1. 山本達也のUntitled
  2. 03_ 都市デザインにとってどう..
2025-07-03 42:08

03_ 都市デザインにとってどうして「なぜ」が重要なのか(ゲスト:有限会社ハートビートプラン代表・都市デザイナー・園田聡さん)

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この番組は、まだ言葉にしきれないアイデアや感覚、何かが立ち上がりそうなワクワクを手がかりに、ジャンルを越境しつつ、これからの社会のかたちを探っていくトークプログラムです。

 

今回の『Untitled』は、都市デザイナーであり有限会社ハートビートプラン代表の園田聡さんをゲストにお迎えしてのトーク前編です。全国各地のまちづくりに携わってきた園田さんと、「都市デザインにとって、結局何が最も大事なんだろう?」という本質的な問いにも話が膨らみました。

 

都市をどうつくるかという“How”や、何を作るのかみたいな“What”の前に、そもそも“なぜそれをやるのか”。その「Why」の強度が、デザインの質を大きく左右する――そんな都市論の核心に迫ってみたいと思います。

 

そして、もうひとつの大きな共通点。それは、僕自身も14年前に移住した松本に、園田さんも家族で住むことを選んだということ。なぜ今、松本なのか。この問いにも、2人の視点からじっくり向き合ってみました。

 

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Summary

園田聡氏が都市デザインの重要性について語ります。彼は公共空間の価値向上に関する取り組みや、都市計画における公民連携のあり方について説明します。また、彼の経験や背景にも触れ、建築と都市デザインの関係性を考察します。園田聡氏は、都市デザインにおいて「なぜ」が重要である理由を解説し、社会課題に対する理解やデザインプロセスがアウトカムに与える影響を探求します。彼は、自身の経験を通じて、価値のある提案を行うためには根本的な要求を理解する必要があると述べています。特に、トレンドや世代のギャップに対処しつつ、マイノリティの意見にも耳を傾けることが求められています。園田聡氏は、都市デザインにおける「なぜ」の重要性について具体的な事例を交えて解説します。

オープニングとゲストの紹介
Speaker 1
名前は後から付ければいい。山本達也のUntitled、ホストの山本達也です。
この番組は、まだ言葉に仕切れないアイデアや感覚、何かが立ち上がりそうなワクワクを手掛かりに、ジャンルを軽やかに越境しながら、これからの社会の形を探っていくトークプログラムです。
本日の収録は、東京品川区の島津山スタジオからお届けします。
今日はゲスト会ということで、実はゲストに来ていただいています。早速ご紹介したいんですけども、今日のゲストは園田聡さんです。園田さんよろしくお願いします。
Speaker 2
園田 よろしくお願いします。
Speaker 1
いや、今なんか東京品川区の島津山スタジオって言って、要は大学の僕の研究室がスタジオっぽくなってるっていうだけなんですけど、しかし2人とも住んでいるところというか、家族と住んでいるところは松本で、この番組は一応2つのスタジオのどっちかで収録するっていう風になっていて、
オープニングトークは、今日は東京品川区の島津山スタジオからお届けしますって言ったんですけど、もう1個のバージョンは長野県松本市アルプスシティスタジオからお届けしますみたいな感じで、これ普通に言ったら松本で2人で話してそうなのに、なぜか2人とも松本に住んでいるのに、東京のスタジオでお話ししているみたいな、これはなんかちょっと面白いなと思って。
今日自分で呼んどいて何なんですけど、今日東京にいるのはどんな理由なんでしょうか。
Speaker 2
今日はですね、この島津山スタジオのある生鮮女子大、山本先生にお絵描きいただいて、2本立てですかね、午前中は授業で、都市デザインの観点から公共政策に絡めたお話を講義形式にさせていただいて、この後ゼミがあるということで、そこでお話しさせていただくということで、かかってます。
Speaker 1
いやー、ありがとうございます。これはあれなんですよね、松本に住んでる人で、東京に行かなきゃいけない人たちっていうのは、朝のあずさの時間っていうのがなんとなく頭の中にインプットされて、比較的早めに東京の用事があるときっていうのは、ちょっとあれ何号でしたかね、なんか8号かなんかでしたっけ。
Speaker 2
8号ですね、8号でした。
Speaker 1
7時10分松本発っていうのがあるんですよね。これ一歩前が実はあるんだけど、意外となんか泊まる場所がいっぱいあるのか、東京っていうか新宿までの時間が結構時間かかるんですよね。
そうなんですね、知らなかったですね。
たぶん2本目の電車が7時10分なんですけど、僕もいわゆる2限っていうのがあるときは、この7時10分っていうのに乗って新宿に来て、そこで山手線に乗り換えるみたいな。でも、ソランさんも結構いろんなところをお仕事で移動されたりとか、いろんな町とかで、でも基本的には松本にお住まいだと思うんですけど、
新宿降りたときの感じっていうんですか、後でちょっとまたお伺いしようかなと思ってますけど、もともと新宿に住んでた時期もあったりするから、新宿ってたぶん特別な感じなのかなと思うんですけど、園田さん的に松本住んでみて、新宿から松本に行って松本に降りたときと、松本から新宿に来て新宿で降りたときの心境とか感覚とか、どんな感じになったんですか。
Speaker 2
そうですね、今僕松本に移住して、ちょうど去年の6月だったので1年ぐらいなんですけど、なんかそう思うとあれですね、まだ新宿に着いた、松本から新宿に着いたときの方が若干帰ってきた感がある気がしていて、まあ環境的には松本に、新宿から松本に行ったときの方が、まあやっぱ空が広くていいなというのはあるんですけど、
新宿駅の雑踏と、特命制っていうのが好きなんですけど、新宿駅の誰も自分を見てない感じが、東京、新宿っていう感じで、なんかちょっと懐かしさもまじり居心地の良さもまじりって感じですかね。
Speaker 1
いやーなんかすごいよくわかる気がします。なんかあれですよね、この特命制って、松本ってこう微妙なあのギリギリ特命制が担保しにくいけど、2人とも割と街中に住んでいるので、松本って言ってもかなり広いので、もう小山の方まで松本市だから、どこに住むのかにもよりますけど、で全部合わせて24万人くらい住んではいますけど、いわゆる街の中心市街地ってなってくると、
もっともっと少ないじゃないですか、そうすると特にその街中なんていうと特命制はなかなか難しいなみたいな感じにはなりますよね。
Speaker 2
そうですね。それがいい面で言えば、誰かに会いたいなと思えば、松本だったらこの辺りに行ったら知り合いがいるかなっていうのも持てるし、一方で、あんまり今日は一人でと思うと、あんまり会わなそうなところに行くっていう選択肢を持てる、なんかそのギリギリのラインというか、そんな密度感な気がしますね。
Speaker 1
そうですね。なんかもうオープニングからずっと松本と新宿の話ばっかりなってしまっていて、なかなか園田さん自身がどんな方なのかっていうのをちゃんと紹介できないまんまにここまで来てしまっていますけども、園田さん今日は実は授業の中で都市デザインについてのお話を今ちょうどしていただいたところなんです。というのはお仕事がそういうお仕事だっていうことなんですけど、
園田聡の業務内容
Speaker 1
今日はご自身から自己紹介的に今どんなお仕事を今されているのかっていうのをざっとお話しいただいてもよろしいですか。
Speaker 2
はい。今会社としてはハートビートプランという大阪に事務所を構える会社なんですけれども、都市デザイン、それから都市計画のコンサルタントの仕事をしています。大学時代ですね、その新宿の話ありましたけれども、大学で建築や都市デザイン学んで、
ちょっと長めに大学院にいたので、今の事務所で働きだしたのは30の頃でしたけれども、そこから大阪に移りまして、今の仕事で主にクライアント行政さんがやっぱり多くて一部民間の方もあるんですけれども、そういう行政の都市計画、都市デザインに関する仕事をしています。
最近、うちの事務所の強みでもあって多いのは、公共空間を軸にですね、エリアの価値を上げるとか魅力を高めるとか、そういったことに関するご依頼が多くて、うちの特徴としては、そういう行政さんがクライアントなんですけど、実際の町の民間の事業者さんであるとか市民の方とか、そういう方とやっぱり現場でいろんなお話をしながら、
そういう方々の思いをどう公共的な空間だとか、ルールとか仕組みですね、そういうところに反映して公民連携でいい形を作るかと、そういったところを強みとしてやってます。
Speaker 1
なるほど。そもそも都市の話で、僕は園田さんと初めてお目にかかったのは松本で、松本の今いくつかお仕事もされていて、関わり始めた頃はまだ松本にお住まいではなかったんですよね。ところが、時から松本にお住まいになるようになって、おそらくそのくらいのタイミングで初めてお目にかかったのかなと思いますよね。
Speaker 2
松本に関する話は後半の方でもぜひしていきたいなというふうに思ってるんですけど、なんか興味津々なのは、普通に言ったら変ですけど、生まれて小学校とか行って中学校とか行って、なんかいろんなことやられたんだと思うんですけど、なんかこう都市みたいなことに関心持つようになったとか、その辺のきっかけみたいなってなんかあるんですか。
そうですね。今思うと、大学に進むとき、なので高校生のときにどういう大学で勉強しようかなというときは建築だったんですね。建築に興味があって、ああいう形を作ることとかですね。それが世の中に残っていくっていう、そこに興味があって建築の専攻っていうところで大学を選んでいきました。
その工学院大学っていうところに行ったんですけど、そこが建築都市デザイン学科っていう学科だったので、建築に都市もついてるっていうところで、そのまま授業をやっていく中で、その学びの中で建築だけではなくて都市っていうものもデザインの対象になるんだっていう、そこで出会ったっていうのがきっかけなので、そういう意味では大学入って1年生の頃でしたね。
初めて都市っていうものに関わった。
Speaker 1
なるほど。なんかこう文外観から見てると、建築と都市って近いような気もするし、遠いような気もするように見えるし、どういう感じの建築に入っていくのかっていうことによってもずいぶん違うし、建築の方から入って都市っていうのもあるような気もするけど、でも逆はあんまりないですかね。
都市の方から入ってでもやっぱり建築みたいな、この辺ってどうなんですか。
Speaker 2
それでいくと、僕の周りの方とかそういう印象っていうのはありますけど、確かにおっしゃる通り建築から入って都市っていう方は結構いらっしゃるかなと。僕もそうでしたし。
で、一方で最初から都市って入る人が建築のところに行くっていうのは、なんかあんまりイメージ、いないことはないんでしょうけど少ない気がします。
で、なんでかなと思うと、都市から入ると非常に大きい助の計画論なんですよね。なのでどっちかっていうと、旧来で言えばシステムみたいなことを考えるっていう傾向が強いので、そういう意味ではやっぱり全体感の話でシステムっていうことになっていく。
一方で建築は単体だと一番小さいのは住宅ですけど、そうすると敷地の中を考える、敷地の外も考えなさいと僕らもよく言われるんですけど、そうすると周りを考える。
で、周りが気になりだすと、多分それって結構スケールがどんどん広がっていくんで、都市だとか、いわゆるパブリックスペースですね、道路とか公園とか土木の分野にもまたがりますけど、そういうところに目が向いてって、結果都市の方に関心が強くなるっていう、なんかそういうのは傾向の違いがあるのかなという気がします。
Speaker 1
なるほど。高校くらいの時に建築入っていた背景には何か後の時代にも残るものみたいなのがあったっていうことなんですけど、もうちょっとだけ深掘っていくと、そういう後に何か残したいみたいなことが強かったのか、
もともと気がついたら建築っていうか建物みたいなものとか、それは小学校の頃の教科でいうと図工的な木工やったりとか、中学だと技術みたいなのもあったりもすると思うんですけど、粘土でも何でもいいんですけど、そういうところと近しいのか。
それともそうじゃなくても、例えばなんか後世に残すものだったら、学者とかで割と哲学の、それこそ紀元前みたいなやつが残ってますみたいなこととか、いわゆる古典的明朝みたいなものが残ったりとかっていうのもあると思うし、ビジネスモデルが残ってるみたいなことなのかもしれないし、後世に残すっていうことでもいろんなパターンがあるような気がするんですけど、その辺であえて振り返ってみると、
ソナさんってどんな感じの子供だったっていうか、何をその辺で考えたのかなと思って、ちょっと興味があるんですけど、どうですか。
Speaker 2
そうですね。そう思うと、確かに残すことの前に作ることをやりたいっていうのがあったかもしれないですね。やっぱり、いわゆる図工とかも好きは好きでしたし、決して成績は良かったわけじゃないですけど、その時に、なんかやっぱりものを作りたい。
で、それが何かその、何だろうな、一瞬だけではなくて、形に、物理的な形になるっていうことに興味があったっていうのが大きいかなと。あと、振り返るとですけど、なんかよく僕ら言われるの、デザインとアートがどう違うかみたいな話があって、
割と高校ぐらいまでやる図工の時間って、技術は別ですけど、図工だとどっちかっていうとアートに近いような絵を描くとか、何か目標をするとかっていうことなんですけど、正直それは好きなんですけどあんまり得意じゃなかったんですよね。いわゆるアート、僕らの周りで言われてたのは、アートは自己表現であると、自分の中から出てきたものを社会に表明するみたいなことで、
デザインの本質
Speaker 2
デザインっていうのはどっちかっていうと、社会課題の解決のために何かこう生み出していくみたいなことで、どっちかっていうと外のものに目を向けて、それを中で処理してアウトプットするみたいなことだったので、当時そんなこと考えてなかったですけど、今思えばそういう建築みたいなものは、やっぱり世の中とか社会とかっていうことに何かしらそこの課題意識みたいなのがあって、
それを何か形にして表現するとか、あわよくば何かの解決につながるみたいな、そういう中でものを作るっていうことに関心があったのかなという気がします。
Speaker 1
なるほど。何かそれで僕、園田さん大好きなんですけど、何となくその理由がわかった気がするのは、何か話してて、すごくその何か全然こう専門的な分野のバックグラウンドっていうのが違うんだけど、見てるものとかアプローチの仕方とか、で僕もどっちかっていうと、アートは憧れたし、
そしてやってて嫌いかって言われると、多分音楽も憧れるというところは一緒なんだけど、アートで例えば絵でも木工でも何でも彫刻みたいなのでも何でもいいんですけど、木彫りのやつとか版画か、版画みたいなやつとかもすごい好きでしたし、
だけど自分でも才能ないなって、だからこの分野で食っていくみたいなことはもうまず難しいなって思うくらいで、それは美術の先生もよくわかっていて、大した点数はつかないんですよ。何か好きだし憧れるし、だけど僕もそのデザインっていうものの概念に触れるのは比較的その大人になってからっていうか多分大学くらいに入るくらい
からなんだと思うんですけど、そっからやっぱりその、でもその時のデザインっていうとやっぱりプロダクトもそうだしグラフィックもそうだし、で僕の場合は自分の妻がグラフィックデザインだったりするので、そういう周りの人といっぱい会ってお話しする機会とかもあって、そういうので割となんかデザイナーの人たちと直接なんかいろいろ話して、なるほどって思うこととかいっぱい教えてもらうこととかもあって、
その意味ではなんかこうデザイン教育的にはまあまあ恵まれて、なんか大学とかそういうこう専門的に体系だって学んでないけど、実際実践している人たちを見ながらなんとなく理解していったようなところがあって、だけどアートに憧れる気持ちより僕デザインに憧れる気持ちの方がなんか自分の中ですごく強くて、
それは、綺麗なグラフィックを作るってことに関しては相変わらずなんかあんまりセンスはないんだけど、しかしデザインがやってることの本質みたいなものとか、やっぱりなんかこうどんどん足して色を出すっていうよりはむしろいらないものを全部引いていって本質を見に行くとか、
これって自分がなんかすごく関心があったりとか、あと研究とかも一般化するみたいな事例みたいなところから一般化しに行くみたいなのって、あるコアの背骨みたいなところをこうちょっと抜き出していくみたいな頭の使い方すると思うんですけど、それともなんかすごく似ている部分もあるし、
あとなんか異なるものとかをやっぱり入れていくんだけど、でもある程度の質量とかコーディネートがされているとか、なんかそういうことにどうも関心があって、今日も授業の中でプロセスのデザインっていうのを園田さんも使っていらして、僕もずっと最近公共政策の話から入っていくときに、結局アウトプットとかアウトカムとかって言われて、
なんかその出来上がったものそのものよりも、どのようにして出来上がったかっていうことがものすごくやっぱり問われている時代だなと思って、でその辺りのデザイン、だからそういう意味ではなんかこう制作ってむっちゃデザインだし、で今の社会課題って相当クリエイティブなことをしないといけなくって、やっとここでなんか僕のクリエイティブに憧れる気持ちが、
なんかずっとやってきた公共政策みたいなこととリンクし、でそこになんかデザインっていう概念みたいなのが入ってきてみたいな感じで、なんとなくこう面白くなってきたなっていう感じがすごくするんですよね。なんかそういうのってあります?
教育と自由
Speaker 2
そうですね、いやその今のお話すごく分かった、僕も山本先生のお話最初にお会いした時から聞いていて、何かすごい通天するところですごくお話に共感するところたくさんありましたね。やっぱり僕も今の自分の根源に何があるかなとかっていう、まあ根源というかそんな大げさなもんじゃないですけど、やっぱ高校時代がすごい自由なところだったんですよね。
一方で大学に入ったら、どっちかというと高校時代よりもいろんなことをちょっと割と、何ですかね、顔気味というか、なんかそういうことがあって、今思えばその高校で自由にやってたときは、結構自由というのは裏返して全部自己責任の範囲が大きいので、
なぜそれをするのかとか、どういう思いを持ってるからその行動なりファッションなり振る舞いなりってことをするのかみたいなのが、多分みんなそれぞれに何かあったんですよね。で、そういう環境がすごく居心地が良くて、いろんな考えの人がいろいろやっていて、でも割と勉強はみんなしっかりやるところだったんで、
みなりはすごい派手な感じだったけれども、大学はちゃんと進学しますみたいな人もいたり。それが大学に入った時の違和感が結構そういう、割とがっちりきっちり決められた進め方とかフレームがやっぱりあってっていうときに、
なんかそんなこと別にされなくても、もう成人もするし、別に自分で生きるけどなってそう思ってみると、なんかそれが大学のルールみたいなこととか、ひいてはこれから社会の世の中のルールみたいなことに何となく疑問が向いて、で、なんでこうなってんだろうとか、
なんかそのいわゆる普通と言われるものが、なんかそれがどうやって決まってんだろうみたいなところから、なんか割とその都市のルールみたいなこととか、なぜ都市がそうなってるかみたいな理由に興味が向いたり、その根底から変えられると、変えられると面白いというかどっちかっていうと、何か新しいことやるならそこを変えないといけないのかもなっていうことを思ったりした記憶がありますね。
Speaker 1
そうなんですよね。そこも僕とすごく似てるというか、いくつかなんかその人がものを発想するときに、よりどころになるような考え方ってあると思うんですけど、僕はなんか自分で今、地球市民学部っていうところにいるんですけど、そこでは101個このものの考え方とか社会の見方みたいなのを、僕らコンセプトって読んでいて、
1年生の必修授業で1年間かけてその101個っていうのを入れていって、それを使えるようになるっていうことをやったりしてるんですよね。で、4つの能力というかコンピテンシーと呼ばれるものがあって、1つが批判的な思考力っていうものに該当するようなコンセプト群があって、もう1つが創造的思考力のコンセプト群。
で、もう1個は人間関係の構築力に関するコンセプト群があって、最後は情報発信系の能力に関するコンセプト群っていうのがあるんですけど、その中にあるんで、よく出てくるのが、僕は割とその発想が好きなのが氷山モデルだったり、システムダイナミクスって呼ばれるようなタイプの考え方で、氷山って海の上でぷかぷか浮いているけれども、氷山の海の上で見えてる部分っていうのは、
ちょっと一部で、むしろ氷山の大半っていうのは海の下にあると。で、社会現象とかいろんな問題っていうのも、みんな目に見えて可視化されてるところっていうのに一生懸命アプローチしに行こうとするけど、しかしその出来事ができている原因っていうのは、見えない部分にあるものの考え方だったりとか、そこのいろんなことが絡まり合って出来事として出ているのであるから、
もちろん出来事に出ていることに対して応急処置的に対処していくっていうことも非常に重要なことだし、緊急性を要するものっていうのもいっぱいあるのでやるけど、でもそれだとある意味でもぐらたたき状態になっていくので、いつまでも出てもたたく。だから、より根本的に考えるには、人がその考え方そのものをマインドセットみたいなものを例えば変えていくとか、そういうものが生み出されるルールみたいなものとか、繋がり方を変えてみるとか、
いうことによって、その上に起きている出来事を、今課題として出ているのであれば、もう少し自分の見たいと思うような社会としてこういうものはいいよねっていうふうなものを自然とやる、そこを設計したりそこをどうデザインするのかみたいなことがすごく自分の中には関心があって、なのでそのシステムダイナミクスってコンセプトだったり氷山モデルっていろんなものを発想するときに、
割と自分は意識したりもするんですけど、もしかしたら園田さんもそういうところがあるのかもしれないなっていうのを今話してて思いました。
Speaker 2
そうですね。僕、若いときは尾崎豊が好きだったんですよ。で、まあだいぶ斜めから鋭めに世の中を見る人でしたけど、なんかそう思うと今の話にも通じるのは、
やっぱ彼は何かこう世の中の仕組みみたいなものに多分、何ですかね、こう生きづらさみたいなこととか、何か不合理みたいなこと、不条理みたいなこととかを感じててっていうと、やっぱなんでこうなんだみたいなことをいっぱい歌ってるんですよね。
で、当時なんかそれに感化されて、今も多分その名残が自分の中に残ってると思うんですけど、そうすると今、僕らは都市の話を考えると、日本の都市ってすごくいろんなルールにのっとって当然できていて、みんなもそれにのっとって生活してますけど、
そもそもなんかそのルールがあるからできませんみたいなことが、僕ら仕事で関わったり、面白い人たちと会った時に、そのルールがやっぱりできない理由になるんですよね。で、そうすると普通に考えたら、まあ例えばそれが法律だったりとか条例だったりとかそういうものになったりするんで、
まあじゃあしょうがないですねっていうふうになるんですけど、そこがちょっとこうお咲きマインドが発動して、そもそもなんでそれダメなんですかっていう、そういう感じになる。
で、そうすると、そこからちゃんと話してみた時に、大義名分だとかいろんなあるべき論みたいなことを言った時に、まあ確かにそのルールって今の時代においてはなくてもいいかもねとかちょっと変えても問題なさそうだねっていうことなんだったら、やっぱそこからちゃんとやりたいっていう感覚がすごくあるのかなと思います。
で、それがやっぱり氷山の話でいけば、その一角として水面に出てる部分って多分ルールはこうですっていう条文があって、それにのっとって何か物事が動いてますっていうことですけど、多分海の中に沈んでる部分にはやっぱりそのルールにもちゃんと理由があって、当時の社会情勢とか、やっぱり日本っていう国の独自性、日本人の気質みたいなこととかがあるからルールとしてこれは共有して決めときましょうだったと思うので、
その時代背景とか、今のそのグローバルとか多様化みたいな話の中で、その価値観自体が変わってるんだったら、多分ルールは形外化してる可能性があるので、そのやっぱり氷山の浮いてるところをやるんだったらそのバックグラウンドのことを突き詰めて、で最後立ち上がってくるものは別に変わったっていいんじゃないかっていう、
Speaker 1
そんなことを思ったりするので、今のお話聞いてるとそういうところは通停する部分があるのかなって思ったりしました。
あれでもなんかさっき高校の時とかってかなり自由だったっておっしゃってました。だからいわゆる拘束みたいなものとかない中で、たぶん耐えられないタイプの子供ですよね。拘束みたいなものが仮にあったとしたら、僕も自分の高校には拘束なかったっちゃなかったんですけど。
都市デザインにおける意義
Speaker 2
そうですね、たぶん当時は本当になくて、たぶん上履きを履きましょうぐらいな建物の中ではぐらいの話で、だからあれでしたね、うちのクラスで一番成績が良かった友達とかは、ドレッドヘアーにベロにピアス穿いててスケボー通学でしたし、なんかそれでも別に勉強はすごいできる人でみたいなことだから、
仮に髪の毛は耳が出るぐらいで刈り上げましょうとか、たまたま今そんな髪型しますけど、それがなんか決められてるとすると、たぶんその意味を理解できないから、たぶんやってけなかった気がしますね。
Speaker 1
そうですよね、なんか納得できるルールっていいけど、意味のわからないルールって僕は別に高速研究家じゃないからわかんないけど、なんとなくこう聞こえてくるものの中にはそういうものがいっぱいありそうで、でも世の中ってなんかそういうもんだよみたいなこととか、いやずっとそれでやってきたとかって言われるとちょっとイラっとくるっていうか、え?って思うタイプでしょ。
Speaker 2
めっちゃわかります。思考停止してんなよって、そういう感覚になっちゃいますね。
Speaker 1
ですよね。たぶんそういうところがあるのかなと思って。それ聞いてるうちにもう一個、ここが僕は園田さんと同じなのかどうかってよくわかんないけど、自分もやっぱり他の人が見ないような角度からものを見てみたいみたいなことはやっぱり欲求としてはあったりするんですよね。
それをもっと俗な言葉で言うと、後からトレンド的にはなるほどって思うとか、僕たぶん、たぶんというか2012年から二拠点の生活始めたんですけど、それは始めるまでの間にたぶん5,6年、5年くらいかな、たぶん探してるんですよ。
だからもうそもそも二拠点やろうと思った時点で、たぶん15年くらいは余裕で、だって今でももう14年目に入ってるので、下手すると20年までいかないけど、17,18年くらい前に、いやこれから二拠点の時代来るでしょうとか、都会大都市をもう辞めるって時代来るでしょうとか、
なんかそういうことをこう思ってやり始めたんですよね。だけどその時、マジでみんな周りの人意味がわかんないみたいなこと言って、交通費高いでしょくらいのコメントがせいぜいな感じだったんですけど、でも今なんか二拠点いいよねくらいな感じとか、わかるわかる私も憧れるみたいなこととか、
それは実際に行動に移すってなってくるとまた限られるのかもしれないけど、なんかそういう話をしていいよねとか、なんかそういう人が増えてはきてると思うんですよ。だけどそうなると二拠点の先に行きたくなるみたいな、こういうジレンマがあって、なんか世の中的にはたぶんこういうことってすごく重要だと思ったり、みんながこういう価値になったりするんじゃないかなみたいなものを発見したり、
実際に発見するだけだとなんか気が済まないので、割と実践したくなっちゃうので、自分でやってみるみたいな人体実験的なことも含めてやってみるっていうのが好きなんですけど、そのうちみんながああそうだよねみたいになってくると、だんだんちょっと興味が薄れてくるっていうのも変だけど、なんかその次に行きたくなるっていうと、いつまで経ってもなんか主流派にいられないみたいなこともあるし、でも今社会のこととかに関わってるじゃないですか、
お互いに松本の街のこととかにもそれぞれの立場がちょっと関わったりとかしていて、今の段階で多くの人に合意を通らなきゃいけないっていうことはあるけど、なんとなく20年後くらいってたぶんこういう感じになってるっていう感覚を共有できる人の数ってむちゃくちゃ減っちゃうんだけど、
今の大多数の人たちのトレンドみたいなことを今実現しにいたいけど、それで決めて実現するまでの数年、建物でもなんでもかかったりして、それからまたその建物が使われていくのに何年みたいな感じになったときに、どんどん古くなっちゃう感じもあるし、
みんなにやっぱり受け入れてもらいたいって思いながら、たぶんこういうこと大事じゃないですかって言うんだけど、逆にみんながわかるわかるそうだよねって言い始めると、俺なんか全然イケてないなみたいな、全然新しいこと言えてないじゃないのみたいな変なジレンマがあるみたいなところがあるんですけど、園田さんその辺はどんなバランス感覚なんですか
未来を見据える必要性
Speaker 2
めっちゃ一緒ですね、そのジレンマも本当に抱えますね、特にやっぱりなんて言うんですかね、僕個人としては、あんまりその例えば人と違うとか少し先とか、そういう感覚はあんまり自分の何かの行動の判断基準にはそんなに出てこないかなっていうのはあって、そこはまあ意識的ではあんまりないんですけど、
結果として何かやってる物事の判断基準が結果したとあんまり合わないみたいなことはあるんですよね、例えば若い時は、歌舞伎町大好きなんですけど、歌舞伎町に住みたいと思って、物件探してたりとか、実際ちょっと歌舞伎町は住めなかったんですけど、東京は結局高円寺に住んで、今大阪にいる時も京橋ってところなんですけど、飲み屋とパチンコと風俗みたいな
よくわかりますよ、いつの妻の実家、ガモヨンですから そうですね、ああいうところに住んで、しかももう僕そこ住んだ時は子供がちっちゃかったんで、そこベビーカーをしながら行ってたんですけど、どっちかっていうとそういう都市のど真ん中のああいう市役のよくわかんない人がいっぱいいるみたいな、いうところに住みたいみたいな、そういう感覚が例えばあんまり理解されないですよね、
それはただ個人でやってるうちは別に、僕はそう思うからそういう行動をするっていうので、最低限家族の同意ぐらいがあれば選べるんですけど、広げて仕事になると、まさにクライアントが行政さんです、だからまず最終的にはクライアントがGOって言わないと、このコンサルっていう仕事は意思決定は自分ではできない、
で、行政さんがGOっていう根拠は基本的には市民の少なくとも過半数ぐらいが合意しているみたいなことになるので、どうしても数の理論になっちゃう、だけどやっぱり僕らがご提案していくこととか、先を見て価値あるものになるのっておっしゃる通りだと思っていて、
今の人たちが共感できる価値観っていうものよりちょっと先、そこは逆に意識的に先のことを見据えないといけないと思うんですよね、だからそこでやってるのは単純に世代の問題じゃないんですけど、少なくとも今の、僕今41ですけど、より上の方々というよりはどっちかって言ったら子どもたちとか、もうちょっと20代の人たちの感覚とかっていうところに寄り添うとか、
よくやるのはできるだけマイノリティになっている方と話をしっかりしたいと思っていて、そういう意味では公共的なサービスとかですね、そういうことでいけば、今大多数の人が合意できてある程度満足感を持ってるものは、それはもう行き届いているし足りているってことなので、
そうしたら足りないこととか、新しくさらに先を見据えなきゃいけないものは、どっちかって言うとマイノリティになってるはずなので、むしろその人たちの考えとか意見とか思想とか、それは僕らも理屈としても、都市とか行政っていう観点で見てもちゃんとロジックが立つものであれば、そこで意思決定して、今は多くの賛同が得られなくても、やっぱり一歩先を進んでいかなきゃいけないという感覚があるんですよね。
ただそれを提案しても、さっきの意思決定のプロセスでいくと基本的には通らないので、実現が難しい。そこにジレンマを抱えるっていうのは現場でもよくある。
Speaker 1
そうですよね。多くの人の意見を聞くってやっぱりすごく大事なプロセスだと思うし、そういうことをなるべく組み入れていくっていうことも、価値はあることだなっていうふうにも思うんですけど、特に世の中が急に、それこそ常識が変わるくらいに転換するみたいな予感がひしひしとしていて、
それは単純に人工の動態見ても、それから人工のグラフみたいなやつ見ても、モードが明らかに変わってるわけじゃないですか。それって非常に単純なシンプルなデータの統計だけれども、これだけ見ても、多分前提とする世界観っていうのも根底から多分変わるくらい大きな衝撃になってて、
ただそこがなかなかうまく消化してどういうことなのかっていうのが見えないみたいなことがあると、その先にとっての優先順位というか何が価値を持たなきゃいけないのかみたいなことを再構築するってまあまあ大変な作業だなっていう気もするのと、あと人は見たことがないものっていうのは多分アンケート取っても出てこない、答えとして出てこないみたいな、
これなんか本当の話しかよくわかんないけど、僕も話聞いてなんか面白いからいろんなところで例えばって言って言ったりもするんですけど、この電話を便利に使いたいってなったときに、ただ外とかでももうちょっと気軽にというかちゃんと連絡取りたいときに連絡を取るっていう手段をどうしたらいいのかって話を聞くと、こう公衆電話を増やすっていう答えが出てくるけど、
でも今となってみたら答えは携帯電話みたいなものが答えだったけど、その見たことがない、携帯電話ってものを見たことがない人に対して携帯電話って答えを出してくるっていうのは多分すごく難しくて、どうやったら公衆電話をたくさん設置できるようになるのかみたいなことについてはいっぱい考えると、だから人はまだ見たことないものは難しいけど、でも今求められてるのって多分政策の世界でも結構そういう種類のイノベーティブなことっていうのが求められる
たぶん都市のデザインみたいなことにおいても、発想とか考え方みたいなものっていうのを結構大きく転換してあげるとこういうふうに像が見えるみたいな見え方っていうのがあるんだけど、そこにそのレンズを持ち合わせてる人ってそんなに数多くないかもしれなくて、たぶんその辺が今ソナーさんのおっしゃってることっていうか、抱えてるジレンマってなんかそんな感じなのかなともちょっと伺って思いました
Speaker 2
そうですね、僕同じような例えでよくするのは、それも大勢の意見を聞くことが必ずしもベストな回答にならないっていうことの例えですけど、馬車前世の時代に何が欲しいですかって聞くと、より速い馬車っていう多分回答になってくるんだけれども、そこでいきなりいわゆる四輪で走って内燃機関のガソリンを原料とした車みたいな回答は絶対出てこないんですよね
だから単純に欲しいもの自体を聞くとか、どうそれを解決しますかっていう、そのハウトゥー自体を市民に問うみたいなアンケートは、それはもうあまり意味がないんじゃないかってことはよく仕事の中でも言います
で、大事なのは、なぜ速い馬車が欲しいのかっていうことを聞いて、そうするときっと、より移動の時間を短くしたいとか、何かその乗り心地の部分ですごい不都合があるとか、より快適になりたいとか、根本的なその欲求ですよね
だからなぜなのかっていう、そこは多分聞く価値があって、それに対してどういう解決策を提示するかはおっしゃるとおり多分多くの人がイメージするものっていうことではないので、そこはじゃあなぜなのか、でその理由が把握できたら、それをどう解決するかはそれこそ一部の専門家の方とか、すごく柔軟な発想ができる方の突飛な意見とか、そういうもので解決する
で結果、答え合わせは、その動機になっている、あの、how toじゃなくてwhyのところが共感さえできていれば、それが解決されましたっていう結果が出れば、きっと後からでもその大多数の方々のそういう満足感っていうものとか納得感はついてくるので、そこを踏み切る、あの、勇気を持ちましょうっていうようなことをよく話したりします
都市デザインの重要性
Speaker 1
なるほど、いやだんだん話が面白くなってきて、いやこれは後半につながるなっていう感じになってきているんですけど、だいたいちょっと時間がちょうどいい感じの時間になってきたので、この辺で一回前半を終えてですね、そして続きはまた後半にお話を伺っていきたいというふうに思います。ということでまた後半もお楽しみに
本日のアンタイトルドいかがでしたでしょうか。感想や質問があればぜひ概要欄のリンクからメッセージをお寄せください。対応された方には番組オリジナルステッカーまたはリビングウィズネーチャーをテーマにした特定ステッカーをプレゼントしています。番組と連動したメールマガジン山本達也の半歩先通信も概要欄のリンクから登録いただけます。
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それでは、今回のアンタイトルドはこの辺りで、また次回お会いしましょう。
ホストの山本達也でした。
42:08

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