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  2. #004 「オンラインコーラス」(3)
2021-04-02 14:24

#004 「オンラインコーラス」(3)

この1年、さまざまな形で取り組まれた「オンラインコーラス」について。柳嶋と、ピアニスト薄木葵さんとともに設立したオンライン専門の合唱団、合唱団あっぱれについて。

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こんにちは、合唱指揮者のKota Yanagishimaです。
Podcast、これが第4回ということになりますかね。
今回も前回、前々回に引き続き、「オンラインコーラス」についてお話をしていくということになっています。
今日でこのテーマについては最後にするつもりです。 実際は連続で3回撮ってるんですけどね。
このPodcastがアップロードされる頃には、もう4月になっているのかなというふうに思うんですけれども、
今日お話しするのは、合唱団アッパレという名前で、
私、Kota YanagishimaとピアニストのUsuki Aoiさんの2人で始めたオンライン専門の合唱団ということについてお話をしていけたらなと思っています。
合唱団アッパレというのは、なかなかアッパレな名前だと思いませんか。
いろんな名前を考えたんですけど、あまりにもシンプルでスッキリしちゃいました。
この合唱団は2020年、去年の4月に結成を目指しました。ちょうどその2月くらい前かな。
まだコロナとか全然よくわかんない頃に、ピアニストのUsukiさんと
喋ってて、一緒に合唱団を始めたいよね、みたいな話をしていました。
やるか、みたいな感じでなったんですけど。
僕自身、留学から帰ってきて、その時で3年弱くらいなんですが、
合唱団を複数持って活動をさせていただいていたんですけど、
日本語の合唱曲っていうのが、あまり取り組んでいないなというふうに思いまして。
僕もともと高校の合唱部の出身だったりもするので、日本語の曲もやりたいよな、好きだよな、
自分が勉強した専門分野とは少し違うんですけど、好きだよなっていうのもあるし、
自分なりのアプローチも考えてみたいなというふうに思っていたので、そういうことをやりたいというところでUsukiさんと。
やっぱり日本の合唱曲にはピアノは必須ですから、盛り上がってやってみようという話になっていたんですけれども、
その初回はお試し練習会みたいな感じで人々を募ってやることになっていたんですけど、
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それが4月何日かというふうに予定して、
もろ緊急事態宣言というやつのど真ん中に入るぞということが分かったときに、どうしようとなって、
当時独特のマインドなのかもしれませんが、緊急事態になるし、今後合唱もよく分からないし、
何ができるかできないかも全然分からないから、全部何かやってみよう、新しい感じで。
ということになって、急遽オンラインでの活動ということに切り替えて活動を始めました。
もともとは常設の合唱団で普通に月に2回とか3回集まる形式を考えていたんですけど、
オンラインになってしまったし、やり方が試験的なものになったので、プロジェクト方式というんですかね、
1つの大きなアウトプットしたら1回解散して、また次のプロジェクトやるときに集まってということに切り替えました。
そんなこんなで、4月にオンライン専門という形を目打って、そのときは具体的にどういう形であるかというのも全然形が決まっていたわけではないんですけれども、
そういうふうに目打って、ほぼ見切り発車ですよね、という形でスタートさせました。
オンライン専門の合唱団で一体どういうことなのかというと、これまでこのポッドキャストでもお話ししてきたことの合わせ技になっていくということですね。
1つの曲に取り組むと、そのときにZoomを使って、例えば曲のことについて解説したり、練習したり、
そしてそれを踏まえてメンバーの皆さんが歌を録音して提出してきて、それに対してまとめてアウトプットを作ると、こういう形式になっているわけですね。
なので最終的なアウトプットは前回お話をしたようなリモート合唱のレコーディング、制作というのが最終的なアウトプットになると。
それに至るまでのプロセスとして、みんなで練習したり、一人一人練習したりもするし、
例えば一人一人録音を提出してくれるので、それについて一人一人コメントを返すみたいなこともやったし、
あとは決まった時間にZoomの部屋を開けておいて、来た人を一人ずつ順番に練習していくということもしたりもしたし、
あとはZoomで集まって一人一人順番に喋ってもらって、その現時点での思いみたいなことを話してもらったり、
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みたいな感じでコミュニケーションをいろいろな方法で取りながら、僕たちとしては合唱活動をちゃんとやってみたかったというのがすごくあって、
そういう形でいろいろ手探り状態で、それはぶっちゃけ今もなおって感じですけれども、手探り状態で取り組んできたということになります。
前回も少しお話ししましたけれども、合唱において何が自分が合唱をやっていると実感することなんだろうということは、
人によってすごくいろいろ違うと思うんですけど、いろいろ考えた上で、一つでもとても大きいのは、
やっぱりその一つの最終的なアウトプットそのものをどうするかということだけではなくて、
それに至るまでのいろいろな人間の関わりとかいろいろなプロセスですよね。
その部分をどうにかオンライン上で新しいやり方を見つけることができないかというのが、僕自身の思いでした。
前回のポッドキャストでも、新しいことに入っていくという時に、前のものが同じようにあって、
それがオンラインでやり方で大体できるんだよみたいな気持ちでいると足元救われますよみたいな話があったんですけど、
実際私たちもそこはこういうふうになるんだというのは毎回毎回すごく新しくて、なかなかやっぱり慣れない部分もあって、
結構最初の頃も無用なことでストレスが溜まってしまったり、難しいなと思う面もたくさんあったんですけど、
でも僕は今この第3期という形でちょうど2021年の3月からメンバーをまた募ってやってて、
いい盛り上がりを見せているんですけど、僕はこの活動をやってみて、そしてこれまで続けてきているということがすごく良かったなと思っていて、
そしてこれに取り組むこと自体にも、すごく自分自身が元々は合唱式者ということで、
一つの部屋に集まってきた人々を腕をぶんぶん振り回すことを通して楽しくするみたいな、一側面でしかないですが、
そういう仕事をしていた自分が、これも自分自身を表現している形の一つだなというふうにオンラインでの合唱活動も素直に見られるようになってきているなというような気がしています。
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ここに集まってくださる皆さんが、僕の主観からすればすごく素敵で、濃度の高い人々なので、それが面白いなということがあると思うんですけど、
同時にそれはお前の主観でしかないじゃないかということだと思うんですが、
その主観をありありと感じられるようなコミュニティを作り得るんだなというか、
オンラインだから距離があってとかではなくて、想像力みたいなものがコミュニティを生み出すんだなということを考えた時には、
これはすごく面白いことだなというふうに日々思っています。
一番印象的というか一番大切だなということは、これはいろんなところでも話してはいたんですけど、
この活動の形態にしたことで、何人かのメンバーの方なんですが具体的な、
その方々はこれまでは従来の合唱活動には時間的制約とか場所的制約とか、いろいろなことが絡んで参加できなかった。
ガッシュ音楽はすごく好きなんだけど、でもその活動に携わることが従来はできなかった。
だけどこのやり方になることで仲間になることができたというんですね。
またもちろん一つの部屋の中で一同に会して歌うこととは違うスタイルではあるけれども、
そこで共に音楽をまた奏でることができた、聞き合うことができた。
そのことをひとつのきっかけにしていろんな人と話すことができた。
つまり合唱活動をすることができたということなんですよね。
だからそれがすごく僕は、まずそんな人がいることに普通にただ合唱していると気づけないので、
びっくりしていたし、やってよかったなということをすごく思いました。
同時にそういう人に届くし、一回届いちゃったので、そこに人がいることを知ってしまったので、
このあり方ということを単なる一家制の者にはもうできないなというふうに思っています。
最終的にずっとリモートだけでやるということ、それ自体が目的にはなるべきではないと思っていて、
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一つの音楽的な成果を人々と分かち合う、音楽を作るプロセスを楽しむということがすごく大切だと思うんですけど、
でもこの形式をやることによって、それを享受することができる可能性が多くの人に広がっていくということになるので、
だんだん合唱のこととオンラインのことの境目がなくなっていって、
合唱のあり方が拡張できるのではないかというふうに、合唱活動を拡張するというふうに考えられるのではないかなと思っています。
こういうことを活用してですね、今はまだちょっとコロナで変異株の話とかもあるから、まだちょっと制限された状況というのは続くんですけど、
これがなくなったとしても、こういうコミュニティの持ち方とか、ある種の同時性を持っていって、
やや緩やかにすることで広がる可能性とか、そういうところでとても大きな可能性を今感じているので、
このアッパレという場所でいろんな試行錯誤をすることを糧にですね、面白い合唱活動というのは今後ぜひとも展開していきたいと思います。
10分は圧倒的に超えてしまったので、この辺で終わりにしたいと思います。
次回以降またネタを見つけてきて、まとめて皆さんにご披露できればなと思っています。
また次回お会いしましょう。柳島剛太でした。ありがとうございます。
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