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星の進軍 第2話
二股口の戦い 明治2年4月
氷に覆われた江津地にも春が訪れた だがそれは天然の防壁として旧幕府軍を守っていた氷が棘
敵の進軍が始まることを意味していた 4月13日
新勢府軍はおよそ1500人の兵を連れて 江津地へと進行し始めた
私はその第一歩を鎌さん 江津共和国総裁
榎本滝明に伝えた 鎌さん
どう守る 松前
ここは伊賀君の遊撃隊、人見君の陸軍隊が守る 松前の後方にあたる木古内
ここには大鳥君を指揮官として練習隊と学兵隊で守備を そして二股口
ここには 中山峠
函館市内に最も近づける経路だ 新政府軍もおそらく全力で攻めるね
誰に任せる 肘肩さんに
大丈夫か どういう意味だ
戦犯の開店での負け戦から 新戦組の大使には不満が溜まっていると聞く
不満があるのは当然だろう 大使の亡骸さえ連れ帰れなかったのだから
だが肘肩君は戦闘をサボタージュするような 衛星侍ではないよ
その軍議が終わるとすぐに 肘肩は王の宇宙とともに二股口に赴いた
石膏の知らせによると 二股口には敵兵およそ800
こちらは300でここを守らねばならん 二股口を抜かれたら一気に五稜郭の背後を取られる
召集するぞ はい 肘肩武行
武行並そいやく王の宇宙 お側でお使いさせていただきます
王の君か よろしく頼む
はい 肘肩武行
その 武行というの
こそばゆい
それっ
しかしすごい場所ですね まるで大きなサメに空からがぶりと食われたような深い谷だ
でかいサメか いい例えだ
だからこそ守りやすい 王の
はい この天狗山を前線陣地とする
そしてあそこの大葉山に2小隊を置け どう戦うのですか
数では圧倒的に不利 そういう時には頭を使うのさ
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この時肘肩は兵士たちに命じて大葉山に残骨を16も掘らせた 旧春な山の斜面に峡壁を作ったのである
さらに 王の
たらいをいくつか用意してくれ たらいですか
なんでそんなもの 洗濯でもするのか
それどう 酒
な 酒
戦にたらいと酒を そして4月13日
いよいよ新政府軍が二股口に行ってきた
打った者は下がれ
そうか われわれが持つ銃の多くは旧式の先込め式
たった一発発砲しただけで中心が熱を持ちしばらく打てないのが欠点 それを引き方さん
これが肘肩の奇策だった この時代銃は未だ進化の途中にあった
肘肩隊にはエンフィールド銃ミニ a 銃など様々な銃が集まっていたが いずれもたった一発打っただけで重心が熱くなり
冷めるまでは次の魂を装填できなくなる そのため肘肩は谷川で汲んだ水を重心にかけて冷やし
装填時間を短くしたのだ 敵が撤退していきます
やりましたね肘肩武行
肘肩武行 眠れないのですか
お前は なんだか興奮が残っていて
みんなぐっすりですねー あの酒が聞いたのかな
みんなよく戦ってくれる 酒の一杯くらい飲ませてやろうと思ってな
あなたからの振る舞い酒だと言ったら皆大喜びでしたね
お話させていただいてもよろしいでしょうか なんだ
担当直入に聞きます この戦い勝てると思いますか
知らん 知らんって大将に聞け
でのもと総裁ですか 大将が勝てると言ったら戦は勝つ
俺たちは 勝つつもりで戦う
負けると言ったら その時は
どうやって戦って死ぬかを考える どっちにしろ
俺はやるだけさ やっぱり肘肩武行はすごいなぁ
あの銃撃戦だって鉄砲隊を2列に並べて順番に打たせるなんて まるで長篠の戦いでした
俺は信長校の生まれ変わりだからな
戦場では笑うもんじゃない はいすいませんでした
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若い奴が死ぬのもう見たくないんだ 死ぬのは怖くありません
お前は唐津の出身だったなはい 仙台で新選組に加えていただくまでは河合次之助殿と行動を共にしておりましたが
小平坂学問所でも学んだ精鋭のお前がなぜここに来た 戦いたいからです
なぜ 何もせずにはいられません
社長の奴が新しい時代を作るなどと言っていますが 君をも忘れて自分たちの好き放題にしているだけです
江本さんはここ映像に我々の国を築きたいと言ってくださった 私もその礎になりたい
皆その気持ちでいます そうか
ならまずは敵を函館に入れないことだな ここを守ろう
ただ 木古内は陸軍武行の大鳥さんですよね
あの方は あの言うな
常に負ける将軍と書いて城廃将軍 それが木古内を守っていた大鳥圭介のあだ名であった
大鳥は母親戦争が始まるまで実戦の経験がなく 身分の高さから陸軍武行に選ばれたに過ぎない
ちなみに陸方が陸軍武行並みであるから 大鳥は陸方の上司ということになる
だが城廃将軍に関係なく他の2つの戦場は過酷だった 松前に陣を構えていた江本軍は
海からの攻撃に相崩れになり 木古内では江本軍の軍艦
海殿と万竜からの援護もあったものの やはり持ちこたえることはできなかった
やむなく私は全軍撤退を総裁に打診した 鎌田さん
全軍 矢古井まで撤退した
あそこを破られた 二股口が孤立する
二股口の肘形隊に伝令を 撤退命令だ
分かった いや待て
やはり
鎌田さん 刀差してどこへ
私が直接矢古井へ撃退に行く せめて二股口の肘形隊撤退が終わるまで何とか持ちこたえさせれば
敵に挟み撃ちされたら肘形隊は全滅だ まさに負けを悟った我が軍の兵士たちは疲弊している
資金が下がればそれだけ支障者も出るだろう どうすれば
どうするあの人なら 新戦組副長 肘形俊三なら
榎本総裁 総裁
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皆よく聞け ここは我が国の我らの国だ
失えば帰るところなどないぞ
お忙しません 万歳
万歳
えいえいおー
えいえいおー
榎本の奮闘が役立ったのかどうかはわからんが 二股口の肘形隊は無事五稜郭まで撤退した
肘形くん 肘形さんお帰り
何を考えている 将を自ら前線に出るなんて
あんたに何かあったら全軍が沈むと言ったはずだ
肘形くん そんなにドラななくても聞こえるよ
あんたもあんたらなぜ止めなかった 止めて聞く人じゃないんでね
肘形さん ありがとう
ありがとう 二股口では連戦連勝我が軍の損害はほとんどなかった
たった300の兵で本当によく戦ってくれた いや実は有川まで行った時君のように厳しく叫んでみたんだが
全くダメだったよ 榎本さん
この時の肘形俊三は頬を真っ赤に染めて まるで好きな女子に思い打ち明けられた少年のようだった
榎本さん 一つ質問がある
あんた 誰のために戦っている
ここにいる素晴らしい人材を生かす国づくりのために 生かす国づくり
江戸賀島政府か 私は江戸共和国と命名しようと思う
江戸共和国 いい名前だ
江差しも松前も取られこれで俺たちにはここ函館しかなくなった 覚悟しなきゃならねえんだぞ
わかっている 五稜郭を守り新しい国を作ろう
正気か 肘形さん
私も質問がある あんたいったい何のために死のうとしている
それは
榎本と肘形は 同じものを真逆から見ていたんだと思う
2人の友情は縛れる大地に訪れた 束縛の春のようだった
だがしかし それは榎本軍にとって
まさしく決戦への行きどけであったのだ 脚本日野総
演出 岡田康志
出演 榎本竹明
12:00
谷沢龍馬 肘形俊三
田辺雅樹 松平太郎
斉藤雅俊 王の宇宙
菊川秀樹 選曲 高価
章 佐古 音楽協力
アマチャ スタジオ協力
スタッフアネックス プロデューサー
富山正明 製作
株式会社ピトパ
