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  2. #002 「オンラインコーラス」(1)
2021-04-02 10:58

#002 「オンラインコーラス」(1)

この1年、さまざまな形で取り組まれた「オンラインコーラス」について、今回から3本立てでお話ししていきます。

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こんにちは、合唱指揮者のKota Yanagishimaです。 ポッドキャストに場所を移しましての音声配信という意味では、第2回ということになります。
これからね、なるべく続けていきたいなと思っているんですけれども、 頑張ります。
今回は、
オンラインコーラス、カギカッコツキ、オンラインコーラス、カギカッコトジ、みたいな感じですかね。 についてお話をしていきたいかなと思っています。
これをですね、録音しているのは2021年の3月の中頃です。 ということで、いわゆるコロナ禍っていうことがね、あの日本の国内で顕著になってからは、ちょうど1年ぐらいだと。
1年強ですかね。 ぐらいの時期になっています。
そういう中で、これをお聞きになっている方はおそらくご存知のことと思いますが、 合唱活動ということもね、
いろいろな変容を迫られるという状況があったり、もちろんね、力強く今まで通りのことを取り戻していくという活動は絶対的に必要なんですけど、
いろいろな隙間ができたり、いろいろな取りこぼしがあり得たり、そういうことがたくさん起きている中で、このオンラインコーラスっていうことは、
この1年間いろいろな形で、いろいろな方々により試みられました。 僕自身はですね、今これをなぜ話そうかと改めて思っているかというと、
今月、まあすごいシンプルな話なんですけど、オンラインコーラスについて話してくれとか、オンラインコーラスについてセミナーやってくれとか、そういう話がすごい重なりまして、
プラスで自分で始めているオンライン専門の合唱団、うすき葵さんというピアニストと一緒にやっている、そちらがまた新しい活動をするところだったり、
自分の別の合唱団いくつかでオンラインでね、いろいろね、結構積極的に取り組む波が、これはなぜか波になっちゃうんですけど、今波が来ているので、
そういう中で自分の思考も整理しておきたいというのと、ちょうどそういうことを始めてから1年経とうとしているので、ここらで一旦お話をまとめておきたいなと思っているという感じです。
オンラインコーラスという名前で、実はそのセミナー今月やるのもそういう名前のタイトルに相談してしたんですけれども、
オンラインコーラスって何ですかね、と言われたら僕も明確な答えは持っていません。
ズームで練習したり、あと多重録音で合唱したり、いろんなことを皆さんがやってますよね。
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でも例えば今まで連絡網で連絡を取り合っていた合唱団が、今はさすがに珍しいですけどね、
連絡網で連絡を取り合って、紙で次の練習場所の地図を練習場所で配って、みんなで地図見ながら毎回違う練習場所に行ったり、
そんな活動が僕もギリギリ体験している世代ですけど、そういうのが例えばメーリングリストに変わりました。
これもいわゆるオンライン化の一つだと思うんですよね。
そういうことがある中で、これまでの1年に関してはやっぱりコロナ禍があって、実際の練習そのものがやりにくくなってしまったということは、
これは今までとすごく大きく違うことだと思うんですよね。
そこをどうにか切り抜ける、あるいはこの先につなげていくということのために、いろんな政策を考えられている中で、
その中の一つの選択肢として、オンラインコーラスというふうに名前をつけることができる、いろいろな事柄が存在しているのかなと。
そんな感じの理解で、結構ザクッと丸っとしてますよね。それでいいのではないかなと思っています。
結構ですね、この話題についてシンプルに話を広げていくということが、僕自身の感覚ではこれまでそんなに簡単じゃなかったなというふうに思っています。
特に昨年の春先から夏ぐらいにかけては、本当に正直なところインターネット上のハリレーションが結構すごいなと思っていて、
だからそれって単純に合唱活動に満足に取り組めていない現状への苛立ちだったりすると思うんですけど、
そういう時に一つの掛け口のように話が広がっているなというふうには思っていました。
一方で、ちゃんと見ていくと全然難しいことは何もないと思うんですけど、
新しそうなこと、そしてオンラインという名前から想像される何かみたいなことに対するやっぱり危機感がすごくあるというのは、
とても理解できることなのかなと僕自身はすごく思っています。
なので、そういうことをどうやったら気持ちが解きほぐれていくんだろうかということをもちろん考えたりはするんですけど、
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でもそれは時間を経てそれぞれの皆さんがこのことについてニュートラルに考えられるようになっていくというのは、
全員レベルではなかなか難しいことなのかなと思うんですけれども、
でもやっぱり1年経ってそれなりに成果を上げた部分もあるかなというふうに思うし、
うまくいかない部分というのはもちろんあるんですけど、
でもうまくいかない部分がうまくいかないがゆえに従来の価値観を既存しているということには同時にはならないのかなというふうに思っているので、
いろいろ僕は試していけばいいかなと思っている派です。
実際いろんなことを試してきました。
単純に言うと2つありますよね。
1つはいわゆるオンラインレッスンとかオンライン練習みたいなことです。
主に例えばZoomとかそういうビデオチャットみたいなものを活用したり、
あとはその場で全員に録音してもらってそれをその場で提出してその場でレビューするみたいなスタイルもあったりもするんですけれども、
改めて言っておきたいことは、
例えばビデオチャットというのは技術の限界があるので、
同時性がありません。遅延します。
音質が悪いです。倍音も拾える帯域が違います。
それぞれの演奏者の通信環境、録音、いわゆるマイク、音響系の環境、
それぞれで出てくるアウトプットにも大きく違いがあります。
そういう意味でパッと空間に出た音から何かを判断するということは非常に難しい。
これ大きな問題ですね。
そして同時性がないから合唱の響きが存在しません。
これもすごく大きな問題ですね。
一方で一人一人の歌っている歌をその場で耳を傾けるということに対して時間を割くということを、
ある種最初はそうせざるを得ないからそうするんですけれども、
そうすることによってその一人一人が実際どのように作品と向き合っていたのかということが
粒3に理解されるというのはある意味で大きな発見なのかなというふうには思いました。
何て言うんでしょうね、合唱の中に個人がいるということを
大変具体的な形でそれを発見するということですね。
みんな一人一人すごく違ってみんなキャラが濃いんだよみたいなことではなくて、
それはそれですごく僕は集団的だと思うんですけど、
そうじゃなくて具体的にこの人は一人の時もこのように曲に当たっているみたいなことがわかる。
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この人はこういうところで引っかかるとかいうのがわかる。
このことは僕自身合唱指揮者としてはとても大きな発見でした。
というのは合唱だと実際の場で同時になっている音で何かしらの傷を探します。
そこに対してどういう手当てができるかって考えるんだけど、
それは常に集団として和になった、
足し算の結果の和になった状態で出てくるものに対してどうアプローチするかということなんですけれども、
一人一人でもちゃんと耳を傾けるとその和に至るまでの個人というのは本当に多様で違うところで問題を抱えているわけですよね。
そこを直していきながら全体に向かうというアプローチを取ることができるというのは新しい時間の使い方かなと思いました。
それは普通の合唱の稽古だとそんなことやってたら効率悪すぎるし、合唱的でもないしすごくやらないことだと思うんですけど、
でもそのやり方でアプローチするというのはすごく大きな捉え方なのかなと思いました。
続きリモート合唱ということについても、そしてそのリモート合唱を専門にした合唱団ということについてもお話をしていきたいかなと思うんですけれども、
それは次の回に回したいと思います。また次回もぜひお聞きください。ありがとうございました。
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