Mika Ueno
Takuya Oikawa
Nobuhiro Seki
Mika Ueno
冒頭でお話ししたカンファレンスなんですけど、年に1回やっているサイバーセキュリティのカンファレンスがあるんですね。
日本初でやってて、世界各国から来るんですよ、スピーカーが。
かつ、リサーチャーとセキュリティエンジニアとか、いわゆるガチンコの方たち対象なので、すごいハードな内容なんですけど、
聞いているうちの半分以上はわからないんですけどね。
でも、今年もすごい面白い話がたくさんあって、やっぱり基礎講演でミッコ・ヒッポネンさんっていうフィンランドのセキュリティリサーチャーがいて言ってたのは、
自分たちのサイバーセキュリティのハッカーとしては、今まではコンピューターを守るものが自分たちの仕事だったというふうに思ってたんだけども、
もはやその力を超えてて、社会を守るのが自分たちの仕事だっていうふうに言ってたんですよね。
やっぱ発表なんです。
その内容も、一つこのモデムハッキングできましたとかそういうのじゃなくて、
もう例えば医師兼リサーチャーって人たちがいたんですよ。
麻酔会で、もう一人、二人いたんですけど、もう一人なんかのお医者さんで。
かつ趣味でセキュリティハッキングとかをしていて、発表とかしてたんだけど、
それが仕事になると思わない時代の方だったんで、医者になりましたっていう話。
その方たちも病院に対しての攻撃が増えてるんですよね。
そこでランサムウェア。
っていうのが送りつけられて、それを開くとネットワークが省略されて、機能が停止するっていう。
そうすると病院の機能が止まっていくと、本当に人命に関わってくるところだし、
実際に亡くなってしまった例っていうのもたくさんあるみたいだし、
社会のインフラとしての医療が止まる。
それが例えばダムに行った時は水が止まる。
発電所に行った時は電気が止まったらもう全て止まっちゃいますよね。
っていうようなお話がいっぱいあって、
インフラと、
すごく直結しているんで、
社会を守るっていうのはその通りだなって思うのと、
あと安全なところは本当にないと。
便利になっていけばいくほど、
電力とネットワークと技術で依存していけばいくほど、
脆弱な社会とかインフラになっていくなっていうお話、
そういうのが根底につながってた気がして、
すごく興味深かったですね、今年も。
お話がありました。
徐々にでかくなっていってるカンファレンスで、
コロナ前は1500人ぐらい来ているところだったんですけど、
そのカンファレンスを運営するっていう意味でも、
やっぱりオンラインと対面っていうのは全然違うなっていうのもありますし、
ハイブリッドももちろん便利なんですけど、
各チームが動かしていくっていうイベントとしての運営の面もですね、
久々に対面でやるっていうのを痛感して、
大変さも感じつつ、
世界観光から人が来てっていうのがすごく刺激があるし、
対面で得る情報とかネットワーキングっていうのは違うので、
面白かったなって思ってます。
Nobuhiro Seki
コロナの時って、一回オンラインでやったじゃないですか、
そのカンファレンス。
オンラインのみじゃないけど、ほぼオンラインで。
で、あの時って、無料で見れたっていう時があったと思って、
今思って、今年もやってるの見て、いくらぐらいになったんだろうなと思って見て、
いやーなんか、あれを無料で見れた、それもなんか、
平行してやっているやつとかもバンバン見れたし、
Nobuhiro Seki
なんかすごいあの、コロナの時に、
ね、わざわざ日本に行かなくても、無料でいろんなやつを見放題っていうのはなんか、
ある意味、僕らにとってみるとすごいいい体験で、
すごい見てよかったなと、今になって思いましたけどね。
Mika Ueno
あれは本当に、あの2020年の時にね、無料でやったんですけど、
六本木のスタジオでやったんですよ。
本当に大変、一番大変だったんですよね。
なんか、ネットの、
もちろん、つなぐのはZoomだったり、いろんなもんだってするんですけど、
よくある、みなりた2なんですけど、
やってるほうかすると、本当テレビのブロードキャストみたいなもんなんで、
いや、めちゃめちゃ大変、オンラインで。
その時の裏話としては、ある公演が一個ぶっ飛んだんですよ。
始まる数分前になっても、スピーカーが来ないと。
その方は、確かイタリアの方で、
日本のお昼ですけど、イタリアだと朝6時だったか5時だったかの時間なんですね。
オンラインでもちろん入るんですけど。
スピーカーが来ねえみたいな話になってて、私、運営では司会をやるので、
突然、この公演中止になりましたみたいなのがきて、
それをアナウンスしなきゃいけなかったんですけど、
いやー、でも確かに時差っていうのもありますもんね。
で、おそらくそれは、寝坊で飛ばしたんだと思うんですけど、
起きなかったんですよね。っていうのもあったりとかして。
オンラインはオンラインでの大変さがめちゃくちゃありますね、本当に。
Takuya Oikawa
なんかその、コロナの中では、今後世界はハイブリッドになるだろうっていうふうに言うことも多く、
こういったイベントとかもリアルだけに回帰することはなく、
基本はハイブリッドでオンライン開催も併設され、オンラインでも見れるようになるっていうふうに予測されていたけれど、
もう既に今年、リアルだけのイベントもたくさん出てきているんで、
そのときの予測は当たってなかったなというふうには思いますね。
Mika Ueno
今年のセキュリティ一環はCODE BLUEというんですけど、
CODE BLUEもハイブリッドじゃなくしたんですよ、今年。
参加費がすごい高いので、そこに払うだけの、もちろんテイクアウェイズというか、
情報としてももちろん濃密なものもあるんですけど、そこに集まって、
みんながセキュリティリサーチャー同士、エンジニア同士、コミュニケーションする。
そこで若いエンジニアたちにも会える、学生にも会える、いろんなスポンサーにも会えるっていうところを、
価値として見てもらうっていうので、対面にしてたんですけど、でもそれでも満足度が高い。
そうするとすごく高くなるんですよね。運営側の負担というのもあるし、
いろんな要素が絡みつつ、対面だけっていうのも、それも納得できる感じはすごくありますね。
Nobuhiro Seki
やっぱりハイブリッドやろうと思うと、運営の大変さがやっぱり半端ないじゃないですか。
半端ないですね、本当に。
だからやっぱり、今こう、一方で僕とかもリモートにいて、コロナ前って、
日本に来たときにじゃあ応援してくださいねって言われることは多いんですけど、
そうするとね。
短い期間にやらなきゃいけないから、あんまりどうかなと思ってて、
それがコロナになって、リモートもOKになったじゃないですか。
だから、逆に今とかでも、こっちからリモートでやりますって言うと、
リモートオンリーでやるんだったら、リモートオンリーでやりましょうと。
来るんだったら、リアルだけでやりましょう。
インパーソンだけでやりましょうみたいな感じになって、
ハイブリッドはやっぱりちょっと面倒くさいし、
いろいろね、両方のオーディエンスの人のバランスも取らなきゃいけないし、
片方が聞こえて、片方が聞こえないとか、いろいろ大変だから、
やるんだったら2回やりましょうみたいなことになったりとかもするんで、
結果的に両方あるけど、両方を同時にやるハイブリッドっていうのは、
思いのほか手間がかかるからやらない。
逆に言うと、それをすごい簡単にできるような施設とか仕組みとか、
サービスとかがあったりすると、もっとインパーソンのやつを
ハイブリッドにできるのかなとはちょっと思いましたけどね。
Mika Ueno
そうかもしれないですね。
Takuya Oikawa
やっぱりこのオンラインって、イベントに限らず、
情報の引いて、
大きい対照性が生まれるんですよね。
オンラインじゃない、ハイブリッドです。
全部がオンラインならば、もしかしたらイベントの体験っていうのは、
ひとつとして悪化する傾向はあるかもしれないけれども、
全員が悪化してる状態になるわけです。
機材とかが同じだっていうのを前提とするならば、
その悪化した状態をできるだけオンラインにおいても、
改善するっていう努力はなされ、かなりのところまでいったと思うんですよ。
ただやっぱり、
リアルとオンラインっていうものが共存する状況においては、
どうしても情報の非対照性が生まれ、
リアルの方を優先せざるを得なくなると。
ここが完全に同等に扱わなくていいならば、
ハイブリッドっていうのは今でもあり得るし、
今後もあり得るんだと思うんですよね。
なので、ハイブリッドの人は、もしかしたらリアルに比べると、
いろいろと体験は悪化するかもしれないし、
もしくはそれを補う別の体験をオンラインならでは作るかもしれないが、
リアルで正直やっぱりすごい難しいの。
Takuya Oikawa
席隣同士になってる人が、例えばイベントを見てて、
ここいいねっていうふうにコソコソって話したりだとか、
その場だけでわっとなんかわかんないけど盛り上がったりするものを、
それをすべてオンラインの方に同等の体験を生み出そうとすることは不可能なわけで。
と考えたときに、そこにプライマリーとセカンダリーという形で、
どちらを優遇するかっていうことが明確に示されているんだったら、
今後もハイブリッドっていうのはあり得る。
とは思うんだけれども、ただそこまでしてやる価値があるかとか、
特にリアルタイムでやる必要があるかっていうことを考えたときに、
そこはかなり疑問になってきているんじゃないかなと思いますね。
Mika Ueno
運営側もね、ハイブリッドすごい大変って話してましたけど、
スタッフの数が単純に倍になることもあるし。
参加者側にとって考えてみても、オンラインで、例えばカンファレンスの場合、
見れるのはすごい便利なんですけど、例えばオンラインになると、
自分の仕事とか、
仕事をやりながら、作業をやりながら、こうながらでこっち側で流すっていうのってよくあると思うんですよ。
そうなったときって、ほとんど入ってきてないんですよね、情報って。
なんか見れればすごい便利だなと思うんだけど、あれスープ集中して聞くし、
やっぱり集中度が多分下がるんだと思うんですよね。
で、オンサイトの場合だと、それを聞かなきゃいけないっていうか、もうその場がセットされてるので、
そこでのやっぱり情報摂取量と集中力っていうのは全然違うなっていうのは、
参加者にとってみても思いますよね。
エンタメの舞台も、
ハイブリッドすごい多いんですけど、あれあれですごくいいんですけど、
本当に見たいものって、その場に行きたいんですよね。体で体感する。
ハイブリッドで見れるときは、例えば遠方で絶対行けないところだとか、
例えば私がサンフランシスコでやってるものが、リアルタイムで見えるんだったら見たい。
あと、講演数がすごい多くて、演者が変わると。
そういうときに、これとこれはちょっと見ておきたいなっていうのは、オンラインだとすごい便利だったりするんですけど、
でもやっぱり、すごく好き度が高いとか、見たいなと思うものは、
オンサイトに行きたいっていうのは、すごいすごい思いますね。
Takuya Oikawa
なんかそれはリアルタイムとアーカイブされたものとの、
にも同じことは言えるんですよね。
やっぱり、一種リアルタイムで現地で参加っていう形になった場合って、
絶対何かは聞いてるわけですよ。
キーノートはそうだし、ブレイクアウトみたいなやつもそうだし、
休憩することはあるかもしれないけど、多くのものは見るわけじゃないですか。
そこのセッションルームに入った瞬間、嫌でも聞かなきゃいけない。
状態に、まあ内職してる人もいるけれども、基本的には、
ミカさん言われたみたいに、そこに対する没入感は違うわけですよね。
これってある程度、強制された環境になってるほうが望ましいというふうにも思うんですよ。
これってもう単純に、私、映画とか見るときに、この映画、映画館じゃなかったら、
多分最初の5分で俺はやめてるなと思う映画があるんですね。
でも映画館5分で抜けることはほぼしなくて、
まあ、もしかしてつまんなかったら、これはそれで失敗だったなと思えばいいから、
最後まで1時間半とか2時間とかって見るじゃないですか。
そうすると、5分目までは、うーんと思ってたものが、
10分目、15分目からめっちゃ面白くなることってあると思うんですよね。
それやっぱり、一種強制され、そこに閉じ込められ、見ざるを得ない状況になってるから、
初めて味わえる体験だと思うんですよ。
それ、セッションでも同じで、いつか見れるは絶対見ないんですよ。
本当に見ざるを得ないっていうものじゃない限り、
これ、ちょっともしかしたら面白いから見たほうがない、
なーって思うような、ウォッチリストに入れてるやつって、
ウォッチリストがどんどん肥大化するだけで、見ないんですよね。
これやっぱり、リアルの良さだなと思いますね。
Mika Ueno
そうですね。
Nobuhiro Seki
同じオフライン、オンラインでも、こういう状況だと、
これ、僕は他のことあんまりしづらいじゃないですか。
この3人とかで。だから、ある程度、エンゲージメントがある状況だと大丈夫なんですけど、
特にZoomとかでウェビナーみたいなやつあるじゃないですか。
そうするともう、お客さんから来るのは、
チャットだけみたいなやつになると、
この前もやったんですけど、こっち、夜に日本の朝とかに講演して、
なんか200人ぐらい入ってるんですけど、
果たして何人聞いてるのか分からないじゃないですか。
喋っててもずっと。要するに、画面にも出てこないし、
質問もなんか、こう、チャットにカチャカチャって書かれるみたいなのになっちゃうと、
だから、これ、本当に話してて聞いてる人いるのかなって、
途中ですごい不安になりながら話すみたいなのが続いて、
だから、こう、
ウェビナー形式でもいいけど、少なくても全員の顔表示は必須にしてくださいとか、
なんかそういう逆にモードがあった方が、演者としてはやりやすいなと思うんですよね。
演者はほら、自分のパワポだけ映ってて、向こう側と全部カメラオフになったりすると、
で、日本の朝だとこっち夜なんで、真っ黒なのが一人でこれつけて、
ずっと画面に向かって喋ってるんですよね。
だから、すごい途中でふっと、あれ、俺これ何してんだろうって、実は思うときは2回ぐらいあったり、昨日とか一昨日とかもあって、
で、なんかその瞬間にちょっと冷めたりするんですよね。