今回のテーマは、物事の始め方ときっかけについてです。
今日は実はゲストをお呼びしておりまして、その方と色々なことに取り組んでいらっしゃる方なんですけれども、どういう風にそれが始まったのかとか、そういうところを色々エピソードを伺えればなと思っています。
エンジニアリングマネージャーの問題集。
では本日のゲストを紹介します。Webエンジニアのフォルテさんです。フォルテさん、簡単に自己紹介お願いします。
Webエンジニアをやっておりますフォルテと申します。
基本的にはバックエンドが経験多いんですけども、フロントエンドもインフラも色々やってる感じのWebエンジニアになります。よろしくお願いします。
今日はよろしくお願いします。
Twitterでお声掛けいただいて、フォルテさんの方もポッドキャストだったり色々やられてるんですけれども、ちょっとこちらの方に出てみませんかというか、一回やってみましょうという感じで今回ゲストとして来ていただいております。
今日はマネジメントを中心にいくつかのお話をさせていただきたいと思ってるんですけれども、まず結構色々なことをやってらっしゃる中で、どうして今のフォルテさんになったのかというか、フォルテさんってどんな人なんやみたいなところを聞いてる方も知りたいのかなと思いますので、
何でしょう、社会人になってからのどんな会社でどんな感じのことをされてきたのかって、フォルテさんの方からお話いただいてもいいですか。
そうですね、私新卒でこのIT業界に入ったのが2007年の時でちょうど20歳の頃だったんですけども、なので今大体17年目ぐらいこの業界にいるんですけども、最初の会社がいわゆる中小のSIRと呼ばれている大手結構有名な会社のグループ会社みたいなところでして、
そこで9年間同じ会社にずっといて、主に受託受け負いの開発をやっておりました。で、それもウェブサービスですね、一般にインターネット上に公開されるっていうよりはその会社さんの業務システムをイントラ内に作るみたいな案件が多かったんですけども、
そういった案件を半年ごとに受託で繰り返した案件をやっていく中で、毎回デスマーチと言いますか、炎上するということが多かった。多かったというか、ほぼ炎上してたんですけど。
なのでなんか、大体その半年なんで、3月末年度末とあと9月かな、10月かとかに農期を迎えるっていうパターンが多かったんですけど、その3月9月になると残業給出が増えるっていう典型的な辛い開発と言われているやつでして、
大体そんな開発の仕方が6、7年続いた時に、当時私テレビゲームが好きで、ネットゲームも好きなんですけど、当時発売されたぐらいのファイナルファンタジー14というネットゲームMMOがありまして、
でちょっとそのゲームが色々あって作り直すだったりですとか、一度サービス開始したものを畳んで新しくもう一回サービスインするみたいなことをちょっとやった、結構世にも珍しいと言いますか、おそらくこんな例は一つしかないと思うんですけど、
確かに。
っていう例があるというか実績があるゲームだったので、結構それに関するカンファレンスじゃないですけど、こういう知見がありましたよみたいなのがゲーム開発業界内で発表とかがされてまして、
ちょうどそのタイミングでゲーム開発プロジェクトマネジメント講座っていうそのファイナルファンタジー14をどうプロジェクトマネジメントしたかという講座があったんですけども、その資料を読む機会があったんですね。
これ資料を読んだ時にすごく本当に良いことが書いてある。マネジメントとしては当たり前のことなんですけど、その当たり前すら知らない私にとっては非常に目から鱗が落ちると言いますか、世界が広がる感じがしまして、そこからアジャイルだったりとかスクラムだったりとか、
プロジェクトマネジメントですよね。そのマネジメントをする管理というよりはうまく回していくっていうところに非常に興味を持ったっていうところがまずきっかけであります。
なるほど。今の話だけですごいストーリー性があると言いますか。めちゃめちゃ面白いですね。最初のSIRさんのところって、ちょっと脇道の話かもしれないですけども、言語だったりどんな業種のどんなシステムを作ってらっしゃったのかって言える範囲で伺うことできます?
はい。言語としては基本的にJavaが多かったんですけども、ウェブ開発をすごく得意と言いますか、経験があるエンジニア、ベテランエンジニアみたいなのがいなくてですね。
もともとそのロボット制御みたいな、いわゆる組み込みって言うんですかね。メインのところに新しい案件、これからはインターネットだみたいなところでウェブを始めたみたいな会社だったので。
そうなんですね。
なのでなんか当時もうスプリング、フレームワーク、スプリングとかあったと思うんですけど、フレームワークっていう存在すら知らないみたいな。
なるほど。
あとMVCなにそれみたいな感じの。本当にそういう今で言えば本当お決まりというか基本みたいなことがわかってない人たちがなんとなくネットや書籍で拾ってきたハローワールドみたいなものをベースに書き始めたコードが綿々と受け継がれているみたいなことが多くてですね。
なのでちょっと専門的なというか言語に依存した話をすると、Javaを基本的に使っていたんですけども、いわゆる生のサーブレットっていう表現になるんですけど、本当にサーブレットに対してリクエストレスポンスを書いていくみたいな形で。
フレームワークとかそういうMVCみたいなのもわからないので、1個の.javaファイルにメイン関数じゃないんですけど入り口と出口があるみたいな感じでリクエストを受け取って中身見てSQL投げて結果を加工して。
当時はJSPっていうテンプレートみたいなのがありましたね。あれに埋め込んでとか、あとはもう何ならサーブレット側でHTMLをテキストで起こしたものをベースに送るみたいなことをやっているような感じでして。
なるほど。
業界的には受託受け負いだったので、お客様の案件によるというか、お客様の業種によるというところが多かったんですけども、グループ会社っていうのもあったので、親会社といいますか、元の会社の仕事を受けたりっていうのと、
あとは配達とか郵便とかそういう運送業っていうんですかね、の業界とか、あとは小売業みたいなところでバーコードをピッと読み取るようなハンディーにちょっと組み込むようなプログラム。これはちょっとwebではないんですけど。
あと私が直接関わってない部分であったのは、太陽光、ソーラープレイ。まだちょっとスマートメーカーとかが普及しきる前ではあったんですけど、その太陽光の発電状況とかをリアルタイムにwebで見れるようにしようみたいなプログラム、プロジェクトがあったりとか、そういった感じでいろいろやってたって感じですね。
いやー、なるほどなるほど。その辺の話、もうちょっとしたいなぁ感はありまして。何でかっていうと、何ですかね、やっぱり今2020年ってwebの作り方とかって、もういろいろ研究されていてというか、ベストプラクティスみたいなのが豊富にあって多分多くの人はそこからスタートしてると思うんですけど、
僕多分ホルディさんよりさらに一回りというか何というかちょっと前の感じではあるんですが、やっぱりwebでシステム作るっていうのが、何かそのベストプラクティスも何もないというか、何かそういう時代でしたよね。
そのスプリングみたいなのが一部では出てきていたにせよ、何かもうそれが当たり前みたいな感じには全然なっていなくて、まあそのもちろんキャッチアップできてないとかいろんなところもあるでしょうけど、とはいえ何か割ともう自分たちで何かどうやって作るのかなって、結構ゼロベースみたいなところから何か勉強しながらというか、
そんな感じで作ってた気はしますね。
いやーそうですよね、あと特殊な制限というか環境だったということ一つを付け加えると業務システムが多かったので、
社内だけみたいな。
なのでいわゆるその当時2007年ぐらいだとまだi6、インターネットエクスプローラー6がバリバリ使われていて、かつそのイントラでしか使わないから複数ブラウザ対応みたいなのも必要ない感じなので、もう本当にi6でしか動かないJavaScriptをひたすら書く。
そうですよね、それでいいというかむしろそれじゃない。
当時だとプロトタイプJSとかでしたっけ?
ありましたね。
多分JQueryの1個前ぐらいだと思うんですけど、ようやくブラウザ感の溝を埋めるみたいなところが。
そうでしたね。
始めた頃は多分それぐらいだったんですけど、さっき言った通りi6しかなかったので、そういったものを入れようみたいな動きにもならず、ひたすらいわゆるバニラJSを書いていたって。
そうですよね。その辺の作法もクソもない頃から僕やってたんで。
ゲットで送信するのか、ポストで送信するのかとかもう何もないんですよ。
ない、ないですね。
好きにやるというか。
当時はAJAXが、AJAXって言葉が出てきたぐらい?
ぐらいですかね、2000年ちょっとみたいなところで。
なので、今みたいに通信周りのライブラリーっていうんですかね。
全然なかったですね。
あったとしてもメジャーではない感じではありましたね。
いやぁ懐かしいですね。時代は進化しましたね。
そうですね。
そんな中で、最終的にスクウェア・エニックスのところに辿り着かれるんですけれども、
プロジェクトがことごとく炎上みたいな。
いやいや、そんなもんだよなと思いつつ、表現としてはなかなか面白いと言いますか。
っていうところでやってらっしゃって。
なんでしょう、そこも技術的にというかノウハウがなかなか持ってらっしゃらなかったみたいなところもあると思うんですが、
その後から振り返ってみたときに、それ以外にも何かプロジェクトマネジメントなのか、何かのところで要因があったっぽいんですかね。
なんか本当に、ただ一つこれが原因みたいなのは今パッと思いつかないくて、複合的なものだとは思うんですけど、
業界的にあるあるなのが、営業が取ってきた案件が無茶だったみたいなところも多分あったとは思うんですよね。
それで始まったときに、結局そのマネージャー層と言いますか、マネジメント層がその無茶をまず正せないというか、言い出せないみたいな、契約なんでみたいなところですよね。
なんとなく当時はウォーターホールだったので、最初に当然選票と言いますか、スケジュールを立てて、当然その時点で終わるスケジュールを立てるんです。
最初から終わらないスケジュール立てる人はいないので。
で、大体1週間か2週間ごとにお客様に進捗報告とか、社内に報告とかするんですけど、稲妻選って言って分かる方がどれくらいいるか分からないですけど。
今言うのかな。
言わないですよね、きっとね。選票と呼ばれる、横に倒した棒グラフみたいので設計が例えば1ヶ月とか、
実装が1ヶ月、テストが1ヶ月、リリース2週間みたいな感じで、工程ごとにスケジュールを引いていくんですけど、
それに対して横軸の棒グラフに対して縦線の点線で進捗を表すっていうのがありまして、
で、進んでいるところは山になると言いますか、右側に振れて。
遅れているところは左側に凹む谷になるので、ギザギザした線になるんですけど、これを稲妻選と当時、現場じゃ呼んでいたんですけど。
これがどんどん凹んでいく。基本的に凹んでいくんですけど、毎打押しってあんまりないので。
で、じゃあなぜそうなったかっていうと、要は仕様が決めきれなかったりですとか、あとはもう不確実性ですよね。
これやるならあれやらなきゃダメじゃんとか、これやったことないんだけどどうやるのみたいなところでどんどん想定外の。
それはその契約だったりとか、一番最初に仕様を決めるときですね、見積もりで要求仕様を定義するときに決めきれなかった部分がまずそこで歪みとして出てきて、遅れ出すっていう感じですね。
で、結局それもまたマネジメント層がそこを立たせないまま、残業でカバーしますとか、QCDじゃないんですけどテスト省略しますみたいなことなんか。
できないんですけどテスト省略なんて。
っていうので、要は悪臭っていうんですかね、悪い見本みたいなマネジメントを続けた結果、当然後工程に行けば行くほどその幸せが全て後工程に被ってくるので、
さっき言ったようなデスマーチっていうのは実装、テスト、リリースみたいなところがそういったところの幸せを食らってっていう感じですね。
いやー、まあ今話せばなんか笑い話なんですけど、本当になんかそうなんですよね、なんかうまくいかないんですよね、いろいろ。
そうですね、まあそういったところでやってこられて、そういったご経験ご苦労されながらの、どっかの時点でファイナルファンタジーのところ出てくるんですけれども、
これ、まあそのプライベートの方っていうんですかね、ファイナルファンタジーを突然始めたっていうことではないと思うんですが、
ゲームとかはまあ並行してずっとこうやられていたっていう感じなんですかね。
そうですね、子供の頃からテレビゲーム、いわゆるファミコン、スーパーファミコンみたいな時代からゲームが好きで、
ずっとゲームをやってきた中で、当然ファイナルファンタジーやドラクエ、ドラゴンクエストみたいなメジャーというか有名どころなゲームも好きでやっていて、
2006年、7年ぐらいにそのファイナルファンタジーの新作がネットゲームで出るぞというのが話題になって、
しかもものすごいグラフィックであったりとか、システムが盛りだくさんで、もうなんか夢のようなネットゲームが出るみたいな話題になって、
で、蓋を開けてみたら、先ほどもちょっと言ったように、もうぶっちゃけ忖度なしで言えばバグだらけ。
で、どれぐらいのバグかというと、RPG、ゲームなのでメニューを開いたりするんですよね。道具を選ぶとか装備を変えるみたいな。
で、そのメニューを開くボタンをポチって押すと、メニュー開くのに3秒から5秒かかるんですよ。
もう基本がまずできてないっていうところで。
で、ゲーム自体も確かにハイクオリティというか、グラフィックが非常に綺麗だったんですけど、綺麗すぎて重たすぎるっていう問題があって、
これはまぁ後の世でも言われてはいるんですけど、RPG、ネットゲームで人間のキャラクター、プレイヤーキャラクターですね、プレイヤーキャラクターが出てきて会話したり冒険したりするっていうゲームなのにも関わらず、
その他のキャラクターがほぼほぼ表示されないっていう状態になってまして、それは何でかっていうと、
本当は優先すべきは他のキャラクターを表示してコミュニケーションを取れるようにすべきっていうのがネットゲームMMOの基本なんですけど、
その時点でのFF14は他のオブジェクト、例えばその辺に置いてある火壇ってあったりとか、
街のライトみたいな、電灯みたいなものの方がプレイヤーキャラクターよりポリゴンと呼ばれる、要はリソースですよね。
グラフィックリソースを割いていて、一説にはその火壇がプレイヤーキャラクターの4倍だか8倍ぐらい重たかったらしくて、
当然火壇なんで、道に火壇が1個置いてあるなんてことはないわけで、それが道に点々といくつも置いてあるんですよ。
もうそれだけでリソースを食い潰しちゃってて、キャラクターが表示されないとか、
例えば街に入る時、フィールドから街に入る時のロードで、その火壇のロードに時間かかっちゃうみたいな。
っていうのでも、ほんと基本ができてないみたいな状態で、ボロクソに叩かれるというか、大炎上をしたっていう感じで。
で、そこから3年ぐらいかけて作り直したっていうのがさっきの話ですね。
僕もゲームはそこそこやってるんで、その話も舌触りますけれども。
でもそれでFFのプロジェクトのカンファレンスがあった発表の話にたどり着くっていうことなんですけれども、
これなんかでもどうなんでしょう。単にゲームをやってたから、そこにカンファレンスを覗いてみたとか、
そういう単純な話でもなかったりするんですかね。どうきっかけでそれを見ようってなったんですかね。
多分本当に私がゲームだけをやっている人だったら、このカンファレンスの存在を知っても資料まで見ようとか、
中身まで見ようって思わなかったと思うんです。
で、じゃあなぜそれを見ようと思ったのかというと、やはり私がIT業界といいますか、
コンピューター、パソコン、プログラムを使って開発をやっているっていうところと、
当時のゲーム開発もWindowsの、WindowsかMacかどうかなんですけど、パソコンで開発をする、
特にネットゲームMMOなので、いわゆるコンソールとかコンシューマーハードと呼ばれる、
ファミコンとかプレイステーションみたいな、専用のチップに対して最適化されたプログラムを書くというよりは、
もうちょっと一般的な開発をするっていうところになってきたというのもあって、
自分がやっている業務システムの開発と、そのゲーム業界の開発っていうのが、
2012、2013年当時の私からすると、神話性があるというか、何か良いものが見られるんじゃないか、
知れることがあるんじゃないか。で、自分が好きなゲームだしっていうのもあって、
その2つの両輪というかきっかけで、覗いた、覗いてみたっていう感じですね。
確かにそうですよね。自分が業界にいて、かつプロジェクト的な話っていうのが、
ご自身でもそこのつらみというか、持ってたでしょうから、
よりその話には反応するっていうのは必然だったのかもしれないですね。
そうですね。あと1つこれも付け加えると、当時、その当時の私自身としては、
そのマネジメントっていうことを意識していたわけではなかったと思います。
なぜこんなにデスマが続くのか、つらいのかっていうの認識はあったんですけど、
じゃあどうしたらいいのかっていう答えがなくて、
何かもう諦めの境地みたいな、システム開発ってこういうもんだよなぐらいの勢いでいたところだったので、
あ、これならうまくいくかもみたいなビット来たと言いますか、ひらめきがあったというよりは、
ああ、こういうのもあるんだなぐらいのFFってこういうのもあるんだなぐらいの感じで覗き込んだので、
何かそこでマネジメントだってなったっていうよりは、それを見た後の話に
マネジメントっていうものに気づいたり興味を持ったりって感じですね。
そうですね、このスクエア・エニックスさんの何ていうタイトルでしたっけ。
ゲーム開発プロジェクトマネジメント講座っていうタイトルですね。
このスライドあれですよね、今でも見れますからね。
いわゆるプロジェクトマネジメントと言いますか、プロジェクトマネージャーの最高責任者的な立場。
CTOって書かれてますからね。
そうですね、当時CTOだったのかなと思うんですけど、
要はこれから作り直すっていうプロジェクトをうまく活かせるためにそのプロジェクトに参加していたっていう方で、
実際やってみてどうだったかっていう資料がこれなので、
本当におっしゃる通り実体験に即したと言いますか、
そういったものから来ている説得力のあるものっていうのはおっしゃる通り、私もそう思いますね。
もうこの時点でその域に到達してらっしゃるっていうか、
現場でやってる人からしたら当たり前なのかもしれないんですけども、
でもすごいことをちゃんとされてるなっていう感じはしましたね。
この資料を今回教えてくださってありがとうございますっていう感じで。
ちなみになんですが、このゲームみたいなところをさっきも少し触れたんですけれども、
ちょっと余談になってしまうんですが、なんか僕の方も若干話したいことがあって、
ちょっと織り交ぜさせていただくんですけれども。
僕はFFは、ハイノファンタジーはあんまりオンラインではやってなくて、
それとは別にもうちょっと年で言うと、これいつぐらいだったかな。
でも2011年とかそれぐらいだった記憶があるんですけど、
これまたMMO的なやつで、セカンドライフっていうやつが流行ったんですよね。
なんていうんだろう、オープンワールド的なMMOで、
その中で特に目的はなくって、何か物を作ったり、いろんなことができるっていうタイプのやつですと。
マーケティング的なところの絡みで、いろいろ怪しいとか言われたりもしたやつではあるんですが、
僕は純粋に楽しんだんですよ、このゲームを。
そこで一つ、二つかな、僕がこのゲームから学んだというか、
すごく面白かったなって思うのが、オープンソース的な運営の仕方をしてたんですよ。
これって他のゲームではどうなのかなっていうのを後ほどフォルテさんに聞きたいんですけど、
セカンドライフっていう、ある種その中でいろんな人たちがあれこれの活動をしてるものを、
リンデンラボっていう会社が運営してるっていうタイプ。
その構図は他のオンラインゲームとかも一緒だと思うんですよね。
そのリンデンラボの人たちが、まずビューワーっていうサーバーとクライアントサイドの2つソフトウェアがあって、
そのクライアントサイドのソフトウェアをビューワーって呼んでいて、ビューワーはオープンソースだったんですよ。
なんとって面白くて、誰でもソース読めると。僕らエンジニアだから読むじゃないですか。
こここういう処理してるんだ、みたいなのを読めたり。
そのビューワーのバグ管理とか機能開発の管理をジラーでやっていて、そのジラーもオープンなんですよ。
僕らがバグ見つけると、そのジラーにバグレポートできるみたいな感じなんです。
バグが溜まっていくじゃないですか。
それに対して、これは1週間に1回か2週間に1回かな。
開発メンバーのCTO的な人とあと何人かとかがオープンにミーティングをするんですね。
トリアージするミーティングっていうのをやってて、それをセカンドライフの中でやるんですよ。
MMOの中でその人たちのオフィスっていうかスペースが…
みんな家持ってるんですよね、その家とかで。
その人たちのバグトリアージアワーとか行って、何月何日何曜日何時かでやりますって言って。
そこに僕のアバターとかみんなのアバターとかで参加していって、
これはこういう風でこういうバグだから何とか直してほしいみたいなのを訴えると優先注意を上げてくれたりだとか。
そういうことをやってましたね。
オープンソースとして作られていたし、オープンソース的な運営っていうんですかね。
その当時他にもオープンソースで作られているソフトウェアって当然あったんですけれども、
僕自身がっつり貢献したことがなかったし、
ネットワーク上のそういうスペースであたかも現実に一緒に会話しているような感じで
オープンソースに取り組むみたいな経験にもなったんで、
それはめちゃくちゃ面白かったな、学べたなみたいな感じだったんですよね。
っていうのがエンジニア視点ではすごく面白かったところで、
そういうのって他のMMOとかではどうだったのかなみたいなのをチラッと聞いてみたかったりしますけど。
基本的には先ほどのセカンドライフの言葉で言うと、
ビュワー的なものをオープンソースでっていうのは基本的にはないと思います。
ないですね。
特に最近はそうなんですけど、
セキュリティの面がどうしてもいろいろある、
データの改ざんとかを含めたセキュリティもそうですし、
キャラクターの改造みたいなところで見た目はあまりよろしくないと言いますか、
感じにしてしまうみたいな危険性を運営側がどうしても管理できない、
コントロールできないって話になっちゃうので、
基本的にそこまで自由度が高いものはないというか聞かないですね。
ただ取って変わったってわけではないんですけど、
プレイヤー側が自由に改造するだったり追加するみたいな文化として、
今でも残っているのはいわゆるモッドって呼ばれる。
モッドありますね。普通になってますよね。
なってますよね。あれがよくある話なのかな。
と思ってまして、特に海外製のゲームはモッド推奨というか、
公式がモッドに対応しているみたいなところがありますので、
有名どころだとマインクラフト、
マインクラフトは厳密にはネットゲームというかオンラインゲームというよりは、
オンラインでもできるゲームではあるんですけど、
マインクラフトのモッドって星の数ほど出ていると思いますし、
先ほどセカンドライフの美話でいうところで言うと、
マインクラフトってJavaで作られているゲームなので、
Javaのコードが読めればコードが読めるんですよね。
当時のマインクラフトが出たときの驚きとして、
Javaでこんな3Dのゲームができるんだっていうところが非常に驚きで、
制作者の名前をどうせ言っちゃったんですけど、
優秀なJavaエンジニアの方で、
ゴフっていうんですかね、デザインパターンをめちゃくちゃ使ってたりとか、
結構勉強になるコードだったようで、
そういう部分でモッドだったりとか、
ゲーム自体のコードを読むみたいなところの文化っていうのは今でもあるし、
続いているっていうのはあると思います。
なるほど、なるほど。
ちょっとこの辺の話が尽きなくなりそうなんですけど、
趣味というか遊びというか、そういうところのものきっかけで、
意図せず仕事の役に立つというか、
役に立つことを意図してやってるわけじゃないんだけれども、
なんか面白いし、結果的に役に立ったかなみたいなことってあったりするんですよね。
ありますね、なんか本当に何もしないで家で閉じこもっているだけだと、
そういったきっかけがどんどん少なっていくと思うんですけど、
何かに期待してというよりはとにかく動いていると、
本当に偶然、さっきのFF14のカンファレンスの話も本当に偶然知った話で、
かつそれが効果があると思って見たわけでもないので、
本当にそこのきっかけは偶然だと思いますし、
人によって様々といいますか再現性がないと思うので、
現場現場によって悩みもやっぱ違いますから、
なんかそこはそのIT業界、コンピューター、プログラムみたいなところに関わらず、
興味があるものはとにかく見て触ってもらって、
そこから何か得られるものがあれば、知的好奇心ではないんですけど、
何でだろうみたいなところを大事にして深掘りとか広げていくとかっていう方向に
いってほしいなとは思いますね。
なるほどなるほど。ありがとうございます。
なんかもうポルテさんのことを色々聞きながら話が色々展開しているんですけれども、
それで最近の活動として、例えば芸術書店に本を出されたりだとか、
あとそのポッドキャストもやられたりみたいなことで、
なんていうのかな、ある種結構アウトプットというか、
色々な活動をされてらっしゃるなというふうにも思ったりするんですけれども、
なんかこの辺りも何でしょう、ポルテさんの原点というか、
何きっかけでそれを始められたんですかみたいなところを、
僕なんか個人的にそのきっかけというか、オリジンみたいな話を聞くのが好きなので、
その意味でも聞いてみたいっていうのがあるんですが、
なんかここで教えていただけますか。
はい、明確にそのアウトプットを始めたきっかけみたいなのは、
先ほど名前出していただいた技術書店のちょっと絡みで思い出す機会がありまして、
2018年の夏ぐらいですね。
はい。
多分それよりちょっと前に出たんだと思うんですけど、
改善ジャーニーっていう。
はい、市谷さんの。
そうですそうです、市谷さんの。
多分最初の本だと思うんですけど、
アジャイルスクラム、どっちかというとスクラムですかね。
初めてやる人向けの結構手引き書じゃないんですけど、
実体験になぞられたドラマっぽい感じの技術書みたいなのがありまして、
その本の中ですごく刺さった一言、言葉が、
それであなたは何をする人なんですか?っていう質問があったんですね。
ほう。
それはその改善ジャーニー内の主人公だったりとか、
キャラクターに向けて言われた言葉ではあるんですけど、
自分に対してそれを投げかけられた時に、
あなたは何をする人なんですか?って言われた時に、
答えられないなって思ったのがきっかけで、
なるほど。
じゃあ何かそれを答えられるようにするにはどうしたらいいのかっていうので、
すごく抽象的にはあるんですけど、