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スピーカー 2
覚えてます、覚えてます。あれだよね、小売主義っていうのは極めて効率を追い求める。
ほぼ自己責任で資産の管理だというのが小売主義なんだけど、あまりにもそれのバランスにしちゃうと、犯罪だったり暴力だったりに屈するような世界になってしまうと。
そこだけは大きな力で監視していこうぜ、総督府が監視していこうぜっていうのが総督府小売主義。
そのための総督府を企業として作るっていうのがパランティアだったりそういう企業になるってことなんだよね。
スピーカー 1
いやそうなんですよ。だからね、ちょうど前々回のクリプトアナキズムの最後って、あれ結構過激派じゃね、テクノリバタリアンでみたいな感じで。
ちょっと恐れをのぞいてたみたいなところがあったわけですけれども、ある種そこに対してブレーキをかける恩恵というと少し語弊あるかもしれないけど、テクノリバタリアンの柔らかいバージョンっていうのが総督府小売主義ということで、
この子で話題になったのはリバタリアン的にあるいは小売主義的に振る舞うべき主体っていうのは誰なんだっけってとこで、それは総督府であるべきなんじゃないみたいなそういう話をしてたのが前回でした。
スピーカー 2
ここ問題とかを掲げながらそういう話をしてましたよね。
スピーカー 1
いやそうなんですよね。ただ面白いのはやっぱりティールもマスクもそうだけど、ある種社会のはみ出し者みたいな役割なわけじゃない?彼らって。
そうですね。
彼らがさ、やっぱなんでこの圧倒的なインパクトを持つスタートアップという形に関わって、テクノリバタリアンとして変化を牽引していくのか。
みたいなそういった背景には、自分たちにとっての自由を獲得するためなんだみたいなメッセージを読み取ることができたっていうのも前回の面白いところだったかなと。
そうそう。だから要は自分たちがもしここで頑張らなかったら、他の人たちに自分の立場が脅かされちゃうかもしれない。
その意味で自分たちの安全を守りたいんだっていうことがですね、彼らの思想の根底にはあるんじゃないかみたいな話もね。
これちょっと面白いなと思いながらね、読んでるところでしたね。
というところで、今回はですね、これに続くパート4ということで、今回特集としてはボリューム6ですね、6本目なんですけれども。
本書の衝突力とパート4というところで、ネクストジェネレーションというパートを読んでいきたいと思います。
ここではね、このテクノリバタリアンたちがどこに向かっていくのかというね、その代表的な次世代の担い手の人々が登場するので、
今日そのあたりも簡単に紹介しながら触れていきたいなというところでございます。
スピーカー 2
ではでは準備はいいですかね。
スピーカー 1
はい、いきましょうか。
ではでは早速本編を見進めていきたいと思います。今回はパート4、ネクストジェネレーションということでございますが、
ここはね、結構ね、いろんな事例がパカパカと出てくるようなショーになっているので、ストーリー全体を外観するというよりは、
スピーカー 2
最初にちょっとね、3人の登場人物だけ簡単に触れて、そのあとはトピック拾っていくみたいな、そんな進め方でいこうかなと思います。
スピーカー 1
このイーサリウムのハードフォークと呼ばれる出来事の裏側で起きてたという話が紹介されている。これはちょっと面白いな。
スピーカー 2
これはブテリンさんは総督府小売主義になったってことでいいのかな。
スピーカー 1
確かにね。そういう言い方はできるかもしれない。でもさ、総督府小売主義の総督府って誰なんだっけ問題って実は結構あの時ふわっとしてたじゃん。
スピーカー 2
確かに確かに。
スピーカー 1
何か私企業がその役割になるかもしれないし、何なんだろうねみたいな話だったと思うんだけど、それでいくと、このブテリンさんの変化自体は僕らにとってはポジティブな気がするが、イーサリウムという世界においてどうだったのかよく分からないよね。
だってそれまでは一切立ちしなかったのにさ、ある時にさ、シュッてこう入っちゃったわけだからさ。
スピーカー 2
確かに確かに。そうだね。
スピーカー 1
それは何か予告されてない動きやんみたいな話はもしかしたらあったのかもしれない。
スピーカー 2
あ、後付けでそんないきなり総督府作られてもっていうふうに思うよね。ずっとイーサリウムやってた人たちは。
スピーカー 1
ね、そんな感じはありますけど。
そうそうそう。
みたいな、何かそういう出来事があって、だから何か完全な非中央集権でできるみたいな話があるよっていうのが一つ。
スピーカー 2
でもどうなんだろうね、本当にクリプトアナキストたちはさ、今回例えばそのハッキングみたいな技術を使ってハックしたからそれに対してはお前自分のせいだろっていうふうに、
自己自得だろっていうふうに言ったけど、これが本当に暴力で、本当にリアルな暴力で脅かされた場合どういう反応したんだろうね。
スピーカー 1
それは現実世界の問題なんじゃない?
スピーカー 2
技術だし、技術に対してはそれは自己自得。本当にテクノリバタリアンだからテクノロジーに関してはそれは自己自得だろって言ったけど、
スピーカー 1
他の要因で脅かされた場合はどういう反応するのかなみたいな。
どうなんだろうね。もしかしたらそこに関連するかもしれないのがもう一個次の脅威というかがあって、
端的にテーマを一言で言うと、世界の自由さに耐えられますかっていう話なんですよ。
ちなみに山上くんは自分の理性に自信はありますか?
スピーカー 2
ないよ。俺はめちゃくちゃ非理性的な人間だと思ってるから。
スピーカー 1
めちゃくちゃ面白いね。前総督府公理主義の話で出たときに、俺のこと監視してくれよみたいな話してたよね。
スピーカー 2
そうそうそう。俺は監視されないと本当に非理性的な行いを次々してしまうタイプの人間なので、自信はないね、理性に。
スピーカー 1
面白い。そこについて、もう一個非中央集権的な世界観が脅かされるサンプルとして書かれているのがカジノの話なんですよ。
スピーカー 2
カジノね。
スピーカー 1
山上くんもカジノはお好きだというふうに。
スピーカー 2
めちゃくちゃ好きだよね。
スピーカー 1
このカジノ自体の仕組みっていうのも非中央集権的にできるんじゃないか。なんでその非中央集権にしたいのかっていう気持ちもいっぱいあるんですが、もうちょっと置いといて。
カジノも非中央集権的にできるんじゃないか。つまり、道元をなくせるんじゃないかっていうような、そういう方向性で模索した人たちがいる。
スピーカー 2
ああ、本当に破綻者が出てしまうということですね、それをすると。
スピーカー 1
そうすると、人間は完全にヤバいことになるんじゃないかみたいな、そういう話がですね、このカジノの文明では出てきていると。
山上君はこの世界に耐えれますかと。
スピーカー 2
いや、耐えれないだろうな、俺はもう完全に破綻していく気がするね、この世界になると。
スピーカー 1
実際現在の人間でもさ、カジノじゃないけどさ、それこそTikTokとかのショート動画とかもそうだけどさ、次何出る、次何出るみたいなガチャみたいな状態になっているわけだよね。
スピーカー 2
そうそうわかるわかる、俺もYouTubeとかですごい、YouTubeってやっぱり自分のすごい見た動画によって次のサジッションが決まってくるじゃん。
スピーカー 1
はいはい。
スピーカー 2
あのサジッションによって俺の仮処分時間すごい奪われてる気がするもん。
スピーカー 1
いやそうなんだよね、だからそこを実は自分たちの理性でコントロールできなくなるような、すでにもう仕組まれちゃってるんだ。
スピーカー 2
まあそうだろうね多分。
スピーカー 1
話がありまして、これが完全にカジノみたいに実際にお金が動いて、そこで非常に自分の人生も左右されかねないような出来事っていうのも、
この政府がいないところに取り込まれた時どうなるんだっていうところがですね、実はこれ結構やばいんじゃないのっていうね、そういう話ですね。
というのが今出てきたのがさっきのね、ハッキングされた場合どうするのって話と、そもそも利用者を依存させるような方向性に開発されるんじゃないのみたいな話があって、
ここに対してカウンターとしてアルトマンさんが提案してるのが、実はベーシックインカムっていうのを導入したら、
仮にこういう世界がやってきても大丈夫なんじゃないかっていうのをですね、最後にアルトマンさんが提案してるというところなんですよね。
なるほど。
じゃあなんでアルトマンさんはベーシックインカムを掲げてるんでしょうかというところですけど、山上くんどう思うんですか。
スピーカー 2
山上 これのベーシックインカムっていうのは、全員にお金配るってことだから、
例えばその家事の世界みたいにみんな依存しちゃってダメになっても最低限お金はありますよっていう生活保障的な意味で。
スピーカー 1
なるほどね。それ確かにあり得るかもしれないですね。
ちなみにアルトマンさんはこれをですね、特定の国とか特定の対象だけにやるんじゃなくて、
もう全世界でやっちゃえばいいじゃんということで考えてるのが、ユニバーサルベーシックインカムって呼ばれるものを構想されてるということで、
これもうユニバーサルっていう具合だから、全世界の全ての人に対してベーシックインカムを提供したらいいじゃないか。そんなことを考えてるんだよね。
これはなんでなのっていうところでいくと、一番最初に出てきたのは、それこそ仕事がなくなっていく世界になるんじゃないの。
人工知能みたいなものが世界に台頭してきたらっていうのがまず大前提としてはあって、
スピーカー 1
そうなんだよね。この手の制度設計みたいなやつで、基本的に複雑性が増すような制度設計がどれくらい今の社会に適用可能なのかなみたいなことは全然別の軸ですけど、見ながらそう思ってましたね。
結構難易度高いじゃない。これを導入しようと思ったらさ。
スピーカー 2
でもシステム自体がかなり難しい。数学的だからね。
スピーカー 1
そうそうそう。このシステム自体がなんと言いますか、それこそテクノリバタリアン的じゃないですけど、結局こそ一部の人を置いて飾るを得ないような、その難易度を持ったシステムになってるっていうのはやっぱりテクノリバタリアンだなと思いながら。
スピーカー 2
しかも最後また触れるけど、投票数をお金で買うっていうシステムの話で、結局能力がある人がたくさん投票数持ってていいんじゃないみたいな結論になってるじゃん。
それもかなりテクノリバタリアン的だよなって、結局能力ない人置いてこうぜみたいな、平たくまとめるとそういうような結論になっちゃってるから、それがそれでいいのかなっていう疑問ではある。
スピーカー 1
そうだね。結構思想の根本を支えてるところの考え方は結構素朴なんだよね。
そうそうそう。
そこに対する、制度自体の複雑性は高いのだが、根本思想はすごい素朴になってるみたいなところが、かわいらしいところでもある。
スピーカー 2
それが進化的な制約だっていうふうにゆるっとまとめられてるんじゃない。
スピーカー 1
そうだね。
スピーカー 2
そうなんだよね。だからテクノリバタリアンのその思想がね、本当に通っていくのかどうかっていうところは。
スピーカー 1
面白いと思うんですよね。みたいな話も踏まえて、ちょっと最後もにもにょっとなりましたけれど、
これ締めの章で結構いいこと書いてあるんで、ちょっとこれ拾っておきたいかなというところですが、
これ最後の章ですね。自分との戦いというセクションがあるんですけど、その一番最後に、前田のごとくX-Menを引用しながらいろいろ書いてあるんですけど、
大事なところは最後の2、3行にまとまってるかなというところで、
テクノリバタリアンの理想を阻むのは国家や中央集権的組織のような敵ではなく、
私たちの進化的な制約であり認知的な自治役制だというふうに書いてます。
これは結構わかるなという感覚がありまして、それこそさっきのね、中央集権的なものが悪なのかって別にそうじゃないと。
そうじゃなくて、さっきもカジノのところで言ったけど、例えば認知的な制約性があるから依存しちゃうんだとか、
そういう話の方がむしろ本来的な敵なんだよということを改めて指摘されてるよというところですね。
で、その欠陥を抱えながらも、とてつもなく賢いマイノリティたちは、
強大なテクノロジーの力でより良い世界、より良い未来を作ろうとしているのだというような指摘が入りますと。
スピーカー 1
いやーそうですね。でもでもそれぞれのテーマは面白かったね。
スピーカー 2
そうそうそうそう。
スピーカー 1
どうでした?山上くん的なビビってきたことありました?
スピーカー 2
やっぱり俺さっきも言ったけど、コストの導入によって世界が変わる。
テクノリバタリアンが世界を変える唯一の推奨だっていう表題があるじゃん。
この標誌にも世界を変える唯一の推奨って書いてあるじゃん。
どういうことなのかなっていうふうに思ってたんだけど、今回のコスト導入とかそういうのを見て、
なるほどテクノリバタリアンが考えてるようなシステムを導入すると確かに世界は抜本的に変わるなとか。
むしろそれぐらい導入しないと、今の世の中は大きくても世界は抜本的に変わらないんだなっていう意味なのかなと思った次第では。
スピーカー 1
なるほどなるほど。
だからこういう動きが、とはいえあれだよね。
コストみたいなのはさ、本当に今僕らがベースに置いている考え方だったりとか、
抜本と変えないといけないみたいな、そういう発想に基づくものじゃないですか。
一方で、ビットコインもそうだし、あとはチャットGPTとかもそうかもしれないけど、
インフラ的なところが、今あるものが大きく変わるというところではないんだけれど、
追加の道具としていつの間にか現れて、いつの間にか市民権を経てみたいな。
そういうタイプのテクノロジーもあるじゃないですか。
スピーカー 2
あるねあるね。
スピーカー 1
それでいくと、僕もしかしたら、今の二つの順序でいくと公社?
スピーカー 2
いつの間にか浸透しちゃってるパターンの方がインパクトでかいんじゃないかって思いながらずっと読みながら思ってて。
スピーカー 1
コストの導入は、導入コストが高すぎるって思ってました。
スピーカー 2
言葉遊びできたけど、なるほどね。
スピーカー 1
すっごい難しいじゃん、多分。すっごい抵抗されるだろうしさ。
スピーカー 2
そもそも我々の思想を変えなきゃいけないっていう意味では、導入されたら大きく変わるんだけど、導入されるまでがめちゃくちゃハードル高いよね、コストは。
スピーカー 1
だからこそね、このクリプトシティみたいなのはさ、人と離れた場所に勝手に場所作って細々とやってるみたいな、新しい国作ったみたいな。
そういうやり方をやってると思うけど、この域を出ないんじゃないかみたいな思いも一方ではある。
スピーカー 2
そもそもが施工実験の域を出ないってこと?
スピーカー 1
そうそうそうそう。
なるほど。
だからどこから、それこそ世界を変えるっていうテーマがサブタイトルについてますけど、世界を変えるみたいなインパクトを持つためには、一部の地域の施工実験からは変わらんのではないかみたいなことも一方では思ってて。
その意味では、むしろチャットGPTみたいなウェブサービスで1アプリでみたいな入り口からすごいインパクト持って入ってきたみたいな。
この変え方の方が可能性あるのかなとか、そういうことですね。すごいめちゃくちゃ消費者魂みたいな感じで。