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2022-02-01 1:03:33

BC030 『パーソナリティを科学する―特性5因子であなたがわかる』

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面白かった本について語るPodcastブックカタリスト。第30回の本日は『パーソナリティを科学する―特性5因子であなたがわかる』について語ります。

「ビッグファイブ」という概念(人間のパーソナリティは5種類に分類できる、という心理学分野での一つの発見)を知り、その定番本がこの本だということで読んだ本でした。

ちょっと古い(10年くらい前。こういう分野は10年で大きく変化してそう)ことを心配し、あまり大きな期待をせずに読んだ本だったんですが、これがものすごく興味深い内容。「本」としても「こういう研究結果がある」ということを紹介するだけでなく、私たちはこういう特性があると知った上で、それでも「主観的なストーリーは受け取り方次第で変わる」「時代遅れの概念に自分のあるべき姿を映しださないようにする」などの後半のポジティブなメッセージが素晴らしく、そういった点でも是非多くの人に読んで欲しい、と感じた本でした。

電子版が存在せず、書籍の単価はわりと高い(約3000円)のですが、図書館なども駆使してみれば、案外容易に手に取ることは可能なので、是非皆様も図書館等も駆使してご覧いただけましたら幸いです。

血液型診断や占いは存在自体が有害なんじゃないかくらいの感情しか持てないごりゅごですが、この本は「脳神経科学」的な脳内物質との反応性、というところまで踏み込んであって納得感が高いです。分野としてはまだまだ発展途上で、今後も楽しみなもの。

次回のアフタートークでも語っているんですが、過去の価値観から脱却し、自分の読書ワールドを一つ新しい世界に持っていってくれた本にもなってくれました。



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サマリー

第30回のポッドキャスト、ブックカタリストは、パーソナリティを科学する特性語因子について説明しています。ビッグファイブという言葉を用いて、性格診断について考察し、5つのパラメーターを解説しています。人間の行動の予測が可能になってきており、外交性とドーパミンの放出との関連も示されています。また、外向性が高い人が社会的成功を収める傾向にあるとされますが、成功している人には外向性が高い人ばかりではないことも説明されています。さらに、外交性、神経質傾向、誠実性、調和性の4つの特性が人間の行動や成功に与える影響が解説され、パラメーターのばらつきであること、良いことと悪いことが同時に存在することが言及されています。最適な選択をするために、自分のパラメーターを受け入れることが重要であり、共感や調和性、開放性などの特性についても紹介されています。

ビッグファイブと性格診断
面白かった本について語るポッドキャスト、ブックカタリスト、第30回の本日は
パーソナリティを科学する特性語因子であなたがわかるについて語ります。
はい、よろしくお願いします。
ちょっとお知らせというか実験なんですけれども、
ブックカタリスト、サポーターの方向けに今回話した台本というのを
本編配信前に配布してみようかなということを考えておりまして。
本でいう目字みたいなやつを先に読んでから聞くと、
いつもとは違った言い方ができるのではないかな。
読まないなら読まないで飛ばしてもらえればもちろんいいですし、
もしそういうのが良いようであれば、俺の番の場合は先に送るとかっていうこともできるので、
ご意見ご感想などをコメントいただければ、
ネタバレ嫌だとかっていう人もいないと思うけどいるかもしれないし、
もし何か感想とか、あと歓迎してもらえるならこっちも喜んでやるので、
そのような感想コメントなどもいただければなと思います。
はい、ただ僕は台本を毎回作ってないので、僕の番はないです。
そうですね、ラスタさんはペロっていう目次に数行の追記ぐらいしかしてないようなやつで、
むしろよくそれで喋れるなって俺は思うんですけれども、そういう感じになっております。
はい、早速本の話ですけども、まずパッと気になったんですが、
これ現代は何でしょうね、英語の元のタイトル?
英語の現代はですね、Personality What Makes You The Way You Are。
あー、ちょっとだから日本語と感触が違いますね。
個人的にはこの英語の台の方がやっぱ好きですね。
なんか性格診断の感じがすごくするタイトルですね、日本語の場合。
日本語だとそう、だからある意味ね、なんか日本語のタイトルのままだと、
そのもはや占いなんじゃないかぐらいに見えなくもない。
なるほど、でもそういう本ではない。
ではないですね、学術的にちゃんとしている本で、
その辺りの話も順番にしていこうと思っております。
はい、了解です。
クラッシュさんに何のきっかけで知ったんだって言われて思い出したんですけれども、
その大本の本が2021年に出たSpiritualっていう本だったんですよね。
橘明さんという方が書かれているやつ。
そこの細かい感想などは、いろいろ言いたいことはあるんですが、
アフタートークで語るとしてですね、
今回はそのある意味大元になった、
そのパーソナリティを科学するについて話したいと思います。
そのSpiritualという本の中で、この本が参照されていたということですか。
そうですね、極論を言うと、
Spiritualはパーソナリティを科学するプラスアルファーっていう感じのもので、
ただ、読んでみて、正直このオリジナルの方が5倍ぐらい面白くて、
その辺りはまたアフタートークで語ります。
はい、了解です。
まずあれですよね、
ビッグファイブという言葉を、僕もそのSpiritualという本を読むまでは全く知らなくて、
クラッシュさんも何か知らなかったみたいなことをおっしゃっていたのですが、
僕は基本的にこういう人間を類型化する概念は全般的に嫌いなので、
興味がそもそもなかったですね。
うーん、俺も同じく、基本的に占いとかって、
ギャグでやるのすら時間の無駄だぐらいに思っているタイプなので、
付き合いでも占いとかは嫌いなタイプなので、
そういう意味では確かに好きではなかったんですけれども、
2009年に日本に出ている本で、言ったらもう10年以上前のもの。
細かいこと言うと、ここから新たな知見というものも結構入っているのかもしれないんですが、
そういうことを抜きにして、正直最初は10年前の本を今読んで面白いのかな、
図書館で借りられるから1巻ぐらいの感覚で読んだんですが、
想像以上に全く古い感じもせず面白かったです。
うーん、なるほど。
要するに、やっぱりビッグファイブって何かって簡単に言うと、
心理学の部門で扱っている性格診断。
はい。
性格診断ってそれまで心理学でも、
やっぱり当たり前なんだけど、人の性格をどうやって分類しようって言ったら、
それはみんな考え方とか意見とか合わないですよね。
うん、まあそうでしょうね。
結局、心理学の分野でもパーソナリティというものは、
なんかいろんな派閥があって、一般的に人気のない分野だったらしいんですけれども、
そこに統計の概念を組み合わせて、いろんな質問をするんですよ。
例えば、あなたは異性に積極的にアプローチをかけるタイプですか、みたいなものとか、
お金を稼ぐためには、仕事、日常を犠牲にしてもいいと思っていますか、とか、
おいしいものにならいくらでもお金を使っていいと思いますか、だとか、
いわゆる性格診断っぽい質問というものを、いろんな人にたくさんやってみて、
統計的な相関のパラメータをとってみた。
その質問の中の統計的パラメータということで、
つまり、質問Aに対してこう答えてる人は、質問Cでもこう答えてる可能性が高いというようなことですか。
そうですね。そういう統計のデータを、すげえたくさんいっぱい質問をしてみて、
その統計のデータにかけてみて、分析してみると、
ビッグファイブの要素
例えばイメージなんですけれども、異性に積極的にアプローチをかけるような人って、
一般的にお金を稼ぐことにも興味がありそうな気がするとか。
逆に言えば、例えば鬱になりやすい人と旅行が好きな人って、
あんまり関係がなさそうなイメージはありますよね。
イメージはあります。
そういう感じのものを、統計的な要素でいろいろやってみると、
独立した要素というものが5種類あるっぽいぞっていうことが分かってきたっていうのが、
そのビッグファイブという概念の大きな始まりというかイメージ。
ここで言う独立っていうのは、統計学的な意味での独立っていうことね。
つまり要素的に関係が相互に影響し合わない要素が5つ見つかったってことですね。
そうですね。
なので、統計に騙されてはいかんというのは、前回のノイズの時なんかでもよく言っていた話なんですが、
まずあくまでも人間が作った質問に対して人間が答えたデータなので、
質問の仕方が下手だったらいいデータが取れていないという可能性はゼロではないんですよね。
なのであくまでも現状で言えば、これでほとんど概ね間違いはないだろうぐらいまで研究としては十分なデータはあるっぽいのですが、
あくまでも現段階でもっとどうやら正しそうだという言い方しかできないというのは、
この学問分野における知っておかないといけないこと。
ちょっと気になったんですけど、例えばこれはアンケート内だけの話ですよね。
例えば異性に積極的にアプローチするって書いて、ノーって答えてる人が現実の行動で実はものすごく積極的に異性にアプローチしてる場合もあるじゃないですか。
まああり得ますよね。
多分そこも統計で誤差は丸められるんじゃないかなと思いますね。
そういうところも含めて。
そういう細かいところが気になるんですけど、統計をと言えば多少分散を減るんで、ある程度傾向というのが出てきそうですね。なるほど。はい、わかりました。
なので、あくまでもその後いろんな研究、脳科学の方が発展してきたことによって、
その5つのパラメーターっていうのが脳みそのどの部分と関連しているっぽいぞということもある程度わかってきているので、
そういう意味で言うと、かなり確からしいものだと考えていいのではないかなと思います。
そのビッグファイブ、要するに人間の性格のパラメーターというのは大きな意味で5種類あるっていう5つの要素なんですけれども、
簡単に1つずつ説明していきます、まず。
1つが外向性、外を向いているという外向性。
2つがエクストラバージョン。
これはですね、すごく簡単に言うと、ブックカタリストの第0回の時にやっていた、
ドーパミンとほぼほぼイコールだと考えていいと思います。
プラスワルファーの新しいものをどんどん求めていく気持ち。
そうですね、この本で書かれていて言い方だと報酬への反応というのがコアのメカニズムになっている。
2つ目がですね、神経質傾向、神経症傾向、ニューロティシズム。
コアなメカニズムで言うと、脅威への反応のしやすさ。
簡単に言うと怖がり、臆病ということですね。
変動および大脳変元系、もしくはセロトニンに関連するパラメーターらしく。
怖がりというのはもちろん裏を返せば、注意深いという意味でもあって。
簡単に言うとそうですね、1番目の外向性というのが、どれだけ果敢にチャレンジをしていくかに対し、
神経質傾向で言うと、もうちょっと逆側の警戒心の方に向いているもの。
3つ目が誠実性、コンシェネンティニアス。
読みにくいな。
これはですね、反応抑制がコアなメカニズムだという言い方をしていて、
全頭用の働きですね、要するに。
衝動を抑える気持ち。
衝動を抑える気持ちが強いのか弱いのか。
4つ目が調和性、アグリアブルネス。
他人への配慮ができる。
心の理解ができるだとか、共感ができるだとかっていう、
人とうまくやっていく能力という言い方は正しくはないんですけど、
イメージとしてはそういう感じ。
誠実性と調和性は別のカテゴリーなんですね。
もうちょっと後でも詳しく話すんですけど、
ギャンブルがやめられるかやめられないかは誠実性のパラメーターの強さ弱さ。
対して調和性というのはあくまで他人に優しくできるかどうかとか、
人の心、他人との関わり方がより強い要素ですかね。
なるほどね、はいはい、わかりました。
オープンネスについて
最後が開放性、オープンネス。
ここはですね、後で詳しく言うんですが、
ここがある意味ちょっと一番難しい、まだ分かっていない部分も多かったり、
始まったばっかりの頃にいろいろデータを取るのにとか、
どういう原因なんだろうっていうのに苦戦した分野みたいで、
芸術的な感性とかある要素に対して、
脳の他の部分がどのように同時に反応するかみたいな要素があるみたいで、
これはちょっと難しそうな概念というか、
簡単に言うと芸術家っぽさっていう言い方になるのかな。
連想性の高さとか、あとはメタファー性の高さとか、そういう感じですよね。
そういう方向のやつですね。
なるほど、なるほど。
さっきの性格診断みたいなことをよく言っているんですが、
要するに人間のパーソナリティというのは、
フラクタルに似ているっていう感じのことを言っているんですよね。
この5つのパラメーターというものがあって、
日々のちょっとした行動に対して、
こういうことをどういう選択をするのか、
という細かい分野でのその人の生き方というのと、
もうちょっと長い目で見た、5年10年とかっていうスパンで見た、
人間の行動の予測
人間の行動の仕方というのは割と自己掃除によって似てきて、
こういうことがあった場合にはこういうことをしようというのを、
統計的にであればある程度予測することができるようになってきている。
だから1日レベル、短期のレベルで例えばリスクを取りがちな人は、
5年10年の計画でも比較的リスクを取りがちであるということが言えそうだと。
そうですね。これが最近で言う、
Facebookが何でも知ってる怖いにつながった学問の分野でもあって、
例えば俺がそのギャンブル超大好きな人だから、
Facebookでこれとこれにいいねをしているから、この広告で買いやすいということは、
俺個人に関して言えばあくまでも統計なのでずれる可能性はもちろんあるんですが、
その大きなデータで何十万人何百万人の人が使うという前提さえ分かってしまえば、
要するにとんでもなく効果的な広告というのは、
このビッグファイブ的なパラメーターである程度できるようになってしまったと言えばいいのかな。
なるほどね。
誤解しちゃいけないのはあくまでも統計なのであなたは必ずこの選択をするではないんですよね。
そこがちょっとわりと誤解しやすそうなところなので気をつけないといけないんですけれども、
だからFacebookがお前のことを全部知っているというのはある意味で正しいけれども、
ある意味では全然違っていることではあるんだけれども、
十分なデータを与えてしまったらもう行動はかなりの精度で予測されるようになってしまっている。
統計的にはね。
科学物理の世界でいうと、
例えば室内の温度とかの変化は科学式計算できるけど、
かといってじゃあその1個の機体分子の動きがわかるかというと、
これはわかるわけではないと。
だから大数取ったとき、多く集団取ったときに傾向的に見てこうは言えるということで、
あなたの次の決断はこうなりますって占い的に断言されるものではないということね。
言えるのが量子力学とニュートンまでの古典力学の関係にちょっと近い要素もあるかもしれない。
十分な人数がそれを使っていればこれがどうするであろうということは、
もうほとんど近似というかほとんどイコールと言っていいぐらいの数値が出せるようになった。
1個1個の分子の行動、我々の行動の予測というところまではまだ言ってはいないかなっていう感じですね。
というかそれはどうやら結局不可能ではあるみたいなんですけど。
ビッグファイブ特性の説明
そうでしょうねきっと。
このビッグファイブの特性というか、割とちょっと面白いなと思ったのが、
まずこのパラメーターというのは基本的にだいたい50%ぐらいが遺伝からできているもので、
ほとんど性格というのはある意味親に似てくるというのはどうやら本当っぽい。
ちなみにこのパラメーターという表現が出ましたが、
例えば外向性っていうのは外向性があるなしの01なのか、
それとも外向性の度合いが例えば50あるとか100あるとか、
そういう強度で表されるのか、どんな感じなんですかね。
この本で書いてあったイメージでいうとですね、
ゼロを基準にしてプラスとマイナスにどこまでも触れる。
そっか、だから外向性というパラメーターがプラス方向にある人とマイナス方向にある人がいるっていうことですか。
おおむね正規分布になるので、例えば仮に10段階だとするとほとんどの人は5、6、
せいぜい4から7ぐらいの間、10とか1っていう人はほとんどいない。
無限の連続値なので結局数字でしかわからないとか大雑把にしかわからないものではあるみたいですね。
なるほどね。
ちなみに50%が遺伝ということは、残りの50%は何なんでしょうか。
まだわかってないみたいです、基本的にはそのあたりは。
なるほど、まあでも環境というか周りの人の影響ということでしょうね、単純に考えたら。
社会の影響もあるみたいなんですけれども、
その家庭環境というものがパーソナリティにはあまり影響しないっぽいというのが最後の方に出てきます。
これでも難しいところですよね。
例えば今の現代でこのような環境を図ったときに、
例えば僕らの生活ではテレビっていうメディアがあるじゃないですか。
テレビというメディアによって行動の価値観とかが影響を受けるわけじゃないですか。
でも例えば1700年代やったら家族しか周りにいないわけですよね。
だから1700年代と1900年代のその性格の出来方の違いって多分同じじゃないよなという気はしますね。
現代のある程度の人に対しての統計しか取れていないので、
やっぱり分からないというのは間違いない事実ですね。
確かに、なるほど。
遺伝的要素というのはどうやら半分ぐらいで、
環境による変化というのもあんまりなく、
10年レベルで早々変わったりはしないみたいです。
逆に言うと10年単位で変わることもある。
あるみたいですね。
一般的な傾向で言うと、誠実性とか調和性というのは
だいたい予想できるかもしれないんですけど、
年を追うごとに多くなりがち。
大人になって丸くなったというのも、
どうやらある程度、一定程度正しいっぽいですね。
例えばこのパーソナリティの誤要素が仮に、
仮にというか脳のネットワークによって発動しているものだとしたら、
それ以外発動するところがないんですけど、
脳のネットワークの回路が少し変わっていったら、
パーソナリティというのも変わっていくでしょうけど、
やっぱりそれが短期間で変わることはないから、
外交性と社会的成功
10年単位ぐらいのちょっとずつした脳の工事が行われたら、
性格みたいなのもちょっと変わってくるっていうことなんでしょうね、きっと。
そうですね。将来的な話で言えば、
簡単にこの辺りを、
例えば既にうつ病の薬とか言われるものって、
要するにセロトニンの初反応を変えるとか、
そういうことがあったりするので、
一定程度性格を変える薬というのも、
現代では現実のものになってきているとも言えますね。
ちょっとそれは怖い話ですよね。
怖い話ですよ、そこは。
はい、わかります。
あともう一つ、二つ面白かったのが、
例えば倉下さんが今この5つのパラメータを聞きましたよね、
これから話を。
自分って大体どんなもんだろうって、
なんとなくイメージってできませんかね。
もちろんできます、はい。
数字つけろって言われたらつけられると思います。
大体それで合ってるみたいです。
でもそれはそうでしょう。
それはそうでしょうっていうのはなぜかっていうと、
例えば僕はあまり外交性が高くないなという自己認識があるわけじゃないですか。
で、質問答えるわけですか。
当然、あんまり外交性が高くないよっていう前提で質問に答えるわけですから、
それはそうなりますよね。
質問が適切にデザインされてたらそうなるってことか、逆に言うと。
いい質問じゃないといけないっていう。
そっかそっかそっか、なるほどなるほど。
そこで言うと後で出てくる開放性っていうのが、
やっぱりいい質問を作るのに苦労したみたいなんですよね。
そうでしょうね、なんともわかります。
同じくそのビッグファイブっていうのは、
その人のことをよく知る他人が、
あの人ってこんなもんだよねっていうのも大体合っているみたいです。
なるほど。
だから大体思ったほど意外な結果は出ないっていう言い方でも言えるのかな。
大体自分が思っている通りの結果、
自分が思っている通りの自分の個性が出てくると。
おおむね間違ってはいないと考えて問題ないので、
それを踏まえてこの後この辺にどういう特徴があるのかみたいなのを考えてみると、
自分の性格というかその要素に対して、
どういう行動をすればいいのかなというヒントにもなると思います。
なるほど。
で、この人間が何で多様性があるのかっていう話も一生ぐらい使って、
要するに進化論の話で負の頻度依存等だみたいな話なんかも出てきたんですが、
そこら辺は置いといて、
一個一個5つの要素をもうちょっと詳しく説明してみたいと思います。
その前に逆に言うと、
進化論的に性格の多様性が肯定されているってことは、
みんなが違ってそれでいいっていうことですよね。
そうですね、みんなが違ってそれでいいでもあるし、
みんなが同じでは生き残れなかった。
いろんなタイプがいたから人類として生き残ることができた。
じゃあ進化論的に多様性は肯定できるってことですね。
うん、なるほど、はい、わかりました。
で、一つ目がいわゆる外交性というやつ。
で、外交性っていう言葉を聞くとですね、
パリピ妖怪みたいな言葉が割と浮かびやすいのかもしれないんですが、
厳密にそれと同じわけではなくて、
例えばシャイで他人とうまく話せないというのは、
大体の場合外交性が低いことが原因ではなくて、
神経症傾向が高いことが人と話すのが不得意になる場合というのが多いみたいなんですよね。
他人との関係に不安があるから喋れないと。
そう、なので外交性というのはそういうパリピかどうかという要素ではなくて、
単純にドーパミンが出ることをより求めるかというか、
報酬を求めてより努力を、努力じゃないな、
より多くの行動を起こしたりしやすいのかどうか。
はい、外交性は陰キャでは、じゃあ妖キャではないと。
そうですね、だから社会性が高いとか低いとかっていうものと、
外交性の高い低いというのはあまり連動しているものではなくて。
日本語の語幹へと外交性、逆で言うと内交性とかいう言葉が一時期流行ってましたが、
どっちかというとシャイな人のイメージでしたけど違うんですね。
本に書いてあったのはどっちかというと、
むしろ楽天的という言葉の方が感覚としては近いぐらいの言い方が書いてありますね。
だからその人の興味関心の向き方が、自分っていう縁の内側に向いてるか外側に向いてるかで、
外側に向いてる人が外交性っていうことなんでしょうね、きっと。
そうですね、あとイメージとして外交的な人って、
経済的に社会的に成功しているような気もするんですけれども、
それは生存バイアスだっていうふうに言い切っておりまして、
目立つ職業で成功している人というのは外交性の高さが原因で成功はしているんですけれども、
ほとんど全ての、例えば芸能人とか、いわゆる芸能関係というのは外交性高い人が基本的に多いみたいなんですが、
数多の失敗があるので、芸能関係で上手くいっている人というのは必ずしも外交的だから上手くいったんじゃなくて、
上手くいった人に外交的な人がいたっていうだけですね。
外交性と神経質傾向
あと外交的な人の方が目立つからよく目に留まるということもあるでしょうね。
あと、例えばで言うとお笑いの人なんかがテレビでめっちゃあんなことをやっているのに、
家に帰るとずっと一人で地味にやっているというのも、
外交性と神経症傾向の2つのパラメータで言うと割と上手に説明ができて、
成功しているそういうタイプの芸能人というのは外交性も高いんだけれども、
同時に神経質傾向も高いので、不安になりやすかったり、警戒して努力しやすかったりということもあるのと、
同時に外に出て芸能界という派手な世界に行きたいという要素も同時に持っている。
例えばアメリカのデータなんですけど、
アジア人ってやっぱり傾向として全般的に内向的なデータが出やすいらしいんですけれども、
アメリカのいつのデータかまではわからなかったんですが、
平均すると白人よりもアジア人のが30%以上収入が多いというふうに調べられたりもしているらしく、
平均で言うのであれば、むしろ外交的じゃなくても社会的には成功しやすいとも言えるかもしれないというやつですね。
なるほど。
これは報酬を求め、ドーパミンにどれだけ脳みそが反応しやすいかどうかというものが、
外交的かどうかというものの違いになっているっぽいぞっていう感じですかね。
それはでもそうでしょうね。ドーパミンの話を振り返ってみても、おそらくはそうだろうし、
現代はだから外交的にさせられているというか、外交性を引っ張られているような情報環境があるんでしょうね、きっと。
全体を通して言えるんですけど、外交性とかはこれが大事なことのように言われているけれども、
実は全然そういうわけでもなくて、あくまでもパラメーターのばらつきであるだけだということは何回も言っていて、
良いことがあったら必ず同時に悪いことがある。
外交性というのは、要するにリスク取って報酬を手に入れていくということが生きがい目的になりやすいので、
当然ながら、肉体的な危険だとか生活のリスクというものも高くなりやすくなるし、
エベレストに上るような人なんかでいうと、神経質傾向は標準より一標準偏差低いし、
外交性は標準より一標準偏差高い、みたいな派手なパラメーターにはなったりするんですが、
どう考えても安全ではない。外交性が高い人は安全ではない生活を送りがちになってしまうので、
平和で安全な生活を送ろうと思う場合は、そういうことも気をつけないといけないというものもありますね。
2つ目が神経質傾向、神経症傾向というやつで、これは簡単に言うと要するに不安になりやすい。
さらに言うと単純に鬱病になりやすいという人も、脳内物質に反応しやすいだとか、
そういうセロトニンと結びつきが強くなりやすいもので。
俺はこの言葉を聞いたときに、基本的にすごくネガティブな悪いことしかないような神経質傾向という、
日本語にするとそういうような印象をわりと強く受けてしまったんですが、これは全然そういうことはなくて、
一般的に神経質傾向の人のほうが、これも外交生のものと同じく、神経症傾向が低い知的専門職なんかの場合は、
ほとんどの人は神経症傾向の数字でいうと、基本的には良い要因になっている。
まあ、そうでしょうね。
そうだと思います。
さらに言うと、神経症傾向の人というのは、確信者にもなれるみたいなことを言っていまして、
現状が正しくないと感じて、現状を変えようという確信者にも神経質傾向というものがあったほうがいい。
なるほど。
失敗というものを恐れるので、傾向としてやっぱり努力をしやすいというか、する傾向にあると言えばいいのか。
はいはいはい。
そういうものはあるんですけれども、同時にワーカフォリックな人というのは、神経症傾向というものが高くなりやすくもなってしまうので、
やっぱりそういう傾向は全体的にあり。
さらに言うと、一般的に作家、詩人、画家みたいな人というのは、だいたいこの神経症傾向というのはかなり高めなパラメーターであることが多いみたいですね。
非常によくわかります。
あとは、神経症傾向だと、例えばなんですけど、悪いことで言うと、ネガティブな出来事が多く起こりやすいみたいなことも傾向としてあるみたいで、
自尊心が低かったりすることとか、自尊心が低くなりやすいことによって、さらにどうやら失敗しやすいことを選びやすくもなったりしてしまう。
なるほど。
だから、ネガティブな気持ちがネガティブな事象を引き起こすということも、統計的なデータで言うとやっぱりある程度多くなりやすいみたいで。
引き寄せの法則ですね。
この傾向がある人は、要するに、逆に言えば自信を持っていいことだと思うんですよね。
大体のうまくいっている、要するに知的専門職の人は神経症傾向が高い人が多いんだし、単純に内向的で神経質傾向も高い人の方がアメリカのデータなんですけれども、平均収入も高い傾向があるし、
大成功している人を見てしまうと、あれが目立つので、そっちの方がいいように見えるかもしれないんだけれども、
決してそんなことはなく、むしろそういう地味でっていう言い方をしたらいいのかな、地味で目立たない人の方が結構うまくいっている場合が多く、
あとは自信さえ持てれば、ネガティブなことというのも引き起こりにくくなるので、
ますます人生も幸福な方向に向かえるんではないのかなという、そういうマインドを持つことの大切さみたいなことも、この本の後半には出てきていて、
パラメーターというのは簡単には変わらないことは確かなんだけれども、結果に対してどう思うかということはコントロールできるので、
環境を変えるだとか、考え方を変えるということで、自分のパラメーターは基本的に受け入れた上で最善の選択をしましょうという、
最善ではないか、そういうニュアンスのことも書かれていて、そのあたりがこの本が一番素晴らしかったなと思えるところで、
誠実性と社会的成功
外交生と神経質傾向に続き、3つ目が誠実性、我慢ができるという言い方をしてもいいのかなという言い方で言うならば、
前頭用の働きがわりと強めのもので、これに関して言うと現代社会ではこの数値は多ければ多いほど、大体の場合が社会的な成功と紐づいていることが多いパラメーターですね。
ただいろんな人の意見とかも、他の本とかいろんなものに書いてあったりするんですが、現代がこの誠実性というものが過剰に評価されすぎている時代で、もともとこれもあくまでもパラメーターの一つでしかなかったんじゃないか。
ADHDってダメなことみたいな言われ方を現代社会ではされるんだけれども、狩猟採集の時代ではむしろそっちの方が大事な能力だったんじゃないかっていうふうに考えている人も結構いっぱいいるみたいで。
我慢ができて言われた通りのことができるということは、当たり前に悪く言えば融通が効かないし、自分で自発的に何らかの反応をするということが少ないということになってしまうんですよね。
なので、結局それもあくまでもパラメーターとして存在はしているんだけれども、どっちとも取れるという言い方というか、これも高いからどう低いからどうということが褒めるとか良いとか悪いとかっていうものではないっていうのは大事なところで。
とはいえ、現代社会では、誠実性とか自己コントロール性が高い方が社会の中で生きる上では有利というかな、有効な部分は確かに多いでしょうね。でもそれは結局、逆に言うと社会のデザインが多分間違ってる?間違ってるというか、いびつだっていうことなんですね、きっと。
そう、その誠実性が高いものを評価する社会になってしまっていて、それがそこに関してはちょっと変えようがないものではあるけれども、でも要するに融通が効かない人って単純に言えば面白くない人だという言い方もできるわけじゃないですか。
そうですね、確かに。
いっぱいそういう情報が共有されていたりするんですが、そういうことである程度は対象もできるし、その辺りは考え方次第ではあるのかなというところは思います。
だから、極端なことで言うと、この誠実性の数値がプラスの高い方にいる人と低い方にいる人では、例えばセルフマネジメントとかタスク管理のやり方そのものがもう違いますよね、きっと。違ってないと困りますよね。
そうですね、仕事論的なところでも、特に真剣性傾向、誠実性あたりは最適なタスク管理へのやり方というのは大きく変わりそうで、そういうグラフみたいなのも作れるのかもしれないですね。こういうタイプの人はきっとこういう人が向いているとか。
まあ、俺はそういうのはあまり好きではないんですけど。
でもまあ、例えばその、言ったら、著名人で成功している人の外交的な性格とかと、一般市民の外国的な性格っていうのが仮に違うとしたら、やっぱりそのノウハウそのものが性格に適さないことは全然あるわけで。
だから、そのパーソナリティの差異っていうのを考えておくと、そのノウハウで苦しまないっていうか、そういう理解の仕方ができるんじゃないかなという気はしましたね、今。
さらに言えば、たぶんほとんどのその表に出ている人というのは一定以上きっと外交性は高い人なので。
外交性が低い人向けのデータというのは、その低い可能性は高いですね、少ないというか。
確かに。
で、例えばなんですけど、倉下さんもその自己認識で外交性が低いみたいなことを考えているんじゃないかと思うんですけど。
たぶんね、あんまりそうでもないんじゃないかというのも思うんですよね。
あの、外交性を僕は最初陰キャ的な陽キャ的なものと捉えてたんであれでしたけど、説明を聞いた後にもう一回考えると高いですね。
ドーパミン志向ですよ。
そんな自分で言えるぐらいなんだ。
例えば、新しいことをするのが好き。繰り返しの作業よりは新しいことをするのが好きっていう。だからたぶん高い方だと思うわ、これは。
そう。考えると逆に、だから外交性が低い人向けのノウハウみたいなものって、世の中に意外と少ないような感じがして。
うん、確かにね。
それをどうするか。さらに言うと、たぶん外交性が低い人はそういうものを求めにくいというのもまたあると思うんですけど。
たぶん印象ですけど、タスクショートと呼ばれる手法は、わりかしこれ低い人向けじゃないかなという気はしますね。
そうですね。たぶんそうだと思いますね。それは神経質傾向ではなくて外交性な気がする。
あれはリピートタスクを重視するんで、そういう意味ではそっちに向いてるんかなという気がします。
そうですね。ちょっとそういった視点で自己管理とか働き方なんかも考えてみると、ちょっと面白いかもしれないですね。
調和性とリーダーシップ
外交性、神経質傾向、誠実性。4つ目が調和性と呼ばれるもの。他人への配慮ができるかどうか。心の理論、共感の要素が多いのかどうか。
なるほど。
これはですね、なんていうんだろう。要するにこれもできた方がいいんじゃないって思いがちなんですけれど。
そうですね。
例えばで言うと、一般的にリーダーになる人というのは調和性が低い傾向があるみたいです。
それはなんとなくイメージはつきます。
ルトガープレグマンの本。
希望の歴史。
あれなんかでも出てきたと思うんですけど、共感という感情というのは視野が狭くなりがちというのかな。
そうですね。
一人に対してどうしても重きを置きすぎてしまって、全体のメリットというものを考えにくくなってしまう。
チームのリーダーとして一般的に求められるものというのは、他人がどう思うかなんてことを一人一人気にしていたら、
例えば社員5000人の会社の社長が5000人分に共感していては決断なんてできるわけがなくなってしまう。
さらに傾向的に、いわゆる迫愛主義者みたいな人って調和性が低い人が多いみたいで、
エピソードなんかもそのよく残ってたりするんですけど、
アインシュタインとかナイチンゲールとかって人類のためにみたいなのでめっちゃ頑張った人っていうイメージがありつつ、
同時に私生活というのは結構破綻していて、家庭内では悲惨な誰も家族のことを全く試みず好き放題やっているクソ野郎だったっていうようなイベントというか、そういう逸話もいっぱい残っているみたいで。
どっかの本で読んだんですけど、アインシュタインは私は人類を愛せるが隣人は愛せないみたいなことを言ってあって、
具体的な人は好きじゃないけど、人類という抽象的な概念は大切だと思うっていうようなことを言っておられたっていう話を思い出しました。
そうですね、俺が読んだ日本語訳だと、人類は大好きだが人間は大嫌いだみたいな、なんかそういう感じのことを言っていたかな。
そう、まんままさに調和性が足りないがゆえの社会ではうまく、その場合は違うのか、だから調和性が低いことのほうがうまく、一般的にだから調和性が低くなると家庭内での安定的な生活というものがうまくいかない傾向が高くなるというのかな。
だから結局トレードオフでどっちかしか取れないんですね、この場合は。悲しいかな。
おだしょー そうですね、どちらが正しいとかではなくて、自分はどういう性格だっていうことしか結局言えないので。
だからここまで全般的に通してみても、例えばこれは各パラメーターが全て高い人が正しい人間っていうことではないんですよね。
おだしょー 全くないですね。
なるほど。
調和性と性別の関係
おだしょー 調和性に関しては面白いのがですね、パラメーターで言うと性別で違いがあるみたいです。
ほう。
おだしょー あくまでもこれも統計なので、個人での差というものは当然あるんですが、傾向として女性のほうが調和性は高い。
でしょうね。
おだしょー 想像する通りなんですけどね。
なるほどね。
おだしょー その共感というものも女性のほうが得意で、そういうパラメーターというのは性別の差はあるものだと。
おだしょー さらに言うとこれもあらゆるパラメーターについて言えることなんですけど、
おだしょー 遺伝子レベルの話で差別うんぬんとかではなくて、例えば外交性なんかの話にしても一般的な、MODにも確か出てきたと思うんですけど、
おだしょー ドーパミンを受け入れやすい脳の神経の仕組みというやつ。
おだしょー そんなんとかも人種による違いというものがある程度、統計的には人種でちょっと違うみたいですね。
それはまあそうですよね。だから人類の出発点がアフリカと仮にした時に、アメリカに渡った人種っていうのは非常に外交性が高い人たちですよね、どう考えても。
だから平均したらそれは向こうの方が高いよなってことは言えるでしょうね、これは。
おだしょー そう、特にアメリカの場合はもっと露骨なのが、ヨーロッパからの移民しかいないはずなので、当時の大半が。
さらに言うと、アフリカから連れてこられた黒人系の人たちは、船のとてつもなく過酷でひどい環境というものを生き残れた人たちなので、
その肉体的に強い可能性が高く、優生学という言い方になりかねないんですが、きっとそういうタイプの人が傾向としてやっぱり多いんですよね。
だから、もともとの遺伝子というよりは歴史的な流れを組んだ、ある種トーターされた形での人種というかDNAの持っている力というのがあるってことですね。
そういうパラメーターというのは必然的にあるみたいで、アジア人は傾向としてやっぱり神経症傾向が割と高めで、外交生というのは全体的に低めな人が多いというのはある程度、もうそういう数字が出てしまっているという感じですかね。
開放性と創造性の関連
最後の一つが、ちょっとこれは難しい、開放性という用語、経験への開放性、英語だとオープンですという書かれ方をしているんですが、これが非常に難しい概念で、最初この研究がされたばっかりの頃っていうのは、頭の良さなんじゃないかぐらいの言われ方をしていたらしいんですよね。
いろんな質問をしてパラメーターをとってみると、開放性が高い人というのは平均的に学力が高いような結果が出ていたんですけれども、それはどうやら質問が悪いみたいで。
開放性が高い人に対する質問というものと、質問の仕方が下手だったせいで頭が良い人が開放性が高いみたいな感じに考えられていたんですが、どうやらそうではないっぽい。
脳の仕組み的な話で言うと、例えば脳科学的に人間が赤って言った場合に赤色というものを認識するために脳みそのシナプスの何個かが反応して、人間は赤だと反応していると思うんですよね。
開放性が高い人というのは、どうやらその時に同時に反応する脳のパーツの量が多い、数が多いというのかな。
その一つの言葉とか文字とか概念というものを話した時に、同時に他の言葉が連想して繋がりやすくなるっていうのかな。
簡単に言うと、やっぱり人が思いつかないような思わぬことを思いつきやすい。
すべてはノートから始まるという本では、発想は漢数のバグであるというようなことを書きましたが、通常の人が持っていないルートで何かを思いついてしまう人たちは開放性が高いと。
高い傾向があるらしい。
要するに芸術家とかもだいたい想像できる通り、芸術家な人たちというのはほぼ間違いなくこの開放性というパラメーターが高い人というのが多いみたいで。
かつてのいわゆる呪術とかシャーマンとか神秘性が高いような話っていうものなんかも、開放性が高い人間が本当にそういうことを神からの啓示みたいなものを脳の開放性の高さによって何らかの刺激から受け取っていたのではないかみたいなことなんかも書かれていたかな。
なるほどね。
ドラッグとかいわゆる麻薬みたいなものはこの辺りを開放するというのかな。
そういう何らかの反応に対して脳の余分ないろんな部分が反応することによって、現実が現実じゃなくなるようなことを現実のように認識できてしまうということができるので、それによって思わぬアイディアというものは生まれるんですけれども。
当たり前なんだけれども、大体やっぱり狂ってしまって、病院に閉じ込められて最後はっていうようなことだったり、ちょっとこの人はやばいみたいに思われやすくもなりやすい。
なるほどね。だから正常というのはおかしいですけど、一般的な人がAという知覚をしたときにAっていうことを脳が思いつくっていうことに対して、そういう人たちはBとかCとかDとかをいろいろ思いついてしまうと。
これってよくよく考えるとこれノイズなんですよね。発想におけるノイズ。だから芸術性はやっぱりノイズと関係しているんでしょうね。シグナルだけでは芸術にはならないっていう。
多分これも個人差があるし、圧倒的に少ない人でもゼロではないはずなので、何らかの概念に対して赤という言葉で何をイメージしますかって言った場合に、人によってやっぱ違うと思うんですよね。
なのでこれも高い低いでどうのこうのっていうものではないと思うんですけど、共感覚っていう言葉があるじゃないですか。
はい、色とか音が結びついちゃうやつですね。
それとかはまさにこの開放性の高さなんだろうなっていうのをこの本に書いてあったわけではないんですが、すごく納得ができた感じがして。
何らかの音が聞こえた時にどの音だと黄色っぽい感じがするとか、黄色を見た時に音が聞こえるとか、いろんな感覚っていうのを持っている人というのがいるということを大学生の時に初めて聞いて驚いたんですが、
それもこの開放性という言葉で説明するとすごく伝わりやすいというか、もうまんまそのことやんと思って。
そうですね。
その音から受ける感覚と色から受ける感覚というものがつながっているので、新しい発想というか刺激、何らかのアイディアというものは生み出しやすい。
これはただの仮説だったんですけれども、これは別の本の仮説だったかな、そういうタイプの人って大体いつの時代でも割とモテてたりもするので、
遺伝的にそういう人間というものも一定以上きっと存在しているだろうし、意外と社会的な世界になってくればくるほどそういう人たちが生き残りやすくなってきているんじゃないかみたいな予想もあったりしました。
なるほどね。
本来の多分、人類が木から木の実を取ったり動物を取ったりする場合にはきっと特に重要ではなかった要素であるはずなんですよね。
確かに。
が、モテることによって増えたことによってそういう最適化が起こって、意外と人類にたくさんいるのではないかというようなことも考えられていたりはしています。
でも結局、芸術だけじゃなくて発明家とかも結局この能力ですよね。
だからあれってこう使えばいいんじゃないかっていう人類最初の道具を生み出した人たちも多分これが高かったんでしょうね、きっと。
でしょうね。
もうこのパラメータが高い人というのは、どの分野に関してもやっぱり興味を示しやすくなるしスコアが高くなりやすいみたいで。
絵が好きだけど音楽が好きじゃないとか、音楽が好きだけど絵が好きじゃない、演劇は好きだけど映画は好きじゃないとかいろんなのはあるらしいんですけど、統計でいうとやっぱり好きな人は全部好きだし嫌いな人は全部嫌いというパラメータにやっぱりなるみたいですね。
同時にこれはやっぱり非常に脆く危険なものというか、まさにモロハの剣というか、この要素が高ければ高いほど心を病んだりとか、うつ病とは違う種類の病気なんかにもなりやすくなったりもするので。
さらに偉大な芸術家はこの神経質傾向と開放性が両方ともとても高い人というのが当然一般的に多く。
そうでしょうね。
大体の芸術家がゴッホが気が狂って自分の耳を落としたとかっていうのとかも、そういうタイプな人であることが多いわけで、ほとんどの人はそんな2つのパラメータがマックスに近くなるというのは統計的にはなかなか起こらないことなので。
聞いてくださっている人で多分ほぼ100%両方が高いという人はいないとは思うんですけれども、高すぎるものもやっぱりきっと不幸はそっちはそっちで苦労があるんだろうなっていうぐらいのことをわかっておけばいいのかなと思います。
これで大体外向性、神経質傾向、誠実性、調和性、開放性という5つのパラメータがあって、どうやらこのパラメータというのはやっぱり環境とはどう調べている。
パーソナリティと環境の関係
この本が書かれた段階というのと結果でいうと、環境がどう影響しているかとか、どうやら影響していないっぽいみたいなことがやっぱりすごく多いみたいです。ただ一つ大事なのは、この本で調べた、得られているデータというのはある程度きちんとした過程でのデータしかないので。
例えば、生まれた時から戦場だったみたいなこともないし、逆に生まれた時から王族だったみたいなこともないので。わからないことは多いんですけれども、普通と考えられるような環境に育っていれば、どうやらそれがパーソナリティを変えるということとは関係がないっぽい。
これは、いろんな自分に悩んでいる人とかの救いになる要素だと思っていて、親のトラウマがどうのこうので家庭環境が悪かったせいで、俺はこんな性格に育ってしまったんだみたいなことというのは、十中八九どころかそれ以上の確率で関係ないし、育て方が悪かったせいで子供がグレてしまったみたいなことも、十中八九きっと関係がないはずなので。
おだしょー だから関係がないけど、でもなんでそうなったかはわからない。ある種たまたまみたいな。
これは気の持ち方と捉えようだと思うんですが、どんな環境だろうがそうだったから、俺が悪いわけじゃないからもう最善を尽くすしかないんですよねっていう。悩んでもしょうがないし、悩んでももちろん解決はしないし、悪かったんじゃないと思えれば救いにはなるのじゃないかなと思っていて。
あとはこのビッグファイブというものが言い方として、そんな言い方をしたら世の中に同じ人間がいっぱいいるってことなんじゃないかみたいな言い方を考えたりもすると思うんですけど、ちゃんと同時になり立つみたいで。
例えばなんですけど、ビッグファイブがそれぞれ1から10までの10のパラメーターしか存在しなかったとしても、外交生から神経質から5種類あれば、10の5乗通りの人間の種類の組み合わせというものは生まれるわけで。
10万通りの人間の組み合わせがあるし、当然そんな10段階なんていう人間の個性というものは小さなものではないので、事実上無限の人間の個性というのはちゃんと存在しているんだということと、
そのレベルによって人間の得意性は3つのレベルからパターンが生まれているので、関係ないっていう。まずそのビッグファイブというパラメーターがあります。
特徴的な行動のパターンというものもあって、選択肢が違う場合に、同じビッグファイブのパラメーターだったとしても魅力に移って選ぶものというものが違うし。
ノイズがあるので、選択肢というものが、仮に全く同じパーソナリティの人が存在していたとしても、同じ選択肢を選ぶとは限らない。
さらに言うと、選んだ選択肢がその人自身に必ず何らかの影響を及ぼすので、それすらももう一度自分自身への変化につながるので、ビッグファイブというものが大雑把に5種類のパラメーターでしか表せないのは事実なんだけれども、
そういうパターンの無限の組み合わせによって、当然人間は一人一人全然違うものだぞっていうことはちゃんと書いてありまして。
重要なことは、環境を自分で作ってパーソナリティに負けないようにするっていう言い方をしていたのかな、この人は。
環境を自分で作る
よくあるアルコール依存になった場合というのは、飲まない環境を作らないといけないし、例えば神経質傾向というものを自分は悪いことだと思っているのであれば、そこに対して低くならないような選択肢を狭める。
前回話したテーマを決めるみたいなこともあるかもしれないし、ミルパワーみたいなので話していた環境を変えるというので、ものすごくパーソナリティがそうだとしても、さっき言ったように環境とかノイズによって選択肢は変わってくるので、
そうなりやすい環境を自ら作ってあげれば、パーソナリティがどうだろうが、極論言えば理想の自分に近づくことはできると言っていいのかな。
理想、個性は変えられなくても、行動とか選択を自分が望ましい方向に持っていくことができると。
10年レベルでは変わらないけれども、10年レベルのデータしか多分取れていないし、10年やっていれば変わるような気がするし、当然。
なので現状がどうだったとしても、それは受け入れるしかないので、主観的なストーリーは考え方次第で大きく変わるっていう風に自分でも言っていたのかな。
お金がないことは欠陥とも美徳とも取れる。結局全てのことは解釈次第でどうとでも変わる。
一般的にお金はあった方がいいんだけれども、それもさらに本当にこの考え方というのは簡単ではないということも言っています。
神経症傾向があるとそれはますます大変なんだけれども、変えることができるのは自分しかいないので、もう今のパーソナリティというものを受け入れた上で自分ができることというのをやっていきましょうと。
あとはもう一個かっこいいなと思ったのが、時代遅れの概念に自分のあるべき姿を映し出さないようにするっていうことも言っていて。
これは重要な話ですよね。だから時代遅れの概念っていうか、要するにこういう人がいいっていう社会が押し付けてくる規範性っていうことだと思うんですけど、きっと。
そうですそうです。
それでも自分のパーソナリティの根本がそれとずれてた場合に、その楽さを劣っているものとして捉えて、良い人に近づいていこうなんていうのは無駄というか、そもそも無駄じゃないかもしれないけど苦労が多いですよね、その道のりは。
だからさっきも言われたように、今あるべき自分がここにあるんだっていうところを出発点にして、何ができるかを考えていこうっていうことですよね、これは。
そうですね。最近学んだ実存主義と本質主義とかっていうのを見て、めっちゃいい話やなって思ったんですけど、それとも似ているのかな。
なるほど。
実存を受け入れて生きていけばいいんだぞっていうようなこともあって、最後の最後に有名なテストらしいんですけど、その入荷するパーソナリティ表情尺度というテストみたいなのも載っていて、
質問に12個の質問に答えると、何百個の質問に答えるのと、総感で言うと大体、何て言うんだったかな、おおむねこれやっときゃ大体いいっていう質問表が載っていて。
僕、12個なんて少なすぎひんかって多分ちょっと前だと思いましたけど、ノイズっていう本を読んでたら12個で大体わかるんだろうなっていうのは思いました。
そう、だから120個やった場合と12個やった場合で、大してずれ度は変わんないんですよね。
そうみたいですね。
ちなみにそれで測ってみたんですけど、予想通りというか、自分もやっぱり大体自分が思っていた通りで、5段階の答えを1から5までの数字で答えると、低いから中間低い、中間高い、高いの4段階の数字というもの、解釈というものが出てくるんですが、
俺はですね、外向性は中間から高いの間、神経質傾向は低い、誠実性は意外だったんですけど高い、一番高い数字でしたね。
で、調和性は中間から高い、解放性は中間から高いというので、大体統計通りに多少ぶれたりはするけどおおむね真ん中ぐらいっていう結果でした。
なるほど。ちなみに僕から見たゴリゴさんの評価も大体そうですよね。
そう、だからやっぱりそういうことなんですよね。大体予想通りなんだなっていう。
なるほどね。はい。
っていうので、最後に参考文献でURL載ってたんですけど、そのURLはもう死んでいるみたいで。
なるほど。
多分このNewcastleパーソナリティ表情尺度で検索すれば見つかると思うので、気になった方はそれだけでもやってみると、予想通りの結果しか出ないと思うんですけど、面白いんじゃないかなと思います。
という感じですかね、大体。
10年前の本だったからっていうので、あんまり正直最初は期待せずに、興味が出たから一応ビッグファイブっていうのをもうちょっと詳しく知っておこうかなぐらいの感覚で読んだんですけれども、想像以上に面白かったですね。
そうですね。僕もこの手の話はあんまり好きではないんですが、話を聞いてると結構面白かったですね。だから、変わりにくいけど絶対変わらないわけじゃないとか、大部分が遺伝、半分ぐらいが遺伝とかっていうのも実感に即しました。
やっぱりその、そうそうそう。性格診断ってあなたはこうですって言って断言して。
そうそう、多分それが嫌いなんですよ、俺も。
ずっと続いていくような感じがするのがね、そうじゃないだろうなと思ってたんですけど、そこの部分があるのかこの本はいいですね。
そう、そこまでちゃんと書いてくれていてっていうので、問題点は電子書籍がどうやら売っておらず、さらに単行本が3000円して、俺はたまたま図書館にあってありがたく借りさせていただいたんですが。
お図書館で借りましょう。
あと買えるので別にまだ。
そうですね、普通に売ってますからね。
気になる人はこれは良かった、良いのではないかな。
やっぱなめてた、ビッグファイブという言葉だと誤解を生みやすいというか。
結構ね。
っていうものだったんですが、全然そういうことがないんだぞっていうのがちょっとでも伝わったら幸いです。
ということで、今回はこれで終わりたいと思います。
感想や質問などがあれば、ハッシュタグ、カタカナでブック型リストをつけてツイッターでつぶやいていただけると、ごりごとクラスターが確認して紹介しますので、感想などもお待ちしております。
あとこの後、アフタートークだとか読書会などもサポーターの方向けに配信しておりまして、そのあたりももしご支援いただければ、ご加入ご検討いただけると幸いです。
詳しいことは概要欄などに一緒に書いておくので、そちらもよろしかったらご覧ください。
それでは今回もお聞きいただきありがとうございました。
ありがとうございます。
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