1. 100円で買い取った怪談話
  2. #15 交換日記【リスナーが選..
2021-06-09 18:21

#15 交換日記【リスナーが選ぶオススメエピソード】

今回はオンラインで買い取った、怪談をお届けします。いつの時代も学生に人気の『交換日記』体験者のKさんはあまり仲良く無いクラスメイトから交換日記をしようと言われ、やり取りを始めましたが、徐々にクラスメイトの交換日記の内容に違和感を感じます

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この番組では、私が行っていることについて、
話を聞いています。
この番組では、私が行っている怪談売買所で買い取った、
世にも奇妙な体験をされた方のお話をお届けします。
皆さんの中には、学生時代に交換日記をしたことがある、という方も多いのではないでしょうか。
最近は、スマホのアプリで交換日記をしている学生さんもいるようです。
形は変わっても、いつの時代も人気のある交換日記。
今回は、Kさんという女性が中学生の時に体験した、交換日記から始まる怪異なお話です。
これは、思春期末盛りの中二の時に、教室の中で流行っていたことがありまして、
交換日記とか、カセットテープに自分のおすすめの音楽を入れて、
テープを交換したりとかいうのが流行っていまして、
友達と交換日記しようと、交換日記を掛け持ちみたいなのをしていた時期があるんですけども、
それはずっと1年の時からとか、2年になってすごく仲良くなったことしかしてなかったんですけども、
ある日、教室におるめちゃくちゃ影の薄い女の子がいまして、
A子ちゃんとしますけど、そのA子ちゃんが前からちょっといいなと思ってて、
私も交換日記してほしいって言われたんで、悪い気はしないので、
じゃあやるかって言ったら、その子はもうノートも用意してくれてたんです。
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最初に日記を書いて、私に渡してきてくれたので、どれどれと読むとめちゃくちゃつまらなくて、
興味を惹かれるものがほぼないっていう状況で、うわ、これめんどくさいことになったと思って、
でも返事しないとなーって、私はこの質問に対する返しがわからんって思って、
お絵かきに逃げたわけなんですよ。
私の絵をすごく褒めてくれるんですね、彼女は。
だから、ものすごくたくさんの文字で書いてくれるのに対して、私は得意の絵でササササッと書くんですけど、
相手からしたら、ものすごい大変な時間をかけて書いてくれたって勘違いするので、
ウィンウィンな感じでやってたんですよ。
で、そのうちカセットテープの交換を他の友達とやってたのを見て、そのA子ちゃんも、
私もちょっとおすすめのビリー・ジョエルっていう歌手がいるんだけど、
ビリー・ジョエルなーって言って、
録音してきてもらったんですよね。
で、学校にカセットテープを持ってきて、
ありがとうって言ってもらって、それを帰って自分の家で聞いたら、
これ今の人わかるかどうかわからないんですけど、レコードプレイヤーにポータブルカセットレコーダーを近づけて、
外へ出てる音を直接拾って録音するっていうやり方を
やっとったんですよ、その子は。
音楽も入ってるけど、
食器の音とかも聞こえるなーって思ってたんですよ。
で、もうしゃーないかーって。
いろいろ家庭の事情もあるしなーと思いながら聞いてたら、
喧嘩してる声が徐々に聞こえだして、
その子の声と、もう一人女の子の声がするので、
お姉ちゃんか誰かと喧嘩してるのかなと思って、
これ音楽録るのにめちゃくちゃ致命的やんかって思いながら聞いてたら、
だんだんだんだん喧嘩の声がめちゃくちゃ大きくなっていって、
だからなーとか、何々って言ってるやんって。
いやいやヒートアップしてると思って、
あーもう絵はこのテープと思って。
で、次の日か学校に行った時にレコちゃんに録ってくれたのすごいありがたいんだけど、
これどうよって入ってるよこんな声がって聞かせたんですよ。
いやそんな声が入るとかそんなわけないってその子は言うんですね。
何でかっていうと、私自身に聞いてもらうには、
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完璧に録らなあかんっていう勢いがあったので、
もう誰もいない時に息を潜めて、
テープレコーダーをレコードプレイヤーの近くに置いて、
息を潜めて録ってたからそんなことはありえないって言うんだけど、
じゃあ聞いてみろさ。
要はエイコちゃんにそれをもう一回聞いてもらうということになったんですよ。
そしたらじーっとそれを聞いてて、
その喧嘩の場面が来た時に、
私やなって。
そうやろって。
でなんかめっちゃ喧嘩してるやんお姉ちゃんと。
いや両方とも私の声やなってめちゃくちゃ怖いことを言うんですよね。
は?ってどういうこと?
分からんけどなんかごめんなみたいな。
交換日記をやり続けていった時に、
ある日その子から帰ってきた交換日記の中に、
見開きで嫌いって大きい文字でカタカナで嫌いって書かれてたんですよ。
で何というかそのいじめとかそういう人が書く書き方じゃなくて、
怖くて震えながら書いたような薄い鉛筆の文字で書いてあったので、
私はどっちかっていうとムカついたんですよ。
何やねんとあんたから言ってきたんちゃうんかっていうので、
これも本人に問い詰めることになってしまうんですが、
本人はびっくりしてるんですね。書いてないと。
本なら誰が書いたんよこんなんって。
ほんまに分からへんほんまに分からへんごめん私じゃないねごめんなごめんなって言うから、
もう分かった次なんかあったらも知らんからなって言って、
そうしてる時に、その子にとってはすごい勇気のいることだったのかもしれないんですが、
一緒に帰ろうと言ってきてくれて、
まあいいけど私のクラブの方が早く終わるんちゃう、
あんたバスケ部やろうって、まあいいわ待っとくわって言って、
その子がバスケットのクラブっていうのは体育館でやるんですけど、
その体育館もバスケットボール部が体育館の奥の部分を使ってて、
手前はバトミントン部かバレエ部か知らないんですけど、別のクラブが使ってて、
えいこちゃんはどこやどこや、あ、おったおったって、
おったはいいけどあいつ何してんねんと。
なんでかっていうと、えいこちゃんはユニフォームに着替えずに、
制服の状態でバスケットボール部の練習試合してる、
コートの中頃というか真ん中ではないんですけど、
その内側に入って立ってるんですよね。
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で、一点を凝視してるというか睨んでるんですよね。
どこ見とんねんって、また私はその視線を反対側にやると、
はぁってなるんですけど、えいこちゃんがユニフォームを着て三角座りして、
めっちゃ応援したりしてる普通のえいこちゃんがいたんですよ。
自分の頭の中が真っ白になって、右と左をめちゃくちゃ見比べてたんです。
この時、時間の流れが自分の中でもよく分かってないんですけど、
どうやらそのクラブが終わったみたいで、
えいこちゃん、ユニフォームの方のえいこちゃんが、
ごめん、あったって言って、こっちに走ってきたんですよ。
それでもそのえいこちゃんを見て、私は声が出なかったんですよね。
ああ、来たと思ったら、その後ろから制服のえいこちゃん、
突っ立ってた方の怖い顔のえいこちゃんが、
すごいスピードでこっちに向かって走ってくるんですよ。
そのユニフォームのえいこちゃんの後ろから。
もうこれで嫌!って怖くなって、
私はもう、えいこちゃんなんか結構どうでもいいと思って、
キビスを返して、嫌!って言って逃げちゃったんですよね。
そのまますごいスピードで逃げて、
次の日から怖くて怖くて、
そのえいこちゃんが何で昨日はとか言ったかもしれないんですけど、
もうガム無視したんですよ。ずっと。卒業まで。
私はこの話を友達とかにもしたことあるんですけど、
その子って誰やったん?って言われても、
全く思い出せないんですよ。あれ誰やったっけ?と。
待って待って待って、そいつうちのクラスにおったよな。
名前も顔も思い出されへん。
っていうので、なんか私の中では、
怖かったから忘れようっていう機能が働いたのか、
元からなんか興味がなかったのかわからないんですけど、
覚えてないんです、その子のこと。
離婚病という言葉をご存知でしょうか。
離れる魂の病と書きます。
これは、魂が肉体から離れて、
本人とは全く別の場所で独自の行動を取るようになるという病気であるとされています。
昔の日本では、このような病気が実際にあると信じられていました。
体から離れて実体化した魂のことを影と呼ぶことから、
影の病とか、影の患いと呼ばれることもあります。
離婚病という言葉自体は、近世に入ってから使われるようになった言葉ですが、
そういった現象については、古代や中世の書物でも言及されています。
いずれにしても、現代ではドッペルゲンガーという呼び方の方が一般的かもしれません。
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ドッペルゲンガーはドイツ語で、肉体から離れて実体化した魂のこと、
あるいはその現象自体を指した言葉です。
また、英語ではダブルと呼ばれます。
このように各国にそのような呼び名があるということは、
昔からどの文化圏でもそのような現象が認識されていたということなのでしょう。
さて、今回のお話でKさんが体験したのは、
一見すると離婚病やドッペルゲンガー現象のように思えます。
しかし、よく聞いてみると、一概にもそうとは言い切れない、得意な部分があることに気がつきます。
同じクラスではあるものの、その人となりをよく知らないまま、
英子ちゃんと交換日記を始めたKさん。
そのやりとりの中で、違和感を抱くような奇妙な出来事が起き始めます。
カセットテープに入り込んだ口論する声、日記帳に書かれた嫌いの文字、
そして最後には英子ちゃんが二人いるところをKさんは目撃してしまうことになります。
通常、ドッペルゲンガーは本人が預かり知らぬ場所で活動します。
多くの場合、ドッペルゲンガーを目撃するのは本人ではなく第三者であり、
本人には目撃したその人からその存在を知らされます。
昨日新宿駅のホームにいたよね、とか、先週梅田の東通りを歩いてたでしょ、
などと言われるのですが、本人はその日時にその場所に行ってはいないのです。
ところが、このKさんの体験の場合、英子ちゃんはもう一人の英子ちゃんと
カセットテープの中で口論しているのです。
この部分だけを聞くと、あたかも英子ちゃんはもう一人の英子ちゃんと
普段から身近に接しているかのようです。
しかし、英子ちゃん本人にその録音を聞かせると、本人も驚いたような反応をとる。
ノートに書かれた嫌いの文字についても、自分は書いていないの一点張りであり、
書いたのが誰なのかについては全く心当たりがないとでも言うような返答です。
この辺りも踏まえると、英子ちゃんにもう一人の自分の存在に対する認識があるのかどうかが
わからなくなってしまいます。
また、もう一点、得意な面があります。
Kさんは英子ちゃんの差し出す交換日記やカセットテープを介して、
もう一人の英子ちゃんの存在に気がつきます。
交換日記やカセットテープの時点では、まだそれが英子ちゃんに売り二つの
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別の存在であることには気がつかないのですが、
明らかにそれは、その時点からKさんに自身の存在を主張しています。
そしてそこからは、英子ちゃんに対するもう一人の英子ちゃんの嫉妬心ともとれる複雑な感情が明確でするのです。
ここからは、Kさんの体験を通して、もう一人の英子ちゃんの自己主張をひも解いてみましょう。
混同を避けるため、本来の英子ちゃんを英子ちゃん、
もう一人の英子ちゃんを影と呼ぶことにします。
英子ちゃんは引っ込み事案で、クラスでもほとんど目立たない子でした。
そんな彼女が活発なKさんに憧れを抱いても不思議ではありません。
だからこそ彼女は勇気を振り絞って、ほとんど口も聞いたことのないKさんに交換日記を持ちかけたのです。
ところが影はそれが面白くありません。
だからKさんとの交換日記をやめようとしない英子ちゃんと口論になったり、
交換日記に嫌いと書いて、英子ちゃんがKさんに嫌われるように仕向けたりした、と考えるとしっくりきます。
また、口論がKさんに聞かせるためのカセットテープに入っていたという点は、
口論をKさんに直接聞かせることによって、
彼女のことをおとましく思っている自分の存在をKさんに知らしめるために、
影が隠作した、と捉えることもできます。
そして最終的にKさんの前に影は姿を表します。
それが影が意図的に行ったことかどうかははっきりとはしませんが、
その際の影はユニフォーム姿の英子ちゃんを睨みつけています。
愛憎・愛半ばといったところでしょう。
このように考えていくと、英子ちゃんと影の関係性はおのずと見えてきます。
では影の正体は一体何だったのでしょうか。
英子ちゃんの愛反する二つの意識が分裂して生まれた
もう一つの人格が実体化したものなのか。
それとも英子ちゃんの亡くなった双子の姉か妹なのか。
英子ちゃんについて何もわかっていないので何とも言えません。
そうなのです。英子ちゃんについては何もわからないのです。
Kさんが一切を忘れてしまっているためただ目立たない子だったという以外、
顔も名前すらもわからないのです。
それもまた不可解なのですが、そこにこそ
この体験談の本当の意味を見出すことができるのかもしれません。
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この番組ではKさんのようにあなたが体験した会談をオンラインで買取りしています。
詳細は概要欄のリンクよりお待ちしています。
それではまた次回お会いしましょう。
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