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すこしふしぎナイト。この番組では、藤子F不二雄先生のすこし不思議な物語について、楽しくおしゃべりします。
はい、みなさんこんばんは。ゆうつけです。
さっぱです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
前回のリクエスト回のラストにお伝えしました通り、今回からね、
はい。
SF短編を取り上げていくようにしようと思っておりますね。
はい。
で、一番初めのお話なんですけども、これしかないでしょうということで、取り上げますのが、
『ミノタウロスの皿』というお話です。
はい。
これがですね、1969年に、ビッグコミックという作品に書かれた漫画なんですけども、
はい。
このビッグコミックっていう漫画雑誌自体が、大人向けの漫画をたくさん載せてる雑誌だったんですね。
うんうんうんうん。
で、大人も漫画を読むようになってる時代がすでに訪れてるわけですよ。
子供のものだった漫画がね。
うん。
その中には劇画ブームとか、
はい。
ちょっと難しい話とかも漫画で伝えられるような、大人の娯楽としての漫画っていうのが確立されてたわけですけど、
そこにもF先生に執筆入れが来たと。
うん。
はじめは断ったそうなんですよ。
っていうのも、僕の書く漫画っていうのはやっぱ子供に向けたものだと。
うんうんうんうん。
少年向け漫画、ギャグ漫画の世界を確立してね。
はい。
それで人気を博してた先生は、自分は子供たちに向けて漫画を届けたいっていうことで、はじめは断ったんですけども、
他の作品とかも、次々最終回迎えてたりとか、なかなか筆が乗らないみたいな事情もあって、引き受けることになったわけですよ。
はい。
で、自分の絵は丸っこくてかわいらしいから、そういう大人向けには向かないよって言ってあったんですけども、
うんうん。
当時の編集者の人が、そういう丸くてかわいらしい絵だからこそ、きっと怖い話が書けると。
うん。
ということで、完成したのがこのミノタウルスのサラという作品なんですね。
はい。
はい。
出来上がった作品を見た編集の人は、もう背筋が凍るくらい興奮したと。
うーん。
衝撃を受けたそうなんですよね。
はい。
で、大人向け作品として発表されたミノタウルスのサラの人気が出て、
ここから藤子 F.藤代先生も、子供向けだけではなく、大人に向けた作品を次々と書いていくことになったと。
03:04
うんうんうん。
大人向けに書かれたお話っていうのは、異色SF短編っていう風に呼ばれるんですけど、
はい。
それの第一弾というか、ここから始まったっていうのがミノタウルスのサラっていうお話です。
はい。
で、インターネットが発達してきて、情報がいろいろとね、いろんな人の間で取り交わされるようになったときに、
はい。
ドラえもんとか、エスパワマミとか、パーマンとか、子供向けの夢でいっぱい、子供たちの夢を叶えてくれるワクワクするみたいな印象がね、やっぱり強かったF先生の中にこんな話があるらしいっていうのが、結構噂で広まったんですよ。
うんうんうんうん。
なので、インターネット世代の方は、このミノタウルスのサラっていう作品の存在は、実は結構耳にしたことがあるんじゃないかなっていうふうには思ってます。
うんうん。
で、実際にね、この僕も大人になって、
はい。
このSF短編集を発見したときに、やっぱ衝撃を受けたんですよ。
おー。
うわおと、こんな怖い話書く人やったんやみたいな。
はいはいはいはいはい。
そっからはまりますよね、ほんとに。
ズブズブ。
あーなるほど。
というわけで、今回はサッパさんにもSF短編の載ってる本をお送りしましたので、
はい、ありがとうございます。
読んでいただいてね。
はーい読みました。
2人とも内容を知ってる状態で、
うん。
というか、1話完結なので、
うんうんうん。
やっぱり中身に触れざるを得ない部分もあるので、途中から本当に中身に触れていこうと思ってるので、
自分で読んでみたいなっていう方は止めていただいて、また読んでから聞いていただくのもいいかなと思います。
はい。
始めはね、ネタバレなしでいきますので、
興味のある方はね、あーこんな話なんやーと思って聞いてもらえたらなーというふうに思っております。
うんうん、はい。
というわけで始めていきましょうか。
はい。
ミノタウルスのサラです。
これがあらすじとしては、ある地球のね、男の人、男性の宇宙飛行士が、
うん。
宇宙で遭難していると。
はい。
自分以外の乗り組みには全員死亡。
うん。
で、救難信号を送り続けて、誰かが助けに来ないと、もう自分は生きていけない、死んでしまうっていう状態で、
うん。
こう、生きるか死ぬかのシーンから始まるんですよね。
はい。
そっから、えー、なんとか、まあ救難信号が受け取ってもらえて、今から22日後、22、23日後だったかな。
うん。
まあ、迎えに行くと。
いやいや、もうそんな、そんな生きてられないよと。水も食べ物もないのにと。
そうそうそう。
いう中で、ある星に、漂流?漂着?墜落するんですよね。
はい。
で、たまたまそこには水も空気もあって、救死に一生えたと。
06:03
うん。
で、その星の別の場所では、ある美しい女の子が、祝縁ね、祝いですよね。お祝いの席に登壇というか。
はい。
することができるようになりましたっていうことで、祝福を受けてるんですね。
で、涙を流してると。
うんうんうん。
この宇宙飛行士は、この少女と出会って、交流しながらね、絆を深めていくうちに、この星にある驚きのまあ事実というか。
うーん。
まあ、そういうあらずじになるわけですけども。
はい。
さぱさん、この話は最近ね、そうそう、収録をね、始めるまでは、ちょっと読まないでおこうと思いますっていうことで、ずっと温めててくれたんですけども。
はい。
どうでしたか?この話。あまり中身に触れすぎないように、感想がいただけたら。
いやー、まあ、わかるんですよ。どっちの気持ちもわかるんですよ。
はいはいはいはい。
その、まあ結構対立構造的なところが結構あると思うんですけど、どっちも間違ったことはやっぱ言ってないし。
うーん。
でもやっぱり、愛いれないし、みたいな。
そうね、すっごいやりきれない折り方するよね、こんな話ね。
うーん、なので、ああーみたいな、いやまあそうなるよなーって感じではあるんですけど、なんか。
うんうんうん。
まあ。
そうですね。一番最後のシーンとか個人的には好きなんですけどね。
まあまあ。
一番最後のシーンね。
それ一番最後のあの。
そこにもね。
はい、やつとかも。
くれていきましょうかね、後半でね。
はい。
そうね、僕の印象としては、
はい。
言ったら、この星に残ってる文化の話なんですよ。
うん、そうそう。
で、文化の違いって、こうね、地球上でも国が違ったり、地域が違ったりしたらね、カルチャーギャップみたいなことはあると思うんやけど、
そこでこう、主人公は非常にはがいを思うすると。
うーん。
その中で、さっぱさんも言ってくれたんですけども、この、なんていう星やったかな、イノックス星やったかな、イノックス星の人々、住人たちは、何もおかしいこと言ってないんやけど、
そう。
それは、地球の出身のこの宇宙飛行士から見ると、とても異様に映ってしまうというところを、どうにかなんとかしたいっていう気持ちがね、あるんだけど、
うん。
果たしてそれがね、どっちが正しいっていう話になるのか。
うーん。
それとも、どっちも正しいって話になるのか。
うーん。
で、最終的に、あの、まあ、悲劇的な展開を迎えてしまうんですが、それを止めることは実際にできたのかというね。
うんうんうんうん。
その辺りをすごく考えさせられるお話でしたね。
はい。
うーん。
さっきも言ったんですけど、絵柄が、これ、実際にね、漫画読んでくださった方とか、あとアニメにもなってたことがあったみたいで、
09:02
はいはいはいはい。
あの、絵柄ほんとに、よく僕らの想像する藤子F藤尾先生の、かわいい、かわいい絵なんですよ。
うん。そうですね。
ね、そこが、そうそう、そこが、さっきのほら、編集者さんのコメントにもあったけど、余計に怖いんですよね。
うーん。
こういう話をされると。
うん。
そうそう。で、あの、主人公のプロフィールはね、
はい。
地球出身の宇宙飛行士なんですけど、
うん。
好物がね、微不敵なんですよね。
うん。そう。
でね、迎えに来てもらってね、腹いっぱい微不敵食うぞっていうのを、
うん。
かわいい顔しながらね、こう意気込んでね、
はい。
で、どうにかこの20何日間を、ここの胃の癖で過ごそうとしてるんですけども、そこも最終的にちょっと、効いてくるというか、
うーん。
ここら辺でね、あの、読んだことない方でも、もしやって思った方もいらっしゃるかと思うので、
はいはいはいはいはい。
じゃあもうね、そろそろ中身に触れていきましょうか。
そうですね。
ここからは、わりとネタバレをね、していきますので、
はい。
ちょっと自分でね、読んでみたいなと思う方は、さっきも言いました通り、
うん。
1回止めてください。
はい。
はい。じゃあ、いきましょうか。
はい。
はい。というわけで、じゃあ、中身触れていきましょう。
はい。
ね。このね、女の子は、ミノワという女の子で、さっき、
はい。
あの、オープニングでね、祝福を受けてたっていうのは、
はい。
ミノタウロスの皿という、まあ、祭典?
うん。
まあ、イベントみたいなところに、
うん。
こう、数多くのね、こう、人間の中からこう、選ばれた、
はい。
一人の代表ということで、
うん。
もう、生まれたときから、生まれたときから、もうずっと努力して、この日のために生きてきたと。
そうそうそうそう。
ね、栄光を勝ち取ったわけですよ。
はい。
だから、ミノワ自身もそうやし、
うん。
両親とかも、すごく誇りに思ってるわけですよね。
うん。
それに、あ、そうなんだって、主人公も、
うん。
初めは素直に、まあ、関心してよかったねっていうことで、一緒に過ごすわけですけども、
そうですね。
ああ、そうだ、その前にあれだわ。なんとなくおかしいって思ってたさ、
うん。
その、文化の違いみたいなところで、
そう。食べ物が、
食べ物が、そう。
あの、なんか、草みたいな、ばっかりで、
そうそうそう。
で、なんか、君たちの食べ物ってこんな感じなんだね、みたいな、ご飯こんな感じなんだね、みたいな言ったら、
ああ、えさのこと?って言われて、え、えさ?みたいな。
かわいそうに、育ちがよくないんだねって、そこはなんか、主人公のさ、こう、都合のいい解釈でね、勝手に納得するんやけど、
まあまあ、まあ、最初ですからね、まだそれは。
だから、ビフ的食べたいわけですよ。
うん、ビフ的ね。
主人公は、お肉食べたいわけですよ。
はい。
そうそうそう、ちょっとおかしいんですよね。
うん。
えっと、ミノワが、こう、二人でね、お散歩とか、出かけたときに、なんか、花を摘んで、こう、バラか何かの、ほら、トゲで、こう、指を切ってしまったときに、すごい大騒ぎをすると。
12:04
うん。
で、まあ、家に飛んで帰って、でも、家族も心配して、
うん。
なんて軽はずみなことをと、すぐにお医者さん呼びなさいってことで、大騒ぎなんですよ、ほんとに指ひっかいただけやのに。
うん。
でも、ミノワもすっごいうなだれててね。
うん。
そのときに来たのが、お医者さんって言って来たのが、牛なんですよね。
うん。
うん。
牛が二足歩行で歩いてきてると。
そうそうそうそう。
そこのシーンよね。
うん。
で、反発するわけですね。牛の癖に、みたいなことを言いながら。
そう。
こう、人間側としてね、主人公は。
うん。
そのときに言われちゃうわけですよ。なんて凶暴な、これ何て言ってたっけ、牛のことを、うすって言ってたかな。
うす。
うん、うすって言ってたね。
だから、ミノワたち、人間として姿を描かれてるキャラクターたちは、うすと呼ばれてるわけですね。
そうそう、うすですね。
そうそう。で、さっき出てきた、牛の姿をした生き物たちは、ずん類。
ずん類ね。
ずん類ね。
うすとずん類。
そう、牛と人類みたいな感じかなと思うけど。
うん。
で、この世界は、えっと、簡単に言うとね、もう平たく言うとね、牛が人間を家畜として飼ってる世界だったわけですね。
そうですね、はい。
そうそう。うすが人間ね。ずん類が牛ね。ややこしいけどね、言葉で言うと。
そう。
で、あの、もてなされるわけですよ、主人公は。
はい。
空から来たって言って、はじめはわけのわからんこと言ってる。
うん。
あしらわれるんやけど。
うん。
実際にね、飛んできたロケットが見つかったから、本当のこと言ってたのかと。
うん。
で、まあ失礼しました。あまりにも私たちの家畜に似てたもので、ということで。
まさか、ずん類側とは、みたいな。
そうそう、ずん類側なんですね。
うん。だから、あの、心からお詫びして、もてなしましょうっていうことで。
うん。
こいつを振る舞われたりとかね。
はい。
ということで、そういうことだったんですかと。
で、ここで主人公は、そのイノクス製の文化がそういう構造になってるってことを知るわけですよね。
うーん。
うん。ここだけでもだいぶ衝撃なんですけど。
はい。
あの、人間が牛に飼われてるっていうのがね。
うんうん。
さらに、えっと、さっきの大騒ぎの、まあ理由がわかるわけですね。
はい。
ミノワはとてもいい子ですと。
うん。
あんなに美しい子は、もう何十年に一匹生まれるかどうかと。
ああ、そうですかと。
うん。
いかにこのミノワという子が美しくて、可憐で、素晴らしい子かっていうことを教えてくれるんやけど、その中に。
はい。
年に一度の食塩の皿にのせられることが決まったんですよって言われるわけですよね。
うん。
うーん、そうなんですか。今なんて?ってなるわけですよね、主人公からすると。
い、い、い、い、今何て?ってなってめちゃくちゃ焦って、急にね。
15:04
そう。
そうそうそう、この皿にのせられるって、ほんとにその言葉の通りで。
はい。
つまりご馳走として。
うん。
ね、宴にのせられると、ミノワが。
うーん。
うん。
で、それをおかしいというか、主人公的には大騒ぎして。
うーん。
なんてことだった、あの美しいミノワがと。
牛たちに食べられてしまうだと、と。
そういうことで、説得を始めるんやけど、こっからがまたさ、全く通じないわけですよ。ここの星の人たちには。
何を言ってるんですかと。だから、残虐だとかね。
牛が人間を食べるなんておかしいとか言うんやけど、ここの星の人類たちは、食物連鎖の一つだって言ったりとか、
かわいがって育ててきてる、そのために世話してあげてるとかね。
そもそも何を言ってるのかわからないです、あなたは。みたいな話をされたりとか。
あげく、あなたのいる地球では、人間は牛を食べないんですか?って聞かれたりとかね。
そんなこと、この星どうでもいいでしょうって言って取り乱して、そこはうまい答えは出せずに、主人公もスルーしちゃうんやけど。
印象的な言葉が出てくるんです、ここでね。すごく奇妙な感覚だったと。
言葉は通じるのに、話が全く通じないと。
こんな奇妙な感覚は初めてだ、みたいなモノローグが入ったりして、いかに主人公が熱弁をふるおうとも、ここの文化の違いっていうのを受け入れられずに、話が前に進まなかったかっていうのは、この一言でわかるわけですよね。
じゃあ、食べられる側にあってるミノワーはどうだと。ミノワーに言うわけですよ。聞いたよ話と。ミノタロスの皿にあげられるんだってねと。
で、君わかってるのか?もしかして死んじゃうかもしれないんだぞって言うけど、いや、そんなの死ぬに決まってるじゃないのって、もうケロッとしてるわけですよ、ミノワーもね。
はい。
で、「ちょっとは見直した?」みたいなところで、もう本当にこの宴にあげられることを、名誉に思ってるのがすごく伝わってくるわけですよね。自信満々で嬉しそうで、私はそのために生きてきたって。
で、「ちょっとでもあざでもついたら、その資格を失ってしまう。」と。
で、「死ぬのが怖くないの?」って言ったら、「ちょっと考えて怖いわ。」って言うんやんけど、だったら僕と一緒に逃げようって言うけど、嫌だと。
その名誉を失うことの方が怖いと。
だからイノクス製における家畜として飼われてる側も、そうやって死ぬ、牛に食べられるとかっていうことに関しての疑問っていうのは、やっぱり離からないというか。
で、なんか話聞いてるとさ、食肉種とか、農耕とかするときに使う労働力としての種とか、あとは愛顔種みたいなね、ペットみたいなね、とか人間たちもそういうふうに分けられてて。
18:14
で、「もう、育ちが悪いとひどいもんよ。」と、もうソーセージにされちゃったりとか、最悪の場合ね、なんかそのまま肥料にされちゃったりとか。
その点、私なんてとっても頑張ったんだから、それは名誉なことだと。
ということで、もうミノワもそのことに関してすごく引かない。
でも、そのまま行くとミノワは死んじゃうわけですよね。
はい。
それがどうしても人間としての感覚を持ってる主人公からすると、なんとかしたいということで、ミノワにも一生懸命話をするんやけど、
まあね、ただ死んじゃうなんてもったいないわと、意味のある死を迎えたほうがいいとか、まあそういうことでも、
そんな話をされる前から、ついにもう主人公も話聞いてるうちに、もう頭の中真っ白になって立ち尽くしてしまって、
はっ!って気がついたら、もうみんな帰っちゃっていなくなってると。
はい。
だから当日、お祭りの当日まで、ミノワたちにね、この風習はおかしいっていうことを一生懸命言うんやけど、
何も変わらずに、その祭りの日を迎えてしまうと。
これ自分がイノクス星に漂着したら、たぶん映ってないよねって思っちゃうね、ここ。
うーん、そうですね。無理ですね。
さっきの、じゃあ地球では人間は牛を食べないんですかって言われたらさ、これ地球に当てはめたらどうなんて話になってくるもんね。
そうそうそうそう。
牛がさ、意思を持ってそういうことを訴えかけてきたときに、我々人間はなんて答えるんやろうと。
僕らもね、お肉好きですよ。食べますよ。
はい。食べます。
なんなら今日も食べてますよ。
かわいい、見た目のいい動物はね、ペットにして、かわいがって、餌あげて、愛情を持って育ててるじゃないですか。
はい。
これはもう文化としか言いようがないというかさ。
うん。
そんな中に1人逆の価値観を持ったがゆえに、生きついてしまった主人公はこうやって苦悩しながら、祭りの日を迎えてしまうと。
はい。
うん。でさ、最後の日ですよ。最後の日のスピード感。
うん。
もう主人公はさ、決意したような顔で、ポケットの中にこの銃を忍ばしてさ、いざとなったらもう峡谷突破しようと思ってるわけですね。
うん。
立場としては、その穀品として迎えられるわけですね。
はい。
お祭りに。
うん。
で、ミノワに会わせてくださいって言ったら、おお、それはきっとミノワも喜ぶよと。いやいや、違うんだよと。食べられる前に会いたいんだよと。
うん。
っていうところで、がんばってミノワの後を追っていくわけですけども、順番に通されるんですよね。
はい。
21:00
ここがえぐいというか、なんというか。
うーん、なんか処刑見てるみたいな気持ちになりました。結構。
そう、そうなんだよな。
うん。
第一処理室ですって言ってね。
そう。
で、ここでなんかね、体をきれいにしますとか、そこにはいないと、きっと第二処理室に行ったんでしょうと。
うん。
で、第二処理室に行くと、ここで、体の血をね、全部ソースに入れ替えますとかね。
そうそうそう。麻酔薬とソース。
そうそうそう。麻酔薬とソースを兼ねてるね、なんかこう、液体みたいなのと入れ替えますと。
うん。
これによってね、この意識を持ったまま。
うん。
ね、その、皿の上にあげれることができて、みたいな話を聞いたら、もうやめてくれと、そんな話は聞きたくないと。
うん。
で、さらに、あの、ミノワは、あれなんだっけ、人工の心臓と肺をね、取り付けられるかなんか、っていう話になってさ。
ですね、はい。
首だけになっても、意識がある状態でね。
そう。
そう。
それでなんか、三次を受け入れながら、みたいな。食べた後の三次を聞けます、みたいな。
そう。ね、自分がね、おいしかったかどうかっていう言葉も聞けるとね。
はい。
いや、でも、これはミノワが望んだことなんですと。
そうそうそうそう。
うーん。
でも、愕然ですよね、もう。ここまで聞いて。だから、結局の話、主人公が救いたいのはミノワなんやけど。
うん。
ミノワ自身と一番価値観が合ってないんですよ、ここって。
うんうんうんうんうん。
うん。
で、最終的にミノワに追いつこうとした時に。
はい。
あの、すでにこの出汁の上にね、こう乗っかって、パレードというか、どんちゃかどんちゃか、わーわーわーわーな、ピーピーピーピー。
本当にお祭りのテンションで、わーって、ついに入場です、ぐらいなテンションで、こう、祭りの会場に招き入れられてると。
うん。
で、美しい、なんていうか、装飾品とかを身にまとって。
はい。
で、まあ、体はもう服を着てないですよね。
美しい体をね、こう、さらしながら、満足そうな顔で、わーって、みんなに手を振りながらね。
はい。
招き入れられるところを、ミノワって言って、一生懸命追いかけるわけですよ。
で、あ、来てくれたのって、嬉しいわ。
うん。
私が食べられるところ、見てねっていう、まあ、そんなテンションでね、おいしく食べてねみたいな。
うん。
で、降りるんだ、そこからって、一生懸命訴えかけるんやけど、何?聞こえない。
で、もう、わーわーわー、でおでおしてるからさ。
うん。
僕と一緒に行って、もうね、逃げるんだって言うけど、
はい。
おいしそうでしょ、私、みたいな、もう全然噛み合わない、ね。
うん。
やりとりが続いた後に、
うん。
周りでさ、騒いでる人たちに、まあ、どーんとぶつかって、
うん。
転んでしまってさ、主人公も。
はい。
で、ミノワはどんどんどんどん奥の方に行ってしまうと。
で、その先には、あれなんていうの、本当にミノタウルス、僕らがイメージするミノタウルスですよね。
24:00
うん。
剣を持ってさ、
はい。
このミノワに向けて、振りかざすところで、バタン、扉が閉まって、一旦シーンは終わってしまうと。
うん。
最終的には、そのね、ミノワは結局、語られてはいないし、描かれてはないんやけど、
うん。
まあ、彼女の望み通り、
はい。
ね、宴の席のメインディッシュとして、
うん。
振る舞われて、
うん。
言ってたことが本当なのであれば、彼女自身も意識があるまま、食べられてしまったんだろうなという。
うん。
そっから先は、もう、
うん。
語りですよ。
待ってた宇宙船が迎えに来て、
うん。
脱出することができたと。
うん。
最後でね、最後の一言はね、泣きながら、俺は宇宙船の中で、美不敵を頬張ったって言って終わる。
うん。
何この悪いと思ったけど。
うーん、ちょっと、まあ、
ブラックすぎるやろうと思ったけどね。
はい。
ねえ、なんか、ちょっとえぐいよね。実際えぐいよね、この話。
そうですね。
生々しさもあるし、その、初めの前半のその文化の違いがどうしても受け入れられないとか、
うん。
言葉が通じるのに、話が通じないっていうところの、
うん。
どうにもできない感覚っていうところが、もう一つの衝撃なんやけど、
はい。
その、避けられなかった運命と、ミノワが辿った結末っていうのが、
うん。
うん、生々しいし、
うん。
で、さっき言った、その、F先生の可愛らしいね、絵でこのストーリーが進むっていうところがね、
はい。
これは、衝撃は受けるでしょ、初めて読んだときは。
うーん、そうですね。
うーん、どうすか、このお話。
いやー、なんか、最初、そのミノタウロスのさらって名前聞いたとき、私なんか、
うん。
すごい、なんか拷問の話かなんかなのかなーとか思ってて、
はいはいはいはい。
で、で、読み出したスタートが宇宙だったんで、あ、なんか違うなーみたいな、
なんだろう、この話って思ってたんですけど、結果でもなんかそういう部分とかもたどったりとかして、結構なんか、
どんどん怖くなっていくっていうか、
だったので、うーん、なんか喜んで自分の体を差し出すって、どんな気持ちなんだろうっていう、
うーん、
感じですけど、
いやねー、そうね、初めのネタバレなしのとこで、さばさんが言ってくれたみたいに、
うん。
誰も間違ってないよね、これ。
そうですね。
そう、で、誰が正しいもないのよね。
うん。
だって、そのために生きてきたよ、ミノワは、この瞬間のために。
うんうんうん。
だから、ね、生きたまま、王前の前で惨事を受けながら食べられるっていうことが、
彼女にとっては、最高の名誉であり、人生の目的だったわけやから、
27:00
うーん。
じゃ、それを主人公が連れ出してさ、
はい。
じゃ、命生きながられたとして、それは彼女が喜んだかどうかって言うとわからないよね。
うーん、そうですね。
あくまで主人公目線で描かれてるので、
うん。
残酷な風習みたいな捉え方もできるんやけど、
うん。
ある意味で、これ、ハッピーエンドかもしれないわけですよ。
うんうんうんうん。
うん。
主人公は、だってね、迎えが来て、地球に帰ることができたわけやし、
はい。
後味は良くなかったと思うけど、
うん。
大好きなビフ的にありつけたわけやから、
うーん。
最後のこのさ、泣きながらビフ的を頬張ったって、これ、たぶんF先生の両親なんかなと思ったんやけどね、
最終的にちょっと、くだらないしょうもないコマで、笑いで終わらそうと思ったけど、なんか、
うーん。
余計になんか、後味悪い感じがするけど、これ。
結局、お前は食うのかよっていう、
そうそうそうそう。
のが、はい。
泣いてるんじゃねえよ、みたいなね。
うーん。
いやもう、これがね、うーん。
こっから始まるわけですね、大人向けのSF短編シリーズっていうのが。
はい、そうですね。
そう、結構ね、あの、この少し不思議な人、やってきて1年ちょい経つんですけど、
この番組って、ドラえもんとか、わりと人気のコンテンツはあるんですよ。
うんうんうんうん。
だけど、僕が伝えたいのは、このF先生っていうね、藤子F藤代先生っていう漫画家の偉大さっていうところで、
ドラえもんとか、楽しい子供向けの作品だけじゃないよと、
大人向けの作品にもこんなにすごいお話があるんだよっていうのを、どんどんどんどん広めていきたいなと思ってて。
はい。
なので、あの、今回から始まったSF短編シリーズっていうのは、いわば、なんていうんだろう、新しいフェーズというか。
うん。
ね、これまで1年間続けてきて、いろんなお話を聞いてもらって親しんだ上で、
はい。
こんなお話もあるんですよっていうのを、どんどん伝えていけるような機会にしたいなと思ってます。
うん。
はい。
SF短編のこのシリーズはね、今でも本屋さんで買えるんですよ。
はい。
たびたびね、登場してます藤子F藤代大全集っていう全てのお話が読めるものもあるんですけども、
これやっぱり1冊1000円、500円とか600円とかままのお値段するガチのやつなんで、
ちょっとそれはっていう人は多いと思うんやけど、
うん。
普通に単館でSF短編っていう漫画本も売ってるので、
はい。
よかったらね、このお話だけじゃなくたくさん載ってますので、
うん。
藤子F藤代先生の大人向けのちょっと怖い、ブラックな世界に触れてみたらどうかなと思っておりますので、
どうぞよろしくお願いいたします。
はい。
じゃあ今回はこれで終わっていきましょうかね。
ありがとうございました。
はい。ありがとうございました。