1. 酒の道〜日本酒の聖地から〜
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2025-11-19 14:50

#20-3:日本酒ライターとして関さんの信念|ゲスト関友美さん

■内容

トークテーマ: 日本酒ライターとして関さんの信念

コーナー:さきの今日のひとこと


ゲスト:関友美さん

北海道・札幌市ご出身の関友美さん。

会社員を経て、有楽町・人形町・渋谷の酒場で女将として活躍をされながら、フリーライターとしての活動も本格化されました。

2018〜2024年には、フリーライターとして執筆を続ける傍ら、

兵庫県の「播州一献」醸造元・山陽盃酒造にて蔵人としてご勤務。

製造・販売・ブランディングまで幅広く携わり、

蔵の火災をきっかけに、地域産りんごを使ったスパークリング酒「シードルロンロン」を開発されました。

現在は東京を拠点に、執筆・講演・商品開発・PR支援など、

“日本酒のなんでも屋”として全国で活動されています。

SSI認定の唎酒師、日本酒学講師、WSETLevel 2 in Sakeなど、複数の資格を保持されています。

また、テレビ出演も多数で

BS-TBS「関口宏のこの先どうなる!?」やTBS「ニューかまー」などにご出演されています。

 

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サマリー

日本酒ライターの関友美さんは、自身の執筆活動やメディア出演について話し、日本酒の魅力を広めるための信念や苦労を明かします。また、日本酒業界の未来に向けた展望や求められる方向性についても考察します。このエピソードでは、関友美さんが日本酒の歴史や文化、そして現代の若者たちの反応について語ります。また、平行複発酵という日本酒の製造方法についても詳しく解説します。

関友美の活動と信念
日本酒の聖地から
こんにちは、パーソナリティの平田勝です。
この番組はお酒にまつわるゲストをお招きし、
お酒の道を歩むストーリー、
お酒のあれこれを深掘りしていく番組です。
アシスタントの佐紀さんと共にお送りします。
佐紀です。よろしくお願いします。
今回も先週に引き続きまして、
日本酒ライター関友美さんにお越しいただいております。
どうぞよろしくお願いします。
はい、お願いいたします。
前回は、関さんの会社員時代だったり、
おかみ時代だったり、
ライター始めた時代だったり、
その後、山陽俳修造さんに
行こうと思ったらとんでもないことになっちゃったりだとか、
すごいたくさんのお話聞いてきましたけども、
今回はライターとしての執筆活動だけではなく、
最近のメディア出演だったり、
インフルエンサー、セミナー講演、
僕も持ってます、日本酒学講師としての
日本酒の監修、羨ましいな。
僕も頑張ろう、まあいいや。
アドバイザーなどが数々なされていると思うんですけども、
その辺りのお話をぜひお伺いしたいんですが。
はい、関さん本当にご多忙の毎日だと思うんですけれども、
現在のお仕事をやっていて大変だったことや、
良かったことなど教えてください。
はい、大変だったことは本当に言えばきりがないほどですし、
やっぱり日本酒ライターという仕事が、
PRの重要性と信頼
ほとんどないようなジャンルということもありますし、
世間を立てていくのが大変だというのはまず一つあります。
なので日本酒に関することは、
もともと何でもやりたいというか、
頼まれれば何でもやるというようなスタンスで、
日本酒を世界に広げるためなら何でもやるという働き方をしていたので、
その辺はカバーできているんですけれども、
そうですね、良かったことは本当に、
やっぱりお酒って作って終わりではなくて、
人々の、人々っていうのは食卓のみんなの元に届いて、
美味しいねって分かち合って笑顔になって、
人が幸せになっていくということが最終の地点だと思いますので、
それの一端を担えるということは、
本当にこの上のない幸せなことで良かったなという場面はたくさんありますね。
PRで今まで欲しい人に届いていなかったものをお手伝いして、
その人が喜んでくれるっていうのはやっぱり嬉しいので、
そういうPRだったりとか、
SNSのお手伝いだったりとかっていうのは、
すごく現状で意味を感じているお仕事ですね。
その代わりに、やっぱり断る仕事っていうのも、
ちゃんとはっきり明確に決めています。
今まで取材をさせていただいた方たちとかのことが、
全部嘘になってしまうので、
お金を積みますので、これを美味しいって言ってくださいとかっていうPR依頼も来るんですね。
ちょっと持ってくださいとか。
ただ届いてなくて、私が飲んだことのないお酒を美味しいということはできないので、
私に送っていただいて、美味しいと思ったら美味しいって書きますけど、
美味しいと思わなかったら美味しいって書けませんけど、
率直に書きますけど、それでもよろしければ送ってくださいとか。
そういうようなお仕事の仕方をさせていただいてて。
じゃないと、あの人お金あげれば何でもお酒は美味しいってなると、
私が美味しいと言ってるお酒っていうものの信頼が根本から崩れてしまうので。
いわゆる今流行りの言葉で言うとステーマですね。
そうですね。
本当にお酒も送ってこないで、これについてインスタのリールを取ってくださいとか。
皆さんが驚くような依頼も結構いっぱい来たりするので、
日本酒業界の未来
そういうのは絶対に受けないっていうのは決めています。
その分、他でがむしゃらに働く。
あともう一個ちょっと私が個人的にすごく気になる質問なんですけれども、
今後日本酒業界がもっと盛り上がっていくためには、
関ちゃんはどうしていったらいいか。
ちょっとすごいふんわりとした質問なんですけれども、
もし考えとかがあったらお聞かせできないかなと思うんですが、いかがでしょうか。
そうですね。まず人工胴体とかアルコールの消費層とかって考えていくと、
明らかにアルコールの消費量が減っていくっていうのはもう目に見えて、
特に日本に関して先進国に関しては明らかです。
これはもう40年で消費者数が半分になるっていうふうにも言われてますので、
一つは日本だけじゃなく世界にも通用するようなものを作って発信していく。
それは日本だと当たり前に伝わっていることですけど、
例えば新時、結婚式だったりとかそういうお正月だったりとか、
そういうところに日本酒があるっていうことも、
海外の人にはなぜそうなのか。
日本酒とこういうような伝わり方をしてきたっていうところから始めないと、
説明をしないと伝わらないっていうところがあるので、
やっぱりそれを説明するためにも酒蔵さん、倉本さんたちが、
なぜ今この時代にこの地で場所も移動せず、
ここのお米と水とこの人でこのお酒を作ってる理由って何なんだろうっていうことを、
改めて見直してそれをPRだったりとか、
いろんなものに活かしていく必要があるのかなっていうふうに思ってます。
場合によってはバブル期に、
とにかく量を作る、きれいなお酒だけ作るっていうふうにしてた会社さんに関しては、
方向転換も必要かもしれないですし、
まずはだから何で作っているのか、なぜ作るのか、
何を届けてどういうメッセージを伝えたいのかっていうことを、
今一度本当の意味で考えていくっていうことが必要だと思います。
全部の敷居が上げすぎちゃいけないし、
なんか日本酒の敷居って高いと思われがち?
ある一定の部分はそれでもいいんだけれども、
やっぱりビジネスさんに飲んでもらうだとかっていう部分の、
そこは僕も考えてはいるんですけど、
ただ安くすりゃいいってわけじゃないしね。
やっぱりお酒を作るっていうことで、
お仕事をされている方々もいるわけです。
そこの生活もあるから、
ただ酒飲みは安くって飲めれば幸せみたいと思うので、
そこがやっぱり難しいんだろうなっていうのと。
そうですね。
酔うということに昔よりも重きを置かれていないというのはまずあると思うんです。
試行品としてきちっと日本酒がね。
はい。やっぱり娯楽が増えているからっていうのもありますし、
この余暇の時間を何に使うかっていうので、
お酒を飲むっていうだけの選択肢じゃなくなってきた。
そうするとじゃあ、なんで今の時代にそれなのにお酒を飲むんだ、
日本酒を選ぶんだっていうところになると、
やっぱり日本酒ってその奥の農業だったりとか、
工房だったりとか工事だったりとかの技術革新の話だったりとか、
あとはそれをやっぱりそれぞれに人が関わっていて、
蔵でもどういう方針で、
本当に地域とか日本を象徴する飲み物だと思っているんですね。
なので、例えば何でもいいんだったら、
例えばアメリカで聞いたんですけど、
アメリカは自家醸造が多少自分で楽しむ部分だったらOKなんですね。
なのでパンケーキを作るみたいなテンションで日本酒を作るんです。
海外で作ると日本酒とは言わないんですけど酒を作っていて、
お米をどうするのって聞いたら、
スーパーでお米買ってきてイーストを入れれば、
アルコールになりますね。
アルコールになる、酒になるっていう感じで実験的に作っている。
もちろんその文化っていうのも面白いし、
そこから入ってもらうっていうのはアリだと思うんですけど、
ただ皆さん多分日本人がその話を聞いた時に多少違和感感じると思うんですよ。
おごそかなものというか、
自分たちがパンケーキみたいに作ってはいけないものっていう、
もちろんダメなんですよ。
日本で作ってはいけないんですけど、
精神的にもいけないものっていうふうに思っていると思うんです。
日本酒の歴史と文化
それはやっぱりお米にも命が宿ってて、
お米を一粒一粒残すなって私たちは育てられてきたので、
それをましや酒にするっていうことがどうなのかっていうのは、
なんとなく意識的にわかっていると思うんですね。
大変贅沢なことなんだっていう認識が日本で育ってきた人たちにはあって、
やっぱり神様だったりとか、
そういうものにお供えするにふさわしいものだと私たちは信じているし、
あと歴史、
酒蔵さんも短いところで100年ぐらいとか500年続いている酒蔵があって、
っていうようなこともありますから、
そこの脈々と同じような日本酒を作ってきたっていう積み重ね、
歴史に対しての経緯みたいなものもあると思うので、
それをやっぱり一旦分断してしまって、
バブルでジャブジャブ飲むっていうところで分断してしまったんだとしたら、
神様に本当にお供えしていたその頃に戻って、
なぜこれを作って飲むのかっていうことを、
改めて言語化して伝えていくっていうことをすると、
そうするとやっぱりただ酔うっていうことではなく、
それを無礼講というんですかね、
みんなで分かち合ってちょっと泥酔いになったときに、
昔はだから酔っ払った状態が神が降りてきたっていうふうに言われてたりとかしてたんですね。
そういうようなお酒だったりとか、地面、大地に近い飲み物なので、
意味をちゃんと伝えてあげるっていうんですかね、
これを飲むことによってどういうふうに農業が持続可能になったりとか、
精米の技術が発展していってっていうところで、
日本酒でなければならない理由っていうのが必ずあると思うので、
それがちょっとまだ伝わっていなくて、
ただやっぱりそういうようなPRをし始めてるお蔵さんもあると思うんですよ。
それに敏感に20代の若者たちが反応して、今飲んでいる。
特に抵抗もなくって言ったら変ですけれども。
あと今この番組にも出てもらった学上会さん、酒飲みライズの彼らとかが、
そういったことをバックボムを考えて発信してくれ始めてるので、
より届きやすくはなってると思ってるんですよね。
ありがとうございます。
平行複発酵の解説
神事の話までいきましたね、とうとう。
兵庫のケンビシさんなんかは、
アコーローシがキラテ打ち入り前に飲んだとされてるお酒なんですけれど、
なかなか教科書で読んでも、キラテの打ち入りがどうというのは実感がないと思うんですけど、
本当に実在した人物で今飲めるお酒と、
私たちが飲んでるお酒と同じものを飲んでたっていうと、
すごく歴史的にもロマンがあるじゃないですか。
ありますね。
この人たちがいたから、私たちが今生きてるなっていう風にも感じるなと思いますね。
ありがとうございます。
今回も日本酒ライターの関智美さんに、
現在のご活動について、日本酒の現状・魅力についてお話を伺ってきました。
次回は皆さんお待ちかねの関さんのおすすめ日本酒3選や、
これからの酒の道についてお伺いしたいと思います。
また次回もよろしくお願いします。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
さきのきょうのひとこと
このコーナーでは、さきが気になる酒に関するワードをピックアップし、
それについてゆるく簡単にトークするコーナーです。
きょうのひとことは、
平行複発酵
関さんは酒作りもされていたということで、
日本酒の発酵方法である平行複発酵についてゆるーく解説していきます。
この平行複発酵って、
簡単に言うと、日本酒のタンクの中で、
麹が澱粉を糖に変える糖化と、
酵母が糖をアルコールに変える発酵が同時に進む作り方のことです。
同じ容器で平行して、
2つの反応が複数同時に起きるからこの名前なんです。
対比するなら、ワインとビール。
ワインは原料のぶどうに糖分があるので、
基本は単発酵。
つまり、糖化は不要で、
酵母を働かせるだけでアルコール発酵が進みます。
ビールは爆瓦の酵素でまず糖化、
その後発酵という、
単行複発酵の方法で作っているんです。
工程は2段だけど、
日本酒のように同時にアルコール発酵ができないから単行なんですね。
日本酒の平行複発酵のポイントは、
糖の供給が続く間、
発酵も続けられるので、
醸造酒の中でも比較的高いアルコール度数で作られること。
文化面では、骨菌である麹菌を使った日本の酒造り技術が
ユネスコ無形文化遺産に登録されましたね。
この伝統的酒造りには、
日本酒だけではなく、
焼酎、泡盛り、本ミリにも受け継がれた技が含まれていますよ。
以上、さきの今日のひとことでした。
さて、縁も竹縄ではございますが、そろそろお開きといたしましょう。
感想は、Xでハッシュタグ酒呑道をつけて、ぜひ投稿してください。
それではまた次回。さようならー。
14:50

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