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絶望カフカの何者かになりたいラジオ。この番組は、元アスリートのカフカが日々の絶望と些細なヒントをお送りするラジオです。
GXの基礎と背景
さて今回はですね、GXについてお話をしていきたいと思います。
みなさん、GXはご存知でしょうか?
高市さない首相が、初心表明演説でGXを進めていくという旨のお話をされていました。
最近よく聞く言葉だと思いますし、僕自身がGX人材と言っても過言ではないのかなと思いますので、
今回改めてGX Green Transformation についてお話をしていきたいと思います。
こちらのGXですね、世界で推し進めていく動きがあります。
というのも、皆さんご存知の通り、気候変動が起きているからですね。
かつ、エネルギー源となる、例えば石油で言えば、このままのペースで使用していけば、
あと50年で地球上から石油がなくなってしまうと言われたりします。
それはあまりにも持続可能ではない。だからGreenをトランスフォーメーションする必要があると。
ということで、パリ協定を中心として、各国が脱炭素の目標値を決めて、それを達成するための取り組みを行っていますね。
ただこれ、皆さん、自分には関係ないエネルギー会社の話とか、日本の政府の取り組みの話と思われがちなんですが、
このGX、実はそうではないんですね。
どういうことかというと、身近なところからこのGXということが行われ始めています。
なぜ身近なところからGXが始まりつつあるのか、それはやはり今GXが求められているからなんですよね。
そもそもなぜ今GXなのかというと、大元はさっき言った気候変動のところなんですけど、理由が全部で3つあるんですよね。
まず一つ目が、世界のルールが変わっているっていうことですね。
それは気候変動に影響を及ぼすCO2、それの排出量がコストになっているっていう時代にルールが変わっていっているっていうことです。
つまりCO2を排出している事業所、国がコストを多く支払わなければならないルールに、簡単に言うとなってきている。
そして投資の世界が脱炭素に向いているっていうところも二つ目の理由です。
ESG投資と言われたりしますが、環境に良い取り組みをしている企業に投資家は投資をしていっているっていう現状があるということですよね。
そして三つ目が、いよいよこのGXに向けて技術が追いついてきたっていうことなんです。
例えば太陽光パネルで言えば、ペラペラの太陽光電池、ペロブスカイトというものが出てきたりとか、
あとは水素燃料、あとはCCUSという炭素を固めて個体にしてしまうみたいな技術も生まれていったりしますね。
GXの影響と実生活への関わり
ここまでお聞きになって、とはいえまだ私たちの生活にどのように影響するのかがわからないと。
それは電気代を抑えるとか、ごみの量を減らすとか分別するとか、そういうことでしかできないんじゃないのかって思いがちなんですけれども、実はそんなことないんです。
さっき言ったGXの潮流の理由である脱炭素のルールが変わったこと、そして投資家が増えたこと、技術が追いついてきたこと、
これらを測る術としてCO2の排出量、あるいはエネルギーの使用量をすべて見える化する必要があるんですよね。
例えば工場で言うなら、製造業で言うなら鉄の購入量、そこからその鉄を作り出すためにどのようなエネルギーを使ったのか、
そして鉄を工場に運ぶためにどのような運搬のエネルギーを使ったのか、そして工場内でどのようなエネルギーを使ったのか、
そして排気物、これを処理するためにどのようなエネルギーを使ったのか、そして消費者に渡るためにまた運搬のエネルギーをどのように使ったのか、
それらをすべて見える化する必要があるんですよね。
それがエネルギーが少なければ投資家に投資をしてもらえるし、それが企業としての価値を向上する。
今これは製造業の工場の話をしましたが、私たち家庭においてもそうなんですよね。
例えばテレビを購入する、そのテレビに使うエネルギー、それを運搬するエネルギー、
何か物を買った時にそれを作られるまでのエネルギー、排気するエネルギー、
あるいは公共交通機関を使うのか自家用車を使うのか、あるいはエンターテインメントとして行くイベント、
それに介させられるエネルギー、あとは飛行機ですね、飛行機に使うエネルギー、
それらがすべて見える化される時代になっているということなんです。
だから消費者がより使えば使うほど競争原理が働いて、そこのエネルギーが増えていくわけですよね。
だから私たちが選ぶすべての選択肢に脱炭素のエネルギー、脱炭素回径と言われたりするんですけど、
CO2排出量が少ないものを選ぶのか、多いものを選ぶのかという選択が我々に求められているわけなんですよね。
それで言うと日本はまだまだこのエネルギーの意識が低いと海外からは言われていたりします。
例えばイギリスのロックバンドであるコールドプレイ。
コールドプレイはニューアルバムを出した時に普通だったらライブをしていくんですけど、
彼らはこのライブをするにあたって会場の運営だったりお客さんが来るまでの交通にかかるエネルギーがあまりにも莫大なことから、
もうそのツアーを中止するっていう決断をしたんですよね。
で、会場に太陽光パネルを設置して、自家消費でエネルギーを賄えると判断できるまでそのライブをしなかったと言われていたりします。
未来の可能性と意識の変革
そんなこと可能なの?って思われるかもしれないんですが、
それが可能になるぐらい、今世界のルールが変わり、投資家も脱炭素に目が向き、技術が追いついてきているっていうことなんですよね。
ただこれは、儲かることや楽しいことを一歩見直してみませんか?っていう一つの意識の変革なのかなっていうふうにも思うんですよね。
なぜなら、何にも考えずに楽しんでいたものが、実は莫大なエネルギーを使用するものだったときに、
それをやっぱりやめておこうかっていう選択も出てくるっていうことなんです。
それがさっき言ったコールドプレイのツアーみたいなことなんだと思うんですよね。
ただこれは、みんなで何かを我慢しましょうとか、何かを諦めましょうっていう運動ではなくて、
ITを駆使してもっと効率のいい、もっとエネルギーを使わない、もっと省エネになる選択があるんじゃないか、
みんなでそれを探していくことができるんじゃないか、そういう動き含めてGXなんですよね。
おそらく、いずれ太陽に近いエネルギーと言われている核融合の技術が発展して、
原子力や太陽光発電に頼らなくても、その電力を生み出せるようになる世界がやってくるんだとは思います。
でもそれまでの間、人類が知恵を絞って、いかに効率よく、いかに人類だけではなく地球がハッピーになるような、
生態系全体がより良くなるような、頭のいい選択をしていかなければならないと思うんですよね。
世界がそのように思っている、それがGXの潮流につながっているんじゃないかなと個人的には思っていますね。
はい、というわけで今回は、なぜ今GXなのか、そしてGXとは何なのかについて、僕なりに解説をしていきました。
この辺りは僕のキャリアのど真ん中でもありますので、ずっと考え続けていきたい問いでもあるなというふうに感じていますね。
引き続きGX人材として励んでまいりたいと思っております。
はい、というわけで今回は以上になります。最後までお聞きくださりありがとうございました。じゃあまた。