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2023-11-08 34:48

木村祥一郎さんとザッソウ第2回|木村石鹸の自己申告型給与制度(#91)

ザッソウラジオは、ソニックガーデンの代表・倉貫義人と仲山考材の仲山進也(がくちょ)が、2人の友だちをゲストにお招きし、ゆるーくおしゃべりするポッドキャストです。

ザッソウとは「雑な相談」のこと。毎月、さまざまなゲストとザッソウしています。

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ゲストは、木村石鹸工業株式会社の代表取締役社長・木村祥一郎さんです。

今回は、木村石鹸の「自己申告型給与制度」についておしゃべりしました。「社員みずから、やりたいことと給与を提案する」この制度。どんな経緯で生まれたのでしょうか。そして、その反響とは…?

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今回のザッソウ▶不確実さを受け入れると可能性が広がる/「キャリアプランは、ないです。」/未来のことは決めない/自己申告型給与制度とは/経営会議に未来が集まる/数字から情報がこぼれ落ちる/比較は不幸の始まり/キャリアプランよりも機会提供

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サマリー

くらぬきさんと学長は木村石鹸工業株式会社の木村祥一郎さんをゲストに迎えて、組織図やキャリアプランについて話し合っています。木村祥一郎さんは自己申告型給与制度を導入し、社員が自分の提案した活動や価値を給与と紐付ける制度を採用しています。この制度は評価制度が不公平感をなくし、成果だけで測ることもできないため、給与制度を廃止して投資の考え方を導入しています。この制度の導入により、従業員は自ら提案し、組織全体で問題解決に取り組むことが増え、全体最適が実現されるようになっています。木村石鹸の給与制度は、社員の給与に対する不満や比較を避けるために、個々の価値と貢献を重視する制度として評価されています。

組織図とキャリアプランについて
スピーカー 2
くらぬきです。中山です。ザッソウラジオは、くらぬきと学長こと中山さんで、僕たちの知り合いをゲストにお呼びして、雑な相談の雑草をしながら、イルコ喋りしていくパドキャストです。
11月のゲストは、大正13年創業、木村石鹸工業株式会社代表取締役社長の木村祥一郎さんです。2回目となります。よろしくお願いします。
スピーカー 1
よろしくお願いします。
スピーカー 2
はい、ということで、第1回からほぼほぼ3人初めましてという緊張感のあるスタンスでしたが、組織図作らないっていう話で一旦盛り上がり。
僕は前回の話聞いてて、不確実なものを不確実なまま受け入れていくみたいなところに、逆に未来があるとか、可能性が広がるみたいなことを話聞いて伺って思って。
ちょうど僕ね、今、前回の話で思い出したのが、僕らの会社も新卒を採用するようになっていて。
ここ最近新卒取ったときに、会社でエンジニアのコースとコーポレートのコースと2つあるんですね。
エンジニアの会社なので、ほとんどがエンジニアなので、エンジニアのほうは割とキャリアということではないですけど、何を技術を磨いて、何を身につけて、どういうスキルが必要でとか、こういうことできたらこれぐらいの仕事ができるようになって。
道筋がもう先輩がいるので見えてる。
一方でコーポレートのほうは、会社そんなに大きくない中で、人も少ない中で、ほぼ経営者だけで回してるような状態だったので、コーポレートの人は何やったら次何できて、何できるようになったらどういうことできて。
これが大きな会社だと人事部に配属されて、人事の仕事をして、最初は調整した後、どこかで採用の仕事に関わってとかってあるんですよね。
それとか広報だとか、いろいろあると思うんですけど。
部署とかないし、前回の部署とかないし、ごちゃごちゃってやるし、会社のためのこといろいろやるんですってなってるから、新卒の学生さんの中には、ソニックガーデンさんでコーポレートで働くとどういうキャリアなんですかって言われて。
キャリアが決まってるんでしょうか。
本社でキャリアプラン、私のキャリアプランあるんでしょうかって。
スピーカー 1
ない。
スピーカー 2
いろいろ考えたけど、今はもうないですと。
会社がいろいろどうかなっていくときに、いろいろやっていかなきゃいけない中で、その時その時にいろんなこと身につけてもらって、会社の成長とともに個人の成長しかないので。
3年後、5年後、10年後の時に会社がどうなってるかもわからないので、あなたのキャリアパス約束はできないです。
変化に対応するというか、変化に楽しんでくれるとしたら、一緒にやっていけるし、決まってないと不安ですって言うなら、他の会社に行った方がいいですよって話を正直に言うようになって、残る人しか残らなくなったっていう感じですけど。
でも、それと同じ話はちょっと感じましたね。
スピーカー 1
キャリアプランって会社が提示しないといけないみたいな、そういうあるじゃないですか。
僕も前職時代、新卒取るときとかに、キャリアプランが見えないと不安だろうみたいな。
やっぱり若い人たちもキャリアプランが見えた方がいいって、そういう思い込みあったんですけど、それでもすごい大きなお世話なんじゃないかって気持ちで。
会社があなたの人生こうですよって、こんな見本がありますよって出すのって、一例としてはいいかもしれないですけど、
それは別に会社義務もないし、社員も別にそれに乗っかったらいいっていうわけでも当然ないじゃないですか。
自分の興味とか関心とかも、どこで変わるかもわかんないし。
自分の能力も何に向いてるかとか発揮されるかっていうのも、やってみないとわからないこといっぱい当然ある。
なんかあんまりキャリアプランを会社が出すっていうのって、良くないんじゃないかなって個人的には思ってるんですよね。
うちも新卒を6年前から取り始めて、新卒の子たちにもうキャリアプランとかない、自分で考えて。
ただそういう自分で自分の人生をデザインしたりとか、ちょっと考えるみたいなことのきっかけの、一応社外でそういうワークショップみたいなことを用意してて。
それは一応年に一回一応やって、絶対にそれで全部自分の人生を考えないといけないってわけじゃないんですけど、考える機会は与えようかと。
会社が提供するのはそこまでで、あとは自分でやってね。
スピーカー 2
そうですね。キャリアってなんかで読んだんですけど、もともとは別にプランの話ではなくて、過去のことらしいですね。
言葉の由来としては、馬車だか馬だかが通った後にできる輪立ちのことをキャリアというらしい。
スピーカー 1
なるほど。
そうですね。なので、どんなキャリア歩んできましたかって言われたら、それは言えるけど、キャリアプランどうですかってこれから知ってくれましたから、輪立ちを先に言えないなみたいな感じはしてはいて。
スピーカー 2
これも過去と未来のスタンスの違いに通じている感じはあるなっていう感じはしますね。
スピーカー 1
すごいいい話ですね。奇跡なんだ。
スピーカー 3
キャリアをレールにしてくださいってことですもんね。
スピーカー 2
この先のレールくださいって。キャリア、そうね、だからレールプランくださいって言われたら、それレール乗りたいの?って思うよね。
スピーカー 1
レール乗りたいかって。
スピーカー 3
うち車運転する感じなんですけどみたいなね。
スピーカー 1
どっか行きたいの。
スピーカー 2
人生のレール乗りたいんですか?って、嫌だなってなるけどね。
スピーカー 1
普通はそうですよね。
スピーカー 3
僕も楽天で唯一変な働き方ですみたいな話とかをするじゃないですか、それで出てくる質問が、
社内にどういうロールモデルがいたんですか?みたいな。
いや、いるわけないじゃん。
スピーカー 1
一人しかいないのに。
スピーカー 3
みんなロールモデル欲しがりますよね。
スピーカー 2
ロールモデルね、欲しがるね。
スピーカー 3
しかも、僕がこんな感じでしたっていうのを聞いた後に、ロールモデル欲しいです。
うちの会社の中にロールモデルが欲しいって、みんななんか言いがちな気がするんですよね。
スピーカー 2
そうね、不安になるのは分かりますけどね。
若いうちにね、どうなるといいんだろうかみたいな。
でも目の前のこと一生懸命やるしかないよなっていうことになるんですけどね。
スピーカー 1
そうね。
スピーカー 2
そういう意味だと、組織図作らない、キャリアプランも作らないとして、
ここまではもうほぼ僕らも一緒なんですけど、計画みたいなものはどうですか?計画みたいなもの作るんですか?
スピーカー 1
一応計画はありますね。
スピーカー 2
製造業はどうしても結構大きい投資がある。
スピーカー 1
工場とか建てるとかは結構大きい投資で、しかも何十年でも縛られてしまう。
それやるかやらないかって話もあるんですけど。
ただ、うちは一応そういう製造もやるという、自前で工場もちゃんと持ってやろうと。
それがうちのキャラクターだということでやるんで。
ある程度長期の投資とかは作るようにしてる。
それどっちかというと金融機関さん向けとかになって。
社内でも一応ありますけど、それを絶対支出しなきゃどうしようもないみたいな、
そういう形で使っているわけではなくてですね。
社内には大きい方向としてはこういうふうにしていきたいとか。
比率としては、例えば自社の商品の比率をこれぐらいにしていった方が利益率も高いので。
そういうのに使ってますけど、あんまり厳密に、
かちがちに計画を作って、それでマネジメントするとかっていう形ではやってないです。
スピーカー 2
決めてその通りにやるための計画では、もちろんないよってことですかね。
スピーカー 1
でもどっちでもできないじゃないですか。
その通りにならないっていうのはほとんどの場合そうで。
いきなりコロナになったりとか。
そうなんですよね。
あんまり意味ないなと思ってはいて。
あんまりがちがちに考えすぎて動きづらくなるし。
目の前にちょっと面白いなって思うチャンスとかがあった時に、
柔軟にそこに首突っ込むとか、手を出せるとか方がいいだろうしっていうので、
あんまり決めないようにしてます。
でもやっぱり社員とかは、いろいろ言われますけど、
もっと明確なビジョンというか、方向とか戦略がないのかっていう人も当然いますよね。
ないと。
スピーカー 2
いやいや、潔いです。
スピーカー 1
逆に教えてほしいですよね。
こういう可能性があるとか教えてほしいな。
スピーカー 2
僕も未来のことをあんまり決めないようにしてるっていう感じはあって、
未来のことを決めてしまうとあと頑張るだけなんだけど、
頑張るだけって面白くないんじゃないっていうのもあるので、
チャンスも逃す可能性もあるので、
未来を見通して決められるほどの未来予測力と端力みたいなのがあるわけではないので、
未来は決められないけど、今この瞬間どっちがいいのかとか、
決めなきゃいけないことっていうのは、それは意思決定の仕事として、
それは決めるっていう仕事をするんだけど、
決めるっていう仕事に今この瞬間を決めるのか、
未来のことを決めるのかっていった時に、
割と今この瞬間にフォーカスしてるっていう感じがあるなっていう感じなんですよね。
スピーカー 1
会社としては、結構あんまり未来の大きなことを決定して動くということはあんまりせず、
どこまでリスクは取れるかみたいな、最悪のケースにならないようにはしないといけないので、
そっちの計画というか予測みたいなことはやってますけど、
ただ社員に対しては、未来に対しての自分がどういう価値を提供するかとか、
自分が何をしたいかっていうことを会社としてはもうそれを応援どんどんしていて、
そっちにさっきの報酬の話もあれですけど、
なるべくその報酬とか賃金を過去の結果ではなく未来に対して支払っていくっていうものにして、
行動を促したいなっていうのは考えてるんですけど。
自己申告型給与制度
スピーカー 1
それがあれですね、自己申告型給与制度っていうものになって、
スピーカー 2
これいつからされてるんですか?
スピーカー 1
導入したのが多分2019年。
スピーカー 2
もうじゃあ3、4年ぐらいは導入されてる。
スピーカー 1
そうですね、4年目で入ったんですよね。
スピーカー 2
どんなやつかって簡単にリスナーの方に教えてもらえると。
スピーカー 1
簡単に言うと、社員が自分がやろうとしていることとか、
こんなことやりますとか、こんな価値を提供しますっていうことを提案して、
それをやることはこれぐらいの給与ですっていう。
これぐらいの給与がふさわしいと思いますっていうのを会社側に提案をして、
そこから提案したやつは全部取るわけじゃなくて、
提案した内容で交渉をするわけです。
最終的に合意取ったとこで、給与とやることが決まるっていう制度。
スピーカー 2
じゃあ、給与は本人がいいねで、おいくらでって言ってくる感じになるけど。
スピーカー 1
基本的には、まずは。
スピーカー 2
ミソとしては、自分の給与これですっていうだけじゃなくて、
その提案を合わせて言うってことなんですかね?
スピーカー 1
そうですね。そこが元々は、僕がそういう制度がなかったので、
僕が全部決めるって書いた時には、とりあえず全員。
全員の給与決めるのってよく分からないんで、適当。
スピーカー 2
適切にね。
スピーカー 1
適当じゃないですか。
あとは文句あったら言ってきてねっていう、そういう感じでやってたんですけど。
何かしら制度入れたいなと思った時に、
全職でも結構いろいろ給与制度とか評価制度ってやったんですよ。
でもどれもやっぱりしっくりこない。
そもそもやっぱり、評価するの無理やなっていう。
正確に過去の結果を正確になるべく評価しようということで、
いろんなツールとかいろんな制度って出来上がってると思うんですよ。
それをなるべく公平に客観的にやろうという。
評価制度の廃止と投資の導入
スピーカー 1
やった上でそれを適切に賃金に反映させることで、
不平等感をなくしていこうっていうのが評価制度だと思うんですけど。
そもそもやってることを客観的に平等に公平に評価するのは無理だろうと。
スピーカー 2
無理ですよ、そんなものは。
スピーカー 1
無理じゃないですか。
それで極端にいけば成果だけで全部測るとかっていう。
でも僕らメーカーで、じゃあ成果だけで測るって何をって成果なんだと。
商品作る人もいるし、売る人もいるし、中身開発人全員いないと成り立たない。
じゃあ何を成果とするのかと言うと、それも決めれない。
スピーカー 2
だからそもそも評価はやめようということ。
スピーカー 1
面白かった。
フジフジバンコって評価ではない。評価はしない、基本的に。
投資って位置づけて。
過去の結果に基づいた評価ではなくて、未来の提案に対して投資をするっていう。
だから投資なんて分かんないっていう前提なんですよ。
その人が提案してきてる内容が実際にそういう価値があるのか。
実際その人がやるかどうかとか。
よく分からへん。
分からないけど、投資ってそういうもんじゃないですか。
スピーカー 2
そうですね。
帰ってくるかどうか分からないから投資ですね。
スピーカー 1
分からない。
でもそこに必要になっても、だから覚悟しかないなっていうので、僕らはそれを。
従業員の方も提案してくるときに、適当に提案してくるなよっていう人たちで。
本当にその仕事にこれぐらいの価値があると思って提案してくる。
会社の方は、それじゃあかけてみるかってお互い納得したら、これ覚悟の交換ができたっていうことで費用が決まる。
そういう形の方が、いろんな指標を作るよりもシンプルだし、お互い納得感もあるんじゃないかと。
仮に例えば社員が提案してきた内容が全然できなかったとしても、
これって社員が悪いだけじゃなくて、投資してる側もそれで投資したんだろうって話なんですよね。
だから投資した側も悪いんですよ。
スピーカー 2
そうですね。本当に投資だとまさしくそうですね。
スピーカー 1
達成できないと思ったら投資しちゃダメなんですよね。
達成させるために何か働きかけをすると、会社側として。
お互いそれを納得し合ったら、もう覚悟を持ってそれをやろうよと。
そういう関係の方が、どっちかがどっちかを一方的に評価したりとか、
あなたはこれでこの給料ですって決めるよりは全然健全じゃないかなと思って。
スピーカー 2
面白い。
ここで言う、要は投資って、いわゆる事業家と投資家の関係ってことですよね。
そうですね。
いわゆるお金の投資の株式投資やろうとかっていう話ではなく、
スピーカー 1
メタファーとしてですね。
スピーカー 2
メタファーの文脈としては、本当に事業家か投資家にお金を、
企業家とか事業家が調達してくる時の感じの提案をするし、
それに対して投資家も、これならこの投資に見合うんじゃないかっていう投資をする。
これって本当に投資家の関係だとしたら、事業家と投資家って、
要は結局応援する関係になるってことだと思う。
組織全体での提案と問題解決
スピーカー 2
投資側からすると、投資したってことはうまくいってほしいから、
本当の事業家だったら人脈を紹介したりだとか、組織のアドバイスをしたりとか、
事業のアドバイスをしたりまでしていくっていうのは、
これ同じ方向を向けるからいいですよね。
スピーカー 1
そうなんですよ。
うまくいかないケースも当然あるんですよね。
提案した内容でやろうとしたけど、うまくいかなかったら、
ピボットとしてでも投資した部分を生かそうとして、
多分事業家は動くじゃないですか。
普通のちゃんとした自由。
それを投資家も応援するじゃないですか。
会社と社員の関係も全く同じで、
与えられたことができなかったから、はい終わりですではなくて、
やっぱり自分が提案した内容で、これうまくいかないなと思ったら、
それに変わる価値をどうやって提供しようかって社員も考えるし、
会社としてもそれを何とかして、別で投資運回収しようという考えで、
一緒に同じ方向を見れるかなと思って。
スピーカー 2
面白いな、面白いですね。
スピーカー 3
全員起業家ってことですもんね。
そうですね。
スピーカー 2
それは自立型になるよね。
スピーカー 1
全員が経営姿勢になってるとか、全然そういうわけではないと思うんですけど、
ただ自分の持ってる能力とか価値を、
どこにどういう形で提供すると一番価値が高いかってことを自分で考えないといけない。
それを説得しないといけないし、
会社側が納得したらそれを決定して応援して何とかして、
投資を回収しなきゃっていう関係は、
評価して評価される側みたいな関係よりは、
すごく前向きだし、未来志向で健全だなって。
不確実性にもすごい強いんですよ。
決まったことにやるわけでもない。
希望と可能ですもんね。
これの制度を導入してからは、
特に分かってから中間層というか、
かなり主体的にいろんな会社をよくしている提案というか、
動きを自分たちで取ってくれる。
一番会社で難しいのって、
文化とか職種が違う人たち同士を連ねて何かプロジェクトをしたりとか、
価値を高めていくとか、そういう活動を引っ張っていくとか。
そういうのって結構難しいじゃないですか。
なのでそういう人がリーダーとかマネージャーになっていくとか。
この制度を入れてから結構、
自分の能力を高めてこんな価値ありますって提案していくと、
限界がすぐに見える感じになって。
自分の能力を高め、例えばスピードを上げるとか、
お客さんの数を増やすとか、そういうことだけじゃなくて、
周りを巻き込んで、その周りをエンゲージするとかっていう形の提案のほうが、
自分の価値を提案しやすいって多分思ってですね。
そういう提案が増えるんです。
給与の共有と数字の比較
スピーカー 1
そうすると会社が指定して、お前あなたリーダーなんで、
こういうプロジェクトをこのメンバーで引いてやってくれっていうんじゃなくて、
自分から手を挙げて部門横断のプロジェクトをやりますっていう。
それはもう会社としてすごいウェルカム。
そういう取り組みがすごく増えたので、会社全体最適できる。
問題に対して全体最適でアプローチできるものがすごい増えたっていうのがあります。
スピーカー 2
おもしろいな。
スピーカー 3
面白い。
スピーカー 2
例えば若い人たちから出てくる提案と、ある程度中間層とかベテランとかで、
やっぱり提案内容は違ってくるというか、質とか流度とか規模とかも全然変わってくるのかなと思うんですけど、
そこも投資を判断する期間の中で判断を見ていくという感じになるんですか?
スピーカー 1
そうですね。
投資の判断もエイヤーなんですね、結局。
ロジックがあるわけでもない。
そいつの人間性とか情熱とかそういうのも全部全体を見て、こいつに賭けようとか賭けれるなとかもなるんで、
なんでこれはイケてこれはダメなんですかってなっても、もう分からんしかないんですよ。
確かに。
ただ一応マネージャー陣が各部門というか、そういうグループの単位のリーダー全員が全社員の提案を見て、この提案がどうかみたいなことを議論をするっていう場を。
うちの中ではそれがもう結構経営会議に近いんですね。
社員がいろいろ上がってくる、こういうことをしようと思ってます、この半年はこういうことをやりたいですとかいうことって全部未来の発信。
さっき計画がないと言ってましたけど、そういう社員から上がってくる、これをやろうとしてるっていうことを集めると、実は未来のやろうとしてることになるんで、
それが経営会議で計画にほぼなっちゃうっていう感じ。
だからガチガチに縛られはしないけど、一応そういうものでできて動き始めて、もちろん途中でどんどん変わっていく。
分かってはどっちかというとプレイヤーとしての提案が当然多くて、中堅からベテランになってくるとどうやって全体最適するかみたいな提案が増えてくる。
よく事例で話をしてて面白かったのは、品質管理の担当の子とか、その子が元々やってる仕事は最終製品が上がってきたやつを検査をして、その検査記録を残しておく。
客さんからクレームが来た時にその検査記録から調べてチェックをしたりとか交渉したりとかそういうことをやるっていうことだったんだけど、この仕事の例えば価値を高めて、もっと給与を上げていこうとする。
結構難しいですね。受け取る仕事じゃないですか、基本的に。
スピーカー 2
そうですね。リアクションの仕事ですからね。
スピーカー 1
その子が提案してくれたのは、品質管理ってそういう上がってきた結果だけを見てても品質上がらないんで、営業から開発製造までのプロセス全体の品質を上げるプロジェクトを作らないといけない。
自分が品質を最終的にチェック記録するときにいいものができてたらすぐに問題ないよって。そういう取り組みをした方がいい。その取り組みのリーダーになって全体の品質アップしますと。
そういう品質管理のチームを作りますっていう、そういう提案をしてくれた。これはもうめちゃくちゃウェルカムということで。
確かに。
これは投資しよう。そういう、ちょっと横断的に自分の仕事だけのパフォーマンスを上げるだけじゃなくて、全体で何とかしようっていう取り組みの提案が結構上がってくるようになってます。
スピーカー 2
いい、資座が上がった提案になりましたね。それはね。その仕事だけではなくて。
ある意味、それを求めることで資座が自然と上がってきてるっていう感じはやっぱりするので。
ちなみにこれもうちょっと具体的な話なんですけど、シャインからの提案っていうのは、ペーパーで来るものですか?それをプレゼンしてもらうんですか?
スピーカー 1
直続のグループのマネージャーの担当には、ペーパーと提案で1回受けて、そこでは吟味というのは一切ダメで、基本聞くだけ。聞いたものを全部持ち寄って、そのグループのリーダーが一人一人のやつを全部発表して、ただ紙で文章書いてあるものがあって、それで全員で吟味するっていう。
スピーカー 2
なるほど。じゃあ、マネージャーが集約するところをしているという感じになっているという感じなんですね。
スピーカー 3
そうすると誰がどんな提案をしているかは、全社員で共有がされる状態になる。
スピーカー 1
最後、全部決まった段階で全社員の提案内容は全社員に公開されることになる。
プラス、一応、提案内容の中でも似たようなグループ単位に分けられるものが出たり、例えば品質管理のやつとかも同じような、例えば営業でも品質管理的なことをやろうとしている人がいたりとか、そうするとそれの人たちを一応まとめて、そこにマネージャーをつけて、そのグループ単位はこのマネージャーが一応支援するという。
そういう形をとって、同じような提案している人たちで一緒にその問題解決にあたる、そういうやり方をしています。
スピーカー 2
いや、面白いですね。
スピーカー 3
ちなみに給与額まで共有されるんですか?
スピーカー 1
給与は共有していないです。
スピーカー 2
そこをそうですね、その方がいいですよね。
スピーカー 1
給与も最終的に共有とかできたらいいんですけど。
スピーカー 2
共有しても誰も得しないし、誰も嬉しくないんですよ。
これって多分、数字になっているものを、数字だけを共有しても、そこからいろんな情報がこぼれ落ちてしまうので、数字だけの比較になっちゃうって一番やりたくないことなはずなんですよね。
木村石鹸の自己申告型給与制度
スピーカー 2
これって最初おっしゃってた評価が難しいって、結局デジタル化できないものがいっぱいあるから、
分かんないけど、あいつがいることで会社がうまくいってるみたいな、でも数字の成果は出してないけどみたいな人っているケースがあるときに、
数字化することで言いづらくなるみたいなことってやっぱあるのと一緒だし、評価しづらくなるとかっていうのは、
スピーカー 1
それを避けてるってことを考えると、結果の数字だけの共有はしない方が良いんじゃないかなって、僕もやっぱり話聞いてて思いましたね。
社員の給与に対しての不満って、結局なんであの人はこの額なのに、私はこうなんですかとか、自分の給与はなんでこの額になるんですかとか、
友達はこれぐらい同じ年代でもらってるけど、なんで私はとかってそういう比較で生まれるじゃないですか。
この制度は基本的には自分でまず自分発信で提案するので、他の人関係ないと。
まずあなたはいくら欲しい、そのいくらっていうのはどんな価値を提供しようと思ってるのかっていうのを結構数列に問いかけるところからスタートしてるので、
他にあんま関係ない。他の人がいくらですとか、先輩がいくらですとかって全然関係なくて、あなたはじゃあどうするのっていう、そっちをもっとフォーカスして考えてくれ。
周り見て自分がいくらだろうとかって考えるよりも、自分がいくら欲しいのかとか、自分が何をするのかからスタートしましょうって言ってるんで、公開しない方がいいから。
スピーカー 2
比較するって不幸の始まりですよね。他社との比較って自分じゃなくなっちゃう。軸が自分じゃなくなっちゃうので。
会社の規模とかも数字とかも出されたらちょっとうってなるけどね。そんな立派な成績になってないと。
自分たちは上手くいっていくからいいかなみたいな気持ちでいるしかないんだけど。
最初の話に戻ると、キャリアプランみたいな、キャリアプランないですって僕らも言ってますけど、キャリアプラン用意するよりこの機会がある方がよっぽど自分のことを考えるから、
よっぽど会社としては機会提供してるなという感じはしましたね。
スピーカー 1
一応ね、そのつもりではいて。でも、もともと実は社員で、やりたくない人はやらんでいいよっていうことでした。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
当然、工場のメンバーとかで、言われたことやってたい。自分はそんな提案とかは別にないし、いう人も当然いるので。
やりたくない人はやらんでいい。その代わり会社が決めたことには文句言わないでくねっていう、そういうので最初はスタートして。
最初は多分3人ぐらいはやってなかった人間がいたんですけど、結果的に今全員、全社員、その人ってやらなかった人たちもやりますって言って。
全社員手を挙げて、今全社員やってくれてて。
なるほど。
なんか周りもやってて、やった方がいいんだと。
いやいや、それこそ文化ですよね。文化が作られたってことは。
一応今半年に1回そういう提案の機会はあるんですけど、その半年に1回でも自分の価値とか、どうやってそれを会社に貢献するかとかっていうのを考える。
見積もるっていう機会って、自分を見積もる機会ってフリーランスじゃないじゃないですか。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
それはそれですごくキャリアプランじゃないけど、いい経験になるだろうな。
スピーカー 2
とてもいいですね。
転職するときぐらいしかそんなことしないので、それを定期的に会社で機会として提供するって。
いやーもう第2回としては、取り高的には十分すぎることですけど、面白すぎて。
スピーカー 3
面白い。
スピーカー 2
この流れの話はもうちょっとまた続くのかなと思うんですけど、話が面白すぎて、学長のコメントあんまもらってないから。
自立型組織の形成
スピーカー 2
学長のコメントもらっておかないと、学長ファンから。
スピーカー 3
自立型組織にしたいって、一人一人が自立型人材で、そこがいろいろコラボとかをしながら価値を生み出していくみたいなことでしかないよなっていうのは今話を聞きながら思ってたところでした。
やっぱりさっきの全員が起業家っていうか、全員フリーランスマインドを持っているみたいな環境を設計をしているっていうことが、自立型組織が成り立っていることに直結してるんだなっていうのを思いながら聞いておりました。
スピーカー 2
面白いですね。ちょっと日続きまた次週続きお話したいなと思います。ということで今週はこの辺で。また来週。
スピーカー 1
さようなら。
34:48

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