出てきますよね。
メタ認知のプロセスって学習者を支援する我々としても、
多分無意識のうちに問いかけのデザインに入っているかもしれないし、
宿題のデザインに入っているかもしれないし、
コーチングとかとまさにそういうことをやっぱり、
メタに行けるように問いかけを受けて、
相手で自分で気づいてもらうみたいなことを意識するときもあるなと。
そうですね。
そもそもメタ認知って初めて知った、聞いたのはいつどこですか?
多分なんですけど、
多分改めてそのメタコグニション、
英語で私学んだのが一番最初なんですけど、
大学院のときにコンセプシャルチェンジ、
信じている概念を変える、見方を要は切り替えるみたいな変化を
学習者に起こすためにはどういうふうな学びの設計をするべきかみたいな、
認知科学の授業を受けたときに読んだペーパーに
メタコグニションのことがたくさん書いてあって、
というのが、当時すごくインパクトが大きかったらしく
ブログを書いていて、そのブログを後から読むと
何書いているか全然わからなくなって、
ああいうのってすごい心理学系の認知科学の話で
すごい複雑なことを書いてあるから、
12:00
当時初めて触れたときはわーって思って、
多分そのままメモしたんですけど、
今実践をしながらメタ認知っていうことに向き合って
人間からすると、何書いているのかよくわかんないっていう、
けど、証拠として多分あのときに触れたのが自分が
アヤシャに学んだきっかけだったんだろうなと思ってます。
いやー、まさにメタ認知に対するご自身の認知を
メタで見てるっていう感じですね。
確かに。
確かに確かに。
いや、ほとんど意味不明のブログ解散ですね。
メタ認知力っていうね。
そういう段階って大事ですよね。
本人は理解しているんだけれど、
それがうまく他の人には伝わらない段階ってありますよね。
それが血肉となって、肉付けされて、
本当に自分の言葉として発することができるようになるっていうね、
そのプロセスを今まさにご自身で観察してらっしゃるんだな
っていう感じがしました。
優しい。
エミさん優しいな。
ありがとうございます。
10年前ぐらいに書いた記事があるんですね。
コンセプシャルチェンジとかメタ認知って書いてある。
エミさんは?
エミさんはいつ?
いやー、私も多分なんですけど、
それこそ初めて聞いたのが英語だったので、
あれはアメリカだったんだろうなみたいな、
そういう辿り方で。
で、今回ちょっと調べたら、
メタコグニションっていう用語自体は、
自体は1976年、
ラベルさんっていう方が提唱されたっていうことなんですけど、
第二言語教育の中でメタコグニションが
よく言われるようになってきたっていうのが、
90年代後半、2000年ぐらいから
すごく研究が増えているので、
私がアメリカの大学院に行っていたタイミングが2006年からなので、
おそらくその辺が出そろって授業の中で、
当たり前にもう既に第二言語研究とメタ認知っていうのは絡めて、
話がどこかで出てきていたんだろうなっていう、そんな感じです。
そうなんです。
全然知らないんですけど、その分野の話。
やっぱり第二外国語を学ぶときに、
メタ認知が重要っていうのは、
どういう感じで出てくるんですか?
まさにさっきトムコさんがおっしゃった教育面で、
どういう風に授業を持っていくと、
学習者のメタ認知が上がるだろうかとか、
そのプロセスを聞く。
ただ、できたから終わり、アウトカムがあっていれば、
パフォーマンスが正しければOKではなくて、
どんな風に考えたかなとか、
あるいは自分のパフォーマンスを自分で評価できるようにするとか、
そういうようなことで、
2015年ぐらいには、
第二言語研究におけるメタ認知の、
メタアナリシスとかがあったので、
そのくらいやっぱり、
いろんな人が研究してるんだなっていうのが。
15:02
確かに。
私とエミさんが多分ね、
このポッドキャストやってるのもある意味、
私たちのメタ活動なんだろうなっていう気はしますね。
そうですね。
自分たちが持ってる思考の、
バイアスとは言わないけど、
自分たちがそもそも持ってるものを客観視して、
言葉にしてみて、
相手に聞いてもらって、
相手のことを聞いて、
改めて自分の持ってるやり方とかを考えて、
みたいな生き生きをしているのが、
メタ活動かなって思ったりします。
私もトモコさんも、
大学院って言ってるのは、
教育学の大学院なので、
教育学ってまさに、
教育そのものを教えるだったり、
学ぶっていうことを学ぶだったり、
メタなことがいっぱい起きる分野なんですよね。
それが結構面白いんですよね。
メタ認知って学習者に伝える場面ってあるんですか?
日本でのちょっと同じ比喩が思いつかないんですけど、
英語圏でリーダーシップの教育をやっていると、
結構使われるメタファーに、
ダンスフロアとバルコニーっていう2つの場所に、
リーダーは行き来する必要がある、
みたいな文言の中で言うことがあって、
それはダンスフロアっていう、
要は体育館のフロアで踊っている人たちがいる中で、
たまに体育館の前に1階っていうんですかね、
ダンスフロア1階が眺められるところにリーダーとして行って、
ダンスしてると見えていない全体感を改めて俯瞰した上で、
あそこの人たちは困ってるから、
次下に戻って行った時はここ手伝ってあげようとか、
なんかちょっとこっちに偏ってるから、
もう少し分散するように促すように、
自分で働きかけしようみたいな意図を持って、
フロアに戻ることがリーダーとして重要ですよみたいな話で、
バルコニーにいるときか、
メタ認知をたくさんしなきゃいけない時間っていう感じで、
メタ認知力と繋がるかなって思ったりはしてたんですよね。
もちろんダンスしながらね、
メタ認知する必要も多分あると思うんですけど、
できる時間とか少ないので相対的に。
いいですね。
なんかそのフロアとバルコニーの距離感とか、
上から見る感じとかがすごくイメージしやすいでしょうね。
うちの場合は一人の学習者が自分をメタ認識しなきゃいけないので、
よく使うのは優待離脱って言ってます。
なるほど。
リーダーも大切ですよね。
リーダーも大切だけど。
確かに。
自分で自分を見られるように。
あとはコーチングなんかだと、
私っていうコーチと対面している期間があって、
その次には自分が自分をコーチして進めていけるように
なっていこうっていうのがあるので、
特にプログラムの後半なんかは、
18:01
例えばトモコさんだったら、
トモココーチだったらどんなふうに言われますか?
とかっていうふうに問いかけたりすることで、
優待離脱を強く意識してもらうっていうことがありますね。
そうですよね。あれは練習ですからね。
やっぱりセルフコーチができるようになるように
手伝うっていうプロセスがないと、
それが習慣にならなかったりはしますもんね。
という問いかけで補助輪を。
すでに別の自分を客観視している方も、
最初からできている方もいらっしゃいますけど、
カルチャーな面もあって、
結構厳しいコーチになってしまいがちなんですよね。
なので、その欠点だけを見つけるんじゃなくて、
コーチング的にもう一人の自分を育てていくみたいなね、
そういうサポートが必要だなって感じることはありますね。
それはバルコニーのリーダーもありそうですね。
自分に対してだけじゃなく、他者に対して厳しめのバルコニーの監督になりがちな人とか、
たらざるだけに目が行ってしまうみたいな、
そういうのは確かにあったりするので、
バルコニーに乗っている時にどうするかを補助を最初のところにするっていう。
理想は確かに同じですよね。
自身で一人でできるようになれば、私たちいらずっていう。
お金もかからないし。
本当そうですよね。
いつでも、どこでも自分でできるようになるから便利なんですよね。
でもあれですよね、一人、自分に対しての優待力もそうですし、
組織やチームを振り返るもそうですけど、
やっぱりメタ認知、たまには他の人に自分の考えていることとかをシェアすることとか、
フィードバックももらえるし、重要だなっていうのは思いますけどね。
自分だけで全部やるの限界はあるんじゃないかなと思います。
自分にスキルがあったとしたとしても。
壁打ちの相手みたいなのがいてくれるとやりやすいですよね。
今日もいいメタ認知ができました。
そうですね、今日も。
なんか結構思いのほか大きなテーマだったなって改めて思いますけれども、
そんな回もありますよね。
面白かった、メタ認知。
意外と向き合ったことがないテーマだったので、
改めてちょっと思いをはせてみる時間貴重でした。
じゃあこんな感じでまた1週間に1回配信をしていきたいと思います。
引き続き学びの話をよろしくお願いします。
20:44

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