反応が薄い若手の理解
みなさん、こんにちは。キャリアコンサルタントのみってるです。
今日は第4章の3回目として、反応が薄い若手・主体性が見えない若手への関わり方についてお話しします。
このテーマは、電子書籍では直接触れていない事例ですが、
第3章までで扱った凸凹理解やつまづきポイント、そして第4章の見立て・関わり方・次のステップという考え方をそのまま応用できる内容です。
まず、反応が薄いイコールやる気がないではない。反応が薄い若手を見るとやる気がないのかな?
主体性がないのかな?と感じてしまうかもしれません。
ですが、実際は違います。反応が薄い若手には、こんな背景があると思われます。
何が正解か分からず、発言を控えている。間違えるくらいなら黙っていた方が安全。
どこまで踏み込んでいいのか分からない。自分の意見に自信が持てない。相手がどう受け取るか気になりすぎている。
つまり、主体性がないのではなく、主体性を出せない状態にいるということです。
ここを見余らないことがメンターのスタート地点です。
次にメンターが行う見立てについてですが、反応が薄い若手に対しては、次の2つのどちらに当てはまるかを見極めます。
1. 理解していなくて反応できない。これは分からないまま固まっている状態。
2. 理解しているけど発言・行動が怖い。これは間違えるリスクを避けている状態。
この2つで関わり方は全く変わります。
メンターの指導がうまくいかないときは、状態の見立てがずれていることがあります。
では、どう関わるのか。ポイントは反応を引き出す環境づくりです。
主体性が見えない若手に対して、もっと意見を言って、自分で考えてと強めに促しても、ほとんど効果はありません。
必要なのは、安心して反応できる状態を作ることです。
具体的には、まずは思ったことを一言でいいよ。どちらか迷ったらこっちかな、でいいよ。
100点じゃなくていいから仮で話してみよう。途中で変わっても大丈夫だよ。
こうしたハードルを下げる声かけが非常に効果的です。
主体性を育てるには、小さな反応を拾う必要があります。
反応の薄い若手に主体性を育てたいと思ったとき、大事なのは、小さな反応を見逃さないことです。
うなずいた。目線が変わった。
メモを取った。一瞬だけ前の目に見えた。
あ、と何か言いかけた。
こうした小さなサインを拾い、言葉にして返します。
今、少し気づいた表情をしたね。どう思った?
メモを取ったね。どの部分が残った?
若手は気づいてもらえた。と感じると、自分の考えを言葉にしやすくなり、そこが主体性の第一歩になります。
今日お伝えしたいことは一つです。
反応が薄い若手は、主体性がないわけではない。
主体性を出しにくい環境にいるだけです。
メンターの役割は、主体性を引き出せる環境を作ることです。
そのために、状態を見立て。
ハードルを下げる。
小さな反応を拾う。
言葉にして返す。
4つのステップが有効です。
育成のポイント
明日からの育成現場で、ぜひ意識してみてください。
この話が何かしら参考になれば嬉しいです。
最後までお聞きいただき、ありがとうございます。
それでは、さようなら。