2022-09-14 04:28

#24 宇治拾遺物語 概説

キーワード:説話、仏教説話、世俗説話、中世、昔話
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今回のテーマは、宇治拾遺物語 というものです。
宇治拾遺物語は、節話という 文学です。
節話といえば、根尺物語集が 代表的なものです。
根尺物語集が、平安時代末期に 作られたものです。
それから、およそ100年後くらいに 成立したのが、宇治拾遺物語 という節話集です。
根尺物語集と同様に、さまざまな 昔話や逸話や伝説などが 集められています。
節話という文学が流行したのが、 中世という時代の特徴です。
中世は、鎌倉室の末時代 くらいのことを指します。
この時代は、仏教の時代と 言ってもいいかと思います。
節話の大きなジャンルとして 仏教節話が あります。
仏教節話という意味合いから 節話が 仏教ととても 関係していると 伺えます。
宇治拾遺物語の中には 仏教節話が 約80話くらいあります。
節話以外に 世俗節話という 仏教とは 関係ないような話も 120話ほどあります。
非常に多くの 世俗節話が 入っています。
もちろん 仏教節話は 仏教の教えを 説いているようなものも 多いです。
宇治拾遺物語に関しては どこか滑稽な話であるとか 仏教的な教えとは ちょっと違うような話が 多い印象です。
宇治拾遺物語や 節話は 他の作品と 被っていることも 非常に多いです。
例えば 婚弱物語集と 宇治拾遺物語は 婚弱物語集が できてから 100年後に 当たるわけです。
婚弱物語集は 80話くらいは 被っているようです。
先に書かれたものの中から それを引用したり 少し変わっている部分や アレンジが入るかも しれません。
そのように その前に書かれたものと 被っていたり その後に それが別の作品で 扱われたりします。
言ってしまえば 一つ一つが 独立したお話であったり 昔話だったりするので 被ってしまうことも よくあることです。
この婚弱物語集と 宇治拾遺物語集は 特に類似点が多いです。
宇治拾遺物語の中では 有名なお話であると 例えば コブトリ爺さんの話の 元ネタや シタギリスズメの話や バラシベ長者の話などの 元ネタになるようなものが 入っています。
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この説話は 一個一個が 面白い作品で 独立していて 読みやすい作品です。
古典を勉強し始めた人は 最初に出会うのが 宇治拾遺物語から出る お話が多いです。
それくらい 親しみやすいような お話が 多く入っています。
もちろん それが 構成にも 残っていたり そのまま 古文の形で ということも ありますが それ以上に 昔話として 残っているものが 多いのが 宇治拾遺物語です。
時代は 鎌倉時代の 前期に 作られました。
これが 宇治拾遺物語です。
宇治拾遺物語とは 物語ですが 宇治拾遺物語は 説話集です。
いろいろな説話が 入っています。
いわゆる フィクションとしての 物語ではなく 昔話のような 物語が いっぱい入っています。
あくまで 古典文学上は ジャンルとしては 説話という ジャンルとなっています。
宇治拾遺物語についての 紹介でした。
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