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2024-11-23 21:16

#139 お悩み相談:お寺と保育園の経営について考える

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「地方の寺の今後について」
https://hasunoha.jp/questions/73109
▼noteはこちら!
https://note.com/koubun/n/n4227d01e4e18

📻 地方のお寺の今後について、お悩み相談に答えます。そもそも宗教法人であるお寺の仕組みとは?保育園経営と住職の兼務、檀家との関係、そして経営問題。私の経験を踏まえながら、お寺の未来について一緒に考えていきたいと思います。

お寺って誰のもの?お坊さんの生活はどうなってる?布施の仕組みは?素朴な疑問にもお答えしながら、現代のお寺が抱える課題について語ります。

#お寺 #お悩み相談 #住職 #仏教 #宗教法人 #地方 #過疎化 #経営 #蓮城院副住職のコウブン #スタンドエフエム #standfm
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サマリー

地方のお寺の経営と保育園の運営に関する相談が行われており、相談者は収入の問題や団家の態度、未来の選択について悩んでいます。お寺と保育園の運営の関係や法人制度の理解が話し合われ、個人の生き方や選択の重要性が強調されます。住職はお寺の運営資金と個人の収入を分けることの重要性を強調し、またお残花とのコミュニケーションを深めることでお寺の存続と経営の改善につながると説明しています。

お悩み相談の概要
おはようございます。コウブンです。
栃木県の片田川にある蓮城院というお寺で、副住職をしております。
今日はお悩み相談会をお送りしたいと思います。
このお悩み相談会というのは、
蓮の葉というお坊さんが答えるお悩み相談のウェブサイトに寄せられたお悩み相談文に私、コウブンが答える、といったものでございます。
では早速、お悩み相談の方に行ってみたいと思います。
30代の男性の方より、タイトルが、地方のお寺の今後について、ということです。
私のお悩みとぴったりの悩みの方ですね。
では相談文の方ですが、
地方の小さな寺で生まれて、寺だけでは住職の生活ができないために、祖父の代から保育園を経営しています。
寺のために保育園の給与から、支費を投じていますが、
半数以上の段下さん、現在存命の方、からは当然だという態度を取られて座ってきました。
現在がらんの修復を計画していますが、法人が赤字であることを理解していただけなく、
何年も葬式や法事で伏せを払ってきたんだからこそ、
そこから足りない部分を住職一家が出せば良いという意見が非常に多いため、がらんの再建は難しそうです。
地方の過疎地域に立っているため、実際のところは保育園の平園も視野に入れなければならなくなってきており、
これ以上の支費投入はできないことを伝えて、平園と同時に一族が寺から出ていくことを真剣に考えています。
寺に生まれたのだから寺を告げ、という方もいらっしゃいますか。
何かによる再建ができない寺を息子に継がせたくはありませんし、私個人が新人して、
転居先で信者として、もしくはフリーランスの兼業僧侶として生きていけば良いと思っています。
人生のうち数年間を修行という期間で過ごしたにしては、ずさんな自分と求められる理不尽さに耐えられません。
修行、新人が足りない、心構えが間違っている、自分の生活を犠牲にしてでも寺に尽くすべき、
何かさんのことを考えろ、など耳鳴りの良い綺麗なことはいくらでも思いつきますが、僧侶であっても生き物であり人間です。
もともと経済的な土台が崩れており、悪化しか見込めない地域のお寺を、私が寺以外から得た収入をもって維持する必要はあるのでしょうか。
妻と二人で得る年収であれば、一般的な家庭として家を建てて暮らせる程度と思いますが、
それを寺の会計に寄付し、息子に団家さんに住ませてもらっていると言い聞かせて貧乏な暮らしをさせなければいけませんか。
といったお悩み相談ですね。
お寺と保育園の経営問題
私のお寺も決して裕福ではありませんし、地方のお寺をこれからどうするかという悩みに関しては私も理解するところはあるのですが、
根本的に違うところがいくつか散見できましたので、その辺を通じて、
私からすればすごく恵まれている環境のようには見えますが、
私の意見がどこまで響くのかアドバイスになるのか分かりませんが、精一杯答えていきたいと思います。
ではまず整理してみましょう。
この相談者さんは、地方の小さな寺の住職でいかのような状況に直面している。
まず一つ、寺の収入だけでは生活ができない祖父の代からの保育園を経営している。
二つ目、保育園の収入を寺の維持に充てているが、団家から当然と見なされている。
三つ目、がらんの修復が必要だが、団家からは不正から脱せと主張し、住職家族の支費投入を求められる。
四つ目、過疎地域のため、保育園の閉園も検討せざる得ない状況。
五つ目、寺から撤退を考慮中で、将来は一般の信者もしくは兼業僧侶として生きることを検討している。
まずね、これを聞いている方はね、お寺というのはどういう仕組みかというのはね、わからない部分が多いと思いますので、そこを簡単に説明いたしますと、
お寺というのはね、基本的に宗教法人ですね。いわゆる法人格というのを持っております。
つまり、お寺というのは法人のものであって、個人のものではないんですよね。知ってました?多分あんまり知っている方少ないと思いますね。
よくね、坊主丸儲けということはありますよね。あれは何で丸儲けかというと、不正が税金かからないから。
つまり、宗教法人が不正として得た収入であれば、そこには所得税がかかりませんよということですね。
だけども、それは法人に対しては税金はかかりません。しかし、個人、住職であったり住職の家族であったりが給与として法人からいただく場合は当然ながら所得税はかかってきます。
ここね、よくわかっていないからね、坊主丸儲けって言うんですよね。確かに法人で得た収入が不正の場合は税金がかからないというのは、他の法人と比べても大きくアドバンテージはあるのかなと思います。
非常にすごいことですね。というか逆に、宗教法人が不正収入で税金かけられちゃうと、多分、おそらくほとんどのお寺は潰れてしまうと思います。すぐにね。
国によって保護されているおかげで生かされているという部分は事実上ありますね。というところが基本的なお寺というものの仕組みのところを簡単に紹介しました。
この方なんですけども、幼稚園を経営していると。お寺でもって。幼稚園を経営しているということは、これはですね、宗教法人のほかに、学校法人、学園法人、ちょっとその辺の言い方はわかりませんが、もう一つ別枠の法人をもって経営しているということになるんじゃないでしょうかね。
ともかく2つの法人を運営しているという状況ですよね。この方は幼稚園での収入をもって、それを宗教法人のほうにあてて、あててというか寄付して、そして宗教法人を運営しているという状況であるということですよね。
この人の悩みとしては、そういった形で自分の資材を投じて宗教法人を運営していくというのは健全じゃないんじゃないかという考え方ですね。
またね、学校法人、幼稚園のほうですね、幼稚園保育園かどっちでもいいんですけども、そちらの運営が過疎化のために将来的に厳しいと、運営状況が厳しいというところですよね。
そういったところから自分がやっていくというのはやめちゃおうかなというふうに思っているというところですよね。
これに対して答えというのは、何をしたいのかというところをまずはっきりさせなければならないというところは私は最初に思いました。
あと一番大きく思うのは、お寺も保育園もそうですけども、別に世襲ではないんですよね。
つまり親族が継がなければならないということはないんですよ。法人ですから。
だから別の方が入って経営してもらうというのは全然できるんですね。
お寺でも同じですね。お寺で生まれたとしても別にお寺を継ぐ必要はないんです。
それは宗教法人という形があるわけで、それに対して自分はその宗教法人で代表として生きていくのかどうかというのは個人の判断。
個人の判断というか家族とは全く関係ない話なんですよね。
なので別に血縁関係じゃなくても別の方が入ってきて住職を交代するというのもよくあるある話ですし、むしろそっちの方が健全かもしれませんね。
というわけで、まずは幼稚園の問題とお寺の問題は切り離すのが一番いいのかなと思いますね。
この人が切り離すにあたって何をしたいのかというところをはっきりさせた方がいいですよね。
お寺に対して未練がないのであれば、お寺は別の方に譲って幼稚園の経営に専念すればいいと思いますし、
どうしても切り離せないのであれば、運営するリソースを分散しているのが良くないのかなと思います。
もともとは、お寺を運営するために、運営を補助するために幼稚園を経営していたのですが、
その手段であった、お寺を運営するための手段であった幼稚園が厳しいのであれば、幼稚園を辞めて別の方法を探るというのが真っ当じゃないかなと私は思うんですね。
ましてや、そもそもおかしいなと思っていたところ、資材を投じて運営しているというところですが、
宗教法人と学校法人がつながっているということですから、その宗教法人の収益をそのままお寺に充てればいいわけで、
一旦この方を経営する必要はないんですよね、そもそもね、本当の話で言うと。
でもそれができないほどの運営状況であれば、やっぱりね、幼稚園、経営改革をするかもしくは辞めるかどっちかですよね、まずはね。
生き方と選択の重要性
もしも経営改革が難しく、再建が難しいというのであれば、スパッと辞めるというのが一番いいんじゃないですかね、無責任な発言ですが。
次にお寺の方なんですけれども、お寺の方に関しては、この方はどういう生き方をしたいのかというのが重要なのかなと私は思います。
なぜそんなことを言うかというと、私の場合は、私のお寺もものすごく低空飛行です。
経営状態は赤字ではないんですけれども、本当にね、雀の涙ほどの収益しかないので、
風が吹けば倒れるみたいな、そんなギリギリの状態でやっているようなお寺でございますから。
まだね、経営母体が、経営母体というか収益するものがね、別のところにあるというところで、私のお寺なんかよりもずいぶんマシなのかなと思います。
ごめんなさい、話が逸れましたね。
お寺の運営に関してなんですが、この方がどの地域に住んでいるかわかりませんが、
やはり個人の収入というものと、お寺の運営資金、お寺を回すための資金というのを一緒にしない方がいいですよね。
つまりお寺の収入、不正収入ですよね、主に。
そういったものをきちんとお寺で回す。
それ以外にお寺の住職さん、相談者さんは別のところから収入を得るという仕組み。
先ほどフリーランスという言葉も出てきましたけども、そういったフリーランスで稼ぐ。
それはあくまでも個人の経済を回すため、生きていくためにそこだけは回す。
だけども不正で収入したものは全部お寺に入れるという。
ちょっとダブルワークにはなるんですが、そういう形でしばらくやっていって、
お寺の経営、お寺の収入の方をいろんな施策を持って厚くして、
お寺の収入だけで回っていくようになれば、自ずと住職の個人の給与、収入の方も少しずつ上向いてくるのかなと思います。
ともかく今現在、住職さんにとって主になっている部分は切り捨てというのが一つだと思います。
お寺を愛しているというか大事に思っているのであれば、お残花さんとのつながりが大事であれば、
やはりお寺を守っていくという方に力を注いでいただきたいと思います。
逆に言うと、別に私はお坊さんをやりたくないんだ、お寺を守りたくないんだというのであれば、
やはり別の方に譲るのがいいのかなと思います。
宗教法人というものは、いわゆる普通の会社、企業のように経営状態が悪いからやめますというわけにはいかない部分って結構あるんですよね。
なぜならお残花さんの拠り所になっているというところがそういう事実があるわけですから、
そういう人たちのつながりを考えると、やめますというわけにはいかないですよね。
つぶしますという、宗教法人やめますというわけにはいかないので、そうであれば別の方に譲っていただく。
別の方を探すのはすごく大変ですけどね、どうしても嫌であればそういう手段を考えるというところもあってかなと思います。
私も偉そうに言っていますが、実際のところ、お寺の運営がうまくいっているかと言ったら、そうではありません。
コミュニケーションの重要性
だから、一生懸命自分が頑張っている姿というのをどんどん発信するといいのかなと思いました。
これをお残花さんにも見ていただいたり聞いていただいたりして、自分の状況というものを理解する。
つまり、お残花さんともっとコミュニケーションを取ると状況は少し変わってくるのかなと思います。
よくわかっていないから勝手なことを言っているんだと思うんですよ、きっとね、お残花さんは。
お金が十分にあるんだろうと思っているからだと思うんですけど、そうじゃないんだよというのはしっかりと伝える。
何度も何度も伝える。その上で、柄を修復したいのであれば、頭を下げるべきですよね。
これくらい出してくださいと。
そもそもお寺というのは、お坊さんが個人のものではありませんので。
簡単に言うと、お残花さんがお残花さんのためのものでもあるんですよ。
なので、お寺がボロになって不利益に込むのは一体誰なんですかというところですよね。
それはお残花さんにとっても不利益になりますよね。
だってボロになってくれば将来に渡ってお寺の存続が危うくなるわけですから。
お寺の存続が危うくなれば、当然ながら自分の大事にしているご先祖様のお墓であったりお祝いであったり、
そういったものを守るのも難しくなってくるわけですよね。
その辺をきちんと理解していただいて、みんなで守っていくんだというところをきちんと共有していただいて、
そして経営を少しでも改善する方向にシフト1行くという風なのがいいんじゃないでしょうか。
本当に偉そうに語ってますけどね、お前がやれよという話なんですよね。
自分にも今示えている意味で一生懸命熱く語っております。
どうかこの私の思いを届けばいいなと思います。
では今日はお話はここで終わりたいと思います。
本日のお話を聞いていいねと思った方、どうぞいいねボタンを押していただければ私の励みとなります。
どうぞよろしくお願いいたします。
また今日の放送のようにお悩み相談など個人的にあるのであれば、
どうぞメッセージ、ダイレクトメッセージ。
スタンダードFMの場合はあれだけの、あとはそういったメッセージを残すということをもって相談していただければ、
放送を通じたりとか、あるいは放送を通じなくてもダイレクトメッセージ内でお悩み相談に答えることもできます。
どうぞその辺もご検討していただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
では、連常院副住職の幸文でした。
ではではまたね。
21:16

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