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2022-06-07 41:41

S1 ep15 Cra出しRADIO流おっかなびっくりNFT解説 NFT×工芸編(前編)

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モノや体験の唯一性について深掘りしたアウラ回(#010)の話題を引き継ぎ「デジタルデータに唯一性を与える技術」として近年注目を集めているNFT(Non-Fungible Token)について考えます。NFTは工芸と結び付く可能性を秘めているのか?初回はまず「NFTとは何ぞや」というところから話を始めるのですが、どうも歯切れに悪い語り口に…。Cra出しRADIO流のNFT解説をお楽しみください(?)

今回の話題:
Cra出しRADIOなりの視点でNFTについて話してみたい/アートコレクティブ Human Awesome Error としてNFT作品を発表した『Proof of X展』/生物用語としてのトークン/非代替性トークン=替えが効かない=唯一性/所有の移動の来歴が残る/ブロックチェーンの特性/デジタルデータを複製できないようにする技術はこれまでにも試されてきた/デジタルデータの唯一性を担保する技術がようやく実用可能になった/ブロックチェーンはハックされない?/ブロックチェーンは中心がないことによって安全性を担保する/みんなでデータをシェアする/インターネットって元々そういうものだったのでは?/今のNFT回りの状況はインターネット黎明期の状況と似ている?/クリプトアート周辺のコミュニティと既存のアート業界/DAO(Decentralized Autonomous Organization / 分散型自律組織)の思想/80年代にハキム・ベイが提唱したT. A. Z. (Temporary Autonomous Zone / 一時的自立ゾーン)とほとんど同じ?/クリプトアート界では権威主義的なものを排除しようとする力学が働いている?/オークションという行為自体が権威主義的?/一点モノの作品よりも数万点発行されてみんなが持っているものの方が価値が高まる世界/既存のアート=存在するだけで価値がある?/NFT=所有してこそ価値がある?/限られた作り手と買い手で回ってきたアート界の常識を壊すかもしれない期待感/クリプトアートよりも広い概念としてのNFTアート?/NFTを使っているアート全般=NFTアート?/NFTを批判的に捉えて実験するメディアアートもNFTアート?/まだまた混乱しているNFT周辺の状況

Proof of X - NFT as New Media Art
https://proof-of-x.exhibit.website

松岡正剛の千夜千冊 | ハキム・ベイ『T. A. Z.』
https://1000ya.isis.ne.jp/1117.html

ConCraプロジェクトの詳しいコンセプトは公式サイトへ。
https://concra.jp

そしてここに掲げているコンセプトのもと、実際にモノを作っていこう人が集まるオンラインコミュニティであり実験場 ConCra Collective(コンクラコレクティブ)が2022年3月1日にオープンしました!
興味のある方はぜひお気軽に参加してください。
https://basic.motion-gallery.net/community/concra/

#concra(twitter)で感想、質問、リクエストなどお待ちしています!

パーソナリティ:岩田篤 蔡海 福原志保

00:01
CRA出しRADIOは、使わなくなった大切なものを様々な工芸技術で生まれ変わらせるコレクティブ、
ConCRAのメンバーが、分かりたいけど勉強しにくい工芸について、見たり調べたり、作り手のお話を聞いて、
時に脱線しながら、みなさんと一緒に考えていく番組です。
ConCRAの岩田です。
ConCRAの海です。
四方です。
はい、よろしくお願いします。
さて今日は、いきなり何をテーマに話すかっていうのを先に言っちゃおうと思うんですよ。
僕もかなりこれに関しては、なんかチンプンカンプンな状態で来てるので、結構不安な感じでスタートしてるので、
言っちゃいますと、NFTについてお話をしたいと思います。
ここ最近の最大のバズワード。
世の中的にもね。
バズワードだとは思うんですけど、人によっては今初めて聞いたアルファベットの並びだという人もいるでしょうし、
最近めっちゃよく聞くよねっていう人もいるでしょうし、
ていうかそもそも工芸をテーマにしたポッドキャストで、なんでNFTの話なんだっていう疑問もあると思うんですけど、
とりあえず言っとくと、デジタルの世界の新しい技術と言っていいのかな、ですよね。
後で詳しくお話をすることになると思うんですけど。
実はあれですよね、倉田氏ラジオ的にはこのキーワードはちらっと前に出てきてたんですよね。
アウラの話。
アウラの話で、唯一性っていうところのキーワードで、そのNFTっていう、ちょっとそのキーワードと関連性があるのではっていうところでちらっと出てたかもしれない。
そうですね。
物とか体験の唯一性、アウラの話をテーマにしたときに、最近ではデジタルのデータそのものにも唯一性を求めているような流れがあるよねっていう話がちらっと出た。
なのでその唯一性っていうのがすごくテーマとしては関連があるものなんですよね、NFTっていうのが。
そうですね。いきなりもうその話にしてきますかね。
いやちょっとどういう順番で話すのがいいのか分かりません。
そうなんですよね、NFTについての話すのめちゃめちゃ緊張感があるというか、なんでこんなに人を緊張させるかっていうと、
03:04
多分NFTに関わっている人も、よくNFT有識者が言うには、これはあくまでも僕の視点なんですけどっていうことを結構みんな言うので、
まだその決まった、技術的にはもうこういうものだったらあるんだけど、これをどういう風に利用しているか、それの周辺にどういう風景を見ているのかっていうのは、
結構深く関わっている人でも、これは僕だけの視点ですよって断りを入れざるを得ないぐらい多分いろんな視点が今注がれている真っ最中なので、
この倉田氏ラジオで、こうであるっていう話っていうのはもう断定的なことは最初から言っておくと、しませんと。
これは僕らなりになんかその周辺のことを自習して、なんか本読んだり人から話を聞いたりとかしたことをまずはなんかまとめて、なるべく初めてNFTっていうキーワードを聞いた人にもなんかわかりやすく努力はしようと思うんですが。
せっかく倉田氏ラジオなので、そこは何らか工芸の話に繋がるでしょうという感じですよね。話していれば。
繋がりますし、自分の話で恐縮なんですけど、もう一つその倉田氏ラジオ的なタイムリーな話もありながら、
僕と鹿児島さんがやってるアートコレクティブで、NFTと工芸に関する作品を出したっていうことがあって、
そういうことがあって、いろんなこれにまつわるいろんな言説とかに触れたりとか、いろんなそのNFTを使ったアートをやっている人たちとコミュニケーションしたりとか、そういう機会がすごいあったので、
おりしもすごく考えが深まる時期であったというところで、ちょっと何か、倉田氏ラジオとして考えをまとめておけるといいなと思っていたのもあります。
それはちなみに具体的には、いつの展示でどんな、展示?展示なの?
展示ですね。展覧会です。NFTアートの展覧会が秋葉原の3331であって。千代田3331っていうところがあるんですけど、
そこでお誘いをいただいて、プルーフオブエクステンという、もう5月1日で終わってしまったんですけど、
大型連休の前からやってて、5月1日で終わってしまった展示があったんですけど、そこにすごい乱暴に言っちゃうと、工芸品にNFTをひも付けて、その情報にアクセスできるチップを埋め込むという作品を出品をしたんですけど、
06:08
なんでこれをやったのかとか、これってどういうことなの?っていうのは、ちょっとまたおよい説明していきたいんですけど。
そうですね。まずNFTとは何ぞやみたいなところから。そこから話さないとね。
簡単に言うと、NFTを聞いたことない人っていうのは、ブロックチェーンっていう言葉ももしかしたら聞いたことがない可能性がありますよね。
まず、あれですよね。何の略っていうのでいくと。ノンファンジブルトークン。
ノンファンジブルトークンですね。
どういう意味ですか?
ファンジブルって、ノンは否定じゃないですか。で、トークンって、日本語で何て言えばいいの?カタカナでみんなトークンって言ってる。
トークンってなんかすごいいきなりわかりにくいんですね。
いきなりわかりにくいよね。
お金じゃないし。
価値。
何て言ったらいいんだろう。
信用?
何かの置き換わってるお札みたいな。
何かの報酬をお渡しするときにトークンを渡すっていう風に。
実はこれ生物用語でもトークンっていう風に出るんだけど。
生物用語。
例えば蜂がお花の方に蜜を吸いに行って、蜜を吸って、その蜂に花粉がついてっていうシステムあるじゃないですか。
その時のトークンって蜂にとっては蜜なんですよ。
お花にとっては蜂が花粉を取ってってくれるがトークンっていう風に説明をしてる。
面白い。
だからバイオアーティストとかがたまにトークンとかっていう言葉をキーワードにしようとしてるのはそういうところか。
それは多分ないと思う。
それはただ単に岩崎県で研究していた人がトークンっていう風な説明を用語として使ってて、何回か他にも聞いたことあるからっていうので。
あんまりバイオアーティストでトークン使う人って、それはNFTでもトークンのことかもしれない。
確かに翻訳難しいですね。
めっちゃむずいんですけど、NFTっていうものがある世界とない世界ってどういうことかなって思うんですけど。
ごめんなさい。ファンジブルは?
ファンジブル。
不可逆的なって意味なのかなファンジブルって。
めっちゃ僕らがめっちゃ慎重になってるんですよね。NFTの説明するのに。
ノンファンジブルトークン。
09:02
非代替性ってこと?
代替性。
ファンジブルが代替可能。
代替がきかない。だから他のものに置き換えができないって意味ですね。
他のものに置き換えができないトークン。
一回付いてしまったら、その付いたものだけが唯一性を持って、他のものに交換することができないから、
交換できるようになっちゃうと価値が移行しちゃうので、価値を移行させないでそこに付けたよっていう情報が付くことで、
唯一無二っていうふうなことを証明するシステムがNFTって言われてると思うんですけど。
例えばパソコンがクラッシュして、思い出の写真とか全部消えちゃったとかって、
でも友達に聞いて、あの時の写真は私持ってるよって言って、もう一回ちょうだいって言ってもらうっていうのが代替がきくってことですよね。
簡単に言うと。
あとその情報のやり取りをする権利が入った唯一無二のデータっていうふうな感じなのかな。
だから移動はできるんだけど、移行、私が例えばAからBさんに渡したよっていう情報も付いてくるっていうこと。
だから唯一無二だけだと、AからB行っても、AからBさんに渡されたよっていう情報ってくっついてこないけど、
AからBさんに行ったよっていう情報も付けてると、じゃあこの価値って今の価値なのか増えていくかわからないけど、
AからBとかいうふうに渡っていったんだなっていうのが見えますよと。
そこがブロックチェーンっていう、データがどういうふうに扱われてきたかっていうのを連鎖的に残していくテクノロジーがブロックチェーン。
チェーンだから、ブロックってレンガのブロックみたいなんですけど、それをつなげるのがチェーンで、そのチェーンを全部見ることができるから、
だから最初は誰が作ってどういうふうに動いていったかっていうのが分かる。ブロックチェーンっていうテクノロジーを使った上で、
そのデータの価値っていうのは何にも変えられないっていうトークン。
トークンって言うか、なんて言ったらいいの?
トークンでいいじゃないですか。
トークンでも。
もう言い換えができなかったっていう。
非代替性トークンの言葉そのものに、唯一性っていう意味がもうすでに入っているってことですよね。
そうですね。ブロックチェーン自体は別に価値、そのものだけだと価値は生まないんだけど、
12:02
どういうふうにデータが動いて、誰が持ってて、お渡ししたかっていう、お金の代わりみたいな感じで渡してったかとかいうふうになると、また価値が出てくるので、
売買的な市場の中で価値を生み出す。動かさないと価値が生まない。
私がNFT持ってたとしても、だりなりさんが持ってたねっていうことを気にしない限りは別にNFTだけ持ってても何の価値もないじゃない。
そうとも言うし、非代替性であることで、例えばコピー前のAというものとA'というものが明確に違うデータとして切り分かれるということで、
貨幣みたいな使い方がデータに関してはできるようになったっていうことですよね。それが暗号資産っていうもので、それもビットコインとかイーサリアムに代表されるようなものはブロックチェーンを利用した貨幣というものがブロックチェーン上にできるだろうというもので今発展しているものですよね。
それは非代替性トークンが意味するもののごく一部の概念。
だからブロックチェーンという技術があって、それのまず最初の応用としてはビットコインとかイーサリアムとかっていう代替できるトークンを流通させるっていうことが始まりだったわけですよね。
だってお金って大体できるものじゃないと、お金じゃないから。お金はどこに渡っても同じ価値を持ってないといけないから、ビットコインとかイーサリアムっていうのはファンジブルなトークンだったわけですよね。
お金がいつも同じ価値とは限らないから、ただ変換することでお金って生まれていくじゃないですか。変換したときに価値が上がれば、株みたいに儲け、その差で売ったときの差が低かったら損するし、高かったら儲かるっていうところがあって、
そういう意味ですごいアップ&ダウンが激しくて、結構ブロックチェーン上でお金のやりとりって危険だな、怖いなと思った人もそういうのが読めないから怖いなと思ってたんだけど、
NFTってただお金のアップ&ダウンだけではなくて、誰がどう持ってたかっていうのを、それをお金としてだけじゃなくて、情報そのものに対して価値を見出そうっていうふうな使われ方をし始めたから、
15:03
これってもしかしてただのお金を動かして価値を生むだけではなくて、そのデータそのものに価値があるんじゃないっていうふうに使いようがあるんじゃないかっていうことを最近みんなは気づいて、
いろんなアート作品、デジタルのアート作品にNFTをつけることで、作品そのものプラス誰がオーナーで、誰がどういうふうにしたかみたいなのも、今後の価値になっていくだろうということで注目をされてきたっていう経緯があったと思うんですけど、
すごいはしょってる気はするけれど。
たぶんトークンの話から、トークンっていうのがまずわかりにくいんで、トークンの話からスタート。
トークンの言い方ほんとないんかなって、さっき聞かれてると、普通に何も考えないトークンとか言ってカタカナで言ってたけど。
そこからスタートすると、いきなりブロックチェーンとかっていうものがありきの話にどうしてもなっちゃうので、ちょっとやっぱり僕もド素人なんで、いきなり混乱するんですけど、よく簡単にNFTって何ですかみたいなことを紹介している言い方で言うと、
JPEGとかマッピングみたいなデジタルの画像って簡単にコピペできるし、スクショ撮ったら複製できるし、デジタルの画像とかって唯一なものであるわけがないですよねっていう前提がある中で、そこに唯一性を持たせるのがNFTなんですよ、以上みたいな。
一番短い説明としては、そういう言い方があるんかなと思うんですけど。
そういう技術って前から実はもうあって、ウォーターマークとかっていう風に多分、印刷屋さんよく使ってらっしゃると思うんですけど、そのデジタルデータにシグネチャーっていう証明みたいなのつけて、これは誰々のですってやってたけど、結局それって別に目に見えるものでもないし、
あと誰も管理してないし、そのデータ自体をもう何とか取り除いてまたばら撒いたら、それ自体意味なくなっちゃうけど、結局NFTっていう技術の中で回っている限りある意味守られてるっていう風に思うという。
ある意味、今トークンって調べたんですけど、印とか象徴っていう風に直訳すると意味があるらしいんですよ。だからその価値の象徴みたいなのがトークンっていう風に日本語で説明する、直訳するとそうみたい。
18:20
岩田さんの話に戻ると、JPEGとか画像ってコピーできて当然ですよ。それができないようにするためにNFTってよく利用されるようになりましたよって。
あとコピーだけじゃなくて一部だけ取って変えちゃうと全く違うものに見えるけど、ネタは元ネタはあるじゃないっていう。本当にどこの誰が使ってるかとかもコピーしてどの部分がとかもわかんないし、そういう意味では唯一性ってやっぱり難しいねっていうのが課題だったっていうところですね。
NFTのポイントとしては見た目が同じでもデータ上確実に違うもの、どういう経緯を得て居場所だったりその持ち主だったりが変わってきたのかっていうのがはっきり記されているものっていうこと。
本当に2021年ぐらいに急になんか出てきたワードとして、僕なんかは触れてますけど、今の元々だからその画像を例えばウォーターマークみたいなものでコピーされないようにというかコピーしてもちゃんとわかるようにみたいなことをやろうとしてた歴史はあったけど、
それを確実にできる技術がブロックチェーンが登場したことでようやくそれが実現可能になったみたいな理解であってます?
実現可能だったけれども実用可能になったっていうか使う意味性やっとできたなみたいなのを見出したっていう方向かしら。
技術的なことを去っておき、実用面で言うと多分そういうことなんでしょうね。
コピーコントロールCDとかあったんですけど余裕でPCに取り込めてましたし、全然セキュリティーを実用化されたというのは旗から見てというか、僕も当事者として全くそういう実感がわかなかったのが、
たびたびそのNFT絡みで事件事故が起こるにせよ、基本的にはセキュリティーという意味では守られているってことを前提にして今世の中が言っているあるいは動き始めている。
前提にしてね。
みんな信じてるけどそんなのいつ発行できるかわかんないぞっていうのはあるけれどね。
だからあくまで前提としてはブロックチェーンっていう仕組みがかなり強固なというか改ざんするのが相当難しい信頼性の高いものですよっていう前提があるわけですよね。
21:09
どうしてそういうふうに強固だって思えるかっていうと、例えばイメージして欲しいのは銀行だとものすごい分厚い金庫で鍵があってって言って、強固ですって昔の価値観ってそうだったと思うんですよ。
セキュリティーが安全なんで。でもそれってなんかすごい大地震だったりとか爆弾がとか鍵開け職人がとかいろんなことで一回ドア開いちゃったらもう開いちゃうじゃないですか。
そうするともう全部盗まれちゃうんだけど、ブロックチェーンとかNFTっていうのはまず中心がないっていうことなんですよ。
誰かがオーナーシップ持ってこれはうちが守りますじゃなくて、その情報自体を誰々ブロックチェーンの何とかさんがAからBまで移しましたっていうのはブロックチェーンに残ったっていう情報が一つのセントライズされた、セントライズっていうのは集中、銀行みたいなところに守られてるって言ったらそこのサーバーアタックされて終わっちゃうんだけど、
みんながその情報をシェアしていることで、その情報は一個潰れてもみんな他のところは知ってるからっていうところの安心感。これでもそもそもインターネットってそういうふうにデザインされてたはずだったんですよ。
その話ってそもそもインターネットってそういうことじゃなかったっけっていう。 そうなんですそうなんです。でも結局インターネットの使われ方って、ガーファーが情報をうちのサーバーでっていうふうにオーナーシップみたいにやってきちゃってるから、じゃあそういうサーバー運用してないところだと力を持ってないみたいになってきちゃってる。
それは話が飛んじゃうんですけどウェブ2.0って言われてたものですよね。
今ここで話すのってあんまり技術的なところで鼻を掘り下げて話すと多分もうそれで時間終わっちゃうので。
それはたぶん話したいと思ってたことは、今言ったような前提をもとにどういう視点で物事が今動いてるのかっていうことから話していければなと。冒頭に言ったヒューマンオーソメーラーっていうアートコレクティブとしてすごく勇気を出して言う言葉としてNFTアートを作って出しましたっていう。
それは勇気がいる。
ものすごく勇気がいるんですよね。で、なんで勇気がいるかっていうところでNFTとアートっていうのが今どういう状況に置かれてるかっていうところもそこを多分説明しないとNFTとアートの関係みたいなものがまず見えてこないっていうのがあったのでその話をしていってもいいのかなと思っていたんですけど。
24:16
美術手帳のNFTアート特集っていうのが去年出たときにエキソニモさんっていうあの方。
だいぶ20年ぐらい以上の友達ですけど。
そうですね。彼のインタビューとか見るとその当時のそのやってた彼のアートと今NFTの界隈で起きてるアートのことって状況がすごくよく似てるっていうことは。
そうだね。わかります。
何が同じで何が違うのかって一般的にそのNFTアートっていうものに含まれるのは今現時点だと何種類かに多分分かれるかなという。
その一つはよく世の中で騒がれているNFTのマーケットプレイスで日本円にして数千万円分のものが売買されているとかそういうエッジの効いたニュースを聞くのは
おそらくNFTアートの中でもクリプトアートって呼ばれているものの世界の話だったりとかしていて
それというのは90年代の2チャンネルとかが出始めた頃にアスキーアートとかなんかその界隈だけでやりとりしてた言語感だったりとか価値観だったりとか共有しているコミュニティみたいな
そういうことにちょっと似てるっちゃ似てると言われてるんですよね。
おそらくそのクリプトアートって呼ばれているものは突然登場するというよりはその人たちを取り囲む周りの人とか作家のことを応援したいって思っている人とかが
陶器的な目的はもちろん幾分混ざっていると思うんですけど育てたりクリプトアートのプロジェクトっていうのを取り囲んでいるツイッターだったりとか
ディスコードとかでやりとりしている中で何か価値観とかそういうものを共有したりとかしながら流通している
流通しているのはすごく低解像度の画像だったりはするんですけど、その画像自体が例えばダビンチの絵と比較して絵画の歴史がどう変わったって比較することは実はあんまり意味がなくて
流通している動画とか画像とかっていうよりはそれにまつわるいろんなやりとりを共有しているコミュニティの方が多分重要なんだろうなという風な風景に見えます。
今聞いてて思い出したんだけど、今その状態ってさっきセントライズされてないみんながちゃんと同じ情報を見ててどこか一つがコントロールしてないからっていう前提じゃないですか。
それってみんな今DAOとか呼んでて、分散型自立的組織っていう風に言ってて、DAOはDecentralized Autonomous Organizationっていうのの略なんですよね。
27:19
なんか聞いたことあるなこれと思ってさっき考えたのDAOの、昔すごい私が大学生だったときに近い言葉あったぞと思って思い出したのがTAZって本があって
TAZはハキム・ベイさんっていう人が書いた本で80年代なんでしょうか書いたのが。インターネットの前なんです。
TAZの略はTemporary Autonomous Zoneっていう意味なんですよ。ほぼほぼ似てて一時的自立ゾーンっていう風に訳せる。
もうすっごい昔過ぎて読んだのがちょっといい加減なこと言えないけど言っちゃうけど、確かなんかだから政治がセントライズされているのもそうじゃなくてみんなが分散して一時的にも自立の場を発揮させる場をゾーンと呼びますみたいな宣言書で
すごい薄い本なんですよ宣言書みたいなのだから。その思考がインターネットの文化を作るきっかけになったって言われてて。
今のインターネットできたのが94年とかみんながブラウザ使って96年確か80年代の本なんで早かった。今の感覚とTAZができた時の感覚とみんながDAOとか言ってるのって同じやんと思ったっていう。
要するに今何が起こってるのかなっていう意味で言うと確か西尾さんが言ってるようなことは起こってるんですよね。NFTアートっていう言葉にちょっと立ち戻るとさっき言ったクリプトアートっていうようなよりNFTのアートのコミュニティの濃い界隈とか
2chで言うと2chをずっと見てる人たちのコミュニティのような形で同じような状況がクリプトアートって言われるコミュニティではありますよと。すごい乱暴にざっくり言ってますけどね。そこはものすごく旗から見たら新しいアートの流通の世界に見えるので
今までの手法で表現を行ってたアーティストとかがそこにこう 参入しようとすると結構華麗にスルーされることが多い理由の一つはおそらくその分散型自立型っていうところで例えばテートモダンで展示した経歴があるとか
30:11
モマで自分の作品が肖像されてるかっていうある種その分散型じゃない何か権威的なものの勝ちづけのものはもうスルーしようっていう何か力学がすでに働いてるっていうのが結構ポイントかなとは思っていて。
今のはクリプトアート界隈のお話ですか。
そうですね今までの文脈のアーティストが飛び込んだ場合に何が起こるかというと結構しばしばそういうことが起こると。
それはやっぱりそのいわゆる偏った権威主義的なところを何かその排除しようというかその中心を持たないくしようというようなやっぱり力学が今のところやっぱちょっと働いてるような。
オークションとかやってんじゃんNFTの。
そのオークションって執行とか行為自体がすごい中央集権的だなと思って見てて。
元も後もないよね何か。
オークションに関してもその今までとちょっと違うのは例えばバンクシーの作品がサザビーツのオークションで出品されて落札されましたっていうのは作品一つのことだけだったりとかすると思うんですけど。
作品一つとかそういうものじゃなくて結構うんぜんうんまん単位でパブリッシュされてる作品とかが流通してるっていうような状況なので。
確かに聞いたことあるのはだから一つの作品で価値っていうのじゃなくてもうこの人何万作品とかたくさん出しててみんなが持っててみんなが持ってるか私も欲しいしっていうような方が価値があるって聞いたことある。
そういう力学だったりとかするんでしょうね。そこでやっぱ面白いなと思うのは例えば僕たちはその岡本太郎とかピカソの作品とかは持ってないけど知っているしそれのなんか素晴らしさ素晴らしいと思ってるかどうかは知らないですけどどう思うかっていうのはなんかそれぞれ思うところがあると思うんですけど。
だから所有しなくてもなんかこうアートは存在だけで価値があるよねって思える作品もあるんですけどなんかNFTとそのアートが結びついた途端になんかその所有っていうその概念といきなりこうなんか近づいてくるというかそういうものはすごく面白いなぁとは思いますよね。
なんかでもずっと前にNFTとかブロックチェーンとかその関係なくアート作品の絵画を切り、あの四角く細かくグリッド状に切って配ってみたいな作家さんとか、実際それをデジタルデータとかして売ってた作家さんとか結構いたけれど、
33:06
今みたいななんか流行りみたいな感じには乗っかってないんですよそのコンテクストって。
みんなで所有とかいう感じじゃないんですよ。みんなが似たようなみんなが持ってるのを持っているコミュニティみたいな。
なおかつそのNFTの特徴がいつ発表されて僕がいつ買った何個目のエディションっていうのがもう揺るがないっていうところの価値をなんか共有したりとかするっていう側面もあるので、
例えば絵の画像があったとしてその画像にこうすべて美術的な価値ってあえて言いますけど美術的な価値が詰まってるわけではないという。
そういう意味では今までのアートって価値をひっくり返せるんじゃねーかこれはっていう期待があって、
だからその今までは限られた人しか手に入れられなかったから作り手もやっぱり限られた条件を持っている人しか作り手として生き延びれないみたいな文化になっちゃってたのをひっくり返せるかもっていう期待はアーティスト側にはあるんですよ。
ちょっとうみさんからそのクリプトアートっていう言葉が出てきたんですけどごめんなさいいきなりちょっと僕も新しい言葉で、
でもなんかなんとなくわかりましたというか、クリプトアートと呼ばれる界隈で起きている動きっていうのはわかったんですけど、おそらくそれとNFTアートって呼ばれているものはちょっと違うよっていう話なんですよね。
そうですねあのこれも本当になんか最初の話に戻るんですけど僕の目線から言うとこうですよねっていう。
あーそうですねあくまでうみさんからの目線ではっていう。
はいでも一応僕と似たようなことを言ってる人の文章とかを読みながらなんかやっぱそうだなという立場という感じで言いますと、
塩さんが言ってたDAOとかDAOというそのある種のコミュニティで共有されているアートをクリプトアートっていう風な位置づけにしますと、
なんとなくNFTアートって言ってしまうものってすごく意味が広いと思うんですけど、今までのその絵画に対してそのNFTとして、
例えば誰が書いていつできたかっていう来歴を書き込んだだけのものも今NFTアートっていうごっちゃにこう世の中的にはこう言われている状態なので、
多分それとはなんとなくこのラジオではちょっと切り分けた方がいいかなとは思っていて、
36:03
NFTアートっていうものはまあその広く一般性NFTを使っているものだったら何でもそれを指すものとして、
いわゆるニュースになるようなものはどちらかというとそのクリプトアート。
そのなんか動きとかそれをメタ視点で見て面白がってるアートっていうのも一部存在していて、
それもある種のNFTアートかなというような感じですね。
なんかもっとすごいシンプルにさ違いってさ言うとどうなんだろうって思ってて、
クリプトってまあ暗号資産って意味だとか暗号通貨って意味だったら、
暗号通貨みたいにやり取りができるよっていうふうに乱暴に言っちゃうと、
まずそれだけでクリプトアートって言ってもいいわけじゃない。
あのそうですよねその暗号通貨で売られているものっていう言い方ももしかしたら。
ノンファンジブルである必要がない。
ただまあその中でもノンファンジブルであるやつも入ってきちゃうから、
だからクリプトアートとNFTアートの違いって何ってわかりづらくなっちゃうかなって思いました。
NFTで来歴を記録している作品の中でも全然普通の何か過平的な通貨でやり取りしている作品もありますから、
それも一応NFTを取り入れた後、もしくはNFTアートっていう対文句がついているような、
今はこういう時代なのでまだ。
ともするとやっぱり混乱しがちなところはそういうところもあるよ。
まああれですねこのエピソードがこれだけとっちらかったことからもお分かりの通り、
まだ状況がとっちらかってるっていうことはかなり言えそうですよね。
たぶんいつかはクリプトアートもNFTアートも一つの新しい言い方でまとめられていくのかもしれないですよね。
たぶんそうなんですよね。
2チャンとかが盛り上がり始めた1990年代ってどういう時代かっていうと、
パソコンを持ってる人、お家とかが限られたところしかなくて、
限られた人しかメールアドレスを持っていなくて、
個人のホームページとかを持ってるってことはまたさらにそのハードルがあって、
例えばそこで絵画を発表するとかそういうことなんて、
今まで絵を描いてる人とかは到底思いつかなかった時代なんですよね。
で、その時の平面表現と、
例えば2チャンネルとかでやり取りしてたASCIIアートとかって、
解像度とかそういうレベルの美術的価値で比較してもたぶんあんまり意味がなくて、
まあそういう状況とちょっと似てるのかなと。
39:00
で、今PinterestとかInstagramで自分の絵画作品を発表しても、
インターネットアートって呼ばないよねっていうことは、
もうこの時代だとさすがにそれは言えるかなと思うんですけど、
だからたぶんいずれはなんか統合していくんじゃないかなっていうのは、
たぶんそういうことはありえるのかなって話です。
でもたぶん言うことはなくならないと思う。
例えばビデオアートはビデオアートって言われ続け、
ネットアートはネットアートって言われ続けるし、
バイオアートはバイオアートって言われ続けるし、
その時代を象徴的に、ビデオアートなんて特にそうだけど、
だからよくNFTアートってもう言わなくなりますよって言うけど、
私は残るんじゃないかなと思う。
たぶん今フルとか言われるようになるんだろうなと思って、
NFTアートっていう。
インターネットアートとか。
ネットアートだって今もそういうふうに言うのは、
昔のその時代を象徴している。
時代を象徴していて、今出てきたものに対してはあまり言わないでしょうね。
まあちょっとそんないろいろ混乱した、混沌とした状況の中で、
ちょっと今回のエピソードここまでにして、
たぶんNFTって何ですかってことを知りたい人向けのコンテンツになってないような気もするんですけど。
なので概要欄とかで、
たぶんわかりやすい。
勘違いのないようにタイトルとか決めないといけないですけどね。
そういう状況の中で、
じゃあ海さんとしおさんがそのHuman Awesome Errorとして、
NFTを扱った問題意識というか、
そこで具体的に何をやったんですかみたいなことを、
いよいよ工芸にも絡んでくる話なので、
次回詳しくお聞きしましょうということで。
今日もありがとうございます。
評価不良。
ですね。
じゃあまた感想はあのハッシュタグコンクラでよろしくお願いします。
番組のフォローもよろしくお願いします。
文句も受け付けております。
はい。これは文句が出るかもですね。
なんか来たら嬉しいですけどね。
苦情が来る。
そういう状況。
というわけでじゃあ次回よろしくお願いします。
はい。ありがとうございます。
41:41

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