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こんにちは、わかまろです。今日は、私の大好きな作家さんである桐野夏夫さんの作品の中で、最近読んだ本についてご紹介をしたいなと思います。
何か結論がある話ではないんですけれども、桐野夏夫さん気になっているとか、桐野夏夫さん結構、なんていうかね、人の悪意に触れるような、ちょっとザワザワ、ゾワゾワした、毒語感の悪い
いい意味で、毒語感の悪い作品がとてもお得意な方ですので、ちょっとそういう作品に興味があるよっていう方は、ぜひ最後までお付き合いいただけると幸いです。
桐野夏夫さんの作品はですね、おすすめはたくさんあるんですけれども、私が一番最近読んだのがですね、
この作品を一つご紹介したいなと思ってまして、これが「砂に埋もれる犬」というタイトルの作品です。
この砂に埋もれる犬と聞いて、どんなストーリーを想像されますでしょうか。
まず犬というところから、なんて言うんですかね、ちょっとこう荒々しい生命力にあふれる感じ。
ただクレバーな感じではない、何か生命体が砂に、あり地獄のような砂に埋もれて、もがいてももがいても、そこから抜け出そうと努力しても、なかなか抜け出せないようなイメージを
私は持ったんですけれども、皆さんはいかがでしょうか。 この後に簡単なその砂に埋もれる犬がどんな話かっていう話をするので、
ちょっとネタバレが嫌だよって方は、ここでリターンストップしていただければなと思います。
で、砂に埋もれる犬がどんな話かというと、これは虐待をされて育った少年の話です。
主人公が小森雄馬という男の子、少年なんですけれども、母親やその恋人からひどい虐待、ネグレクトを受けて育つんです。
学校には行かせてもらってないですし、母親はコンビニのおにぎりとかお弁当を何個か置いて、何日も家を開けてしまったりとか。
母親の恋人だったり、母親自身からも暴力を受けて、非常に不衛生な環境で育っているような少年でした。
その雄馬にも弟がいるんですね。弟は父親が違う弟なんですけれども、その弟と2人で汚い部屋で1日中ゴロゴロ過ごしているような少年でした。
ある日ですね、その雄馬が母親の恋人にひどい暴力を受けて逃げ出すんですけれど、逃げ出して保護されます。
一時、施設に預けられ、その後に顔見知りで何回か助けてもらったことのあるコンビニの店長のところにですね、里子として預かってもらうことになります。
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そこから衣食中整えてもらって、学校にも通い始めるようになり、勉強とかも再開をするようになります。
ここまでの簡単なストーリーで行くと、ハッピーエンドで終わるのかなと想像されるかもしれないんですけれども、そうではないんですよね。
まず雄馬は学校に行き始めるんですけれども、それまで学校にも通っていなくて、人間とか友達とその付き合い方っていうのは、距離の縮め方っていうのがわからないわけです。
なので友達もなかなかできない。そして好きな女性、好きな女の子がいるんですけども、好きな女の子との距離の縮め方もわからなくて、その好きな女の子の家の中にですね、
忍び込んでしまって物を盗もうとしたりとか、その子の隠し撮り的な写真を入手しようとしたりとか、その子を脅して乱暴するようなことが想像から離れられなかったりとかですね、結構危ない感情を抱いてしまったりします。
で、雄馬は母親に対して非常に複雑な思いを抱いていて、憎んでいるけれども、心の底ではすごく愛情を持っているが非常に歪んだ対象として捉えているので、女性全般に対してすごくねじれている感情を持っているんですね。
全ての女性を屈服させたいとか、そういうふうに思って接しているので、当然そんな雄馬に対してリスペクトしてくる女子もおらず、当然友達もできないと。
あとは、例えば基本的な生活習慣というのを押し付けられていなかったので、お風呂に入ったり歯磨きをするのも一苦労。
あとは親に対する関係性っていうのも全く気づけていないので、新しく父親になったコンビニの店長が雄馬にいろいろ指導するんですよね。
例えば、スマホはやりすぎるなとか、毎日お風呂に入りなさいとか、ご飯だよって言われたらちゃんと出てきなさいとか、それってまあ普通の親、一般的な親だったら口うるさく言うものじゃないですか。
子供もうるさいなぁと言いながら、受け入れるというか、いやいや聞き流したりすると思うんですけれども、雄馬の場合は
そこから生まれる感情が非常に短絡的で爆発的で、その煩わしい里親であるコンビニの店長を刺してしまおうと
覚索するんですよね。 雄馬は暴力を振る父親の自分が血を引いていることと、母親のことを非常に見下していて、そんな母親から生まれたことを非常にコンプレックスに思っていて、ただ自分はできる人間なんだと。
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普通な環境に行きさえすれば、勉強だってできるし、何だってできると思っていたけれども、実際は現実世界でもうまくいかなくて、
もがいてももがいてもうまくいかないという様子が、雄馬の目線からも描かれていますし、周りの支援者、例えばコンビニの店長からの目線でも描かれていたり、
あと、そのネグレクトしている母親も、客観的に言えばどうしようもない母親ではあるんですけれども、その母親も雄馬の祖母から虐待を受けていたりとかして、
その母親本人自体は雄馬に何か悪いことをしているとは一切思っていない。自分が全然悪くないと思っているとかですね。
そこらへんの雄馬を取り巻く雄馬を含めた、いろんな人の目線で描かれているので、主人公である雄馬が得てきた心の傷だったり、その心の傷っていうのがどんなふうに表面的に現れてきて、それが他人からどう評価されるのか、
この登場人物の中で自分は誰の立場に立ちがちなのかとかですね、そこらへんを考えながらすごく没頭できる小説ですので、ぜひともこういったジャンルに興味のある方は読んでいただければなと思います。
ということで、今日も最後まで聞いていただいてありがとうございました。
ここから余談なんですけれども、5月の上旬に出産した娘のですね、マイナンバーカードを作成をしないといけなくて申請をしました。
その申請をするにあたって、正面で撮った顔写真っていうのが必要なんですよね。
で、これ上のその3歳の娘を作る時思ったんですけど、赤ちゃんとか子供の正面写真ってすごい難しくないですか。
正面でかつ後ろが無地で、こう、なんか真剣な顔してる写真みたいな指定があるんですけど、なんかその指定から外れると作ってもらえないみたいな書いてあって、ちょっと頑張って正面を見ていて後ろが無地でみたいな写真をちょっと撮ってみました。
ちょっと背景とかすごい難しかったので、ちょっと修正とかもしたんですけど、なんかその写真の修正もしすぎると使えない場合がありますみたいな注意書きが書いてあって、すごい難易度が高いなぁと思いながら写真を撮影してました。
しかも赤ちゃんとか子供の顔って、なんかすぐ、すぐ、もう月単位ですぐ変わったりするので、なので娘のマイナンバーカードの顔写真ももう1、2年前以上前に撮った写真なんですけど、今と全然顔が違うんですよね。
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これ意味あるのかなと思いつつ、ちょっと可愛いので記念にちょっと撮って申請したので、マイナンバーカードが出来上がるのが楽しみだなと思っております。
ということで最後まで聞いていただいてありがとうございました。また次回も聞いていただけると幸いです。