それがたまたまフィンランドの北極圏のほうにあるラップランドってところだったんです。
かっこいいですね。
ラップランド以外には以前っていうのは何に出たことあるんですか。
僕ロービングレースって呼ばれる年に1回のやつ初めてで、
それ以外のレギュラーのやつだとナミビアのナミブ砂漠とモンゴル、
あとはチリのアタカマ砂漠と南極ですね。
すごいですね。今回のラップランド、1週間で250キロっていうふうにあるんですけど、
寒くなかったですか。
日中は最高気温が20度ぐらいで日差しが結構強いんで、
日向にいる分にはちょっと暑いなって感じるぐらい。
日陰に行くとそんなに日本ほど湿度もないんで結構ひんやりしてて、
湖なんかに入ったりすると水温ももう10度ちょっとか15度ないぐらいですかね。
結構寒くて濡れたまま動いてると肌寒く感じるぐらいですね。
これまたこのエントリーの仕方というか、どういうふうにこのレースに出る段取りというか進められたんでしょうか。
エントリー自体はデポジットを払って、それで大会の何ヶ月か前までに残りの残金を払えば大丈夫ですね。
プラスで、今回だったらフィンランドがロシアとウクライナの戦争の絡みで、
万が一ちょっと攻められたらどうしようとかを考えてたんで、
それで直前まで参加するかしないかっていうのを結構ドキドキしながら見守ってました。
そのレースに参加するっていうのはいつ頃決めたんですか。
決めたの自体は年明けてから今年はこれでよって決めてたんですけど、
そこから実際にエントリーしていくっていう段になって戦争始まったりだったんで、
お金払ったのも本当6月終わりだったか7月の頭ぐらいだったと思いますね。
結構ドキドキしますね。
なんかその影響っていうのは感じられなかったんですか。
行ってみては全然なかったですね。
ただロシアの上空を飛べないだとか原因は高いとか、
そういうサーチャージも高くなってて。
結果的にはいろいろコストがかかった。
費用的なところではコロナ前に砂漠のシリーズ出たときより1.5倍ぐらい諸々処刑費かかって結構へこんでました。
1.5倍っていったらあと0.5足したら他のものに出れますもんね。
そうですね。
まあいろいろ影響ありますよねやっぱし近いですもんねあそこらへん。
コロナの影響もあったりでも踏んだり蹴ったりな感じがしますね。
長いですね81っていうと。何考えて走られてました。
森が綺麗だったんで森が綺麗だなって思いながらもニヤニヤして走ってました。
動画がホームページで公開たくさんされてるんですよね。あれ僕も結構見ました。
すごいですね。かっこいいですね。トナカイとかがいるじゃないですか。
トナカイは先頭の方で走ってる方が見れてたみたいで、トップ選手とかは見れるんですけど、そうすると追い払われちゃうというか一緒に逃げちゃうんで。
なるほどね。
後ろの方の人全然見れないって言ってたんですよ。
トナカイは可愛いけどグリズリみたいのいないんですか?怖いのは。
全然いなかったですね。小鳥がいたぐらいですかね。
夜間区間は?夜は走るってことはない?
長い日はカイの選手になると翌朝までかかってってやってたんですけど、そもそも高位の地域なんで日があんまり沈まないですね。
夜11時ぐらいにならないと日没にならないんですよ。
僕ヘッデン2つ持って行ってたんですけど、全く1回も使わないまま終わりました。
夜が長いっていうのを自分の睡眠とかサイクル的には普通に大丈夫だったんですか?寝れたんですか?
そうですね。もうバフをアイマスク代わりにして、それで強引に寝るっていう感じですね。
俺のイメージ、若々さんそこら辺強そうだなっていうイメージありますけどね。
そうですね。あるあるどこででも寝れそうなイメージあります。
なんかタフさがあるそうなイメージがありますよね。
割と自分でもそう思ってたんですけど、同じテントで途中でリタイアした74歳の日本人の人がいて、
74歳で参戦してるんですか?すごいですね。
その人が初日の夜とか、うめき声を上げながら、うーとか言ってるんで、それは気になって寝れなかったですね。
あーほんと。それなんかもう疲れて、うーなんですか?なのうーなんですかね?
もっとなんか違う恐怖みたいなのに怯えてるような。
なんかいるんですかね?
そんな感じだったんで、ちょっとこの人、健康状態とか大丈夫かなって。
感想しますか?その人。
その人が2日目、3日目ぐらいでもうちょっとリタイアしちゃってました。
だって74ですもん。
行くだけでもすごいですね。
行くだけでもすごいですよね。これ何名ぐらい出られたんですか?
エントリー自体は140あって、実際現地に来れたのが130ちょっとですね。
130っていう人数っていうのはステージレースでは多いんですか少ないんですか?
このシリーズだとまあ平均的なところですね、多いと2,300ぐらいだったりするんで、はい。
2,300とかになったら相当なんか差もどんどんついてきそうですね、後半になると。
一応運営にかけるとなってるんですけど、確かに電波も届いてるのか届いてないのかよくわかんないですね。
僕はもうそんな心配ばっかりしてますもう。なんかね怖いですよねこれね。
これはワンウェイですか?元のところに戻ってくる?
コースはワンウェイですね。
ワンウェイなんですね。
箇所に箇所ぐらいだけ交差してるところはありましたけど、ワンウェイですね。
毎日気をつけることとかあります?毎日毎日やっぱ仕切り直しじゃないですか。
なんかもうこういうのは食べないとか。
コンディション崩さないっていうのがやっぱ大きいですね。
そのコンディション崩さない秘訣っていうか気をつけることって何ですか?
ペース配分というか、頑張らなきゃいけないんですけど、出し切っちゃうと内臓疲労とかで潰れたり、
足に負荷かけすぎて、装備も背負っていくんで7キロぐらいとか下りで一生懸命走っちゃうと膝に来たりひねっちゃったりっていうのが怖いですから、
そういう不確定要素をどうやって排除していくかっていうところが結構感じるかなと思います。
1週間って割とやっぱ長いじゃないですか。
どこぐらいまでやっぱり疲れない、疲れないっていうのはあれだけど、疲れないぐらいの気持ちで下ろうっていう区切りってあるんですか。
100キロ走りなかったら60キロぐらいまでは、ちょっともう本当にこうすごく元気なように走りたいとか思うじゃないですか。
200キロぐらいまでは疲れないようにっていう感じですかね。
違いますね、俺らが下りで70キロぐらいで足が痛くなるのとは。
5割ぐらいの感じで抑えていく感じですか、感覚的に。
そのくらいで抑えれるととても助かるんですけど。
もうちょっと出しちゃいますよね。
今回だったらもう森下さんもいたんで、もうちょっとこう結構出していってましたね。
そうしないとね、乾燥じゃないから優勝のレベルですもんね。
そうですね、でも初日2日目でちょっとリード作れてたんで、20分ぐらい。
安全圏とちょっと言いづらいですけど、3日目4日目とかはそんなに差もつける必要ないなと思って。
結構安全策で行ってましたね。
5日目がその80キロの日なんで、そこでしっかり走れるようにしとこうっていうのはあります。
そこが勝負。
そこも40キロ走るとちょうど200キロぐらいになるんですけど、
残りの40、50キロぐらいになってきたら、その時点で30分差ぐらいあったんで、
キロ1分ぐらい詰められてても逃げ切れるかなと思って。
そういうのは逐一わかるんですか、後続がどのぐらい来てるよとか。
でもトナカイって養殖するわけじゃないからジビエということですか。
いえ、実は飼いトナカイがいるんですよ。
あ、そうなんですか。
大会中に見かけるトナカイも首輪をしてるトナカイがいて。
肉用にトナカイじゃあ飼うんですね。
そのトナカイがちょっとわからないんですけど、北極圏のその地域にはサーミって呼ばれる遊牧民がいて、
その人たちはトナカイを飼ってるっていうのは聞いてたんで、ひょっとするとそのトナカイなのかなって。
じゃあまあね、食べ物なんか面白いネタなかったんですね、トナカイ以外は。
大会中面白かったのは毎日ブルーベリーを積んできて食べてました。
ブルーベリーか。
自分で?
自分でもうコース、自分が走ってるところの足元を見ると、あ、ブルーベリー生えてるわっていうぐらいずっと生えてるんですよ。
なんかね、何だったかな、星野道夫さんのビデオとかでもブルーベリー飼うようなシーンがあったんですよね。
なんか寒いところってブルーベリー多いんかな。
チリトリの舌みたいなやつでガサガサガサガサ飼ってますよね、ブルーベリーね。
ああいうイメージ?
ガサガサやってね。
で、ブルーベリー取りに行ってクマに襲われるとかさ、なんかそういうのよく聞き寄った。
こっちでサンサイ取りに行ってクマに襲われるみたいな。
かもしんないですね。ちょっと低いところのやつ取ろうとしてたらしゃがんでって気づかないとか。
それでよくグリズリに襲われるみたいなことをよく記事で見てた。ブルーベリー命がけなんだと思ってた。
じゃあ気温っていうのは今回は20度ぐらい。比較的暑くなく全然走りやすいと。
そうですね。10度台とか最高でも20度ぐらいですから。
逆に汗びしょないので止まったら寒いよっていう感じですね。
ですね。
それはメキシコと違って良かったですね、コンディション的にはね。
走りやすさというか気持ちよさではそうなんですけど、
どっちかというと極端なコンディションになって泥試合に引きずり込みたいなと思ってるんで。
そっかそっか。何か言ってたよね。泥試合になればなるほど有利だって。
っていう勝手に思ってるんですけど、走れる人がどうしてもいいコンディションだと強いってなっちゃうんで。
そうか。
そうじゃない不確定要素をこう。
そうか。じゃあもう熱帯地域の方がいいじゃないですか。
何かもう雨が降ってドシャドシャになったりとか。
はい。
暑くてもう嫌になるような。
日本の夏みたいなのとか砂漠みたいな極端なところとか。
砂漠とか結構きつそうですね。
ですね。砂漠も日陰に入れれば結構楽なんですけど、
もうちょっと肯定差あったら結構食ってたかもしれないですけど。
なんかその1日やったら我慢できるかもしれんけど、だんだん積み重なっていくから、
腹減ったのとか増長しそうな気がするけど。
そうですね。なので毎日同じ量食べていくと多分持たないというか、
毎日体内にあるエネルギーはなくなっていくんで、
意図的に4日目はいっぱい食べて、5日目のロングの日に備えてましたね。
やっぱそこまで。そこまでやっぱり色々調整するのね、自分の体を。
結構感覚的なもんだと思うんで、それが良い悪いって感じじゃないと思うんですけど。
去年の重走してる時もキタールプスを一気に抜けようと思ってたんですけど、
なんかイメージ知ってるのと全然体の疲れ方が違ってたんじゃね。
疲れてたってことですか。
っていうよりはどっちかというとそこまででももう1000キロぐらい走ってきてて、
グリッコーゲンローディングとかカーボローディングみたいなことももう完全にできなくなってるんで、
ガス欠の状態からスタートしてる感じなんですよ。
もう体内にないのね、使えるものが。いよいよ。
食べてる量は普段走ってる量ぐらいでいってたら追いつかなくなってて、
それでずっとペース落ちてて、なんでだろうって思ってたんですよ。
なるほど、どんどん借金が増えていくんだ。
はい。翌日へこみながら山小屋のカレー食べてたらだいぶ復活して、
これって体内にエネルギーがないからなんだっていうのはそこで初めて気づいたんですよ。
1000キロも走っとったら本当なんか全くなくなってくるんやろうね。
もうないって見た目ももうガリガリになってるんじゃないですか、それ。
どうだったんですか、体重って。
途中、2000キロぐらい行ったところで測ってたら10キロぐらいは減ってましたね。
やったね。
いや、だってYouTubeちょろっと見たけどやっぱ顔がゲッソリされてますもんね。
そうですね。
それはね、食える状態、なんか人からもらったりとかサポートで食べれる状態でもそんなになるんだ、やっぱりずっと走り続けていったら。
かなり意識して、走ってる間あんまり食えないんで、夜とか朝にガッツリ食べてたんですけど、
それでもやっぱ減ってっちゃうんで、もうどうしようもないですね。
それでも間に合わないのね、もうね。
いや、それだけ減ってるとなんか筋力も減ってるんでしょうけど、体重減ってるんで、山の登りとかは体軽かったですね。
そんなもん?そんなもんすか?
いや、疲れてるはずだしなと思うんですけど、結構スイスイ登れるなと思ってたんですよ。
そうなのか。筋肉もボロボロになって回復しそうな気がしないけどね、やっぱすごいね。
登りはあけどやっぱり体重軽いほうが。
登りも多分、下りとかも全般的に足への負担減るはずなんで、やっぱ怪我がなかったですね。
そうなんすか。3000キロで、この話はそれで3000キロの時?
はい。ちょっと内臓やられたことあったんですけど、足に関しては全然なかったです。
まあでもそれも強いんやと思うけどね、普通の人よりははるかにね。
赤子さんの走り見てたら、すごい脱力してるというかリラックスしてるのがわかるんですけど、
やっぱソフトなんですよね、設置も。ガタガタって軽い感じで走られるんで、
やっぱ衝撃が少なそうだなっていうのは、いつも見ても思いますね。
すごいなあ。で、故障なく走り切ったんですね。
他のステージレースと比べて、北欧ならではっていうと何か特別なことってあります?
気温とか、トナカイが出るとか、あるでしょうけど。
高緯度地域で走るっていうのが、多分そういうことなのかなって思ったのは、
森が明るかったっていうのが一番大きいですね。
なんか木がそんなに大きく育たないんですね、新吉とかでも。
そういうことか。
だいたい2階建ての家ぐらいとかだから、5、6メートルぐらいしかないです。
そんなものの高さっていうのが多くて、だから空が結構見えちゃうんですね。
なるほど、今赤岡さんが両手を広げてゴールをしている写真がホームページにトップにあるじゃないですか。
その背景にあるところもこの木があって、空は見えてますもんね、さーっと。
そうですね、そんな感じで。
うっそーと茂っている森の中をずっと一日中走っていると、結構うつうつとした気分になると思うんですけど、
なんか毎日気持ちいいなと思って。
なるほど、このホームページを見られたらみんな分かると思うんですけど、明るいですね、なんかね。
きれいというか。
寒さも関係しているのか、森林限界もすごい低くて、
一番上った地で500メートルか600メートルぐらいの標高までしか行かないんですけど、
そこまで行くと全く木がないんですよ。
あーなるほど、そこもやっぱり低くなってくるんだ、森林限界。
ですね、っていうのをちょっと体感して、今すごい寒いところに来ているのかなって思いましたね。
500、600メートルとか言ったら日本じゃ低山ですもんね。
もう森に入ったらもう雨も降ってこないぐらいですもんね。
もう普通の里山でしょうから、はい、そんな感じですよね。
レーシング・ザ・プラネットのサポートっていうのはどんな感じですか?
でもいくらですか?2,000円くらいする?
それで2,000円しないくらいですかね、1,500円とかやっぱりしてましたね。
ニューヨークでラーメン3,000円って言いますもんね。ラーメン食って3,000円とか払いたくないですよね、もうね。
いやでもすごいうまいんじゃないですか。
いやいや普通っていう、だって博多のどこどこが一定で向こうでラーメン屋さんで3,000円くらいですか。
はい、どこどこですね。
へー。
そのくらいですよ。あのだってでも台湾だったかな、台湾に行ったときにラーメン、その日本のどこどこのラーメン屋ありましたけど、3,000円あったよね、そこも。
台湾で3,000円なんですか。
ランチセット3,000円でした。びっくりしました。
台湾で3,000円ってやばいですね。
入るところがなかったんで、ここだったら店も知ってるしと思って入ろうと思って、その値段見てやめましたもん。うわーと思って。だからやっぱりね。
ですね。
台湾よくわかんないですね。台湾もコーヒーとかもいっぱい1,000円とかしますもんね。
コーヒー多いですよね、結構ね。
あ、そうなんですか。
でもナイトマーケットに行ったら安かったりするしね。
なんか地元の店に行くとだいぶ安いですね。
安いです、安いです。
UTMBの話も聞きたいんですけども、これはちょっと広げられないので、
もうこのラップランドで締めたいと思いますけど、
でも優勝すごいですよ、おめでとうございます。
感動しました。
感動しました。
じゃあ今日は若岡さんありがとうございました、お話いただきまして。
またよろしくお願いします。
はい。
じゃあ今日はこれで失礼します。ありがとうございます。
ありがとうございます。
ではでは。
ではでは。
すごいね、やっぱりね、若岡さん。
やっぱすごいですね。
何が強いって、なんかよくさ、たいちゃんとかもすごいアバウトな強さってあるじゃん。
雑な強さってよくドモンさん言うじゃないですか。
なんかあまりいろいろ気にかけないけど。
繊細じゃん、まあ繊細になりすぎない。
うんうん。
ね、なんかあれこれこだわって自分でメンタル弱い人って言うじゃないですか。
そうそうそう。
ドモンさんみたいな。
いますね。
なんかそういう部分強いね。
うん、だからやっぱりその怒る、まあ結構けど今聞いたら結構いろいろ考えて、
まあ怒り得ることに対して考えてるんだなっていうのが意外だったなと思うけど、
やっぱそのなんかリアクションがやっぱ強いっていうか対処できる。
その強さが。
強いよね、だって若い子さんは割と物忘れ激しいじゃないですか。
そうそうそう。
なんか向こうに行ってるのに肝心なザック忘れてたりとか荷物忘れたとかいうこともね、
Facebookで書いてるよね。
もうそんなのあったらもうガクーンって気持ちがさ下がってえらいなんかね。
もう終わりですよ。