林檎畑の散歩
久しぶりのWALKSは、髙橋厚史君と一緒に林檎畑、厚史君の林檎畑を散歩しながらお喋りしていきましょう。
よろしくお願いします。
ちょうど雨も止んで良かったですね。
そうですね。2時ぐらいまで結構グズついてて、こっちも降ったり止んだり繰り返してたんですけど。
ちょうど、多分3時半ぐらいから晴れてきたんで、良かったなって思って。
本当ですね。僕も厚史君も晴れ男ではないと思うけど。
雨です雨。
昔、カンボジアに行ったことがあったんですけど、帰りの飛行機に乗って日本に着いて青森に戻ってきたら、
ちょうどカンボジア方向から台風が来て、やっぱり連れてきたなって。
連れてきた。
連れてきたらしいです。
カンボジアは何ですか?
ボランティアツアーみたいなのがあって、当時流行ってたんですかね。
学生時代?
学生時代です。大学生の時に行ったんですよ、カンボジア。
現地では?
現地ではアンコールワットとか、シェムリアップっていうまたでっかい都市があるんですけど、
ここを拠点にいろいろ見て回ったり、現地の日本語学校の人たちと交流したり、
小さい子どもたちとバレーボールやってみたりしてました。
夜は現地の市場に出て飲んで。
それどのくらい?1ヶ月くらい?
いや、1週間くらいですかね。
滞在したのは5日間くらいですね。
飴男って言うタイトル、唐突な。
今、苗木が出てるところですね。
これがいつ植えたやつなんですか?
これが2年前ですね。
植えて、何とか順調にすくすく大きくなってますね。
苗木の育成
これがマルバカイドって、昔2月の台湾の森の時に大輝の。
これがマルバカイドっていう。
多分もともとここにリンゴの木があって抜いたんですけど、根っこが残ってて出てきたんだと思います。
これもちょっと大きくしたいなと思ってわざと残してました。
なるほどね。1回切ったのから出てきた?
出てきた。
育ててるってことですね。
育てて、大きくなれば大輝にできるので苗を作るときに重宝するし、あと実もなるんですよね。
一応ちっちゃい実がすごい渋いらしいんですけど。
それも食べてみたいなと思って。
これが苗用ってこと?
そうっすね。昔から日本に西洋のリンゴが入ってきたって明治時代に一気にアメリカとかヨーロッパから入ってきたんですけど、
そのままの根っこだと根付かないので、
もともと日本にもあったマルバカイドだったり、
ミツバカイドっていうカイドという植物に次ぐと、
どうやら安定して大きくなっていくみたいだぞっていうことで、ずっと使われてる大義ですね。
大義?
台所の台に同時木の木で大義です。
いろんなものの基礎になるってことですよね。
ただちょっと生やしてみてるという感じです。
これは楽しみですね。
なんだかの一番楽しみかもしれないです。
ここだけ?
いろんなところから今生えてきてて、
それを集めて植木鉢とかに刺しておいて、
根っこが出てくるので、それが出てきたらまた増やして。
葉っぱとかも違うのかな?
でもやっぱりリンゴの葉っぱとは違いますね。
バラカではあるのかな?
ナジバラカではあって、
弘前大学で藤崎に農場を持ってるんですけど、
そこに多分樹齢何年なんだろう。
結構太いマルバカイドの木があって、
それも立派ですね。
100年ぐらい経ってるんじゃないかな、みたいな。
それも今利用されてるってことですか?
今は多分保存用かな。
結構独特の渋みがあるらしいので、
シードルに混ぜたりとかしたいなーっていう関係者の人が言ってました。
地域の音と作業
なるほどね。
あそこがビシャモン様があるところです。
萎え茂ってるもんね。
萎え茂ってるんですよ。
これが根っこです。
これ燃やしてるってことですか?
燃やしてたんですけど、燃えないです。
強いっすもんね、これね。
すごい強いですね。
これは死んだ木?
植えるときに抜根して根っこ抜いたやつで、多分2年ぐらい置いてたんですよね。
そのままだと水分がやっぱりすごいので置いてて、
でもその前段階は普通に生きてたというか。
切ってはいるけど生きてた?
生きてたっていう感じですね。
ようやく今年燃やしてみたんですけど、根元の方とかは全然燃えないですね。
全然燃えてないもんね。
土にもついててもあると思うんですけど、何しても燃えない。
本当だ。
硬いですね。乾燥した根っこって。
全然無傷みたいな感じで残ってるもんね。
そうなんですよ。
何したんだっけ俺みたいな。
向こうがビシャモン山か。
こっち側の端っこ。
ここが一番端っこね。
ここからだと多分八甲田のあたり見えると思います。
奥か。
めちゃくちゃわらび取れるんですよ。
これ全部そう?
わらびの大きくなったやつ。今もまだ多分出てきてない。
あるね。
まだいけますね。
本当だ。
すごい食ってました。
わらびばっかり。
5月ぐらいで、うまいうまいって言って。
あとなんかグミの木に落ちちゃったかな。
それはグミの木なんだ。
赤い実ついてたんですよ。2,3日前くらいに。
でもここにあるの全然知らなくて。
今年初めて見つけて。
そっか落ちちゃったか。
残念。
大事な食糧。
食べれるんだ。
食べれるみたいですね。
しかもリンゴ初めて何年目?
この時間になるといつも鳴る。
5時を知らせるサイレンです。
なんかいいね。
11時半にも鳴るんですよ。
11時半は何?昼ですよみたいな。
お昼ご飯食べましょうみたいな。
ペンなんかみんな返ってくるんですよ。
いいね。
1時くらいになったら戻ってきて、また作業始めて。
多分これなったら帰るだって。
あと2時くらいに煙草が流れるときがあって。
魚屋さん。
魚屋さんの車が来て、魚売ってますよっていうときに煙草がかかるんだ。
今のスピーカーで?
普通に多分車で流してます。
それが2時なのか。
2時くらいです。
いいね。
意外といろんな音が。
小学校とか中学校のチャイムとか。
今建設してるとこに保育園があったんですけど、
今保育園建て直してる最中で。
あれがそうなんですね。
運動会の時期とかになると練習してる音楽とか。
お遊戯とか。
今年はちょっと寂しいですね。
新しくなるんですね。
そうですね。
僕は4年目ですね。
ここの畑に来て4年目ってことね。
ここは3年目。
ここが3年目。その前があるんだ。
その前にまた同じ石川地区の別な畑を
最初は妻の長居さんが借りて
それのお手伝いから始めた感じですね。
そっかそっか。
こっち。
あ、そうだ。八幡宮もそこあって。
鬼子って知ってますか。
分かる分かる。
鬼子がいます。
そうなの?あれは何神社?
あれは石川八幡宮。
石川八幡宮か。
いろんな山の神とかの石とか置いてたりします。
お馬さん祀ってたりとか。
こっちも苗木のところです。
行ってみますか。
ここの畑は3年目ですね。
桜んぼ。
え、これが?
こっちが桜んぼです。
前の芸師さんが植えてたやつ。
これが桜んぼか。
農薬とか全然かけてないんであんまり元気ないですけど
ちゃんと収穫していただきました。
でも残骸が残ってる。
お菓子とかも食べたい。
気持ちいいですね。
この時間って一番好きかもしれないです。
すげえ急に静かになるというか。
普段何時くらいまでやってるんですか。
普段は4時くらいですかね。
みんな大体そんな感じなんですね。
でもうちは早い方だった。
すじ金入りの農家さんとかは朝早くから5時くらいまでやってるんじゃないですかね。
ちょっと体力ないので。
ちょっとずつ。
今の時期だとどんな仕事してるんですか。
今はテキカルグリとフラン病っていう病気があるんですけど
その枝の処理とか。
チェーンソーで大きくかかっちゃったやつとか切ったりとか。
ここまでですね。
ここまで。なるほどね。
こっち側の土手の。
反対側にもあるんですよね。同じような。
こういう感じがね。
そっちはまだ手つけてないんですけど。
ここまでか。
戻りますか。
4年目で慣れてきたみたいな感じがあるんですか。
疲れにくくなりました。
単純に体力に。
初年度は最悪だった?
最悪っすね。すぐ疲れて泣き言言って困らせてましたね。
本当に弱かったな。
体使う仕事ってしたことあるんですか。その前って。
ないですね。
その前は岩手の農協で働いてたんですけど。
そこも事務方やってて2年くらいいたんですけど。
その後も別に肉体労働系の仕事とかはしてなかったですね。
それが急に20キロの木箱。
あげないといけない。
体力がついてきた。4年で。
じわじわと実感してきてますね。
でもあと時間の間隔とかは変わってきたのかなと思います。
時間の間隔?
1日の時間の間隔ではなくて。
季節に体が反応するというか。
春になれば元気になりますし、冬なればどんどん小さくなっていくみたいな。
リンゴの時間管理
なんだろうね。畑に時間があってきてるっていう感じ?
感じですね。
あんまり畑やるようになってから、
自分で時間をコントロールしてるみたいな感覚がなくなってきて。
特にシーズン中は林檎の生育状況に合わせて、
自分も動いていかないといけないので。
前からそうではあるんですけど、自分をコントロールするみたいなところとはいよいよ遠く離れてきてて。
そこにイライラみたいなのはないんですね?
そうですね。1年目2年目とかは結構、なんでうまくいかないんだみたいなことを考えてたんですけど。
3年目くらいからあんまり考えなくなったというか。
思いはするんですけど、しんどいなーとか。
こんなに大きくなってるよ、どうしようみたいな。
それはそれでしょうがないことではあるんで。
仕方ないって思える感じ?
そうですね。仕方ないなーっていう。
自分じゃどうしようもない?
なんかもう目の前にそういうものがいるので。
ミント。
そうなの?
ミントですね。
ほんとだ。
ここすげー生えるんですよ。
すごいいっぱい生えてる。
ネズミ避けになるみたいで。
わざと生やしてるんですか?
もしかしたら前の園主さんわざと植えたんだろうなっていう感じですね。
なるほどね。
もうヒートとかにしたいですね。
この部分だけだもんね。
力は全然違うので。
これがフラン病。
これがそうなんですね。
なっても全部延死してるというか。
これどの辺まで死んじゃってるんですか?
ここら辺まだ若い芽があるんで。
ここまでは多分養分きてるんですけど。
これが進行中の黒ずんできて。
なんか独特の匂いがするときがあるんです。
この段階だとまだ本当に。
フラン病の匂いみたいな感じ?
フラン病の匂いがするときがあるんですよね。
見回すとだいたいフラン病あって。
ここにも出てきたって。
あとこうなると切るか治療方法もあるんですけど。
それも治るか治らないか掛けみたいなところがあるんで。
だいたいリンゴの押生さんには見つけたら切れと言われてるんですけど。
やっぱりもったいないなとか思っちゃうんで。
そうなって残しとくと2,3年後とかにバーンって出てきて。
生態系のバランス
こことかも早く治療したりとか切っとけば広がらなかったと思うんですけど。
これが一番厄介ですね。
病気としては。
あすじ君今思い出したけどクモの巣の話してなかった?
してましたしてました。
こういうのについてくるってこと?
こういうのとかまだここまではっきりは出てこなくて。
そんなに色もあそこまで黒ずんでない状態の木で何かいるんですよクモが。
クモの巣張ってて。
よく見てみるとアリとかちっちゃい虫とかが出てきてて。
それを多分餌にしてて。
木の皮膚とか剥がすと裏の方にアリとかすくってたり虫がいたりとか。
それって多分リンゴの木が元気がないやつに多いんですよ。
抵抗力というか何か出してるのかもしれないですね。
ホルモン的な虫が嫌がるような。
元気の時はね。
不安病にかかる木とかからない木があるんですよ。
元気なやつはすぐかかるし。
周りにいっぱいあるけど不安病にかかった木が、この木は全然大丈夫だねみたいな木があるんですよね。
なるほどね。
こっち側がドナリソンです。
こっちはドナリソン。
これを草刈りしてありますね、向こうは。
こっちはこう。
ここはラインなの?
ここラインです。すごい曖昧なライン。
なるほどね。
虫の話で研究者の人が言ってたんですけど、
生で何もなかったところに果樹とか植えると、
虫の間であそこに食べ物があるっていう情報が、
そういうネットワークがあって広まって寄ってくるらしい。
寄ってくるって聞いて、
なんかこう、虫にもネットワークあるんだみたいな。
すごい話ですよね、それね。
SNSみたいなのあんのかなとか。
この三角形のところまでがマックスのラインですね。
やっぱ広いね。
意外と一周すると、できるだけ20分ぐらいゆっくり歩くとかかりますね。
これも切った後だ。
そうです。
鳴いてます。
なんかいるね。
ほんとだ、なんか幼虫がいる。
カブトヌシとか。
カブトヌシとかクワガタいるんですよ。
リンゴの木の中に?
木の中に。
イタリとか。
そうっすね。
穴開けて。
チェーンソーで切ってると中からアリとかがびっくりして。
びっくりして。
湧いて出てくる時があって。
ごめんねって思い出して。
さっき取ってきた。
そっかそっか。
こっち側が別の方の隣の人。
これは何?
これが病菌?
フラン病の治療方法で泥巻きってあるんですけど。
そこら辺の土を水でぐちゃぐちゃ混ぜて泥にして、
それをフラン病にかかってるところにシップみたいに貼り付けて、
ラップみたいなのでぐるぐる巻きにしていくっていう。
ずっと昔からある治療法らしくて。
有効性も科学的に証明されてて。
なんだろうねそれね。すごいね。
フラン病の菌が土の中にいる土壌菌に負けて、
どんどんいなくなっていくっていう原理ではあるらしいですね。
フラン病も何のためにあるんだろうみたいなのはずっと考えてますね。
なんか手がかりみたいなの探し出せた?
それが全然ない。
何か必要だからね。
おそらくあるはずで。
リンゴ農家の枠で考えてるとやっぱり厄介なものたちではあるんですけど、
それ以外の枠で考えた時に何かどこかでつながってるんじゃないかなとか。
面白いですね。
すごいずっと考えたくて。
そうよね。
めっちゃ眩しい。
なんだろうね。
何かのバランスを保つために。
だいたいフラン病になるところって風通しが悪いんですよね。
よく見てみるとここすごい密集してて繁殖するわなぁみたいなところにだいたいあって。
フラン病にかかってると切るときも手加減なしって言ったんですけど迷いがなくなるのでこれは切りやすくなるんですよ。
実際そこ切ると空間が大きく空いたりとか。
また切らされてるみたいな感じ。
フラン病に動かされてるかもしれない。
そう考えるとちょっと、それは一つ掴んだかもしれないですね。
面白いね。
で、だいたい一周しました。
何分くらいだ?
35分くらいだ。
こんなもん?
全然僕はOK。
まだ足りない部分ない?
そういうところをここでこれから保管していく感じでできればいいかなと思います。
じゃあ今日は一周してきました。
ここなんか新鮮でした。
ありがとうございました。
じゃあこの辺でまたこれからもよろしくお願いします。