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2024-09-09 12:06

#007 生成AIをどうやって使っていますか

今回は生成AIの利用の方法についてレターでいただいたご質問にお答えしています。
生成AIの活用については、自分は早い時期から取り組んでいるので、その最初の頃に行っている実践について少し紹介をしています。

番組中に紹介している実践の詳細は、以下の『教育科学国語教育』に記事が掲載されています。
教育科学国語教育2023年11月号
https://www.meijitosho.co.jp/detail/02887

ちなみにこの実践については毎日新聞に取材を受け、記事にしていただいたことがあります。ご興味がある方はそちらもお読みください。
https://mainichi.jp/articles/20230516/k00/00m/040/203000c

教育科学国語教育2024年10月号
https://www.meijitosho.co.jp/detail/02898

#生成AI #AI #国語教育

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サマリー

教育現場における生成AIの活用について、Kasahara氏が自身の授業実践を通じて語ります。特に、チャットGPTを利用した授業の導入や、学生の思考力訓練の重要性について考察しています。

生成AIの導入
デジタル時代の国語教育を語ろうにようこそ、パーソナリティーのKasaharaです。 この番組では、ICTを活用した国語の授業実践に関する話題を中心に、Google for Education認定トレーナーと認定コーチの資格を持つ、
私、Kasaharaが、教育にまつわる様々な話を配信していきます。 職員室のスタッフ同士で行われる教育談義のようなものだと思って、ゆるっと聞いてください。
この配信の予定は9月9日なので、早いもので9月も中旬に入っていきますね。 1ヶ月くらい前が日本国語教育学会だったということを考えると、あっという間に毎日が過ぎていく感じがします。
前回の放送でも少し触れましたが、この時期の高校は総合型選抜の出願の最初の山場なんですよね。
おそらく今、社会人の方だと、この時期に入試の出願と言っても、そんなに多くないんでしょうっていうイメージを持っている人は多いかと思うんですが、今は全然そんなことなくて、出願の数自体も相当増えています。
いわゆる年来入試と呼ばれる特別選抜になるのですが、全国の数値を見るともはや年来入試の方が一般入試よりも数としては増えているくらいなんです。
まだ自分の勤務校では一般受験の生徒の方が数としては多いのですが、それでもかなりの生徒が今日くらいまでに書類をまとめなければいけない、そんなタイミングなので、学校としては大笑わですね。
そしてこの出願のための書類の準備もなかなか大変なんですよ。昔は志望留書くらいで何とか出願できていたと思いますが、今はA4やA3の数枚の書類を出さなければいけないっていうパターンが多くて、
学校の外側で様々な活動の記録もエビデンスとして提出をすることが必要だったりと、かなり大がかりな準備が必要になってます。
探究的な学びが大切だということが社会的にも話題になっていますが、大学側もしっかりそういう力を評価しようと工夫している感じですね。
こんな感じで、結構学校の外側から考える学校のイメージと今の学校で起きていることっていうには差があるんじゃないかなと思っています。
だからこの番組でもそういうことについて話題にして紹介できればなというふうに思っています。
もし何かリクエストがあればコメントやレターでぜひお知らせください。 さて今回の配信テーマですが、今回もレターでいただいたご質問にお答えしていこうと思います。
以前にこんなレターをいただいております。特命希望の方からですね。 生成AIをどうやって使っていますか?というこういう内容になっています。
授業実践の詳細
レターいただいてありがとうございました。 生成AIですね。
これもおそらく学校の外側からだと全然どうなっているかわからないところですよね。
学校の現場の人だとどうやって生成AIを使っていけばいいのかということに関しては、今かなり悩んでいることだと思います。
自分に関して言うと、やはり2022年にチャットGPTが年末に急に出てきた時にはかなり衝撃を受けましたね。
これはぼんやりしているともう国語化は教科としてもう立ち行かなくなるなーっていうそういう危機感がありました。
だから年明けてすぐに23年の1月ですね、チャットGPTを子どもたちに紹介してどういうものなのかということを授業で取り組んでいました。
このあたりの実践の詳細については、すでに去年、教育科学国語教育という雑誌で明治図書ですね。
2023年の11月号で紹介させていただいていますので、興味がある方は概要欄にリンクを貼っておきますので、ぜひお読みいただけると嬉しいです。
この記事に書いた実践をざっくりと説明すると、まだこの時期には生徒にAI使わせるわけにはルール上できなかったので、
事業者の自分がAIを使って文章を作って、その文章を子どもたちに添削させ、その上で自分オリジナルのAIが書いた文章と同じテーマの文章を人間らしく書いてみようというそんな実践をしました。
生徒がChatGPTだとかAIで文章を書けるということを知らないタイミングの実践だったので、そもそもこの文章はAIが書いたんだよって伝えると気持ち悪いとかマジかよみたいな、そんなすごい反応をされて、そういうところから実はAIの授業って始まっていったりするんですよね。
その当時は確かまだChatGPT3だか3.5だったかな。なので出力される文章は今から見ると結構ガタガタなおかしな文章なんですけど、それでも一般的な高校生よりは形については整った文章を出してくるので、生徒も実際にそういう文章を見てびっくりしてAIに負けたなんてこと言うんですよ。
でも実際はあんまり大したこともないよねっていうことに気づいてもらうために、最初の実践ではAIの書いた文章を丁寧に分析しておかしなところを修正していってもらうっていうところから始めたんですよね。
この実践をやってよかったなぁということは2つあって、一つはAIのハルシネーションの話ですね。堂々と嘘を書くんだよってやつです。
生成AIの課題と未来
そういうことについて生徒が身をもって体験確かめることができたっていうことですね。
だからその授業でAIに触れた生徒たちに関しては、自分の回答としてそのままAIのものを出すのは危ないなっていう感覚は持ってくれているみたいですね。
もう一つは文章を繰り返し吟味することになるので、文章の型のようなものについては生徒はよく学べたみたいなんですよね。
チャットGPTは内容としてはちょっと嘘つきな部分もあったりするけれども、文章の書き方のコツとしてはある程度整っているので、文章を書くのが苦手な生徒については形のモデルにはなるみたいなんですよね。
まあそんなわけで最初の実践に関してはそんな感じでのんびりと授業で生徒と使って考えてみているみたいなそんなところから始めましたね。
最近については生徒の保護者からも同意書を取り付けているので、授業で生徒に少しずつAIを使ってもらっているようなところです。
ただ正直こちらについてはまだ手探りという感じですね。複雑なプロンプトを使わせるのはコピペで簡単にとは意外とならないので、もう少し単純なもので操作に慣れてもらうっていうことが必要かなと思っているところです。
本当は生徒自身が自分で自分の学習に必要なプロンプトを書けるようになるのが一番なんでしょうけれども、そのレベルにもちろん最初からたどり着くわけがなくて、自分でちょっと使ってみるっていうような経験が必要なんだと思いますね。
他のICTなんかと話は一緒ですね。
自分は割と早い時期から生成AIについては生徒と一緒に触れてきたとは思うんですが、どうやって使ってもらうかについてはやっぱりまだかなり迷いがあります。
ちゃんと使えれば思考力のトレーニングとしても面白いことができるだろうなぁとは思っているんですが、そのためのもっと手前のシンプルな操作などに慣れていかないとうまくいかないなぁ。
そしてその操作みたいなところを結構気軽に使わせることで学ばせようとしてしまうと、安易な使い方になりそうだなぁっていうのはちょっと嫌だなぁって思ってるんですよね。
安易な使い方をすればするほど、生成AIの嫌な面だとか望ましくない面っていうのが出てきやすくなりそうな感じがするので、どうしたものかなというふうに思っています。
基本的には自分は使ってみればわかるので使ってみるということが方針なのですが、他のテクノロジーよりもリスクがはっきりとわからない部分も多いので、子どもたちに安易に丸投げで使わせるっていう実践のやり方はちょっとやりたくないなぁっていうふうに思っています。
しっかりと新しいテクノロジーに対して正しい知識を持ち、請求な判断をしないで立ち止まってテクノロジーをよく使おうとすることは、デジタルシズンシップの考え方からも大切だろうと思っています。
AI に対する理解を深めながら、自分にとってツールとしてどうやったらよく使えるのかっていうことを生徒と授業で一緒に考えていければなんてことを今考えていますね。
いただいたレターに対するお答えとしては何だかちょっとずれてしまいましたね。 今のところどうしたものかなーっていうのは結構悩んでいるところです。
AI の性能自体も日に日に変化しているような状況なので、昨日正しかったことが今日からは通用しないみたいなこともあるので、今は何かを気に移しないでしっかりと丁寧にある意味でもっとベースってなところから理解をしていくみたいなことをした方がいいんじゃないかなと思います。
今回の配信はいかがだったでしょうか。
生成 AI についてはどこかでもっと時間をかけて、それこそ数回にわたって特集みたいな形でお話ししていきたいですね。
とてもじゃないけどちょっと1回で収まるような話じゃなかったですね。 生成 AI 絡みでもう一つ最後に宣伝です。
今週あたりに教育科学国語教育の10月号が発売になりますが、その10月号から3月号までの6ヶ月間の間、
生成 AI についての連載を自分が書くことになっているので、ぜひそちらの記事も合わせてお読みいただけたら嬉しいです。
概要欄にリンクを貼っておきます。 こちらの記事についてもご感想をお待ちしています。
今回の配信を聞いて何か参考になったことがあれば、 いいねを押してもらえると番組作成の励みになります。
またアウトプットの一環として、ぜひお気軽にコメントなどをください。 コメントにはできるだけお返事をします。
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この番組は毎週1回配信されます。 毎週更新されるエピソードでは、最新の教育トレンドや事業実践に関する具体的なアドバイスもお届けする予定です。
次回の配信もお楽しみに。 ではまた。
12:06

このエピソードに言及しているエピソード

コメント

実際に使ってもらう施策、本当に大事ですね。 わたしも実際使ってみると、「こんなことができたんだ」、「こういうのは難しいのかな」というのが分かることは本当にたくさんあります。 うちの配信でも親御さんのインタビュー経由で学校の活動を知る機会はありますが、まだ「これ」という方針が決まっていないところも多いようですね。

そうなんですよね。使って見て手応えを得たら、こういうことをしてみたいという気持ちが生まれて、次の方向に向かっていけるような気がします。

高見知英
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