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2024-08-17 11:00

#95 「呪術廻戦展」で感じた“編集力”

呪術廻戦/芥見下々
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絶望カフカの何者かになりたいラジオ、この番組は元アスリートのカフカが、日々の絶望と些細なヒントをお送りするラジオです。
好きな呪術廻戦の術式は、ジャッジメントです。 さて今回はですね、呪術廻戦のお話をしていきたいと思います。
僕、呪術廻戦大好きでして、漫画全巻持ってますし、アニメも全部見てます。
まぁ、呪術廻戦、ご存知ない方もいらっしゃるかもしれないので、簡単にご説明するとですね、人間の負の感情から生まれた呪礼と、その呪礼を払う術士、限られた人しかなれない術士、というものがいまして、
その呪礼と術士と、また術士と対術士と、との戦いを描いたバトルアニメ、漫画になります。
そして今、渋谷ヒカリで行われている呪術廻戦展に先日行ってきまして、
まぁその漫画の裏側と、制作秘話みたいなお話を、いろいろ盛りだくさんで見させていただいて、本当に興味深かったんですけれども、その中で特に僕が興味深いなと思った箇所を
ご紹介していきたいなというふうに思っております。
僕がですね、特に面白いなと思ったのがですね、ここから先は分かる人だけ分かるかもしれないんですが、
ひぐるまひろみというキャラクターが病み落ちしたエピソードに関して、法律監修をされた弁護士さんのコメントですね。それがめちゃくちゃ面白かった。
ひぐるまひろみというキャラクターはですね、もともと弁護士でして、とある事件をきっかけに病み落ちをして術式を得て術師になっていく。
まぁそういう流れになっているんですけれども、僕が面白いなと思ったエピソードでは、術式を得る前のひぐるまが国宣弁護士としてある事件を担当する様子が描かれているんですよね。
で、アクタミゲゲ先生は法律監修として実際の弁護士さんにそのアドバイスをいただいているんですよね。
ネームの段階で、これ違和感ないですか?実際の弁護士さんが見てどう思われますか?というアドバイスをいただいているんですよね。
で、そのやりとりが事実解析点で公表されていると。
素人である読者が読んだ時にはおそらく何の違和感もないと思うんですけれども、おそらくプロから見てもこのエピソードというのはあまり違和感なく読めるのかなというふうに思わされるような細かな設定があるんですよね。
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例えば、裁判官が判決を言い渡す時、無罪の場合は主文が被告人は無罪という言い方をしますが、有罪の場合、被告人を〜で始まるので、4文字目で有罪無罪が分かりますというようなコメントがされていて、これ実際マンガでも出てくるんですよね。
とか砲弾の人数が何人とかどういう並びをしているとかめちゃくちゃ細かいところまで補足をされている。これが漫画に反映されているということなんですよね。
これって専門家である方でないとわからない知識の部分だというふうに思うんです。そういう部分を補足してくれていると。
まさにアクタミンゲゲ先生が専門家の意見を求めたわけですから、それどおりの対応を平野弁護士はしてくれたというふうに思っています。
そしてストーリーの方はですね、闇打ちをしたという話の通りですね、実は日車が弁護したことによって一心で無罪を勝ち取るんですが、
世論が日車に対して攻撃的になっていく。殺人事件の犯人を無罪にするなんて何事かとバッシングをする。
そして日進で検察側から新規の証拠は提出されていないにも関わらず有罪判決になっていく。
そして、なんと容疑者からも日車は責められてしまって、限界を迎えて闇打ちをしてしまうというエピソードになっているんですよね。
そしてこの闇打ちをしていくエピソードに関しても平野弁護士は筋としてはごく自然ですと事務所に所属している刑事を主に受けている弁護士にも意見を求めましたが、
この流れなら私でも闇打ちをするとのことでしたとコメントされているんですよね。
だからあらゆる意味でリアルに作られていたんだなぁということが見て取れます。
そして僕が最も印象的だったのがですね、実はこの容疑者、最終的に有罪になってしまう容疑者というのがですね、猫を飼っていたんですよね。
それが最初のページで描かれています。
で、その猫はですね、実は漫画の中で描かれないんですね、最終的にどうなったのかというのが。
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だからつまり有罪になったということはもう猫を飼い続けられないじゃないですか。
だから猫の行方が気になりますねっていうコメントを弁護士さんが最後にされていたんですよね。
で、それを受けて芥美芸芸先生は、「おお、なるほど。」と思って単行本のおまけページにその後の猫を描いたそうなんですよね。
で、その猫はどうなったかっていうのは、ぜひ漫画を読んでいただければというふうに思うんですが。
芥美先生は平野弁護士に対して、「めちゃくちゃ編集者としての適性を感じた。
そしてその指摘に感動した。」というコメントをされていたんですよね。
これは僕、めちゃくちゃいいやり取りだなというふうに感じました。
つまりどういうことかというとですね、芥美先生は平野弁護士に対してあくまで法律監修のアドバイスを求めたわけですよね。
そして平野弁護士はあくまで法律に対していろいろなアドバイスをしていった。
そして最後に、「猫の行方が気になりますね。」というコメントをしたわけです。
これって編集の観点からしてかなり重要なポイントだなと個人的には思っています。
僕自身は編集者ではないんですけれども、それぐらい編集って難しいことだなっていうふうに僕は思うんですよね。
それはつまりどういうことかっていうと、作者が作ってきたものに対して足すか引くか、そういう指示を出すしか編集者としての仕事というのはないわけですけれども、
平野さんが言ったコメントっていうのは、「行方が気になりますね。」っていう個人の感想なんですよね。
それに対してあくたみ先生はハッとしたわけです。
確かに猫の行方気になるな、じゃあ足さないといけないなっていうことを気づかされた。
それはおそらくあくたみ先生が猫のその後を必要か不必要かということを考えた上で不必要と考えて書かなかったのではなくて、そこの思考が抜けていたということだと思うんですよね。
だから平野弁護士の言葉にハッとしたということだと思います。
だからお互いに共通認識があって、じゃあ足さないといけないなということに気づかされたという瞬間だったのかなというふうに思っています。
この呪術回戦典のエピソードを聞いてから、実際に単行本の収録されているエピソードを見て、
で、猫の行方をおまけページで見るとさらになんかこうほっこりするというか、
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あー読めてよかったなという気持ちに僕はなりました。
だからやっぱり最後の猫の行方はあったほうがよかったなって僕は思いました。
これは僕自身編集者の方々と接している中で常に思っていることなんですけれども、
編集者の方って著者との距離感の取り方がめちゃくちゃうまいと思うんですよね。
それは作者の作り上げてきた物語なりコンテンツを決して否定するわけでもなく、
気づいてもらえるような第三者としての視点を持つというところですよね。
それはまあいわゆる読者の目ということなんだと思うんですけれども、
それを今回平野弁護士のコメントにあくたみ先生は気づかされたとコメントされていたのが、
まあ本当にこれは編集のお仕事だなというふうに僕自身もハッと感じさせられたということでした。
いやーそう考えると改めて編集のお仕事の難しさを考えさせられますよね。
なんか呪術回戦から離れて最後編集のお仕事とはという着地になってしまいましたが、
呪術回戦もうすぐ終わると言われていますが、
クライマックスどんな結末を迎えるのか僕もドキドキしてますし、
ジャンプを追っている皆さんもドキドキされているのではないかなというふうに思います。
まあ最後まで楽しんでいけたらなというふうに思います。
それでは最後までお付き合いいただきありがとうございました。
ではまた。
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