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2020-09-25 13:54

箱館戦争「星の進軍」 第1話 アボルダージュ

箱館共和国軍の榎本武揚、土方歳三、松平太郎の視点から描いた幕末の箱館戦争のボイスドラマ
軍艦開陽を座礁してしまった榎本たちは、新政府軍の蝦夷地進行に対抗するため、新政府軍が発注した鉄鋼船甲鉄を奪取するアボルダージュ作戦を敢行しようと画策します。

セリフ書き起こしはこちら:https://bit.ly/3ke1pQB

●脚本:日野草
●演出:岡田寧
●出演:
 榎本武揚⇒谷沢龍馬
 土方歳三⇒田邉将輝
 松平太郎⇒西東雅敏
 甲賀源吾⇒濱嵜凌
 野村利三郎⇒平塚蓮
 荒井郁之助⇒山崎健人
●選曲:効果:ショウ迫
●スタジオ協力:スタッフアネックス
●プロデューサー:富山真明
●制作:PitPa(ピトパ)

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00:03
星の進軍 第1話 アボルダージュ
幕末 古い時代と新しい時代が交わり
弾けた その最後となったのが
箱舘の行方 江戸元武昭率いる江戸共和国軍
いや旧幕府軍 およそ3500
対する明治新政府軍 およそ9500
その明治新政府軍は 当時最強の軍艦
ストーンモール号を アメリカより買い入れ
すべてが鉄でできたこの軍艦は 鋼鉄と呼ばれ
1分間におよそ200発もの弾を連射できる
当時最先端の兵器 ガトリングガンも備えていた
圧倒的な兵力化を前に 鎌産
いや 江戸元は
日本史上類を見ない 奇策に向けていた
私は江戸川島の未来を このアボルダージュ作戦に賭けたいと思う
そんな作戦があるのか 卑怯ではないのか
だが勝たなければ 意見があるものは私の部屋で聞こう
総裁確保に礼
軍艦海洋丸さえ座唱しなければ こんなことには
それを言うなら 吉野部港河海洋丸で逃走しなければ
だろ
何を
やるか
やめないか
江戸共和国なんつってもね
所詮寄せ集めの集団だから 鎌産
いや 江戸元総裁の進路は
並大抵のもんじゃなかったさ
なんせ連中
みんな死を覚悟した 本物の侍達だったからね
正真正銘ピッカピカの侍さ
総裁邪魔するよ
入れ
肘方さん
肘方俊三は新戦組の残党を 引き連れて
江戸共和国に参加していたのさ
この頃は断髪で洋装だったがね
今のアボダージ作戦のことで聞きたいことがある
どうぞ
何でも聞いてください
そのアボダージ
アボルダージ
フランス語です
ニコールの提案だ
江戸共和国にはフランス軍人数名が
軍事顧問として参加していたからね
江戸元は何でも西洋式を好んだ
執務室も畳の上に椅子を並べていた
中立国の旗を掲げた船で敵の戦艦に近づいて
体当たりをするだと
その通り
03:01
これは国際法に照らし合わせても何の
そして敵艦に飛び移って敵の船を奪う
ああ
敵の戦力である軍艦をダッシュする作戦だ
アボルダージ作戦
それは当時の国際法で認められた奇襲作戦であった
戦争状態にない中立国の旗を立てた軍艦に乗り
奪いたい敵の船に接近する
そして自軍の船を横付けし
敵の軍艦に兵士たちが飛び移り
敵兵を殺して
軍艦を乗っ取って
まあ逃げるという寸法だ
ただし
接近直前に中立国の旗を下ろし
自分の国の旗に変えなければならない
卑怯ではないのか
卑怯というのは法律にはない
ひじかた君
日本は国を開いた
開国したのだ
戦争において守るべきことは法律
これだよ
あんたは
ひじかた君
海洋丸を覚えているかね
もちろんだ
海洋丸
それは江の本軍が誇る最強の戦艦であった
鋼鉄ほどではないが
オランダで建造された軍艦で
江の本にとってはまさに頼みの綱だったであろう
だがこの前年の11月
えさしおきで座礁沈没している
海洋丸を失った今
残った船だけで戦えると思うか
無理ですな
あなたは正直にものを言ってくれる
その通りこのままでは厳しい
だから奪いに行く
何のおかしなところもない
だが
だが
その戦国際砲とやらに照らし合わせて
何ら後ろめたいところはないと言ったな
ない
ならば
武士の戦いと言えるな
もちろんだ
だが
ひじかたさん
あなたが大使たちと共に乗る回転は
随行する万竜と鷹尾が
鋼鉄を攻撃している間
寄ってくる他の敵艦を防いでもらう役割だ
奇襲による戦闘そのものではない
そうか
約束するひじかたさん
あなたの新戦組には
武士らしい戦場を用意するよ
だが
そうはならなかった
万竜
鷹尾
回転の
軍艦3艦で函館を出た榎本軍だが
万竜と鷹尾が
途中で故障してしまったのだ
仕方なく
06:00
回転ただ1艦での突撃となった
アボルダージュ作戦結婚
木造外輪機分艦回転丸は
仙台沖都安城に
ただ1艦であった
ひじかたさん
こんなことになったが
よろしく頼む
ああ
鋼牙艦長
加藤
野村
リサブローはいるか
はい
副長
お呼びですか
リサブロー
大使に伝える
俺たち新戦組が
アボルダージュの突撃隊だ
はい
副長
本井
いじかた武行殿
こいつ
副長の笑顔
久しぶりです
存分に働け
鋼鉄の化け物を持って帰るぞ
はい
艦長
牛虎水平線上に鉄管を目視
全速前進
よろしく増援
うわ
すごい
あれは鋼鉄か
おお
鋼鉄はまさに
鋼鉄製の鎧を着ているような船だった
怯むな
清浄機を上げよう
アメリカ国旗を上げた
作戦とは言えない
嫌な気分だ
鳥かじいっぱい
鋼鉄に横付けする
よし
清浄機を下ろせ
日の丸を上げい
鋼鉄
鋼鉄
鋼鉄
鋼鉄
鋼鉄
鋼鉄
鋼鉄
鋼鉄
鋼鉄
鋼鉄
鋼鉄
鋼鉄
今だ
アボルダージュ
突撃
おら
しまった
海天の方が競水が浅い
海天は木造船
鋼鉄は鉄でできた船だ
従って
鋼鉄の方が船体が深く沈む
二艦の海面に出ている高さは
鋼鉄の方が十尺ほど低かった
その上
海天には船体の横に
外輪と言われる
大きな車輪が付いている
これでは横付けさえできなかった
海天は花面を鋼鉄の甲板に
くっつけるような形で接していた
飛び移るどころか
これでは狙い撃ちにされる
野村
切り込め
野村
突撃隊の兵士たちは
ガトリングガンに撃たれ
あるいは虚しく
次々と海に落ちていった
李三郎
高賀さん
高賀さんが撃たれた
艦長が
この野郎
09:00
石方君
いけない
死ぬまで学校で死んでは
放せ
放してくれ
絶対
絶対
李三郎
李三郎
アボルダージュ作戦は
失敗に終わった
海天の戦死者は18人
負傷者は約60名
一方鋼鉄側は
4人の戦死者を出したのみであった
作戦失敗の報告を受けた鎌さんは
総裁室に引きこもり
出てこなかった
ひじかたらに合わせる顔が
なかったのだろう
鎌さん
鎌さん俺だよ
松倉だ
入るよ
副総裁自ら
いつもの太郎さんでいいよ
私を鎌さんと呼んでくれるのも
太郎さんだけになっちまったね
聞いたよ
アボルダージュは失敗だってね
その通りだ
おつけ
兵士たちが戻ってくるよ
うん
俺も行こうか
いや
一人がいいでしょ
鎌さんは一人
ひじかた君に詫びに行った
一方ひじかたと首相も一人
戦死した
野村李三郎の遺品を整理していた
野村李三郎
京都から今日まで
新選組のために
よく働いてくれたお前を
こんなに早くなくすとは
誰だ
私だ
ひじかたさん
榎本総裁
ひじかた君
すまなかった
君の部下を
陸の戦闘ではなく海で死なせてしまった
あんたはなんでそうなんだ
せめて二艦が故障した際には
引き上げるよう命令を出しておけ
そうじゃねえ
あんたは大将だろ
何だって大将が目下の俺に謝る
私は入れ札で選ばれた大将だ
皆の意思を汲み
軍を統率するためにいる
威張るためじゃない
入れ札ってのは
あの紙切れに名前を書いて
箱に入れたやつのことか
そうだとも
アメリカではああやって
上に立つ者を決める
選ばれた者は選んでくれた者や
従う者のために働く
新しい時代のやり方か
我らの国のやり方さ
12:00
江戸ヶ島政権か
そう
この江戸の地に
徳川幕府の家臣たちを中心とした
新しい政府を作る
あなたもこの国の一員だ
ひじかたさん
すまないが
帰ってくれ
獲物
明治2年
江戸から遠く
北海道の地に
つかのま存在した国
後に江戸共和国と呼ばれるその国は
内側にもまた
火種を抱えていたのだった
脚本
日野 総
演出
岡田 泰
出演
榎本 竹明
谷沢 龍馬
ひじかた 俊三
田辺 正木
松平 太郎
斉藤 正俊
高賀 玄吾
浜崎 忍
野村 梨沙風呂
平塚 蓮
新井 幾之助
山崎 健都
選曲 高果
章 佐古
音楽協力 天茶
スタジオ協力 スタッフアネックス
プロデューサー 富山 正明
制作 株式会社ピトパ
13:54

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