第117回は、一躍人気となった缶入りの水「リキッド・デス」のクリエイティブを統括するAndy Pearsonさんがゲストで登場。「リキッド・デス」は、その名も「死の水」という普通だったらあり得ないネーミングや、まるでビールのような缶のデザインががウケて、TikTokとインスタグラムを合わせて1000万人以上のフォロワーがいる大人気ブランドです。今回は、Andyさんに「バランスを無視した先の可能性」について、詳しくお話を伺いました。
◆Andy Pearsonさん
https://www.linkedin.com/in/andyisacopywriter/
◆レイ・イナモト SNSアカウント
https://twitter.com/reiinamoto
https://www.instagram.com/reiinamoto_jp/
◆お便りやご感想はこちらまで!
https://airtable.com/shra6I39HB89bCR2U
See Privacy Policy at https://art19.com/privacy and California Privacy Notice at https://art19.com/privacy#do-not-sell-my-info.
サマリー
リキッドデスのアンディ・ピアソンさんが、バランスを無視したマーケティング戦略について語ります。ユーモアを駆使して賛否を呼ぶ表現を行い、独自のブランドを築く方法やクリエイティビティの重要性について深く掘り下げます。また、彼はバランスを無視したアプローチの可能性についても言及し、真面目にふざける姿勢や非日常的な時間の過ごし方、さらに極端なアプローチが成功の鍵であるとしています。
リキッドデスのマーケティング戦略
This is ReinaMoto's Podcast. 世界のクリエイティブ思考
Hi everyone. This is ReinaMoto. 皆さん、こんにちは。
ニューヨーク、東京、シンガポールを拠点にするグローバルイノベーションファーム I&CO 共同創業パートナーのレイ・イナモトです。
この番組では、世界で活躍するトップランナーのクリエイティブ思考に迫り、21世紀を生き抜くヒントを探ります。
今回のゲストは、ソーシャルメディアで一躍人気ブランドとなった水のスタートアップ、リキッドデスのクリエイティブを統括するアンディ・ピアソウさんです。
リキッドデスというブランドは、その名も血の水という、飲んだら死ぬのかな、みたいな普通だったら絶対につけない名前と、
そのブランディングが受けて、ほんのわずか5年で10億ドル以上の売り上げを上げている、大成功している企業なんですね。
TikTokとInstagramを合わせると、1000万人以上のフォロワーがいる大人気ブランドなんですが、
最近では、水だけではなくて、アイスティーも販売し、急成長を遂げています。
今回は、そんなアンディさんに、バランスを無視した先の可能性についてお話を伺いました。
では、始めましょう。
クリエイティブ・ボイス
リキッド・デスのユーモアの表現の仕方は、万人受けを狙っていないように見えますが、これなら受けるという基準はあるんですか?
マーケティング業界では、一般的に、リスクを避けて万人受けすることが重要だと考えられています。
しかし、果たして本当にそうなんでしょうか?
私たちは、みんなが尖ったユーモアを受け入れる姿を何度も目にしてきました。
実はみんな、コメディアンの独絶や、辛口の司会者のユーモアがあって、ちょっと意地悪なコメントが大好きなんです。
こういった笑いのセンスに嫌悪感を抱くのはごく一部の人で、大多数はどんなダークなユーモアを結構笑って受け入れます。
それなのに、広告キャンペーンの時だけ万人受けを狙って、角が取れて丸くなったような表現をするのは意味がないと思っています。
だからこそ、私たちは尖ったユーモアを発信し続けているんです。
例えば、以前スーパーボールの時に、リキッド・デスを飲んで踊る子供たちのCMを流したことがあります。
これには賛否両論がありました。
リキッド・デスはまるでビールのようなデザインの缶に入っているので、わざと子供たちがビールを飲んで酔っ払っているように見せて、
水ですが何か、とダークなユーモアを表現したんです。
つまり、初めから賛否両論があることを逆手に取ったわけです。
このCMはかなりインパクトを持って受け入れられました。
しかも、半数の人たちが好意的に受け止めてくれて、好意的に受け止めなかった人たちにも結果的に強い印象を与えました。
何億円もかけて半年間、誰も印象に残らないようなCMを流すよりはるかにマシな結果です。
世間からは、リキッド・デスはかなりクレイジーだと思われているかもしれません。
でも、ルールを決めずに何でもやる代わりに、やみくもりにやるのではなく、かなり考え抜いたアプローチを取っているんです。
クリエイティビティの力
どうやって戦略を立てているんですか?
マーケティング業界では、動画を見ている人にいきなり作業を中断させて、
これまでマーケティング業界では、動画を見ている人にいきなり作業を中断させて、
うもを言わさずCMを見せて、それを買えとお金をすせびる。
そういうことを当たり前のようにやってきました。
でも、これがCMではなかったらどう思いますか?
突然、誰かがやってきて、やっていることを邪魔されて、
特に興味がないのに、相手だけが大事だと思っていることを一方的にまくし立てられたらどうします?
当然、よくは思いませんよね。
だから、私たちはそうしたアプローチは取らないようにしています。
そうしたアプローチを取らないようにして、
そうしたアプローチを取らないようにして、
そうしたアプローチを取らないようにして、
だから、私たちはそうしたアプローチは取らないようにしています。
CMなど、メディアを使ったキャンペーンをほとんどやらずに、
自分たちでできることだけに注力しているんです。
一方的に何かを押し付けるのではなく、
相手が向こうからフォローしたくなったり、
共有したくなったりするようなコンテンツを作っています。
クリエイティブ部門のトップとして、
リキッドですという水に払うお金の価値は、
みんなが私たちのコンテンツを見ている
時間の価値と同じだと思っているんです。
クリエイティビティとは何ですか?
アンディさんにとって、クリエイティビティとは何ですか?
クリエイティビティとは、
特に驚くべき問題を解決する技術的な方法です。
しかし、それは私のようなクリエイティビティです。
みんなにとっては違います。
私は自分自身の経験から、
クリエイティビティとは、
芸術的な問題解決の方法だと思っています。
大きな問題に直面しても、
クリエイティビティの力を使うと、
驚くような解決策が見つかることがあるんです。
学生時代からアンディさんは、
クリエイティビティの力で問題を解決しましたよね。
はい。
学生時代に、カンヌライオンズで賞を取ったとき、
フランスまで行く旅費がないという問題を、
クリエイティビティの力で解決したことがあります。
私たちは若くて、
カンヌがフランスにあることさえ知りませんでしたし、
まさか賞がもらえるとも思っていなかったので、
いきなりカンヌでの受賞式に出席しますかと聞かれても、
当然貯金なんてありませんでした。
だから当時、何とかして、
旅費やホテル代をかき集める必要があったんです。
そこで私たちは、
1980年代の映画で見たベイクセールを参考に、
資金集めのためにクッキーを売ることにしました。
ただ、カンヌへの旅費はものすごく高くて、
二日間滞在するだけでも、
飛行機、ホテル代など
100万円近いお金がかかることがわかったんです。
これではクッキーを500円で売っていたら、
一生お金は集まりません。
そこで私たちは、
クッキーを1箱5万円で売ることにしたんです。
これなら20箱売ればどうにかなりますから。
急いでウェブサイトを作って、
あちこちの広告代理店に声をかけました。
カンヌの賞を受賞した学生なんですけど、
このままだとお金がなくて表彰式に行けないから、
クッキーを5万円で買ってもらえませんか。
そうやって資金を募ったんです。
驚いたことに、私たちはたった24時間で
旅費を稼ぐことができました。
まさにクリエイティビティの力を使った、
驚くべき問題解決方法です。
人生のターニングポイント
私たちは、リケットですでも
同じようなことをしています。
振り返ってみると、
本当によくつながっているなと感じます。
16年前からブレズに同じことをしているというのは、
すごいですよね。
人生のターニングポイントはありましたか。
10年くらい前に、妻と2人で
世界を放浪したことが
人生のターニングポイントになりました。
お互いフリーランスで働いていたので、
旅をしながらでも仕事をすることができたんです。
子供ができたらできないようなことをしたくて、
私たちは必要なものをリュックに詰め込んで、
片道の航空券を手に旅に出ました。
まずニュージーランドに行って、
そこからカンボジア、ベトナム、タイ、マレーシアなど
東南アジアを巡って、
それからヨーロッパに行きました。
世界を旅しながら仕事をしたのは、
かけがえのない経験でした。
多くの視点を得て、今まで考えなかったようなことが
考えられるようになったんです。
そして目の前の仕事に集中するだけでなく、
立ち止まって冷静にこれまでとは違うやり方を
試すことの重要性にも気づかされました。
落ち込んだ時はどのように気持ちを切り替えていますか?
正直なところ、落ち込むことはほとんどありません。
ウルトラマラソンをやっているのに、
落ち込み方が少ないといけないので、
落ち込むことができないといけないので、
やっぱり落ち込むことはできない。
でも、やっぱり落ち込むことができる。
落ち込むことができるというのが大事だと思います。
一つのスキルとしてのスキルとしてのスキル。
落ち込むことはできる。
ウルトラマラソンをやっているので 困難な環境に直面しても
むしろその先に自分の成長があると 分かっているんです
自分の内面に向き合って強い精神力を持たないと
ウルトラマラソンで300キロ以上の距離を 走ることはできません
途中1時間くらいしか寝ないで 3日半くらいかけて完走するんです
私はこうした過激なレースに備えて 毎日毎日早朝から練習しています
だから必然的に状況を冷静に判断し
何事にも動じない精神力が身についています
落ち込むことなんてほとんどありません
アディさんのスーパーパワーは何ですか?
誰よりも一生懸命働くことができるのが 私のスーパーパワーだと思います
勤勉でやるのと同時に 効率的に仕事を進めることもいつも考えています
そしてクリエイティブな客観性を持つことで
バランスを無視したアプローチ
今までのやり方にこだわらず より良いものを生み出していくことができます
ここまでお送りしてきました レイナウッドの世界のクリエイティブ思考
今回はアメリカで大ヒットをしている 水のスタートアップ
リキッドデスのクリエイティブ統括の アンディ・ピアソンさんに
バランスを無視した先の可能性について お話を伺いました
今回の話の3つのテイクアウエーなんですが
まず1つは真面目にふざける
2つ目は非日常生活に対して 自分のスタイルに対して
2つ目は非日常的な時間の過ごし方
そして3つ目は極端に振り切る
これは前回のエピソードでも 彼のマーケティングに対するアプローチだったりとか
リキッドデスがやっていることって 常識を超えることをどんどん出してくるんですけれども
彼の仕事に対する そして人生に対するアプローチも
そこに共通点があるのかなと思いました
まずこの最初のポイントの 真面目にふざけるということなんですが
彼のリンクトインという プロフェッショナルのSNSのプロフィール写真でも
やっぱり遊び心があるんですよね
ヒゲが右側は棒々に伸びていて 左側が反られているという
本当にお茶目というか あまり真剣でないというのが
その写真1枚で伝わってくるんですね
やること内容を見ると ふざけているところだったりとか
すごく遊んでいるところがあるんですが
でもそれに対するアプローチ それに対する彼の目線って
すごく真剣だなというふうに 今回の話を通じて思ったんですね
リキッドデスがやっているマーケティングも すごくふざけているんですけれども
それに対する彼の姿勢というのがすごく真面目
そして彼の個人的なプロフィールの写真の見せ方というのも
実はすごくふざけているんだけれども 時間の過ごし方とか真面目だという
真面目にふざけるってしれっと言ってますけれども
これって実はすごく難しいことだとは思うんですね
彼のやっていることを見ると 1つ共通しているのが
誰かを傷つけるようなことを 言ったりとかはしてないんですよね
ふざけてはいるんですけれども それによって誰かが傷つくとか
それは精神的に傷つくとか物理的に傷つくとか いろんな意味があると思うんですけれども
そこをちゃんと線を引いて もちろん取り上げている課題だったりとか
このリキッドデスがやろうとしていることは 水を塗るっていうことが表面的にはあるんですけれども
アルミニウムの管理したのもプラスチックのゴミを出さない
環境汚染にならないようなパッケージはないかって言ったときに
このアルミニウムだったら何回もリサイクルできるからっていう
ちゃんとそういう真面目な視点があって
でもそれをユーモアを持って伝えているわけなんですね
なんですけれどもそれをやったときに この人が悪いよねとか
そういう敵を作るようなことをしたりとか 誰かを傷つけるようなことはしてないんですよね
そこって結構見てみないとわかんない 考えてみないとわかんないところだと思うんですけれども
このリキッドデスが活動をしている そしていろんな施策をしているところの
一つの重要なポイントなのかなとは思います
成功のための極端な振り切り
2つ目のポイント 非日常的な時間の過ごし方
これは数年前彼がある会社で働いていて そこは正直すごくブラックな企業で
もう徹夜なんかしょっちゅうやっていたっていう環境だったらしいんですね
その仕事場から離れるためにマラソンをやり始めたそうなんですが
そういうこともただ普通にやるだけではなくて 彼の場合エクストリームマラソン
数日間かけて何百キロ走るみたいな
そういう極端な非日常的な時間の過ごし方をしているみたいなんですよね
あともう一つ 彼のキャリアの中で一つ大きな出来事で
世界中を旅したそうなんですね 1年間いろんなところに行って
やっぱりそうやって非日常的なところに自分の身を置いて
そして時間の過ごし方も今までと違う 非日常的な時間の過ごし方をすることによって
自分の気持ちを入れ替えて仕事に専念することができる
そういうメリハリっていうのはすごく大事なんだなと思いました
そして3つ目 これの延長線上なんですけども 極端に振り切る
この極端に振り切るっていうのは 彼の仕事 そして個人的な生活の趣味のところだったりとか
いろんなところに垣間見れると思うんですけども
中途半端にやっちゃったりとか リスケッジをするとかっていう風にいろんなことをやって
どれかが当たるだろうなみたいな考えではなくて
もうほんとこれをやるって決めたら もうとことんと極端に振り切ってやっているっていうのが
その私生活の上でも 例えば1年間旅をする エクストリームランニングをやる
仕事の方ではカオケを作っちゃうみたいな
そういうところもすごく極端に振り切ってやっているからこそ
私生活でも そして仕事でも当たっているのかなとは思います
僕も個人的にバランスをとって こっちをやったら
これだけじゃもしかしたらうまくいかないから こっちもやろうみたいな
そういう風にアプローチするのが 普通でもありますし
無難なやり方かなとは思うんですね
でも彼はもう半分無意識だと思うんですけども
そういうバランスを取ろうとかっていうことは 全然意識しなくて
もうこれをやろうとしたら そっちに振り切って
コメディだったりとかランニングだったりとか
休みを取るっていうのも 本当に極端に振り切ってやっているっていうところが
すごくこれは僕は勉強になりました
彼を真似してエクストリームランニングができるかというと
そうではないとは思うんですけども
でもこの極端に振り切ってバランスを取ろうっていうのを
あまり気にせずにもっともっと振り切っちゃう そこの重要性
そしてその先にある可能性っていうのは
なんか今までの自分がたどり着けていなかったところなのかなと思います
3つのキーテイクアウェイをまとめると
1つ目は真面目にふざける
2つ目は非日常的な時間の過ごし方
そして3つ目は極端に振り切る
もしこの番組を気に入っていただけましたら
Apple Podcast や Spotify で5つ星の評価をいただけると嬉しいです
世界のクリエイティブ思考 お相手はリーノウトでした
デジタルガレージは危険な海に最初に飛び込む
ファーストペンギンスピリットを
創業以来大事にし続けています
これからくる Web 3 オープンソース時代を見据えた
テクノロジーで新たなビジネスを生み出す仲間を募集しています
番組詳細欄にあるリンクよりぜひご覧ください
ニューコンテクストデザイナー デジタルガレージ
19:17