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2024-09-01 10:03

heldio #43. スーパーマーケットとハイパーマーケット


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おはようございます。英語の歴史を研究しています。慶應義塾大学の堀田隆一です。
このチャンネルでは、英語の先生もネイティブスピーカーも辞書も答えてくれなかった、英語に関する素朴な疑問に、英語史の観点からお答えしていきます。
毎朝6時更新です。ぜひフォローして、新しい英語の見方を養っていただければと思います。
今回取り上げる話題は、スーパーマーケットとハイパーマーケット、というものです。
これ一般にはスーパーマーケットというのが、日本でも最も普通のスーパーを表す言い方なわけなんですが、
ハイパーマーケットというものも出てきていますね。
これは多少日本でも歴史がありまして、スーパーより1ランクちょっと上という感じがあるのが、ハイパーマーケットということですね。
いくつかのスーパーが、ハイパーマーケットと名乗っているという状況がありますけれども、
このスーパーマーケットとハイパーマーケット、このスーパーとハイパーというのは、どっちもですね、超というかすごいという意味を表すということはなんとなく知っているわけなんですが、
この2つのスーパーとハイパーの関係ですね。
これを英語指摘といいますか、引用語の歴史を紐解くと、なかなか面白いことがわかってくるんですね。
まずこのスーパーマーケットのが普通なわけですけれども、これ英語の世界でも同じで、最初にスーパーマーケットという単語が出たのは1933年という年なんですね。
一方、それの進化版かのように思われる、少なくともそう響くハイパーマーケットというのはですね、1970年ぐらいということで、40年ぐらい後に出てきた比較的新しい単語ということになりますね。
進化版というふうに捉えられているというのは、英語でも日本語でも同じことです。
じゃあこのスーパーとハイパーということなんですが、何がどう違うのか。両方とも超とかですね、すごいという意味なんですが、どうもスーパーよりもハイパーの方が格上っていうイメージがある。
これはですね、なぜかと言いますと、実はこれ語源一緒なんです。
インドヨーロッパ祖母のレベルでは全く同じ一つの単語なんですが、スーパーというのはラテン語なんですね。
ハイパーというのは実はギリシャ語なんです。
これローマ帝国の言語ですね、紅葉語であったラテン語があるんですが、それ以前の文明を開いた、いわゆるギリシャ文明というのがありますね。
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ですので、ローマ帝国であるとかそのラテン語ですらですね、仰ぎ見ていたのが、より前の時代に栄えたギリシャの文明ということです。
したがってギリシャ語に対しては、ある種通系の念があるということですね。
西洋の歴史ではそういう位置づけです。
ラテン語はすごいけれども、さらにすごいのはギリシャ語という関係で、このギリシャ語でハイパーですね。
つまりラテン語のスーパーとギリシャ語のハイパーというのが対応するんですけれども、同じ語源なんですけれども、
ラテン語から見るとスーパーではなく、ギリシャ語のハイパーというのはより格上に見えるわけです。
つまり文明、先に文明を築き上げた一種先輩ということで仰ぎ見てるんですね。
そしてこのラテン語自体をその後の西洋諸国、英語ももちろん含めてイギリスも含めてですが、仰ぎ見るということで序列としては、
英語から見ると、イギリスから見ると、まずローマ帝国のラテン語というのがすごい存在であって、さらにその上に格上のギリシャ語、ギリシャ文明のギリシャ語があるということなんで、
このスーパー、ハイパーもそれぞれ同じ単語のラテン語版とギリシャ語に過ぎないんですが、この順で格が上がっていくということなんですね。
英語から見るとスーパーというのはすごい、だけどもっとすごいのはギリシャ語のハイパーであるという、そういう関係なんです。
このスーパーもハイパーも究極の語源は一緒だということなんですね。
その究極の語源、イヨウソ語では実はスーパーに近いSの音を持ってたんですが、ラテン語ではそのままSを引き継いだんですね、この究極の語源から。
ところがギリシャ語では分け合ってといいますか、音の変化でSの音が、このハ行の音、フの音になったということで、スーパーがハイパーに近い音になったということなんですね。
このラテン語でSなんだけれども、ギリシャ語ではHという、この関係、対応関係というのをちょっと念頭に置いてもらいたいんですね。
というのを英語は、このラテン語とギリシャ語から共にですね、大量の単語を借りてるんです。
つまり英語の中にこのラテン語Sに対してギリシャ語Hですね、フという関係が、実は思いのほか、このスーパーハイパーだけではなく残ってるんですね。
例えばですね、ラテン語から借りた半分とか順という意味の、このセミってのがありますね。
例えばセミコンダクター、半導体とかセミファイナルっていうと順結晶の半分とか、最高には及ばないけれどもその一歩手前っていう意味の順ですね。
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これセミって言いますね。セミコンダクター、半導体、セミファイナル、順結晶っていうことですが、このセミの部分Sがありますね。
これラテン語ではS、セミのスっていう部分なんですが、ギリシャ語ではこれがHになります。
つまりヘミになります。これ半球、球の半分ですね。玉の半分ということでヘミスフィールって言いますね。
Northern Hemisphere、北半球のことを言います。地球の。セミ対ヘミっていう関係です。
他にはですね、セプテンバーってありますね。これもちろん9月っていうことなんですが、事情があってですね、これ2月遅れて、セプトの部分は実はセブンと同じ語源なんですね。
本当は7の月っていうことなんですが、事情があって2ヶ月ずれて、今9月になっています。だからセプテンバー、7の意味なんですね、セプトっていうのは。
これがギリシャ語ではですね、セプトのSの部分がHになりまして、ヘプターキー、7王国なんていうときにヘプターキー。
イギリスの元の形はですね、イギリスのアングロサクトンの7王国というふうに言われてますが、これはアングロサクトンヘプターキーと言いますね。
7つの王国に分かれていたっていう時代の歴史用語ですが、これヘプターキー、セプテンバーに対してヘプターキーとなっています。
それから今7でしたが6もそうです。これ英語でも6ですが、ラテン語でセックスって言うんですね。
これセックステッドっていうと60層、音楽の60層のことを言いますね。このセックステッドの6の部分がギリシャ語ではヘックスになりますね。
そしてヘクサゴンというと6角形ですね。この図形のこの6角形のことをヘクサゴンと言います。
セックステッドに対してヘクサゴンっていうセックスヘックスっていう関係です。
他にはですね、シミラーっていう単語。これは英語でも普通ですね。同様のっていうことです。
シミラーです。シムっていうのは似ている同じのっていうことなんですが、これギリシャ語ではですね、シムシミラーのシムの部分がスがですねHに変わります。
そしてまあ母音も変わっちゃいますが実はこれがホモセクショウのホモっていう部分です。
これギリシャ語なんですね。同じって意味です。つまりシミラーのシムっていう部分とホモという部分。
これはラテン語ギリシャ語っていう感じでSとHの関係っていうことになります。
そしてもちろんスーパーとハイパーっていうことになりますね。スーパーマーケットとハイパーマーケット。
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ハイパーマーケットのが格上なわけですね。これはラテン語よりもさらに上のギリシャ語が元になっているからそういう雰囲気が英語である。
その雰囲気がそのまんまですね。日本語にも伝わってスーパーマーケットよりもハイパーマーケットのがちょっと格上っぽいという響きがありますね。
最後にもう一つサポジション仮定ですね。仮説とか想定いろんな意味がありますがサポースの名詞形サポジションですね。
このサップっていう部分が実はスーパーと同じ語源です。ということはこの部分はギリシャ語ではハイパーに近い形になるはずですね。
これが実はギリシャ語から入ってきた単語でハイパーセスということです。これもやはり仮説です。
つまりサポジション、ハイパーセスだいたい似たような作りの言葉ということになります。
それではまた。
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