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怪談作家の宇都郎・しかたろうです。
この番組では、私が行っている怪談売買所で買い取った、世にも奇妙な体験をされた方のお話をお届けします。
今回のお話のタイトルは、「しょっくん」。
この言葉を皆さんはご存知でしょうか。
主に子どもが使う言葉で、ウシガエルのことです。
ウシガエルは食用ガエルとも呼ばれますので、食用ガエルの食をとって、しょっくん。
あだ名のようなものです。
ウシガエルは、体長18センチにもなる北米原産の大型のカエルで、
ウシのような大きな声で鳴くことから命名されました。
日本では、1917年、大正時代に、食用としてウシガエルの輸入が始まりました。
当時は食糧難の時代でもあり、国は各地の農村にこのウシガエルの養殖を奨励したのです。
国内ではカエルを食べる習慣は定着しませんでしたが、1960年代に最盛期を迎えたウシガエルの養殖は、
700トンを輸出する一大産業にまで発展しました。
ところが、最盛期の1969年、輸出された冷凍肉から農薬が検出されて金融措置が取られて以降、
日本でのウシガエルの養殖場は一気に姿を消すこととなります。
しかし、逃げたウシガエルはそのまま日本に帰化し、現在でも特定外来生物として、
全国各地の河川や地上などで見ることができます。
今回紹介するのは、Kさんという男性が子供の頃、この食群を取りに行った時に体験したものです。
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一部過激な表現がありますので、ご注意ください。
大阪のS市に小学生の頃住んでいたんですけれども、
水田が昔あったりとかで、ちょっと郊外の方なんですよ。
旧国鉄が走っていて、その国鉄の高架下にちょっと広すぎるぐらいの速攻、いわゆるドブ川がいっぱいある街だったんですね。
もちろん、そんなところに子供が落ちるとえらいことになるということで、
全部フェンスで囲ってあるんですよ。入ってはいけない、立ち入り禁止。
春先、夏前ですかね、友達たちが新しい遊び場を見つけたっていうので、
何?って言ったら、めっちゃ食群取れんの。
僕はそういうの疎かったので、食群って何?って言って、知らんの。見に来いよ。
その場所というのが立ち入り禁止。
子供の頭でも結構やばいぐらいの近さに、線路の枕木の下があって、
電車が走るたびにしゃがまないと、本当にちょっと怖いくらいの危ない場所だったんですよ。
そのフェンスを越えると、左手にすごい濁ったドブ川があって、
その横には2メーターぐらいの、そこは本当にきれいなコンクリート張りの床というか、
水質検査が何かされるような土台だと思うんですけど、そこがあるんですね。
だいたい3畳、4畳ぐらいです。
着いてみると、みんなキャッキャッキャッキャッキャッキャッキャッキャッしてて、
ここ入ってええん?ええから早く来いや。
頑張ってフェンス乗り越えて、カゴ持ってバケツ持って、
とにかく何かそういうの持ってきておもろいもの捕まえれるから、
食群、食群、食群って何やねん?って言ったら、
結局ね、ついてわかるんですけど、時期的にまたカエルいないんです。
いるのが、どれぐらい言うたらいいんですかね。
大人の女の人の手のひら、中指から手の甲の下ぐらいまでのめっちゃでっかいオタマジャクシなんですよ。
それが、虫取りのオタマをドブにつけて、ヘドロの下かき回して、
グーッとあげてきて腰になってキシキシキシキシって言うんですけど、
その中にビチャビチャビチャビチャビチャってなって、ものすごい量の、
ほんとにタモいっぱいのヘドロと一緒に数十匹の食用ガエルのオタマジャクシが取れるんです。
それをコンクリートの上に逆さまにビシャーってやると、
ドロドロのヘドロに見たこともないぐらい大きいオタマジャクシが跳ね回っているんですね。
でも、これめっちゃ大きいカエルなのやんで、そうなんですよ。
この今の大人の土屋が気持ち悪いんですけど、宝物に見えたんですね。
そうしているうちに、そこは秘密の場所だったらしいんですけど、
そういうやんちゃな子らと遊んでいなかった僕にも話が広まっているぐらいなんで、
どんどんどんどん子供が集まってきたんです。
騒がしくなってきて、そのうち足元がヌルヌル。
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見たら親に怒られるぐらい足とかズボンにもヘドロがついてすごい匂いになっているんです。
その時に一人の男の子が間違えてオタマジャクシ踏んでまうんですよ。
オタマジャクシって悲鳴上げるんですよ。
確かに何か鳴るんですよ。
肺が潰されて、口から最後の息が出たのかもしれないんですけど、
うわ、こえすんでこいつらってなって。
靴の裏を見たらかなりの黒いんですよ。大きいから形もあって。
そのオタマジャクシをそれを見て、
引いている子と似合って笑っている男の子たちがいて何するのかなと思ったら、
何本でも取れるんで、バケツいっぱいで水も入らないぐらいでビチャビチャなっているんです。
そのうちに一匹捕まえて尻尾を持って、ほら、ほら、と寄せてくるんです。
みんなやめろやめろとか言っているんですけど、
その恥いたてがやっている男の子のオタマジャクシ、チョコキキシで
それをスプロンってすべって顔に当たってまうんですね。
怒るんかなと思ったらあまりに気持ち悪くてその子は泣き出して、
映像が出てくるんですけど、一番奥にイワゴリ頭のパンパンの男の子が顔にヘドロついたまんまで泣きながら
すごい量のオタマジャクシを両手で掴んでこっちに雪合戦みたいに両手で全部投げてくるんです。
当たるたびに僕らの体に当たって砕け散るんですよ。
どんどんどんどん死んでいくんです。
こっち全員大泣きなんですよ。気持ち悪いし。
で、当たるたびに声聞こえるし。
泣きそうなのと気持ち悪いのと、もう服もぐちゃぐちゃやし、どう説明しようや、ってなってて
その子泣きながらキレて泣いて、でまた次のやつに手かけを出した瞬間に
こけてはまってまうんですよ。速攻に。
うわーってなって、もう自分らも大変なんですけど
網でとにかく渡して上がってこい、上がってこいって。
案外浅いらしいんですけど、下がほんとにヘドロなんで
そのまま引っ張っても上がってこないんですね。
で、彼の見た目っていうのが頭から落ちてるんで、ヘドロで泥なんですよ。
それで、うわーって、必死にみんなで上げて、大丈夫。
とにかくその綺麗な水入っているバケツもあったんで
頭に水かけて、その気持ち悪い状況をなんとかしたんですよ。
もう大泣きですよね、目痛い。
で、親、ママ呼んで、ママ呼んでって泣いてるんですけど
そっとして、うーっ、うーっ、って泣き始めるんですよ。
大丈夫か、親呼んでるから、大丈夫。
みんな心配なんですよ、汚い水飲んでるから。
うーっ、うーっ、気持ち悪い、気持ち悪い、うーっ、うーっ、って口からね
すごい量のたまじゃくし出てきたんですよ。
うーっ、ってみんな鳴って、で、その子が泣き止んだんです。
で、「え?」って。
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びちゃびちゃびちゃって。
大丈夫?
おたまじゃくし見て、さっきよりに詰まって、
ぶーっ、歩き出すんですよ。
どうしたん、どうしたん、どうしたん、どうしたん、って。
で、その時分からないんです。
親に怒られる、学校の先生に怒られる、二度とあそこ行ったらあかんよ。
で、翌日何事もなかったかのように、そのおたまじゃくしの男の子が学校来て
大丈夫やった、って。
もうヒノごめんな、って。
で、泣いたん、最後。
気持ち悪かったから。
戻したりしたら、風邪の時に泣いたりするわ。
どうしたん、って首振って。
ちゃう、ちゃうねん。
俺、おたまじゃくしそんな飲んでないねん。
え?
で、頭から落ちたって言っても口の中何も入ってへんから。
せやの身に戻したら、あのおたまじゃくしいっぱい出てきたよ。
古来、日本では長く生きた動物の中には
容力を持つようになるものがいると考えられてきました。
キツネやタヌキ、ネコ、ヘビ、そしてカエルもそうです。
人の言葉を飼いし、化けて人をたぶらかす、
時には人を食べたという話も残っています。
そういった化け物と化した動物は、殺されるとたたることもあったといいます。
カエルの場合、日本ではガマが化けたりたたったりすると言われています。
例えば、天保十二年に観光された紀談集である
「絵本百物語」には、発尺に及ぶものは多くは害をなすと書かれています。
発尺といえば2メートル半なので、
そんな大きなカエルはそれだけで人の害となって当然なのですが、
今の山口県にあたる諏訪の国の岩国さんには、
昔、この大きさのガマが住んでおり、
口から虹のような木を生えて、鳥や虫を捕って食べたのだそうです。
現在の青森県にあたる六つの国の怪異な話を集めて、
万年元年に観光された谷の響きには、
女に化けて男をたぶらかそうとしたガマの話が載っていますし、
天保十一年観光の藤岡谷日記には、
古井戸から出てきた大きな4匹のカエルを皆で打ち殺したところ、
殺した人たちは全員1日と経たぬうちに亡くなったと記されています。
こちらはカエルのたたりといったところでしょうか。
他にも古い文献をあたると、ガマが起こす怪異を多く見つけることができます。
ここで言うガマとは、ひきがえるのことです。
ウシガエルは近代になってから日本に持ち込まれたものなので、
それ以前の日本にはいませんでした。
ひきがえるもウシガエルも大きさは同程度。
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ひきがえるが怪異をなすなら、
ウシガエルも同じような揚力を発揮しても良さそうです。
さて、慶さんの体験に話を戻しましょう。
この体験では、相当数のウシガエルのオタマジャクシがムザンにも殺されています。
そのオタマジャクシを殺した町本人である子が、
その直後にオタマジャクシを何匹も吐き出すというのはゾッとする光景です。
ウシガエルはオタマジャクシも大きく、体長は15センチ。
大人の手のひらくらいになります。
オタマジャクシだらけのため息に落ちたとはいえ、
そこまで大きなオタマジャクシが小さな子供ののどを一度に何匹も通るとは到底思えません。
本人も決して飲み込んではいないと断言しているそうです。
それでなくても嘔吐というのは苦しいものです。
ましてや吐き出したものが嫌悪感を催すような異物であれば、
その驚きと恐ろしさは相当なものでしょう。
そのような体験はこれまでにもいくつか聞いたことがあります。
それは何本もの長い髪の毛であったり、
誰のものかわからない人間の歯であったり、
いずれも飲み込んだ記憶はないのです。
そしてそういった体験をする人は誰かから呪いをかけられている場合が多いようです。
江戸時代の妖怪本で岡田玉さんによる絵本妖怪祇団には、
こっそりと鶏を食べていた僧侶の口から鶏の頭が生え、
尻から鶏の尾が出てきたという話が載っています。
これは祟りによるものなのでしょう。
Kさんの友達がお玉尺子を吐き出したのも、
祟りによるものなのかもしれません。
この番組では、あなたが体験した怪談をオンラインで買取りしています。
詳細は概要欄のリンクよりお待ちしています。
それではまた次回お会いしましょう。