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こんにちは、ゆりしろです。
こんにちは、うるたです。
今回は、政治思想・イデオロギーについて話していきたいと思います。
大まかに分けると、イデオロギーは、資本主義と社会主義があって、
私たちの住む国、日本や、今の世界の大抵の国は、資本主義というイデオロギーの下で成り立っています。
あと、今も社会主義の体制を取っている国って何か多くあるんですけど、何か分かりますか?
中国と北朝鮮とベトナムとかですか?
はい、そうです。
この中でも、中国とベトナムはちょっと変わった体制を取っていて、
中国は社会主義体制の中に、市場経済を取り込む体制で、
ベトナムはドイモイという資本主義の体制を、社会主義の体制の中に取り込むという政策を取っているんですけど、
メインの政治思想は大体この2つです。
なんですけど、昔、ウクライナでは、この2つのイデオロギーとは、かけ離れたイデオロギーによって運営された地区があるのは知っていますか?
知らないです。
この地区は、自由地区って言います。
なぜ国家ではなく地区っていう余儀なのかは、このイデオロギーの特性あってなので、それも踏まえて紹介していきたいと思います。
今回取り上げるのは、1918年から1921年までの間に、ウクライナの東南部、今のドネツクとかその辺りにあった地区で、
アナキズムというイデオロギーの下で運営されました。
アナキズムというイデオロギーは定義が存在しないんですけど、大まかには権力や権威という概念をなくして、政府なしで運営しようっていうのがイデオロギーです。
政府が存在しないっていうことは、国家ではないんですよね。
国家って、領土と政府があっての国家なんで、政府がなかったら国家を自称することもできないし、
このアナキズムを信じているというか、アナキズムによって地区を運営している人たちは、当事者たちは国家って呼ばれることを拒むことが多いです。
なので、便宜的に自由地区を国家ではなく、コミューン、共同体っていう意味なんですけど、コミューンと呼ぶことにするんですけど、
このコミューンはこのような5つの目標を立てていました。
1つ目が全ての政党の停止。
2つ目が全ての独裁の排除。
3が全ての国家の否定。
この1と3が特に異色なんですけど、政党の停止とか国家の否定とか、本当にもう国家ではないですよ、ここは。
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あと、残り2つ目標があるんですけど、ちょっと難しいんですけど、
4つ目が全ての過渡期やプロレタリア独裁の否定です。
プロレタリア独裁っていうのは、市民が国家を社会主義にするための運動なんですけど、過渡期も大体そんな意味なんですけど、大雑把に言うと市民による社会主義運動の否定ということです。
あと1つは社会主義による全ての労働者の自己管理というものになっています。
特に4つ目の過渡期の否定って、さっき言った通り社会主義運動の否定なんですけど、これがこのウクライナの隣国、ソ連の思想と真逆だったのですが、
当時のソ連はこの珍しいイデオロギーを実験や様子見っていう理由で自由地区と協定関係を結んでいました。
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意外にもこのコミューンは成り立っていたらしく、建国者のマフノは後の自分で書いた書籍で、
誰もが平等に家事を意思進んでいて、村の農業の計画も全員出席して会議で決めていたって言ってます。
それが本当に事実かはわかってないです。
マフノの支持者たちは、ウクライナの中央政府を批判し、言論の自由や集会、結社の自由を訴え、自ら自分たちと秘密警察との連携を禁じました。
結構民主主義的な運動をしてたわけです。
なんですけど、ソ連のボリシェビキ、ソ連の与党ですね。
そのソ連の与党ボリシェビキが、マフノは秘密警察を持っているとか、マフノの軍は退却を繰り返していて、この自由地区を裏切っているっていう、
まあ嘘なんですけどこれは。この嘘を言ってマフノの信用を落としていきました。
前述の通り、最初ボリシェビキは自由地区を実験として存在を許していたんですけど、どうしてこんな嘘をついてマフノの信用を落としめるようなことをしたかというと、
最初に紹介した自由地区の目標に原因があります。
自由地区は最初の一つ目の移植だって言った、すべての政党の停止っていうのを掲げていて、
実際に政党をすべて禁止したんですよ、自由地区は。
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そういうふうになると、ボリシェビキは、ボリシェビキってソ連の与党なんで、マフノを敵対しするようになりました。
政党を禁止されたので、ボリシェビキの存在も否定されてしまったので、ボリシェビキはマフノを敵対するようになって、
最終的にはマフノにロシア国内でテロを行ったっていう事実無根の権威をかけて、一方的に経験を破棄して侵略し、自由地区は崩壊してしまいました。
今回はアナキズムによって運営されたコミューン、自由地区について紹介させていただいたのですが、いかがだったでしょうか。
実はというと、アナキズムを支持する人たち、アナキストって言うんですけど、戦後の日本とかにもちょくちょくいたんですけど、
このアナキストによる運動は、この自由地区だけでなくて、帝政時代のロシアにもありました。
ロシアの文豪として有名なトルストイっていう人がいるんですけど、このトルストイっていう人の思想によって起こされた農民運動のトルストイ運動っていうのもありました。
自由地区もそうなんですが、アナキズムっていうのは平和を望む農民からの支持が大きかったので、農民からの支持が大きくて、
農業をみんなの会議でどうするか決めて運営していこうっていう政治理念があったので、世界が都市化、工業化するにつれて時代遅れの思想になり、忘れられていってしまいました。
皆さんもこんなイデオロギーがあったっていうのを、今の日本に照らし合わせて考えてみると面白いかもしれません。
今回の話はここで終わりにさせていただきます。ご静聴ありがとうございました。
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