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2020-03-17 15:46

#12 トリアージという「真の優先度」って何か?会社のビジョンが必要な理由

ナイチンゲールの功績と会社のビジョンの必要性について話しました。
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はい、おはようございます。
ゼロトピックの12回目の回を放送したいと思います。
今回は、反直感的な考え方の例として、
トリアージっていう、医療とか大規模な災害、 あるいは戦争の現場で使われる考え方について、
ちょっと掘り下げたいなと思っています。
いきなりなんですけど、トリアージってご存知の方いらっしゃいますかね。
昨今だと、いわゆるコロナショックがあって、
それでいろんな病院でも張り出しがされてるんじゃないかなと思うんですけども、
そのぐらい、実は我々の社会に根付いた考え方ではあります。
何かっていうと、単的に言うと救命の優先度をつけるっていう考え方なんですね。
その発祥は結構昔、200年ぐらい前にさかのぼって、
フランス革命とかナポレオン戦争の前の時代までって、
実は戦場で、要は多くの傷病者が発生するような場所って戦場だったんですけど、
その戦場での患者の優先度のつけ方はどうだったかというと、
身分が優先されていたんですね。
要は社会での必要性の高さとか、エラみたいなものに応じて、
怪我になったり病院の看病が夜戦病院でされていた。
だからあの人は貴族生まれだから、すりむいてるけど先に治療して、
彼は右下半身が吹っ飛んでるけど、
ちょっと奴隷の出身だから最後にしましょうみたいな、
実際そういうやりとりがあったかはわかんないですけど、
優先度のつけ方がされていたと言われてます。
そこから大きく変わったのが、いわゆるナポレオンの時代、
フランス革命とかナポレオン戦争の時代で、
これがおそらく一つのフランス軍の革命を支えた要因の一個だったんじゃないかなと思うんですが、
社会の必要性ではなくて軍事的な必要性に応じて病人、怪我人を治療することで、
戦力を大きく維持できるんじゃないかっていう考え方を持ち込みました。
つまり社会の必要性から軍事の必要性に転換を図ったんですね。
それはどういう考え方かというと、重傷者はまず見捨てましょう。
その代わりに軽傷で戦線に復帰できる人を優先的にリソースを当てて、
回復させて戦場に戻しましょうっていう。
戦争で勝つために全体主義を取ろうっていうのが、
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ここで初めて生まれた取り味という考え方になります。
それでは具体的にどうしているかというと、
検診するときに4枚のラベルがあって、
黒、赤、黄色、緑みたいな形で、
黒がついた人はもう助ける必要なし、見込みなし、回復する見込みなし、
おそらく死ぬだろうっていうラベルで、
赤はその手前、黄色は軽傷なんで回復したものです。
緑は治療が不要みたいな、
4つのラベルを病人につけていくっていう、そういうやり方です。
こうすると何が問題が起きたかというと、
ブラックの人ってあの人は死ぬんでっていうひどい扱いを受けるようになって、
差別が生まれて、極めて野戦病院っていうのは悲惨な状態になったっていう問題があったんですね。
そこでこのポリ味っていう考え方を大きく現代風に昇華した偉人がいます。
それが白衣の天使で有名なナイチンゲールです。
クリミア戦争っていうイギリスの戦争において、
ナイチンゲールがこのポリ味を再発明したと言われています。
ナイチンゲールってどういう人だったかというと、
実はものすごい裕福な生まれというか、
学があって、ものすごいいろんな学問に長けていた優秀な人だった。
なんだけど、こういうクリミア戦争とかの現状を新聞とかで見るにつれて、
やっぱり人々に奉仕をしたいという思いが芽生え、
というか社会の身分が高い人ほど多くの民のために働くべきだという思想が哲学としてあったらしく、
素晴らしいですよね。
それで当時、ものすごい身分の低い仕事だった看護婦にあえて立候補して、
軍隊に対して従軍を申し出るんです。
当然初めは女性なので、ものすごい従軍を嫌がられたらしいんですけど、
彼女には先人軍人が持ってない武器が一個だけありました。
それが幼少期から培われた学で、中でも統計学だったんです。
すごいデータドリブンな考え方をする人で、
まず従軍して初めに目をつけたのが非常に不衛生であるっていうのと、
あと実は戦争をきっかけに死んでいる人よりも、
戦争で負傷して野戦病院に送り込まれた後の疫病で死んでいる人の方が
はるかに多いのではっていう仮説を立てていました。
ただその当時って数値を可視化するとか、
数値を集計するみたいな文化がそもそも戦場にないですし、
国もそういうことを把握したり優先順位をつけるみたいな考え方を持っていなかったので、
ナイチンゲルがまず何をやったかというと、
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毎日毎日自分が派遣された病院で死んでいく人の数と割合を
測って記録するってことを始めた。
さらにそれが見やすくなるようにチャートっていうものを発明して
グラフをつけるってことをしたんですね。
それによると彼女が派遣されたときってその病院、野戦病院の死亡率って、
要は病院に送り込まれた人のうち何人死ぬかっていうのが42%だったんですよ。
異常な数値で戦争やってたらほぼほとんどの人が怪我するんですよね。
怪我するだからほとんどの人が送り込まれて42%が死ぬっていう場所で、
なんでこんなに高いのかっていうところを見ると、
彼女は不衛生であるっていうところに目をつけて、
まずトイレから改善しようっていう、そういう改善を打っていくんですね。
その他にも先ほどの取り味っていう考え方の中に、
昔は社会必要性、次は軍事必要性があったけど、
そうではないとやはり全ての命は救われるべきであるっていう前提に基づいた上で、
少し取り味を再発明して、
与党のラベルは吹けるんだけれども、
救える命から救うのではなくて、重傷者からまずリソースを割くっていう。
命が今失われようとしてる人、というか、
ほっとくと失われる人から助けるっていう考え方を、
取り味の中にアレンジして持ち込んだ。
これによってこの死亡率っていうKPIがまず可視化されたことと、
この死亡率を下げるために正しい打ち手として、
トリアージンの優先順位の考え方を変えたっていう発明ですよね。
これを持ち込むことで、死亡率42%から3ヶ月後に14.5、
その3ヶ月後に5%まで下げるっていうことに成功したと。
それがクリミア戦争における一つの大きな成功要因になったっていうのが、
彼女の大きな、偉大な業績かなと思っています。
白衣の天使って称されたように、
当然その患者を見守るっていうことに対してもものすごい尽力をされていて、
夜見回って看護布教をしっかりやられてたことから、
この言葉がつけられたらしいんですけど、
彼女はこの言葉をすごく嫌がっていて、
天使っていうのはそういうもんじゃない。
一番苦しいときに、この場所で輝く人間が天使であるべきで、
それは私じゃないみたいな発言をしていたみたいで。
ちょっと戻ると、つまり彼女が持ち込んだのって実は統計学なんです。
実は統計学科への名誉顧問みたいな形になっていて、
僕らが持っているナイチンゲイルっていう印象と、
実はかけ離れた存在だったことがよくわかります。
その統計を利用して何をしたかというと、
まずは最も重要な数値が何かという共通認識を夜戦病院の中でも、
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あとは軍隊全体、そして彼女は国に報告してたので、
イギリスっていう国全体に持ち込むことができたと。
あとはチャート。
チャートっていうのはただの数字の羅列ではなく、
それを誰が見ても同じように認識できるような発明。
それをイギリスの軍事、そして政治に持ち込むことに貢献したっていうのが、
彼女の本当の構図で。
彼女が発明したチャートの一つにレーダーチャートっていう、
五角形でハンター、ハンターの念能力を示すときの、
六角形とか五角形とかのパワーを示すようなチャートがあるらしいぐらい、
実は彼女は看護婦さんとして知られる側面よりも、
統計学者として及ぼした人類の貢献の方が大きいんじゃないかと、
個人的には思う次第です。
この取り味って考え方ってまさに今、
我々の社会に起きていることにおいても同じだなと思っていて、
優先度をどうやってつけるか。
最も守るべきものは何かっていうことを定めた上で、
逆算でつける優先度みたいなところかなと思ってます。
例えば日本とイギリスのコロナに対する態度ってやっぱり全然違うっていうのは、
日本とイギリスというかイギリスと世界その他みたいな違いが、
最近など出てきてるかなと思うんですが、
この新型コロナウイルス、COVID-19の特徴として、
重篤化した時の危険性がものすごい高いですね。
なので重篤化する手前の人たちにいかにリソースを当てるべきかみたいなのが、
ものすごい実は重要で、
そういう意味でもある程度の感染とか発症については、
この拡散力なので、かつワクチンがない、
現代だと一定防ぎようがないっていう割り切りの中で、
検査を重点的に行うのではなくて、
発症の可能性が高い人を見定めるっていうことと、
そういう人たちだけを相手にするっていうことと、
あとは重症化を防ぐっていう、そこにフォーカスしてる日本のやり方は、
僕はそんなに取り味的な考えの中では悪くないんじゃないかなっていうふうに、
最近は思っています。
あともう一つこのヨダ話で、
ナイチン・ゲイラにものすごい影響を受けて、
ある世界的なものすごい意義のある団体を作った人がいて、
アンリ・ジェナンっていう方なんですけど、
彼はものすごい資産家で、
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ナイチン・ゲイラの功績にすごい感銘を受けて、
イタリア統一戦争っていうので、ものすごい悲惨な現場にあったソルフェリーノっていう、
ソルフェリーノの戦いっていう現場があるんですけど、
そこでは敵味方入り乱れて4万人以外の負傷者が、
そのままソルフェリーノに打ち捨てられてたと。
そこを見て通りかかったアンリ・ジェナンが、
人類は皆同じ命だっていう考えの下、
敵も味方も差別なく救ったっていう、そういう逸話があるんですよね。
彼が作った団体が何かっていうと、
もうお別れだと思うんですけど、赤十字なんですよね。
っていう話とかはすごい歴史のつながりと、
そしてナイチン・ゲイラが生み出した統計とか取り味っていう考えから、
人類を平等に扱うべきだとか、
全て神のもとに同じ命だっていう大きい考えまで消化されて、
現代に続くまで続くようなガバナンスが効いてる、
赤十字っていう団体に消化されてるっていうのは、
すごい一度知ると感銘を受けるような内容で、
いい話だ。
かつ、そういうものを最後世の中に残したいよなって思いますよね。
というところで、今回取り味とかナイチン・ゲイについて話しました。
会社でも結構同じかなと思って、
やるべきことって無限にあると思うんですけど、
その中でいかに取り味できるか。
生き残るためとか、本当に重要なもの、何か。
それって結構その主義、ビジョンに左右されてるっていうのが、
歴史でも出てるわけじゃないですか。
はじめは社会の必要性、身分の優先。
でもそうじゃなくて、軍事の必要性に合わせる。
でもそうじゃないんだ、ナイチン・ゲイルは命が一番大事だっていう。
一番上に、てっぺんに持ってくるものからぶら下がって、
結局優先順位って決められる。
そして取り味されるっていう。
それが歴史が語ってることなので、
会社を起こしたり経営したりする上でも、
自分が一番上に何を置くのかっていうのって、
やっぱり崇高なものでないといけないなって思いますし、
恥ずかしいですけどね、崇高なものを何でもない一市民が語るって
大幻想を読まれるので恥ずかしいんですけど、
一番上こそ綺麗で美しいものじゃないとダメだなと思うので、
いわゆるビジョンとかミッションみたいなものって、
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個人的にはヒットだしすごい大事だなと。
それがない場所って結局優先順位がおかしくなったり、
世の中にとってプラスじゃないものになってしまうんじゃないかなと思うっていう、
そういう話でした。
今回のベルトピックは、
トリアージとアンディ・デュナンと何よりナイチンゲールと
会社経営のミッションの必要性の繋がりについて話しました。
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それではまたね。
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