きくタイヤ、タイヤにまつわるエトセトラ!
皆さんこんにちは、桂野智弥です。この番組は、車の走りを支えるタイヤの秘密について、ヨコハマタイヤの提供でお送りいたします。
本日は、富士スピードウェイのそばにあります、ここEMOTION STUDIOにて、ゲストをお呼びして収録をしております。
ヨコハマタイヤのADVAN NEOVAは高性能ストリートスポーツタイヤです。
今回から2回にわたり、ADVAN NEOVAの最新モデルであるAD09の開発ストーリーに迫ります。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、本日のゲストをご紹介いたします。レーシングドライバーの織戸学さんです。よろしくお願いします。
はい、お願いします。こんにちは、織戸学です。
はい、織戸さん、自己紹介を。
自己紹介?自己紹介って難しいですね。
そう、あのポッドキャストで初めて聞かれている方もいらっしゃるので。
そうですか、このポッドキャストを聞いていただいてありがとうございます。レーシングドライバーの織戸学です。
今ではね、もともとはね、ドリフトとかDIYとかやってましたが、ドリフトはやってませんが、今レーシングドライバー1本でね、頑張っております。
さあ、というわけで織戸さん、今回のテーマはADVAN NEOVA AD09のタイヤ開発秘話です。
はい。
はい、織戸さんはですね、歴代NEOVAの、そうなんですよ、開発にね、参加をされていますが、
まずは織戸さんのタイヤ開発における役割から聞かせていただけますか?
あの、NEOVAに関してはAD07からスタートして、AD08、そしてAD09と3作目のNEOVAになるんですけども、
タイヤメーカーでね、この同じ名前をずっと歴代通しているタイヤってほとんどないんですよね。
そのぐらいNEOVAってこう、歴代のね、例えばわかりやすく言えば、一番メジャーなところで言ったら、例えばポルシェカレラとか、そういう名前ってずっと続いていくじゃない?
あの、あれが型番が変わっても。
それと同じようなぐらい横浜の中では、ADVANの中でNEOVAというフラックシップタイヤなんか持っているんですね。
はい。
で、僕の開発の役割としては、基本的には横浜さんがデザインして開発したタイヤ。
それをまずサーキットでテストをします。
その時代のニーズに合った車両を使って、その時代のニーズに合ったタイヤサイル、これをメインにテストしていくんだけど、
そこで良いとか悪いとかをどんどん判断していく。
そこにやっぱりコンパウンドがあったり、タイヤの中のケースの剛性があったり、いろいろ部材があったり、いろんな角度からトライをしていくんですけど、
だんだんやっぱり歴代09になって、結構開発は大変でしたね。
07の頃は逆に言うともうぶっちぎりのタイヤができたんで。
今、おりどさんのお話にあったAD07って話がありましたけど、07から始まるんですね。
07からで、その前はネオバの違う名前だったと思うんだよね。
Mixasとか、そういうアドバンのスポーツタイヤと違うラジアルタイヤがあったんですよ。
そこから07からネオバの開発が、ネオバっていう名前がスタートしたと思います。
でもそこから、おりどさん、以前僕トークショーやらせていただいたときに、ネオバは自分の息子のようだって話がありましたけど。
いや、だってもう07の開発スタートしたのがもう22年前だから、もう歴代ですよね。
最初が。
07が一気に飛び抜けた良いタイヤができたんで。
07の時もテストしてる時も大変でしたよ。
本当に開発の人たちと文句のいい、文句って言ってたやろ。
オルドさんらしいですね。
いいえ、お互いに。
もっとこういう風にしないと、もっとこういう風にしてよみたいな。
意見のぶつけ合いですね。
開発の人たちも本当はやりたいんだけどできないんだよみたいなところもあったりとか。
そういうので会話をセッションしながらどんどんやってみようみたいな。
でもその07が出来上がってその07は素晴らしいタイヤでファンがいっぱい生まれたので。
ファンの期待も裏切っちゃいけないのが08ですもんね。
そうですね。
その辺が非常に難しかった。
そうですね。
それで08が出て今度は結構長い間ずっと08でしたよね。
ネオバの良さはよくもあると日記が長いんですよ。
なるほど。
多分08も10年ぐらい08Rってあったりとかも来ましたけど。
08ってそれだけまとまったらスポットラディアルタイヤなんで変更する理由もない。
サイズ展開っていうのは多分増えていったんだけどそれだけいいタイヤだったんですよね。
ネオバっていうブランドもそこで確立されましたからね。
そうそう。
サイズによってはまだ07もあるんじゃないかな。
小さい14インチとか。
本当にファンの人は07変えるかもしれないですね。
そうなんですよ。
でも本当に08っていう開発までにまた数年10年ぐらいかかってまた09。
タイヤ開発って皆さん多分なかなかねそういう経験もちろんないと思いますがめちゃくちゃ長い時間かかるんですね。
そうですね。
2年3年っていうのは普通にかかってるじゃないですか。
2年3年経つとやっぱりそこから出てくる車両も変わってきたりとかいろいろ時代のニーズも変わってきたりとかするんでやっぱりそこをどんどん先読みすることも必要だったりとかするんでね。
メーカーとしてはタイヤを開発するタイミングっていうのはやっぱり世の中の何かに合わせてきっと開発をしだすんですよね。
そこの理由は僕も正直詳しくはないけどもいよいよ08の次モデルをやるらしいっていう情報が入ってきてぜひお願いしますみたいな感じから09もスタートして。
もうそれだって今から4年5年ぐらい前じゃないかな。
そうなんですね。
5年ぐらい前だと思う。
1回ねいろいろあって1回リセットしたんですよねタイヤ開発を。
そうなんですね。
そうなんですよ。
じゃあ09を作り出したけど。
そうテストを進めていたんですけどなんかちょっと僕の中で納得いかないというかちょっとこれはネオバじゃないなみたいな雰囲気をちょっと感じて。
もしこれをねネオバとして表に出していった時にちょっとファンが離れちゃうかもしれないなみたいなそういうちょっと逆になんか嫌な恐怖感を感じたんだよね。
それはあれですね。
メーカーさんが次期ネオバAD-09はこういうタイヤですっていうのをいろいろメーカーとして下準備をして開発してきたものが
織戸さんの息子であるネオバとちょっとなんかイメージが違うなっていうのがあってね。
正直そこはちょっと横浜さんと話し合いすることにもなったんだけど
でもなんかやっぱり僕がテストさせてもらって自分が作ったタイヤだよって言うにはちょっと違うなみたいな。
なるほど。
自信が持てなくなったからね。
そこで一旦開発が止まってまたそこからどういう形で再始動したんですか?
いやだから結局まずネオバの良さって誰が見てもアドバンのネオバなんですよ。
パターンが。
トレッドの。
誰が見ても世界中誰が見ても横浜のネオバだねってわかる。
顔してるね。
それが新しい09になった時にちょっと全然違う方向になっちゃった。
それでテストしたんだけどやっぱ性能も出ないしなんかやっぱ違うなと思っていろいろ話をして
ぶっちゃけ08を超える性能が出なかった。
なるほど。
それだけ逆に08も良いタイヤができすぎちゃったんだよね。
07も良くてさらに08も良くてさらに09なんだけど。
そこからさらに上に行くにはもう本当にやりきらないといけないっていうのがあってさあどうしようっていう。
そのAD-09の開発が進めるためになんとオリドさんはトレッドのパターンを俺だったらこうしたいっていう。
だからその時に僕がねいろいろ話をしたんだけどじゃあネオバの開発テーマをみんなで決めようってなった時に
僕は分かりやすく表現したのはポルシェで例えて
ポルシェってやっぱフラッグシップにGT3とかGT2とかGT3RSっていう飛び抜けた性能だけ求めた車種があるわけ。
トレッドって言ったらタイヤで言ったらもうレーシングタイヤなわけです。
でもネオバってそうじゃなくて彼らなんでね。
もう本当にお母さんも乗るお父さんも乗る若い子も乗るおじいちゃんも乗るポルシェ彼らっていうのを目指した。
ポルシェの中でいうと。
分かる?
分かります分かります。
GT1の本当にフラッグシップモデルの彼ら誰もが愛せる彼ら。
昔から変わらない。
ネオバの表情って多分一番そこの表現が一番ピッタリかなと思って。
それ以上飛び抜けちゃうともっとちょっとネオバが違う世界に入っちゃうかなみたいなね。
ネオバはネオバのちゃんとした世界があってターゲットを持っていてそこに揃えるために。
やっぱり一番見えるところですし
タイヤを選ぶときは大体タイヤの表面のデザインを見て
タイヤのパターンを見て決めますもんね。
昨今いろいろレギュレーションの中で言うと
タイヤのパターンって縦みぞが多くなりがちなのね。
音の問題とか転がり抵抗とかいろんな問題で
大体縦みぞメインのタイヤが多いんですよ。
縦に1本入って。
大体フェイスが似てきちゃうんだね。いろんなメーカー。
そうなんですね。
大体今のレギュレーションに合わせたタイヤ作りをすると
どうしてもそういう方向に行っちゃう。
だけどネオバってやっぱりちょっとクニャクニャしてて
ネオバっぽいんですよ。
いつものネオバらしさが。
どっから見てもネオバっていう。
やっぱりそこのパターンはすごい大事かなと思うね。
ちなみにサイドウォール、要はタイヤの横のデザインとか
今回すごいこだわってもらいましたよ。
ビード周りのビードカバーであるとか
あとアドバンネオバって書いてあるところが
少し細かいゴムでちょっとシャレた感じの模様になってるんですよ。
そうなんですね。
見たことないですか?
いやそこまでよく見たことないです。
ネオバって書いてあるところがちょっと細かいヒラヒラになってる。
そういうところも横浜さん今回こだわってくれて。
ビードウォールってホイルを傷つけないように出っ張って。
あれがでも逆に言うと性能にも役に立ったわけ。
そうなんですね。
ホイルに乗るからこうやって。
一石二鳥なんですね。
ホイルに乗るんですよ、バンと。
そこで剛性も出るわけ。
なるほど、あるのとないのではね。
全然違うんですね。
なかなかそこを皆さんにお伝えするのは難しいですけど
是非ネオバのサイド、横の面を見ていただくと
ちょうど接地面に出っ張りがあるんですね。
少しで短角形に出っ張ってますね。
それがあることで衝撃を吸収とかうまく使いながら
ホイルガードにもなるし、やっぱり性能アップにもつながるんだよね。
そうなんですね。
ホイルをガードするだけじゃなくて、ちゃんと性能につながってるんですね。
あれもっとやるともっと性能が出るんですよ。
でも今度それを厚くすれば厚くするほどタイヤも重くなっちゃうし。
重くなるし、いろいろな問題があるんでね、まだね。
いろいろその辺のバランスが難しいんですね。
そうなんですよ。
でも今、おりどさんにはスポーツタイヤ、AD-09の良さをいろいろお話いただきましたけれども
スポーツタイヤのデメリット、逆に今いいとこ聞きましたけど
ただデメリットってどういうところにあるんですか?
デメリットは、やっぱりちょっと摩耗してくるとちょっと音はうるさいかなっていう。
なるほど。
サウンドね。
車内にいて。
どうしてもそこはやっぱりパターンノイズはちょっとあるかなっていうデメリットはちょっとあるかなと。
ただネオバに関しては乗り心地はびっくりするほど悪くないんで
そこはね、内圧、タイヤエアで結構乗り味が変えられるんで。
空気圧。
空気圧。
デメリットで言うとそういうところじゃないかな。
だから一般のコンフォートタイヤと比べると音はちょっとうるさいし、乗り心地は少し悪いし
あとはやっぱり摩耗で言ったらそういうコンフォートタイヤよりは少し悪いかもしれないけども
それほどスポーツカーに乗っている人にとってはデメリットはないと思う。
なるほど。
あとは、やっぱりネオバとかそういうスポーツラジアル対ハイグリップ高性能の
履いていると安心なんですよ、運転が。
要はグリップが高いから事故が起きづらい。
安全運転に繋がるんだ。
安全運転というか、だから車の性能が上がるんで。
グリップが高ければね。
でも突然ね、誰かがパッて飛び出す時に。
そういう時も止まりやすいし、避けやすいしっていうメリットはやっぱりありますよね。
今のもちろんタイヤは全て素晴らしいですけどね。
でもそれでも、その本当にちょっとしたことでタイヤの性能で
いろんなことを交通安全にも繋がるし。
あとはやっぱりそのタイヤを楽しむっていうことでね。
やっぱりそこの集中して運転することが安全運転にも繋がるんでね。
そうですね。
ただ今、織戸さん、この世の中タイムアタックがね、ものすごく流行ってますけど
AD-09、やっぱりそのタイムアタックユーザーには履いてもらいたいと思うんですけど
こういう使い方をするとすごくタイムが上がる。
今回はレーシングドライバー織戸マダムさんにお越しいただき
高性能スポーツタイヤアドバンネオバAD-09開発ヒファについてお話しいただきました。
この話は次回に続きます。
次回のエピソードもぜひお聞きくださいませ。
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お相手は勝和田智也でした。