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絶望カフカの何者かになりたいラジオ、この番組は元アスリートのカフカが、日々の絶望と、些細なヒントをお送りするラジオです。
最近の絶望は、9時間睡眠です。さて今回はですね、話題のネットフリックスドラマ、
地面師たちについてお話ししていきたいと思います。 非常に今話題になってますよね。昨日の時点でネットフリックスの動画視聴ランキングというものがあるんですけれども、
それ1位でしたね。 そしてボイシーパーソナリティでも、こすかししんじさん、あらきろゆきさん、はじめ、いろんな方が
この地面師たちについてお話をされてました。大方さんもその話をされてましたかね。 僕は昨日一気見をしまして、めちゃくちゃ面白かったです。
ネットフリックス加入されている方は是非ご覧くださいということなんですけれども、今回はネタバレなしでネットフリックスドラマ、地面師たちと行動経済学とAIの話を絡めてお話ししていきたいなというふうに思っております。
ではこのネットフリックスドラマ、地面師たち、どういうお話かというとですね、地面師というのは土地の所有者になりすまして不動産詐欺を行う集団というか、地面師たちというのがタイトルになっているので、そういう人たちを描いたサスペンスドラマになっています。
このドラマはですね、実は小説が原作としてあって、2017年の積水ハウス地面師詐欺事件を元に描かれているフィクションのお話になっています。
そしてネットフリックスの終盤では100億円の不動産詐欺を計画する地面師グループの活動を描いています。
ちなみに地面師たちというのはどういう人たちがいるかというとですね、そもそも地面師と呼ばれるトータルでプロジェクトを動かしていく人もいれば、情報屋と呼ばれる土地のデータを集める人もいたり、法律に詳しい元司法書士の人間がいたり、
地主をキャスティングする手配士がいたり、偽造書類を手配する作る人弁士と呼ばれる人たちがいたりします。
そして地面師たちはあたかもその土地が売られているかのように見せかけて、その購入資金を騙しとるわけです。
まあ視聴者からすれば、騙す側の地面師グループの動きと、騙される側の石曜ハウスと言うんですが、そちらの石曜ハウスの動きと、両方見れるのである程度客観視できるのかなというふうに思うんですが、
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いざ騙される側になった時に自分はそれを見抜けることができるだろうかと考えた時にそれは難しいんじゃないかなと思いながら見たりしていました。
で僕はこの騙される真理、騙す真理というのは行動経済学によってある程度は言語化できるんだろうなというふうに思いました。
その行動経済学について書かれている本というのは最近読みまして、その本というのが
勘違いが人を動かす教養としての行動経済学入門という本になります。 行動経済学とはご存知の方も多いと思いますが、
心理学と経済学を組み合わせた学問で、人間は実際にどういう行動をするのかということを考えられた学問になります。
そして勘違いが人を動かすの著者は、 人は論理よりも情熱よりも認知バイアスによって動かされると言ってるんですよね。
認知の偏り、認知バイアスによって人は動かされる。 そしてそれを解き明かそうとしているのが行動経済学であるというふうに言ってます。
つまり人はそもそもDNAだったり、性格だったり、 集合的無意識の領域において
ある程度認知の偏りが生まれやすい、それは多くの人にとって同じような認知の偏りが生まれやすい 生き物であるということが著者は言われているし、それを
ある程度知っておくことは必要だということですよね。 そして本の中ではいろんな認知バイアスが書かれています。
その中でこれ地面詞グループが使ってるじゃんと思った認知バイアスについていくつかご紹介していきたいと思います。
例えば人は未来の損失に囚われるバイアスがあると書かれていました。 つまり一度感じた損失、不快感みたいなものを避けるためなら苦労を惜しまない。
なので今回の石曜ハウスの青柳という人物がいるんですが、 その人物は出世争いに負けてしまうのではないか。
同僚に先起こされてしまうのではないか。 その時の痛み損失というのを想像した上でそのバイアスに囚われている。
そんなことってあったのかなと思います。 あるいは確証バイアス。
自分の信念や仮説を支持する情報のみを集めて反証する情報を無視する傾向がある。 例えば土地の買収に関わる情報、都合の良い情報を集めて
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その地主が本人かどうかというところの情報、ちょっと疑いの目もあったにも関わらずその情報を無視した。
そんなこともあったのかもしれないです。 さらに言えばピークエンドの法則というのもあります。
それは経験の中で最も感情が高まった瞬間、ピークの瞬間と その経験の終わりの瞬間、エンドの瞬間ですね。
なのでピークエンドの法則なんですが、 そのピークエンドが経験全体の印象を強く左右するという認知バイアスになります。
つまりそれは土地の売買の契約を結ぶ瞬間に 最も安心した地主に会えて、地主の熱いこの土地を
うまく使ってほしいという、そういう思いを聞いた瞬間と、その最後の 契約を結び終えたというアンドの瞬間、それが強く印象に残っていて
このグループはもしかして詐欺グループなのではないかという気持ちをなくしてしまった。 その契約自体を良い経験だと塗り替えてしまった。
そういう認知バイアスが働いていたのかもしれないですね。 こんな風に
詐欺師、自免死グループは あらゆる人の認知バイアスを利用していたのかもしれません。
ただですね、こういう認知バイアスだったり行動経済学というのは 我々の日常のありふれた中にも存在しています。
それはマーケティングの中で主に利用されていますね。 例えばテレビショッピングなんかでこれは限定商品です。
数量何個しかありません。 あと1時間で電話をかければこの金額で買えます、みたいなことってよく聞くじゃないですか。
ですからスーパーを見てもそうだし、まあいろんなコンテンツにも溢れてますよね。 そういった認知バイアスを利用してマーケティングをすること自体は悪いことではないと思うんです。
それは人間というのはそういうものなんだということで それを利用するというか当然そういう行動を考えた上でマーケティングをするということなので
それ自体は悪いことではないと僕は思います。 じゃあその詐欺グループ、地面詞のような詐欺に合わないためにはどうしたらいいかというとですね
もちろんこういう認知バイアスを知っておくというのは大きな防具、盾にはなるとは思いつつ 詐欺には絶対に合わないと思わないことが大事なのかなというふうに思うんですよね。
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なぜなら認知バイアスというのはどの人にもあるからです。 そして認知バイアスがあるから自分は大丈夫だというバイアスもあるからですね。
それは認知バイアスにとらわれないバイアスとして本の中にも書かれていました。 だからつまり自分がこれを知ってるから大丈夫だって思う人ほど危険だということですね。
だからまあつまり詐欺に会ってしまうときは会ってしまうものだということなんですよね。
すごく矛盾したことを言っていますが。 だから要するに安心はできないということなんだろうなというふうに思っています。
ここまで考えてきて、じゃあその行動経済学に基づいたいろんな認知バイアスそれを全部 AI に食わせておいておけば詐欺に合わないのではないかと
僕は考えたんですね。 そしたら AI に全部聞けばいいじゃないかと。でも多分それはできないんですよね。なぜなら人の心というのはあまりにも複雑だからです。
というのもですね、やはりあまりにも変数が多いということなんですよね。 その人の置かれている状況も違えばその人の育ってきた環境も違う。置かれている状況も違う。
その中で大多数の人が当てはまる認知バイアスがその人にも当てはまるかどうかというのはまたちょっと違う話なのかなぁとも思いますし、
絶対にイレギュラーが発生するということだと思うんですよね。 それを AI はまだ認知できないレベルにあると僕は考えています。
ということを考えた時に、 詐欺を行うのはもちろん悪いこととしてですね、この地面詩の詐欺師集団というのはそのイレギュラー、人間の心は認知バイアス通りに行かないであろう
イレギュラーを想定した上で詐欺を行っているんですよね。 ということを考えた時には
人間の心というものをより深く理解しようとしているのがこの地面詩たちなんじゃないかなというふうに思って興味深く見ていました。
これはマーケティング視点から考えるととても勉強になる話なのかなというふうにも思ったりします。
重ね重ね言いますがもちろん詐欺は悪いことだと思います。 でもこれは要は力の使い方の問題なのかなというふうにも思ったりしました。
地面詩たち面白いのでぜひご覧ください。 というわけで今回は以上になります。最後までお聞きくださりありがとうございました。
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ではまた